第1回 国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会

〜 復活した動物チーム 〜


みなさま、明けましておめでとうございます。(遅いって?)

去る
2000年1月23日(日)、2000年の幕開けとしてふさわしいレース第1回国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会が開催されました。
ペンギンズは、これを新しいミレニアムを飾るレースと位置づけ、2年ぶりに動物チームを復活させて華々しく参加したのでありました。

このレースは、一昨年の春に開園した四国で初めての国営公園「讃岐まんのう公園」において開催されたものです。全国に10カ所ある国営公園で毎年開催されている国営公園リレーマラソンサーキットの一環です。
(プログラムに実績が書いてあって、去年の10月にひたち海浜公園で開催される予定だった関東大会は「JCOの臨界事故のために中止」って書いてあったのは、ちょっと悲しかったですが)

2年前の明石海峡大橋開通記念駅伝大会で、ペンギンズは強力な女性陣を擁して動物チームのデビューを果たしました。その復活を熱望する声援に応えて、今回、久しぶりに動物さんチームが登場したのでありました。(ただし、今回は女性陣は不参加)

まんのう公園のマスコット「ドラ夢くん」と一緒に
(ドラ夢くんは前が見えない構造なので、みんなのされるがまま)

当日は朝から雨模様。しかしカッパは雨はへっちゃら。集合時間に遅れそうになりながら急いで琴平街道を突っ走っていると(もちろん車で)、前をゆっくり進むトロい車がいる。頭の皿が乾くくらい苛立ちながらも、その車が途中でいなくなったので、なんとか間に合う。
しかし、待ち合わせ場所にはゴジラ増田しかきていない。
(カッパ)「F川はまだか?あいつが入場券を持ってるんやろ?」
(ゴジラ)「雨で出場取りやめにするかと思って電話したけど、だいぶ前に家を出たようですよ」

なんて話していると、ようやくゾウF川が到着。
しかし、なんやら見覚えのある車。
(カッパ)「あっ、これ、さっき、僕の前をトロトロ走っとった車やないかあ!」
(ゾウ)「なんや。後ろから来てた車は幹事長のですかあ」
(カッパ)「しかし、途中から居なくなったのはどして?」
(ゾウ)「道に迷いましたゾウ」

あの簡単な道をどうやったら間違うんやろう。ゾウの限界か?
(カッパ)「それにしても、ゾウさん、足が短いなあ。それで走れるん?」
(ゾウ)「普段からこんなもんっすよ」

そうこうしていると前回の塩江マラソンでペンギンズデビューを果たしたタイガー杉原が登場。このトラさん、ご丁寧にも風呂敷荷物を背負っている。
(カッパ)「その荷物はどしたん?」
(トラ)「昨日、ダイエーでトラを買ったんやけど、ちょっと寂しいからと言って、家内が作ってくれました」

眉毛や尻尾まで補強されている。十分派手なトラさんでした。
最後に一人だけ人間の格好をした竹葉が遅れて到着。
(人間)「いやあ、遅れて済みません」
(カッパ)「たった15分しか遅れてないぞ。今日は絶対にサボりやと思っていたが」


会場へ向かい、受付をするが、たすき代わりに持っていった「電気温水器のぼり」は認可されず、しかたなく公式たすきを買わされてしまいました。国の役所は融通がきかんなあ。

開会式が始まり、ゾロゾロ選手が集まりだすと、動物さんチームは人気の的に。子供達は喜んでくれるし、テレビカメラやカメラも写真を撮りに来る。他にも似たようなチームがいくつもあると思っていたのだけど、他のチームは全部まじめな人間チームばかりでした。みなさん、大会の趣旨をはき違えてませんか?(どっちがや?)

ところでゴジラ増田は、頭だけゴジラの小さなぬいぐるみをかぶっていますが、体は普通のランナーのままです。これって、かなり異様です。
(カッパ)「その格好が一番、情けないなあ。もっとまともなんは無かったん?」
(ゾウ)「昨日、ダイエーでゾウを買ったときに増田さんにも電話したんすけど、居ませんでしたゾウ?」
(ゴジラ)「いやあ、昨日はスキーに行ってまして・・・」
(カッパ)「なんとかーっ!レースの前日にスキーだとっ!何を考えとんじゃあっ!」

罰として、使い道の無くなった温水器のぼりをゴジラの口にくわえさせることに。本人は自分では見えないけど、かなり恥ずかしい格好でした。くすっ。
プログラムを見ると参加チームが載っている。
(トラ)「募集では参加できるのは400チームに制限なんて書いてましたが、
     たった112チームしか出てないやないですか」
(カッパ)「ううむ。広島で開催されている都道府県対抗駅伝に流れたチームが多いか」
(ゾウ)「ちょっとジャンルが違うと思うゾウ」


その時、突然、ゾウが暴れ出す。
(ゾウ)「なんと、ペンギンズ部長の隅田大先生が来てますゾウ!」
隅田大先生は、今回のレースに誘ったとき、「冬場に走ると寒くて体調を崩すから走らない」などと弱気な言い訳で断っておきながら、なんと別のチームから出ている。しかも、そのチームの名前が「オロロンペンギンズカフェ」。
(カッパ)「隅田師匠。これは一体どういうことですかねっ?
     動物の頭でも理解できるように、ちゃーんと説明してもらいまひょかっ!」
(隅田)「い、いや、こここ、これにはふかーい事情があって、どうのこうの・・・」
(カッパ)「そのチーム名は何なんですか。まさか喧嘩を売ってるんではないでしょうね」
(隅田)「い、いいいい、いやいや、この名前も今日初めて知ったものだしぃ、
     つべこべ、つべこべ・・・」
レースは、なだらかな公園の丘陵地を、1週2kmのコースを全部で21週してフルマラソンの42.195kmを走るという変わったレースです。各チームとも4人以上10人以内で何人走ってもよく、走る順序や各人の走る距離も好き勝手で構わない。何回でも走れるし。
(カッパ)「何でもありやな。よし、走る順番は、誰かが1週走って帰ってきたら、
     そいつも含めて5人がじゃんけんして次の走者を決める」

という画期的な方法を提案しましたが、妙に成績にこだわる人間竹葉に難色を示される。おまけに奴は
(人間)「1周ずつなんて走りがいが無いから、もっと走りたいっすね」
などとほざく。それで人間竹葉がまず3周して、その後は動物さんが1周ずつ走ることに。
(ゾウ)「これやったら(3周×1人+1周×4匹)×3回=21周で、
     3回ローテーションしたらちょうど終わりますゾウ」
(カッパ)「ゾウの頭でも計算できる簡単な方式やな」

目標タイムはゾウが勝手に4時間で申告していました。
(カッパ)「ちょっと早いぞ。無理とちゃうか?」
(ゾウ)「せやけど制限時間が4時間なんですゾウ」

おちゃらけレースかと思ったけど、結構、シビアな制限時間です。もしかして、趣旨をはき違えているのは僕たちだったのか。
(ゾウ)「申告タイムに近かったらマイペース賞がもらえますゾウ」
(カッパ)「人間竹葉がどれだけ貯金できるかにかかっとるな」

人間竹葉の後を走る順番を4匹でじゃんけんで決めるが、ラッキーにも4番目になったゾウF川は、なんと走る前からうどんを食べる。
一方、人間竹葉は何やら薬物を飲んでいる。
(カッパ)「お前、何のんでんの?」
(人間)「アミノ酸ですよ」
(カッパ)「頼むから抜き打ちドーピングテストには引っかかるなよ」

人間竹葉は前日に20kmもトレーニングしたと言うし、妙に取り組みが怪しい。こななレースに勝ったからといって、栄光にもならんと思うのだが。気が付くと、すぐ他人のフリをしているし。(それは単に恥ずかしいだけか)
いよいよスタート。まずは人間竹葉が3周走る。その次はカッパにリレー。たった1週しか走らないので全力疾走で走っても平気。ペース配分を考えて走る他のランナーをゴボウ抜きに。動物が人間をバンバン抜いていくのは本当に気持ちが良い。動物に抜かれた人間どもは、すっかりやる気を無くしてガックリきてしまう。
(女A)「あっ、亀さんに抜かれたあ〜」
(女B)「あれ亀とちゃうよ。カッパやで」

力の抜けていく声が後ろからこだまする。観客の子供達にも圧倒的な人気を博している。
(ゾウ)「大人も笑ってますよ」
次はゴジラにリレー。ゴジラも自分が恥ずかしい姿というのは自覚しているらしく、
(ゴジラ)「一人で居ると恥ずかしいから、一緒に居てくださいよう」
なんて言うのだけど、僕らだって一緒に居ると恥ずかしいから他人のフリをする。(無理か)
ゴジラは恥ずかしさのあまり、温水器のぼりを振り飛ばしながら走っていった。
ゴジラの次はゾウ。さすがにゾウだけあって、軽やかな走りとは縁遠い。
最後はトラ。なかなか軽快な走りを見せている。

一通りローテーションが終わると、みんな疲れ切ってしまった。たった1周しか走ってないのに、ペースが速すぎてバテバテ。2週目は作戦を変えて、前半はゆっくり走り、後半、観客席の前を通るところで全力を出して人間どもをゴボウ抜きする作戦に。みんなの声援を受けながら一気に抜いていくのは気持ち良い。
途中のタイムを見ると、予想外に早いペース。
(カッパ)「この調子やったら、今からどんなにダラダラ走っても4時間は無理やなあ」
(人間)「マイペース賞狙いの調整は諦めて、思いっきり走りましょうよ!」

というわけで、急遽、完全燃焼を目指す。
3周目は、メンバーのご厚意により、カッパにアンカーの栄光が回ってきた。途中、フラフラしている女性がいたので
(カッパ)「頑張ってくださいよう!」
って声をかけたんだけど、カッパに抜かれたその女性は、やる気を無くして歩き始めてしまった。
最後のゴールはチーム全員で揃ってウィニングランが出来る。(ウィニングったって、勝ったわけじゃないけどね)
順位は112チーム中の71位。これはどう評価すべきか。惨敗とも言えるが、ま、格好が格好やしね。動物より遅い人間チームが41もあったなんて、情けないぞ。

みんな揃ってウィニングラン

恒例のレース後うどんを食べていると、場内放送で、なんと僕たち動物チームがベストドレッサー賞を受賞したというアナウンスが。
(カッパ)「なんや、それ。そなな賞あったかあ?」
(ゾウ)「その他特別賞なんて表現はありますけど。
     僕らのために急遽作った賞に違いないですゾウ」
(カッパ)「かなり臨機応変な柔軟な対応やな。国営とは思えんのう」

一緒にストーブにあたっていたおばちゃんまでが「良かったねえ」なんて喜んでくれる。
晴れがましい表彰式の舞台に引っ張り出され、突然のこととて、あがってしまって、なんぼでもベラベラしゃべりまくってしまいました。
(司会)「それってユニフォームなんですか?」
(カッパ)「仕事で電柱にも上ってますよ」
(司会)名前はペンギンズですが、ペンギンさんはいないんですか?
(カッパ)「走りはダチョウですから」(意味不明)


ベストドレッサー賞ももらったことだし、本当に満足のいくレースだった。
(トラ)「このレース、はまりますね。来年からも絶対に出ましょうね」
(カッパ)「来年はもうベストドレッサー賞はくれんぞ」
(ゾウ)「来年はライバルが続出でしょうね!」

そうかなあ・・・。


〜おしまい〜




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