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合気道八幡浜一当流道場のメールマガジン 第4号 2003/05/17
タイトル 合気道 佐柳孝一師範語録 (マガジンID:0000103677)
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第4号目次
◆ 合気道 佐柳孝一師範伝「三つの教え」
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No.4
◆ 合気道 佐柳孝一師範伝「三つの教え」
「佐柳孝一師範の合気道は、真似が出来ませんでた。」
「佐柳孝一師範の真似の出来ない合気道に憧れていました。」
1999年4月の高知県支部錬成会で師範は「まだまだ後20年頑張る。」と言われました。
私は「これから開祖直伝の素晴らしい合気道が、佐柳孝一師範により着実に広まる」
と確信していましたから疑う事無く信じました。講習会の後一緒に食事をしました。
その年7月17日入神されました。
「これから益々……」という矢先の入神を惜しみます。
「もっと稽古して頂きたかった。」「まだまだ、お教え願わなければならないことが、
お聞きしたいことが沢山ありました。」「合気道普及に佐柳孝一師範と共に歩みたか
った。」残念でなりません。
佐柳孝一師範は、1998/01/18(やいろ鳥)高知新聞のインタビューで次のように話さ
れています。
高知地方検察局の事務官だった二十八歳の時、東京の「合気会」道場を訪れ、植芝先
生に稽古をつけてもらった。ころりころり。面白いように畳に転がされた。ところが
「真綿に包まれて投げられる感覚で、ちっとも腹が立たない。つまり相手を倒すので
はなく、倒れるように導くのです。見事な武道だった。」
昭和三十五年、高知市に合気道の道場を四国で初めて開設。その後、繁華街で暴漢を
取り押さえた出来事を契機に四十八歳で仕事を辞め、合気道の指導を本職にした。
「暴れる相手を押さえた時『自分は何もしていない』と不思議だった。まず相手の心
を倒し、身体が自然についていったのですね。合気道は奥が深いなあ、本格的に広め
ようと………」
私は、佐柳孝一師範は『心を体で倒す』『心で導く』技を特に求道されたと推察します。
佐柳孝一師範は、開祖植芝盛平翁直伝の合気道を長い修行と努力の末に平易な言葉で
大きな柱として
一、「勝つんじゃない、負けないんだ」
一、「倒すんじゃない、倒れる様に導くんだ」
一、「合気道は戦わずして、心をサイコロの如し」(開祖植芝盛平翁談)
の「三つの教え」を伝えて頂いたと思います。---合気道 佐柳孝一師範伝「三つの教え」
佐柳孝一師範の合気道は、『万有帰一の大精神』が根底にあり、『争わざるの理』に徹した
「やさしく、丸みのある技」でありました。稽古は、相手を制することを無視することなく、しかも
超越的な強さへの求道であり、「正しさゆえの強さを修得する」ものであります。
佐柳孝一師範に導いて頂いた合気道を私は修行し伝え広めたいと願っています。
「佐柳孝一師範の合気道は、真似が出来ませんでした。」
「佐柳孝一師範の真似の出来ない合気道に憧れていました。」
「佐柳孝一師範の深みのある、品のある技が好きでした。」
「すぱっと投げられます。すっと師範が近づいて来ます。」
「やさしく、丸みのある技が好きでした。」
「受けを取るのが好きでした。」
「心のゴミ、垢を取ってもらう、落としてもらったと思うんです。スカットとするん
です。」
『修行の積み重ねと含蓄のある技』であったと思います。
佐柳孝一師範の技の深みは、なかなか分からないと思います。勿論受け手の技量が伴
わないと理解できません。「手の出し方、持たせ方一つにも味わいが有ります。」
例えば「四方投げという『大きな技』を稽古しましょう。」と師範はさらりと話され
ます。「私はその当時、四方投げを『大きな技』と認識していませんでした。技の名
前くらいにしか思っていませんでした。この何気ない言葉にも驚きを感じました。」
「『大きな技』と云わしめる“技”が存在する事を教わりました。」
私は、山口清吾師範の素晴らしい合気道を知っています。だからこそ佐柳孝一師範の
素晴らしさを理解する一人であったと確信しています。
佐柳孝一師範の合気道の素晴らしさ 一つ一つの技の奥の深さを 師範が入神された
後で気がつく事、認識するものも沢山有ります。まだ分からないことも沢山有ります。
佐柳孝一師範から教えを受けてから10年経ちます。やっと少し真似る事が出来る様に
なったと思っています。一歩一歩少しずつ近づいていると自負しています。だって佐柳
孝一師範が導いて下さっていますから。……
合気道八幡浜市合気会は、佐柳孝一師範に導いて頂いた技・合気道を目指して努力を
続けます。
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◆ 編集後記
お待たせしました。佐柳孝一師範の講習会のDVDのコピーが出来ました。
希望される方は、ここから
http://www.dokidoki.ne.jp/home2/kosimizu/newpage30.htm
申込んで下さい。1993年合気道講習会in合気道八幡浜市合気会by佐柳孝一師範の提供
は2003/05/17から開始します。
メールマガジンを書き進める上で、開祖植芝盛平翁の合気道に沿うものであらねばと
心を砕いています。二代目植芝吉祥丸道主の著作を精読しています。気付く事があい
ります。一つは二代目植芝吉祥丸道主は誠実な方だなあと感じます。一つは、著書に
重複する記述が少ない事です。一つ一つの著書を大切に上梓されていると思います。
残して頂いた道標を心で読み進めたいと思います。
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◎「佐柳孝一師範の思い出」を寄稿して下さい。
質問を歓迎します。どうぞメールでお問い合わせ下さい。
ご意見ご質問をお気軽に、info@aikido-yawatahama.jp までお寄せ下さい。
ご感想をお待ちしています。
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第5号目次予告
◆ 「合気道は一部の修行を重ねた人のみが出来る技ではない。」
◆ 稽古所感 「心ある合気道」
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○タイトル 合気道 佐柳孝一師範語録 (マガジンID:0000103677)
(月1回 毎月17日発行)
○発行責任者:合気道八幡浜一当流道場 ○Aikido-Yawatahama 小清水孝
〒796-8007愛媛県八幡浜市八代53-5 TEL.FAX0894-23-2803
○ホームページ http://www.dokidoki.ne.jp/home2/kosimizu/
○発行システム:『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。
解除は http://www.mag2.com/m/0000103677.htmからできます。
○無断転用・複製を禁じます。
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