中江藤樹の致良知・明明徳

2010/01/17 代表的な教えは「致良知・明明徳」です。
2008年は、日本の陽明学の祖として有名な中江藤樹先生の生誕400年記念に当ります。代表的な教えは「致良知・明明徳」です。10歳から隣町の大洲藩で学び15歳から27歳まで郡奉行を勤めています。親近感もありましたが、その教えは「合気の道」に大きく符号するものがありました。また、尊敬する森信三先生 安岡正篤先生も深く研究されたという事を知り、「一を以て万に当たる道」(開祖大先生語録)に確信を深めました。機会がありましたらご紹介させて頂きます。
2010年合気道八幡浜市合気会発足20周年という大きな節目を迎えます。得意の時 不遇の時 苦難の時あり。人の一生に似ています。節目の行事を計画しています。初志貫徹 2010年頭に誓う。

2010/02/06 少年の日に「大学」を読んで立志した藤樹
藤樹は、王陽明の提唱した「致良知」の教えに目を開かれ、「大学」に立ち返って取り組み、独自の藤樹心学を提唱した。少年の日に「大学」を読んで立志した藤樹が、最晩年に「大学」に回帰して藤樹心学を提唱した歩みは独自のものとして注目したい。
禅≠フ世界観である「天地同根」「万物一体」を藤樹先生の「全孝の学」から 「見性悟道」を「致良知・明明徳」から広がりを持って対処法を学んでいます。「今(濁流の中)を、いかに生きるか」---「誠の修行」---「引力の練磨」---「一を以て万に当たる道」へと進む。合気道八幡浜一当流道場 Aikido-Yawatahama 小清水孝

2010/02/13  「大学」
孔子、曾子、子思、孟子これが儒教の学統である。孔子に論語あり、曾子に大学あり、子思に中庸あり、孟子に孟子あり。大学は明徳を明らかにする、民を親たにする、至善に止まる「明明徳・親民・止至善」と云うことを三綱領として挙げている。而して又格物・致知・誠意・正心・修身・斉家・治国・平天下を八条目として述べている。
自己を偽らぬこと、真に内面的必然に率ふことを「誠」と謂う。中庸にも「誠は天の道なり。之を誠にするは人の道なり」とある。人間は常に自己を欺いてはならぬ。「誠」とは他に対して謂う意味では無い。自ら欺かぬ謂である。(王陽明研究 安岡正篤著より)

2010/02/13   「合気道は、最初からこの心を説いている」(佐柳孝一師範語録)
「合気道は、最初からこの心を説いている。」「目に見えない世界の重要性を説いています。」(佐柳孝一師範語録)
「見性悟道」なるのみ --- しかし、工夫と勇気が必要である。「見性」に止まるは消極的すぎる。いかに「悟道」を展開するか。--- 「致良知・明明徳」にその糸口を求める。大学の三綱領である「明明徳・親民・止至善」は、当に私の欲するものです。「誠の修行」の大切さが説かれています。

2010/02/27 「良知に生きる」
大洲市立大洲小学校内に中江藤樹先生邸地があります。校門の右手すぐに「中江藤樹先生少年像」と「良知に生きる」の石碑及び「ゆかりの藤の木」があります。愛媛県立大洲高等学校内に「中江藤樹像」と中江藤樹先生邸跡「現:至徳堂」があります。今にその遺徳を伝えています。
中江藤樹先生は、今(濁流の中)を、いかに生きるか --- を深く探求実践されています。代表的教えは、当に「良知に生きる」であると思います。「良知に生きる」その姿勢は「知行合一」であり、その行為は「明明徳」です。私も「良知に生きる」そう思いました。
     

参考文献 中江藤樹一日一言/中江藤樹人生百話(中江彰) 中江藤樹(久保田暁一) 現代語新訳「鑑草」 翁問答・鑑草(岩波文庫) 小説 中江藤樹(童門冬二) 孝経・大学・中庸新釈(致知出版社) 藤樹学講和(西晋一郎) 王陽明研究(安岡正篤)