黒い腕カバーの男(未完成) 2006/06/15
ある午後、そう舵手の若者(26歳)と仕立屋(32歳)の会話。
操舵手:「ねぇフィルさん。ちょっとデッサンするだけって言ったでしょ? まだっすか?」
仕立屋:「いいじゃない。どうせ暇だろ?」
操舵手:「そろそろ腕がきついんっすけど」
しばらくあって。
操舵手:「パンツ一丁でまっすぐ前向いてるほうが、人体の構造がよくわかるんじゃないですか」
仕立屋:「そんな無粋な絵は描きたくないな」
操舵手:「てか腰も痛くなってきたんすけど……」
仕立屋:「緊張してるからだろ。モデルさんはリラックス、リラックス」
操舵手:「リラックスしろったって、こんな微妙な格好じゃ……」
さらに時間が経って。
操舵手:「ねぇ、まだですかぁ?」
仕立屋:「やっぱりイメージと違うんだなぁ。腕カバーだけになって、横になってほしいんだけど」
操舵手:「絶対いやっす!」
というわけで、ハルト氏は乳首を描く前に、怒って帰ってしまったのでした。
おわり。
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