森田療法理論とは?
「森田療法理論」を創始した森田正馬博士(1874年~1938年)は高知県生まれ。県立高知中学校、熊本県の第五高等学校を経て、東京大学医学部に学び、呉秀三博士の門に入って精神医学を専攻、のち慈恵医科大学教授及び根岸病院顧問として、日本の精神医学に新分野を開拓し、神経質症者の治療のために日本独自の「森田療法理論」を創始しました。
博士自身が、青年時代に神経質症で悩んだ体験があり、それが神経質症状の本態を発見する契機となったといわれています。
森田理論では、「あるがまま」をキーワードにしています。その要点は、悩み・不安を率直に認め、それに抵抗したり、あるいはごまかしたり、回避したりしないで、そのまま受け入れハラハラ、ドキドキしながらも本来の目的に向かって建設的に行動することにあります。
森田理論の学習・実践を通して神経質症を乗り越えていけば、神経質のプラス面が大いに発揮されるようになり、一層充実した生活をおくれるようになります。
森田博士の主な著書としては、「神経質の本態と療法」、「神経衰弱と強迫観念の根治法」(いずれも白揚社発行)などがあり、博士を紹介する本としては、第五回開高健賞を受賞した渡辺利夫著の「神経症の時代 わが内なる森田正馬」(TBSブリタニカ発行)などがあります。
②森田療法理論とは?