ヤールとゲッシュ
ヤールはオベルからやってきた異国の男であります。
外国の匂いをぷんぷんさせて、腹筋を見せ付ける戦闘服といい、うなじをあらわにしたヘアスタイルといい、エロい目線といい、なかなかのフェロモン男ぶりでございます。
さほど美男子というわけでもないが、百戦錬磨なヤールの色気というものは、半径一メートル以内に入らないとわからない類のものでございましょう。
それはともかく。
ヤールと組んで攻撃するようになったとき、純情なゲッシュはそれは喜んだものでした。
ゲッシュばかり張り切っているようですが、純情なゲッシュは、ヤール兄貴と組めたのがうれしいのです。
ドキがムネムネというやつです。
力関係はヤールが当然、上ですが、ゲッシュが「種を撒く人」なので攻めです(すみません下品で)
問題の漢攻撃ですが、何故一人で飛び出すかというと、純粋に若いから早くて、一人で先にイってしまうんです。ヤール兄さんが苦笑して頭を掻いているのはそのせいです。
「おいおいおまた一人でイっちゃってるよ」
でもゲッシュは水を大切にするあまり、水分を十分に取らないので、持久力および回復力がありません。一度でギブアップです。
みんなサカリまくる最終決戦の前夜、ゲッシュもヤールのところに太いキュウリ&塩を持ってやってきて、「ヤール兄貴、これを受け取ってください」と渡しました。
「立派なキュウリだな」
「ヤール兄貴のために育てたキュウリです!」
喜んでキュウリを丸かじりするヤール氏に、ゲッシュはこういって言い寄ります。
「兄貴、明日は死ぬかもしれないので、一緒に畑で一晩過ごしてください!」
突然衝撃告白、
しかもキュウリを持ってきての求愛行動です。ヤールさんは鼻からキュウリの汁が出るほど驚き、ネリスは乙女の潔癖さで「もうやだ。不潔っ。同じ空気吸いたくないし」とばかりに白い目で見ました。
ヤール兄貴はゲッシュの勢いに押されて承知してしまいます(というよりその場に居られなくなった感じです)
間のディテールは省略するとして、朝。
「ヤール兄貴……よかったっす。ありがとうございます」と感激するゲッシュ。
ヤールはなんといっても海千山千なので、
「お役に、立てましたかな?」と答えてあげたということです。
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