ある日ラピスとラズリがティスアの所にお茶を買いに来ていた。

「すみません」

「あ、ラピス君にラズリちゃんいらっしゃい」

「あの、グリーンパールをくだ…」

「ねえお兄ちゃんたまには違うお茶も飲みたい」

ラズリはラピスの注文を遮るように言いだした。

「違うのって何がいいの?」

「他に何があるかよく分からないけど違うのがいい」

ラズリのむちゃな要求にラピスが頭を抱えていると

「だったら、ここで飲んでみたらどう?」

「え、いいの?」

「でも、悪いですよ…それにそんなにお金も」

「そんなの気にしなくてもいいって」

ティスアはそう言っている間に準備を整えてしまった。





「このウーロンはいい香りですね」

「そうでしょう、キンモクセイがブレンドされてるの」

「このカルカデってお茶綺麗だけどちょっと酸っぱい」

「じゃあこのシロップを入れてみたらどうかしら?」

ティスアは様々なお茶を入れてラピスに振舞った。

「そういえば二人のお父さんってモリオンさんだったよね」

「そうだよ」

「もうすぐ移動だけど寂しくない?」

「わたしは平気だよ。でもお母さんがすごく寂しいみたいなの、前にこっそり追いかけてマリ姐ちゃんに怒られてたの」

「へー、ラリマーさんにもそういう所があるんだ」

「それから、よく分かんないけどお父さんが出発する直前にキスしてるよ」

ティスアは思いっきりお茶を噴き出してしまった…

「大丈夫!?」

「…うん、大丈夫。それよりキスってラリマーさんがモリオンさんに…その…キスしてるって…」

ティスアは自分で言いながら顔が赤くなっている。

「しょっちゅうしてるよ、他にも朝起きたときとか夜寝るときとか…」

ラズリの話にティスアはますます顔が赤くなった。

「ええと…ラピス君本当なの?」

「…」

ティスアは助けを求めるようにラピスに聞いてみたが、ラピスはどのお茶を買うかで頭がいっぱいで話が全く頭に入って無かった…





あとがき

ラズリには悪気はないんです、空気を読まないだけです。

ティスアさん(あざなさん)お借りしました。

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