第21回 小豆島オリーブマラソン大会
(今回はF川選手を始め、1軍選手が揃い踏みだよー。良い子のお友達は最後まで読んでねー)
全国30人の四電ペンギンズ隠れファンの皆様、ご無沙汰でした。
去る1998年5月24日(日)恒例の第21回小豆島オリーブマラソン全国大会が小豆島の「二十四の瞳」エリア周辺で開催されました。
最近のマラソン大会は出張の前後が多かったけど、今回に至っては、3日前から当日まで松山出張だったのを、マラソンがあることは隠して、同僚に途中交代して頂き、なんとか土曜日に帰ってくることができました。お世話になります。
(スタート付近を埋め尽くすランナー)
前日までの出張の疲れもものとせず、高松港から朝6時半頃に出航する専用船に乗り込むと、メンバーは既にみんな乗り込んでいる。とっても沢山の人が乗っているのに、ペンギンの嗅覚で群が分かるため、毎年、みんなあっさりと合流するのでした。
今回は主要メンバーが勢揃いで、部長さまでいらっしゃる隅田大先生を始め、中山選手(元ダイエー)、増田選手、宮岡選手、福家さん、と豪華メンバーです。鈴木先生はマラソン中毒症だけど、このレースは初めてです。竹葉選手は、ハーフマラソン自体が初出場です。彼は大酒飲みのため、数々のレースをドタキャンし、ペンギンズのエリツィンと言われてきたんだけど、今回はなんとか参加の運びとなったのです。しかし、なんと言ってもF川選手が居るのが嬉しい。
(F川)「幹事長、このF川という表示やめてくれませんかあ。
僕この頃、知っとる人からも"ふるかわ"やのうて"えふかわ"って呼ばれてるんですよお。
知らない人も「これがあのF川か」なんて言いながらわざわざ見に来たりするんですよ」
(幹事長)「本名を出したらお前が困るやろと思って仮名にしたんやが、
ついにお前やという事がバレてしもたか。せっかくのわしの親心が・・・・」
(F川)「最初からバレバレでんがな!」
(幹事長)「ちょっと有名になったからと思って調子に乗ると痛い目に合うぞ」
(F川)「それに、ある事ない事、全部僕が言うたみたいに書きよるから、
みんな本当に僕がそういう人間やと思ってますよ」
(幹事長)「事実は歪められないという真理やな」
(福家)「えっ?僕は全部、本当だと思ってたけど、事実と違う事もあるの?」
(F川)「ほうら、みんな勘違いしてる。あんなん嘘ばっかりですよ」
(幹事長)「こらこら人聞きの悪い。若干の誇張はあるが、火のないとこに煙は立たんのや」
(F川)「でも他の人が言うた事まで僕のセリフになってますよ」
(幹事長)「ま、そら一種の演出効果っちゅうもんやな」
(竹葉)「その方が全然違和感が無いから、ええやないですか」
船の中では、言葉巧みに互いに牽制し合う。
(鈴木)「わし、この頃、練習不足気味やからなあ」
(F川)「僕も、ここんとこ2週間、走ってないからあかんですわ」
(鈴木)「えっ?2週間も走ってないんか?そら、いかんわなあ」
(幹事長)「えっ?たった2週間でもあかんのですか?
僕、3月の動物リレー以来、2ヶ月間ロクに走ってないですよ」
(鈴木)「そら、話にならんわ」
(中山)「ぼ、ぼく、去年のこの大会以来1年間走ってないんですけど・・・」
(F川)「今からでも遅うないから、泳いで帰ったら」
強気な発言のF川選手は、なんと、もっぱら夜中にトレーニングをしているのでした。会社から寮に帰って夜中の12時を回った頃からおもむろに塩江街道をひた走る。どう考えても、これは怖い!
(幹事長)「お前、そなな夜中に走りよったら変質者か強盗と間違われるぞ」
(F川)「夜中に走りよったら犬が怖いんですわ」
(幹事長)「犬の方はもっと怖いやろな。それよりも、夜中にお前が走ってきたら、
たいていの女性は恐怖で発狂するぞ」
(F川)「僕やって女性が歩いていると怖がられたらいかんので、
わざと道の反対側へ移動してから抜いたりしてるんですよ」
(幹事長)「そなな事しても怖いもんは怖い。そないに苦労するくらいなら昼間走れ」
一応みんな、目標タイムとか設定する。ここのところ、走るたびにタイムが20分づつ早くなっていくという、サイボーグ男F川選手は自信満々。
(F川)「僕は今回は目標1時間30分ですね。幹事長の目標タイムはなんぼですか?」
(幹事長)「わしは、お前、大所高所から物事を判断せないかんから、ま、完走が目標やな」
(中山)「僕も完走だけが目標ですねっ」
(F川)「まだ、おったんですか?」
しかし、実は、中山選手(元ダイエー)は去年もかなり練習不足だった割には、最後まで割と快調に走っていたから、今年もなんとかなるかな、っていう甘い期待を密かに持っているのでした。
そこへ初めてのハーフマラソンで怖いもの知らずの大酒飲み竹葉選手がほざく。
(T葉)「わたしも、ま、1時間30分台は固いですね」
(F川)「げげっ!いきなり強敵が現れましたね」
と言いつつ、竹葉選手はかなり緊張している。緊張のあまり、レース前からビールを飲んでいる。・・・単に酒好きなだけか・・・・。
船が島に着き、さっそく受付をしてパンフレットをもらう。みんなちゃんと「四電ペンギンズ」で登録されているか確認して喜ぶ。ところが、隅田大先生はペンギンズの部長でありながら、なんと所属を「四国電力」で登録している。まさか自分がいつの間にか部長になっているのを知らないのではないでしょうか。あるいは、まさか恥ずかしいとか言うんじゃないでしょうね!以後、十分気を付けて下さい。
コースは、前半は坂が無い平らな道なんだけど、後半はずっと坂の連続。例年、みんな前半をついつい飛ばしすぎて体力を使ってしまい、後半はバテバテになって潰れてしまった経験から、初参加の竹葉選手に暖かいアドバイスをする。
(中山)「やっぱ、前半のフラットな部分で飛ばさないと差は付きませんよ」
(F川)「そうでっせ。前半が勝負ですよ」
(幹事長)「もう先行逃げ切りしかないで、このレースは」
いよいよ、スタート。この小豆島オリーブマラソンも毎回参加人数が増えていき、今年は全種目合わせて5500人もの参加者になりました。そのため自分の予想タイム別にスタートラインが違うのです。自分で早いと思う人は前の方からスタートできるけど、僕のように完走だけが目標の人は後ろの方の「2時間以上」のコーナーに。ところが中山選手(元ダイエー)を含むペンギンズの連中はみんな前の方の「100分」あたりのコーナーに居る。お前ら遠慮っちゅうもんを知らんな。僕なんか、後ろの方からのスタートだったため、実際に走り始められたのは、スタートから3分くらい経ってました。ま、大勢に影響は無いか。
本当に今回は完走できるかどうかが不安で、最初は極力ゆっくり走る。前半の10kmくらいはなんとか快調に走れるけど、いつ走れなくなるか常に不安で、怖くてなかなか頑張れない。案の定、その内、関節とかが痛くなる。でも体力的にはまだまだ大丈夫そうな感じ。折返しの辺りで確認してみると、ペンギンズでは僕が最後みたい。まあ気にせずにマイペースで走る。
しかし、途中で雨が降ってくる。当日は天気予報でも雨になっていて、実は、最近の仕事疲れが出張で磨きがかかり、今回のレースはやる気なしお君になっていた僕は、朝から土砂降りになるのを密かに期待していたのでした。それなら堂々とさぼれるし。でも、スタートするまで雨は降らず、走り始めた後で降り始めるという最悪のシナリオでした。ここ数年、マラソン大会の当日は晴天続きで、前日まで雨が土砂降りでも、当日は朝から快晴というのが相場だったのに、今回は前日までの晴天が悪天候に。これは今回初参加の奴のせいに違いない。誰や。竹葉か。
ところで、香川県近辺のマラソン大会では、体にラジカセを取り付け、頭に「小豆島なんとか会」の旗をなびかせた、サングラスの格好ええ兄ちゃんが、キャンディーズやピンクレディやちびまるこちゃんをガンガンかけながら後ろの方からスタスタと追い抜いていくので有名なんだけど、なんと今回はこの兄ちゃん、大会関係者になってて、最終ランナーの後ろから「ここが最終ランナー」っていう札をかけて伴走しているのでした。それにしても、あの最終ランナー、ずうっとすぐそばで「年しーたの男の子お〜」なんてガンガン鳴らされながら惨めな最終ランナーの恥をさらされて、たまらんなあ。
控えめなペースで淡々と走り続けた僕は、終盤の登り坂にかかった辺りで、意外に体力が残っているのに気付き、ここら辺で一気にスパートしようかと思い始めた頃、何やら登り坂の途中で情けない足取りで放心状態で歩いているのは、誰かいなと思いきや、なんと体力の限界に達してしまった中山選手(元ダイエー)だった。
(幹事長)「なにしとんやあ!」
(中山)「・・・はあ・・・」(完全に放心状態)
(幹事長)「頑張らんかあい!」
(中山)「・・・、僕もう、ダメ・・・」(目が死んでる)
廃人寸前の中山選手(元ダイエー)に暖かい言葉を掛け、冷たく抜いていくのでした。
(余力を残して圧勝する筆者)
ゴールして、タダのポカリスエットを配っているおばちゃんの目を誤魔化して何本もくすねて飲んでいると、意外に早く中山選手(元ダイエー)がゴールしてくる。
(幹事長)「意外に早かったやんか」
(中山)「登り坂では歩いたけど、下り坂では走りまくりましたからね」
確かに、最後の方では、登り坂では走っても歩いてもそんなにペースは違わないから、歩いて体力を温存した方がいいかもしれんね。しかし中山よ、そなな事をしたら「完走」にはならんのぞ!
(幹事長)「おい、F川よ。タイムどうやった」
(F川)「あかんですわ。2時間きれんかった。走るたびにタイムが20分づつ早くなっていくという
サイボーグ神話もついに崩れましたわ。」
僕やF川選手は、今回の小豆島や塩江といった坂の多いレースと丸亀のような平坦なレースでは10〜20分くらいタイムが違うのに、増田選手や鈴木先生は、どんなコースでもタイムがほとんど変わらないのです。坂があっても無くても安定した無重力走行かと思いきや、単に、平坦なコースでは手を抜いているだけではないのかしら。
それから、なんと、ハーフマラソン初参加の竹葉選手が公約通り1時間30分台という驚異の記録を出してしまった。みんなの暖かいアドバイスに素直に従って前半から飛ばし、そのまま後半も飛ばしてしまったという冗談ぶっ飛びの驚異の展開だったのです。これまでペンギンズの新星エースとして「飛ぶ鳥を落とす勢い」だったF川選手は「飛ぶ鳥跡を濁さず」状態になって消えていったのでした。
結局、いきなり竹葉選手が皇帝ペンギンになり、F川選手は兵隊ペンギンに、僕は働きペンギンに、そして中山選手(元ダイエー)は栄光の奴隷ペンギンになったのでした。
(中山)「そなな事より、幹事長、早くそうめん食べんと無くなりますよ」
(幹事長)「おお、そうであった。一番大事な事を忘れとった」
今年のそうめんは趣向を変えて、なーんと冷やしそうめんでした。付け汁の入ったお椀をもらい、でっかいポリ容器に巨大な氷と一緒に放り込まれた大量のそうめんを箸で奪い合う姿はなかなか見苦しいものでした。
(中山)「それでも、ついつい食べ過ぎてしまいますよね」
(幹事長)「うん、そうやなあ。結局、後でお弁当が食べれんようになるんは目に見えとるんやけど、
タダのもんには釣られてしまうよなあ。このポリ容器から溶け出す環境ホルモンも隠し味やし」
と言うことで、なかなかしんどいレースだったけど、なんとか完走できたし、満足せねば。これから暑い季節を迎え、大半のメンバーは秋の塩江マラソンまで休息の季節に。7月には四国カルストマラソンなんていう魅力的な響きのマラソンがあって、マラソンフリークの鈴木先生はそれに出場します。僕も出たかったんだけど、既に定員オーバーで断られたのでした。残念。だから、マラソン報告記は秋までお休みです。
〜おしまい〜
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