あわ工芸座  釣女

徳島県民文化祭事業

第七回徳島城内小屋掛公演


阿波人形浄瑠璃芝居に今年も「あわ工芸座」が出演した。

 


二日目 4時からの公演でしたが沢山の観客がいます。


 

 前の芝居 「傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段」が終了しました。

  


出番を待ってる黒子たち




さあ出陣だ頑張ろう!本体を演じる人は大きな高下駄を持参します。



釣女(つりおんな)の開幕・・・

ある独身の大名が妻を授けてもらおうと、同じく独身の太郎冠者を

お供にして兵庫県西宮の恵比寿神社へ詣でる。

  

早速・神様から妻となる者が西の門にいるとの、お告げがあり

行ってみると一本の釣竿がおいてある、恵比寿様がこれで妻を釣れとのことだろうと

大名が糸を垂らすと、小野小町か楊貴妃か〜絶世の美女が釣れました。





太郎冠者は二人の仲むつまじいのに焦りを感じ、その釣竿を私にお貸し下されと、釣糸を投げると

またも女が釣れた。喜び勇んだ太郎冠者が、末永く添い遂げることを誓って被りものを取れば

こはいかに、二度と見られぬブサイクな醜女


女「我が夫さま、今のお言葉は嬉しうて嬉しうて、私はいつまでも忘れません・・・」

男「ヤレ情けない、情けない、 許してくれ・・赦してくれ・・」

女「そりゃつれないぞえ、太郎冠者殿・・・」

逃げまどう太郎冠者を押さえつけ「愛しの我が夫〜〜」と醜女が迫る。



幸せいっぱいの大名と、這々の体の太郎冠者。

賑やかなお囃子にのせられて、対照的な二人の姿が笑いを誘う。



明治16年(1883)狂言の「釣針」を もとに常磐津の「釣女」が作られ、明治34年(1901)

歌舞伎の舞踊劇として上演された。その後これを文楽に取り入れた。

能を原点としながらも、狂言ならではのユーモアがあり見る者を楽しませてくれる。






あわ工芸座(座長 後藤文子)はすこぶる精力的で、海外公演も7〜8回の

実績がある。人形の頭も衣装も全部 後藤座長の製作であります。



長い事見て頂き有難うございました。


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