第4回 国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会
愛読者のみなさま、明けましておめでとうございまする。
今年も四電ペンギンズをよろしくお願いいたしますね。
さて、高知支部が高知市駅伝で大活躍した翌日の2003年1月19日(日)に恒例の第4回国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会が開催されました。第1回の時からずっと毎度おなじみ動物チームで連続出場しているペンギンズの新年会的レースです。
↑レースのマスコットの竜
ところが、新年の抱負を各人が自覚すべきおごそかな儀式であるこのレースなのに、試合直前になってゾウが僕の所へやってきた。実に嫌な予感。
(ゾウ)「あのう・・・」
(カッパ)「どした?今年はアンカーを務めたいんか?」
(ゾウ)「いや、その、もうすぐ二人目の子供が生まれそうなんで・・・」
(カッパ)「どした?お前が生むんか?」
(ゾウ)「いや、その、奥さんに「出たらいかん」と言われまして・・・」
(カッパ)「もう生まれそうなんか!?」
(ゾウ)「い、いや、その、予定日は来月なんすけど・・・」
(カッパ)「なんじゃそりゃーっ!アホかーっ!まだ半月もあるやないかっ!僕なんか、二人目が生まれた時、ギャルとテニスしよったぞ!」
(サル)「僕も二人目が生まれた時、ゴルフしよったなあ」
(ゾウ)「家庭が崩壊している皆さん一緒にせんとってくださいっ!」
てことで、信じがたいことに、ゾウは直前になって奥さんから出場停止処分を下されてしまい、今年はゾウが居ないという少し寂しい動物チームとなりました。
今年のメンバーは6匹
結局、今年のメンバーは、クマ、馬、カッパ、ブタ、サル、タイガーの少数精鋭となりました。全員、昨年からの連続出場者です。新しいメンバーが増えないなあ。
(カッパ)「それにしてもゾウが出ないのは寂しいなあ」
(ブタ)「今回出ないってことは、もしかして2月2日の丸亀マラソンも出ないってことでしょうね」
(カッパ)「なにっ!?そうかっ!そういう事かっ!奴め、新年早々いきなり2連発でサボる気なのかっ!」
天気予報では、「今日は絶対に雨で気温も下がる」なんて断言されて嫌な感じだったのだけど、雨は降りそうで降らず、気温も下がらず、風も無く、結局、絶好のマラソン日よりとなりました。よかったーっ!
(馬)「ところで、今回のレースのチラシに、なぜか我々の写真が載ってるんですよ。ヒヒ〜ん」
(カッパ)「わっ、すげー。まあ、我々は人気絶大だから不思議はないか。これを見れば参加者激増まちがいなしだな。
ところで、これは去年のゴールのシーンやなあ。主催者が写真を撮ってくれてたんかなあ」
(ブタ)「そんな記憶無いですよ。どこかで見たような写真ですねえ」
(カッパ)「まさか、この公式ホームページの写真を無断でパクッたんじゃないやろなあ」
(クマ)「そんなことしたら著作権法違反で懲役10年以下の罪になりますから、国営公園ともあろう者が、そんな犯罪はせんでしょう」
我がチームの写真がトップで掲載されたチラシ
(クマ)「去年はいきなり走ってしんどかったから、今年は少しはウォーミングアップしてきますわ」
(カッパ)「確かに、このレース、完全になめきっているから、全然練習もせんといきなり全力疾走するから、去年は死んだなあ。少しは走っとこうか?」
(馬)「当然ですよっ」
なんて言いながら走ろうとしたら、なんと馬が凍り付いてしまった。
(馬)「シューズが無いっ!」
馬の足もとを見ると、なんとサンダル履きである。
(カッパ)「なんじゃ、そりゃ。サンダルで走る気か?」
(馬)「車から降りる時、靴を持ってくるのを忘れました」
(カッパ)「すぐ取ってきたら?」
(馬)「車は家内が乗って帰ってしまいましたっ!」
なんと馬はシューズが無い。ヒヅメが無ければ、いくら高速の馬でも走れない。慌てて奥さんに連絡を取る馬を見捨てて、他のメンバーは開会式に出て、まったりとした準備運動で軽く汗を流す。
手続きを済ませた代表者ブタが帰ってきて言う。
(ブタ)「受付の可愛い子が「いつもペンギンズのホームページを見てますよ。面白いですね」って言ってくれましたよ」
(カッパ)「なんとかーっ!そのようなマラソン業界の中枢にまで我がペンギンズホームページは人気絶頂になっていたのかっ!」
(ブタ)「単なるバイトだと思いますけど」
それでも読者の広がりようはすごいぞ。今回も読んでくれてますかー?
今年も走る順番を決めねばならない。このレースは、なだらかな公園の丘陵地の1周2kmのコースを全部で21周してフルマラソンの42.195kmを走るというレースで、各チームとも4人以上10人以内なら何人走ってもよく、走る順序や各人の走る距離も好き勝手で構わない。一昨年は緊張感を出すために、誰か1周して帰ってくるたびにジャンケンして次の走者を決めるというサバイバルゲームを展開したが、ずうっと緊張しすぎてプレッシャーがきつかったので、それは止める。
(カッパ)「実は僕は昨日、丸亀マラソンに備えたトレーニングで疲れてしまったので、控えめな出場にしようかと思う」
(サル)「私も控えめでいいね」
(タイガー)「僕も最近、体重増加気味なので遠慮しますよ」
(カッパ)「馬はシューズが無いし、それじゃあ、フルマラソンを控えてトレーニングが必要なブタ君にいっぱい走ってもらおう。
ブタ君と他のメンバーが交代ってのは?」
(ブタ)「僕だけ11周ですかっ!?死にますがな」
結局、取りあえず、ブタ君を先頭ランナーにすることだけ決める。
スタート地点では、ブタは控えめに端っこながら、きっちり最前列にポジションを取る。例年はシリアスな他のチームの選手の中で、完全に一匹だけ浮いてしまうのだが、今年はなんと、隣に電車が居た。
(カッパ)「このレースも4回目にして、ようやく動物チームに対抗できるチームが出てきたな」
(クマ)「電車は動物よりも走りにくそうですねえ。あのチームには楽勝ですね」
他にも、頭だけ羊を着けたチームもいる。ブタの敵ではないだろう。
いよいよスタート。ブタは余裕の笑顔で飛び出す。
馬がヒヅメを探しに行ったきり戻ってこない状況で、ブタの次は、残ったメンバーで一番元気そうなクマにする。
ブタはまだか、と待っていたら、電車チームが圧倒的な早さで帰ってきた。
(カッパ)「わっ!早っ!どしたんや、あれ。あのでかい電車着けて、すごいスピードやなあ」
なめきっていた電車チームには完敗であった。頭羊チームにもかなり負けていた。この遅れを挽回するべく、クマは異常なダッシュで2周目を疾走していった。
常々、カメと間違われ気味なカッパと違い、クマは我々から見ると、間違いようのないクマなんだけど、子供達からは「ネズミ、ネズミっ!」っていう声援がかかる。ふむ。冷静に写真を見るとネズミに見えなくもないなあ。ネズミじゃあ、ちょっと情け無いよなあ。
ようやく馬がシューズを履いて復帰してきたので、次は馬に任せる。全くウォーミングアップ無し状態だが、走りたくてウズウズして目が燃えているので大丈夫だろう。
(カッパ)「準備運動無しでいきなりやけど、大丈夫やな?」
(馬)「ヒヒーンっ!」
力強い雄叫びと共に疾走していった馬は、さすがに早い。
同じ動物チームでありながら、実は馬は大きなハンディを背負っている。写真を見れば分かるが、馬は非常に足が短い。逆にカッパは上下セパレートで非常に走りやすい。ブタやサルも足が長くて走りやすい。クマとタイガーはあまり足は長くないが、まだマシ。馬は足が一番短い上に胴が長いので本当に走りにくそう。それでも一番早い馬って、やっぱり偉い!
(カッパ)「それじゃ、ま、ブタとクマと馬の3匹で走ってもらおうかっ!」
(タイガー)「今年はそれでいきますかっ!」
などと決まりかけたのだが、1回くらいは走ろうか、と言うことで、一応、タイガー、サル、カッパとタスキをつないでいくことにする。
馬からタスキを受け取ったタイガーは、一時期は日の出の勢いだったのだが、最近は体重が増加の一途で、非常に体が重そう。大丈夫かいな。
タイガーの次は海外遠征が病みつきになっているサルだ。海外遠征から動物チーム駅伝まで幅広く活躍する心の余裕はどこから来るんだろう?
(カッパ)「ええですよねえ。毎年、海外遠征だなんて。こなな動物レースなんて、アホらしくて出られないでしょう?」
(サル)「いやいや、このレースこそが私のマラソン人生の原点だよ!」
まだ4回目ですけどね。
最後は遂にカッパ。リレーゾーンで待っていると「カッパちゃん、かっぱちゃ〜ん」と呼ぶ声がする。辺りを見回すが誰もいない。ふと気づくと、足下に小さな子供がたたずんで僕を見上げている。すると近くに居たお父さんらしき人が「すんません。握手してやって下さい」なんて言う。んまーっ!今まで声援は多かったが、握手まで求められたのは初めて。嬉しくて、なんぼでも握手してあげたぞ。
これで気持ち良くなり、力も沸いてきたが、昨日のトレーニングで足を痛めている上に、全力疾走して30分くらい死んでいた去年の記憶が蘇り、全力で走るのが怖い。それでも、ひとたび走り始めると、まともな奴らを追い抜く快感に逆らえず、次々と抜いていく。今年も、カッパに抜かれた瞬間にやる気を失って歩き始める奴もいる。でも、前半でとばしすぎて、後半は早くもバテ気味。逆にどんどん抜かれていく。それでもなんとか平凡なタイムで帰ってこれた。
(クマ)「カッパさん、早いじゃないですかあ。全然、期待してなかったのに」
(カッパ)「ま、こんなもんよ。しかも、去年と違って全然しんどくないぞ!体力が驚異的に向上したのかっ!?」
(ブタ)「単に全力を出し切れてないだけですね」
次の2周目は、もちろんブタ、クマ、馬に走ってもらう。本当は、そのままこの3匹だけで走ってもらいたかったけど、後の3匹は、1周目で余力を残し過ぎていて元気まんまんなので、このまま6匹で順番に走ることにする。
ところが、ここで突然、欠場したはずのゾウが現れる。
(カッパ)「げげっ!一体どうしたんだっ!?どうやって現れたんだっ!?」
(ゾウ)「ふふふっ。実は馬さんのバッグの中に隠れてやって来たんすよ」
(カッパ)「そうかっ!よくやった。じゃあ、次はゾウが走ってくれ」
(ゾウ)「いや、それが、体がヘナヘナで走れないんだゾウ」
て事で、特別出演してくれたゾウですが、今回は体がペッチャンコのため走れませんでした。
突然のゾウの出現
(顔はでかいが体はペッチャンコ)
ゾウと遊んでいるうちに、アンカーのクマが帰ってきた。例によって最後はみんなで手をつないでゴールする。
(クマ)「主役であるアンカーの僕の顔が写ってないやないですかっ!」
(ブタ)「僕の写りは良いですね」
(クマ)「お前の手が邪魔しとんやないかーっ」
今年はメンバーがギリギリなので、その辺のおっさんにゴールシーンの写真を撮ってもらったため、出来の悪い写真になってしまったのだ。おっさん、真面目に撮らんかいっ!
みんな揃ってウィニングラン
(今年は列が乱れているぞ)
ゴールすると、怪しいおじさんが近づいてくる。
(怪人)「あのう、写真撮らせてくれませんか」
(カッパ)「なんじゃいっ、お前はっ!?馴れ馴れしく声かけるなっ!邪魔くさいわいっ!」
(怪人)「一応、主催者なんですけど、宣伝用の写真を撮らせて頂きたいんですが」
(カッパ)「あっ、さようでございますかっ!それはそれは喜んで。皆の者、一同整列っ!」
って事で記念写真を撮ってもらいました。人気チームは辛いねえ。
(カッパ)「ところで、今年のパンフレットにも真ん中の一番上に堂々と我々の写真が掲載されておりますが、あの写真は一体・・・?」
(怪人)「いやあ、すんません。おたくのホームページから拝借させて頂きました」
(カッパ)「あっ、やっぱり。普段なら懲役10年か、掲載料として3万円頂くところですが、代わりに、特別賞か何か受賞できるよう裏工作をお願いしますね」
とお願いしたのだが、今年も何の賞ももらえなかった。第1回のときはベストドレッサー賞をくれたのになあ。
結局、今年のトータルタイムは3時間21分1秒だった。
(カッパ)「去年より5分も遅いぞ」
(ブタ)「さっそく犯人探しをしましょうか」
ブタ = 1周目 : 9分24秒(距離補正後)
2周目 : 9分49秒
3周目 : 9分51秒
4周目 : 9分49秒
平 均 : 9分43秒 ←去年より7秒遅い
クマ = 1周目 : 8分30秒
2周目 : 8分50秒
3周目 : 8分59秒
4周目 : 8分36秒(距離補正後)
平 均 : 8分44秒 ←去年より13秒遅い
馬 = 1周目 : 8分10秒
2周目 : 8分23秒
3周目 : 8分19秒
4周目 : 7分55秒
平 均 : 8分12秒 ←去年より16秒早い
タイガー = 1周目 : 9分28秒
2周目 : 9分52秒
3周目 : 9分57秒
平 均 : 9分46秒 ←去年より12秒遅い
サル = 1周目 :11分28秒
2周目 :12分25秒
3周目 :11分42秒
平 均 :11分52秒 ←去年より59秒遅い
カッパ = 1周目 : 9分17秒
2周目 : 9分24秒
3周目 : 9分31秒
平 均 : 9分24秒 ←去年より15秒遅い
(カッパ)「なんじゃ、こりゃ。去年より早かったのは馬だけかあ」
(ブタ)「僕よりもカッパさんの方が去年との差が大きいですねっ!」
(カッパ)「ブタくんこそ、こななタイムで2月のフルマラソンは大丈夫なんか?」
タイムは大幅に悪化したが、ゾウの欠場で一時は参加が危ぶまれた事を考えれば、よく健闘したとも言えよう。
来年はフルメンバーで頑張ろうっ!
[後記]
予定日はまだまだ先だったのに、「子供が生まれるかもしれない」なんて理由で欠場したゾウですが、なんと、本当にレースの直後にお子さんが生まれまして、まことにめでたい。まんざらサボる口実でもなかったみたい。
(幹事長)「いやあ、疑って、すまんかったなあ。本当に生まれそうやったんやなあ。
でも、これで丸亀マラソンには堂々と出られるなっ!」
(F川)「むしろ、今年一年は完全欠場ですな」
〜おしまい〜
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