PIC12F683(8ピン)を使った3チャンネルデータロガーインターフェイス(A/D変換→赤外線→受光→RS232C→パソコン)
●概要
PICのADコンバータを利用してパソコンにアナログ値を取り込めるようにするものです。
AD変換部とPCインターフェイス部を赤外線にて通信します。
赤外線通信は,家電製品等の赤外線リモコンで使われている赤外線パルスにまねて,独自のフォーマットでデータを送受信するものです。
赤外線の届く範囲なら,遠隔にてアナログ値のデータ取得が可能です。
パソコンにはRS-232Cポートを通して通信を行います。
AD変換は3チャンネル有り、10ビット値をそのまま返します。
温度センサー、気圧センサー、加速度センサーなどを接続することによってパソコンでのデータの収集が可能です。
8ピンのPICとRS232C(MAX232互換)ドライバを使ってとても簡単な構成にしています。
さらに受信部は電源レス(RS232Cポートから電源供給)にするため、消費電力を減らし(PICと受光モジュール合わせて4mA程度)、MAX232も省略した簡易型にも変更できます。受信部の部品点数は7個でとても簡単に作製できます。
ただし、この簡易型はパソコンの種類によっては使用できなかったり、ケーブル長に制約があるかもしれません。
これは,別に作成した「PIC12F683(8ピン)を使った4チャンネルデータロガー(A/D変換→RS232C→パソコン)」の赤外線通信版です。
●なぜUSBではなくRS232Cなのか?
最近のPCではRS232Cインターフェイスを持たないものもあり、相当古い規格であることは分かっています。できることならUSB対応型を作りたかったのですが、RS232Cにしたのにはいくつかの理由があります。
一番の理由はUSBを扱うチップで、DIPパッケージのものが見あたらないためです。これは自作派にとって大きな壁です。一方、RS232Cなら、ドライバソフトも必要ないし、製作記事もたくさん見あたります。このセットの様な用途ではスピードの早いUSBである必要もありません。
DIPパッケージで便利なUSBインターフェイスチップが出るまで(出ないと思いますが)のつなぎです。
RS232Cポートを持たないPCをご使用の方は、「USB−シリアル変換ケーブル」等をご使用ください。
●お送りする部品リスト
部品名 |
型式等 |
数量 |
PIC(送信側:赤色) |
12F683 |
1個 |
PIC(受信側:緑色) |
12F683 |
1個 |
赤外線LED | 型式不明 | 1個 |
受光モジュール | PL-IRM0101-3※ | 1個 |
温度センサ |
S8100B |
1個 |
※PL-IRM1261-C438の場合があります。
PICをテスト回路にセットしてPCとの受信動作確認を行った後に出荷致します。
●仕様
・RS-232Cの通信速度は9600bpsです。(PICプログラムを変更し,19200bpsで通信可能でしたが,余裕を見て9600としています)
・回路をシンプルにするため、クリスタル、セラロックなどは使用せず、PIC内蔵クロックを使用しています。
そのため、使用温度などの条件によっては正常に通信出来なくなる可能性があります。出荷前に室温でテストを行った上出荷いたします。
・データサンプリング周期は使用条件に変化するかもしれません。最大で2秒程度とお考えください。
・電源をA/Dコンバータのレファレンスとして使っておりますので,安定(温度的にも)した5Vの電源が必要です。
・テスト回路の通り温度センサを取り付けると、温度の簡易測定が可能です。
・チャンネル番号(0〜2)を送信する事によって、そのチャンネルに対応したアナログ値をA/Dし、0〜1023の範囲のテキストで返答します。
・A/D変換の入力インピーダンスはオペアンプ等を利用し出来るだけ低いものを使用してください。時間応答は犠牲になりますが、1uF程度のコンデンサを使用することで比較的高インピーダンスでも使用可能です。
・赤外線信号(他のリモコン類からの信号を含む)を検出すると,RS232Cからの信号処理を行いません。従って,パソコンで通信ソフトを作成される場合は,データ通信に失敗したときのエラー処理が必要です。
●温度測定について
・温度の測定範囲はセンサの使用範囲(-40〜+100℃)によります。
・温度計としてどの程度の精度があるかは調べておりません。計測値は参考程度とお考えください。
・必要に応じてプログラムの演算定数を変更してください。
・分解能はおよそ0.6℃です。
・電源電圧が変動すれば正確な温度測定ができません。
●応用例
・温度などの長期計測
・アナログ値の監視
●サンプル通信ソフト(VB6のソースファイル)
●サンプル通信ソフトその2(EXECL表計算)
これと共通です。
●サンプル通信ソフトその3(三四郎表計算JUST SYSTEM)
これと共通です。
★仕様変更対応の範囲
・赤外線通信のデータ送信間隔(2秒〜60秒程度)
★関連部品の追加お取り引き
ココに一覧表があります。必要な部品がございましたらご連絡ください。
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回路図(2007年1月18日から変更)
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受信部の(RS232C簡易インターフェイス)のテスト回路
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受信部の(RS232C簡易インターフェイス)のテスト回路
これと共通です。
データ通信ソフト(VB6)の実行画面
データ通信ソフト(VB6)の作成画面
●オークション関係トップページへ(他にもいろいろと出品しています)
●PIC関連の出品物の入札を考えている方に(必ずお読み下さい)