RS232C(シリアルポート)に接続する汎用入力、汎用出力用インターフェイス(dsPIC使用)MAX232省略タイプ(12ビット8チャンネルアナログ入力、5ビット出力、4ビット入力)
●概要
dsPIC(ワンチップマイコン)のADコンバータを利用してパソコンにアナログ値を取り込めるようにするものです。
パソコンにはRS-232C(シリアル)ポートを通して通信を行います。AD変換は8チャンネル有り、12ビット値をそのまま返します。
温度センサー、気圧センサー、加速度センサーなどを接続することによってパソコンでのデータの収集が可能です。
また,汎用デジタル入出力も備えておりますので,パソコンからリレーなどを制御したり,機器の状態を監視することも可能です。
このセットでは,RS232Cの通信を行うためには、本来はレベル変換のMAX232などが必要ですが、作成しやすい様にこれを省略したタイプです。
通信距離などに制約が出るかもしれませんが、当方のテスト環境である2m程度のケーブルなら問題なく使用できております。
●なぜUSBではなくRS232Cなのか?
最近のPCではRS232Cインターフェイスを持たないものもあり、相当古い規格であることは分かっています。できることならUSB対応型を作りたかったのですが(別に作成済みです)、RS232Cにしたのにはいくつかの理由があります。
RS232Cなら、ドライバソフトも必要ないし、製作記事もたくさん見あたります。
もし、RS232Cポートを持たないPCをご使用の方は、「USB−シリアル変換ケーブル」等をご使用ください(すべての変換ケーブルが使用できるかどうかは分かりません)。
●なぜdsPIC内蔵の高性能なUARTモジュールを使用しないか?
内蔵のUARTモジュールを使用した方が,プログラム的に容易で,安定して高速通信できますが,回路作成を容易にするため,
MAX232を省きたかったため内蔵のモジュールを使用していません(論理反転する必要がある)。そのため,dsPICの処理は、全2重通信ではなく半2重通信としています。
●お送りする部品リスト
部品名 |
型式等 |
数量 |
dsPIC |
dsPIC30F2012 |
1個 |
モニタLED |
赤色 |
1個 |
D-SUB9ピンコネクタ |
メス |
1個 |
コンデンサ |
100uF程度 |
1個 |
コンデンサ |
22uF程度 |
1個 |
抵抗 |
1kΩ程度、10〜30kΩ程度 |
各1個 |
●仕様
・RS-232Cの通信速度は57.6kbpsとしております。
・回路をシンプルにするため、クリスタル、セラロックなどは使用せず、PIC内蔵クロックを使用しています。
そのため、使用温度、使用電圧などの条件によっては正常に通信出来なくなる可能性があります。出荷前に室温、電源電圧5Vでテストを行った上出荷いたします。
(比較的精度の低い内蔵クロックでも230.4kbpsの通信が可能でした。様々な条件でも安定に動作するように、今回はスピードを落とした57.6kbpsでプログラムします。)
・アナログデータ取得のサンプリング周期は使用条件に変化するかもしれません。PCの能力にも依存しますが、最大で数10回/秒程度とお考えください。
・テスト回路ではA/DコンバータのレファレンスにTL431を使用しております。レファレンスにdsPICと同じ電源(+5V)を供給する場合は安定化が必須となります。
・チャンネル番号('0'〜'7')を送信することによって、そのチャンネルに対応したアナログ値をA/D変換し、'0'〜'4095' の範囲のテキストで返答します。
レファレンスとして+5Vを加えた場合の分解能は約1.22mV(=5000mV/4095)です。
・A/D変換の入力インピーダンスはオペアンプ等を利用し出来るだけ低いものを使用してください。時間応答は犠牲になりますが、0.1μF程度のコンデンサを使用することで比較的高インピーダンスでも使用可能です。
・5ビットの出力は、'A'〜'E'を送信することによって各ビットがHレベルに、'a'〜'e'を送信することによって各ビットをLにすることができます。コマンドが受け付けられた場合'OK'を返します。
・4ビットの入力は、'Z'または'z'を送信することによって、入力ビットを16進数に変換し、'0'〜'f'の返答があります。
・コマンドが正常に受け付けられないことや文字化けの可能性もありますので、用途によっては、PC側においてエラー処理が必要となります。
●応用例
・温度などの長期計測
・アナログ値の監視
●EXCELマクロ版サンプル通信ソフト(「Xp+USBシリアル変換ケーブル」、「Me+シリアルポート」の両方で確認しております。)
これは添付いたしません。
不具合の対応などサポートはできませんが、これを参考にしていただければと思います。
★仕様変更対応の範囲
・仕様変更はありません
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テスト回路(Vref+にTL431を入力しています。ビットA出力がH状態。)
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テスト回路(見苦しい物になってしまいました。)
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テスト回路の回路図
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●PIC関連の出品物の入札を考えている方に(必ずお読み下さい)