山日記061番(04.08.21西穂高岳 登山口から登山口6時間46分 歩行5時間23分)
2004年8月21日(土)曇り ガス 頂上13度強風
西穂穂高岳、黒四ダム、清水寺を見て高松へ

 家を5時02分に出発
 8月20日淡路島、三木JC、山陽道、名神、東海北陸道、高山市を経由して新穂高温泉に着いた。途中乗鞍岳に登ろうとしたが、先日の台風でスカイラインが不通になりバスが運行できず、登れなかった。
 新穂高温泉に早く着いたので第二ロープウエイの鍋平駅の駐車場を見に行くと、予想に反して随分すいていた。登山口は第二ロープウエイの上の駅、岐阜県吉城郡上宝村西穂高口。
 21日6時始発のロープウエイに乗るべく、早く来て搭乗券売り場に並んでいたが、後から来た団体客がどんどんゴンドラ乗り場に並んでしまい、結局僕が乗れたのは一便遅れの6時30分になってしまった。まず初めに並び、券は引率者がゆっくり買っているのだ。標高2160mの西穂高口の駅舎は見えるが、その上は雲の中。ロープウエイ所要時間は7−8分。

1.出発
 6:41登山口出発。僕も入れて単独者数人が列になり登山口を抜け、角材で整備した道を歩き、次に土道を歩いた。だけかんば、ななかまど、しらびそ(シコクシラベはこの一種)、とうひ(これは四国にもあるのだろうか)の名札が掛かっている。樹林帯で展望はない。遠方に海がありその水面が光っているように見えた。一瞬何海かと地図を頭に思い浮かべたが分かるはずはなかった。それは雲海であった。団体に道を譲ってもらい、下り登り、また下り登りと歩き7時32分西穂山荘に着いた。朝早く客の姿は数人しか見えなかった。
 
 7時36分山荘出発。独標・西穂高岳の道標に従い岩石の出ている道を登っていった。振り返ると、左奥は上高地、大正池、山頂が雲で隠れた霞沢岳、正面は焼岳、その向こうに雲に隠れた乗鞍岳、右は頂上が雲に覆われた笠ヶ岳が見える。
 道の両側は低いハイマツ。3−4人が道の何かを見つめている。「何ですか」と聞くと「雷鳥です」との返事。保護色で何気なく見ていると分かりにくいが、茶色の雷鳥がいた。ハイマツ帯の端っこに営巣するとのこと。これは、立山黒部ルートの室堂の富山県自然保護員(このような名前だったと思う)の方から聞いた話です。
 丸山から上は完全にガスの中。寒くなりジャケットを着込んだ。後ろから若い女性が猛烈な勢いで駆け上がってきて、僕を追い越していった。岩稜になり、岩に書かれた丸印やかぎ印に従いよじ登っていくと間もなく、西穂独標に着いた。ガスが一瞬晴れた時にピラミッドピークが現われ、こちらへ3人が登り返しているのが見えたが西穂高は見えない。10分休憩。例の女性は山荘から独標まで45分で来たそうだ。今日は独標までの予定なので、ここで引き返すとのこと。

2.独標着8時35分
 8:45独標出発。いきなり急な岩壁を下り、岩稜地帯を三点支持で進み、ふと左を見ると登山道から離れたピークに一人いるので、おかしいなと思っていた。無事その人は帰ってきたが、道を誤ったとのこと。
 結局ピークを10くらい越えて最後の岩場をよじ登り、9時40分岩だらけの頂上に着いた。

3.頂上
 9:40頂上着。2909m。向こうは奥穂高。13度、ガスで周辺は真っ白。視界はゼロに近い。せっかく来たのにがっかり。四国では朝天気が悪ければ、今日はやーめたと言えるが、ここではそうはいかなかった。

 頂上は狭く、5−6人で写真を撮ったり撮られたりし、宿で作ってもらった握り飯の早い昼食を済ませた。「地図上の点線もあまり危険でないなー」という声が聞こえた後、単独者が個別に3人、このガスの中を奥穂高へ向かって出発した。誰かが「気をつけて」と声をかけたので、僕もつい言ってしまった。後から後から上がってくるので、下山することにした。

4.下山
 10:15下山開始。この時間になると上がってくる人がかなり多くなった。渋滞することはないが、待ち合わせは必要だった。ガスは相変わらず濃く、たまによく見えても、次の次のピークがぼんやり見える程度だった。この岩稜地帯では登るのも、下るのも時間はあまり変わりはない。
 11:05独標着。10人以上の人が休憩していた。見るものもないのですぐ下りた。雲は登り時より低くなり、風は強く、帽子のあご紐から、ビューという音がする。
 
 12:06西穂山荘着。多くの人で混雑していた。ここで栄養補給して、茨城県のよくしゃべる女性と雑談しているうちに時間が経ってしまい、12:40山荘出発。高度が低くなるとともに暑くなり、下着とシャツ一枚になり、快調に下山した。
 13:27登山口着。駅舎は大変な混雑で、まだまだ観光客がロープウエイで上がってきていた。翌日は立山黒部アルペンルートに行き。夜は富山市のビジネスホテルに泊まった。8月23日は清水寺により、四国へ帰った。走行距離1292kmであった。