■ 風邪と抗生物質 ■



ズバリ、風邪の時の正しい薬の飲み方を教えちゃいましょう

まずは風邪の基本知識から。。。風邪は別名急性上気道炎ともいいますね。上気道とは鼻の中と喉のことですから、症状は鼻水が出て、咳が出て喉が痛いってことになります。もちろん、炎症ですから熱も出て、体がだるいとかアタマが痛いって症状も出ます。

ボクはこういった風邪の時はほとんど薬は飲みません。それは、鼻水や咳はウイルスを体の外へ出そう出そうといいことをしてくれているワケですから、それを風邪薬で止めるのは風邪の治りを遅くしてしまいます。ただ、試験や会議があるとかいう場合は咳や鼻水が出ると困りますから、そういった時は特別に飲みます。

ところで、抗生物質というバイ菌を殺す特効薬がありますが、それはどういったときに飲んだらいいのでしょうか?抗生物質はウイルスには全く効果がありませんが、次のようなときには飲んだほうがいいと思います。

−★ その1 ★− 風邪の原因はウイルスですが、そのウイルスが喉より奥に広がると、気管支炎をひきおこし、症状としては痰(たん)が出るようになります。耳管(鼻の中と耳の中をつなぐ管)を通って耳に広がると中耳炎を起こします。こういったときは、弱った体につけこんでくる細菌を殺すために、細菌に効く抗生物質を飲んだほうがいいです。特に、きたない膿のような鼻水や痰が出始めたようなときは絶対に必要です。

−★ その2 ★− 扁桃腺炎の時は抗生物質を飲まないとなかなか治りません。口をあけて鏡で喉を見てください。口の中の左右にある扁桃腺が赤くはれて、膿のような白いものがついて、そのあたりが痛かったら扁桃腺炎ですよ。

−★ その3 ★− マイコプラズマ感染が疑われるときはマイコプラズマに効く特殊な抗生物質を飲まないと治りません。マイコプラズマ感染の特徴は、そんなに高くない38℃前後の熱と、とにかくガンコな咳です。なかなか治りが悪いなあって風邪のときはこれを疑います。マイコプラズマ感染は以前はオリンピックの年に4年ごとに流行するって言われてましたけど、この頃はそうとも言えないようです。特効薬は、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ミノマイシンです。

これらのことはお子さんの風邪にもあてはまりますよ。昔から、風邪は万病のもモトっていいますから、ぜひ正しい知識で薬を選びましょうね。