次の日の夕方、ミトはなぜかしょんぼりして厨房に向かっていた…
(今日もきっと羊肉全滅なんだろうな)
溜息をついているとラピスが駆け寄ってきた。
「あのミトさん、ちょっといいですか」
「あ、ラピス君…どうしたんですか?」
「昨日迷惑をおかけしてしまったことで…その…ラズリと一緒に謝らせてもらいたいのですが…」
「そんな事別にいいですよー」
ミトは笑って断ったがラピスがどうしてもと言うので一緒に厨房に向かうことになった。
厨房に行くと先に来ているはずのラズリの姿が無く、探してみるとラズリは席についてカバブに齧りついていた。
「ラズリ! 何やってるの!? ミトさんに謝らなきゃいけないのに!」
「えー、別にいいでしょ。我慢できなかったんだから」
ラピスはラズリを叱っているが、ラズリはどこ吹く風という感じだった…
「私の事は気にしなくてもいいですよ…」
「でも怪我までさせてしまって…」
「怪我って…鼻を少し擦りむいただけですよー」
「ほら、ミトもこういってるんだからいいでしょ。いっぱいあるからミトも一緒に食べよう!」
「ラズリ! 何言って…」
「ムシャムシャ…私は本当に…ムシャムシャ…気にしてませんてば…ムシャムシャ…」
幸せそうにカバブを頬張るミトを見てラピスは何も言えなかった…
あとがき
日ごろの疲れを癒すために温泉に来たはずなのに、これじゃ余計疲れそうです。
ラティファ・フダさん(荻白さん)、ミトさん(ずらさん)、シーリーンさん(たまださん)、クライズクラウさん(櫟 戦歌さん)、
リズクさん(一磋さん)、ガドゥさん(シマムラさん)、ジイドさんとアル・アーディクさん(戸成さん)お借りしました。
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