山日記075番(三頭越寒風山05.01.08)
寒波襲来の1月8日、三頭越から寒風越までの阿讃山脈尾根歩きをした。登り口は香川県琴南町三頭トンネルの入り口近く。国道438号、三頭トンネル入り口近くに広いスペースがあり、そこに駐車した。
コースタイム
登り口(10:15)→三頭越(11:20)→寒風越(13:05)→横畑(13:55)→杉王神社(14:14)→三頭トンネル口(14:40)
同行者:なし
1.三頭越まで
地形図では標高450mくらい、道標があり、三頭越まで1850mの記載がある。初めはコンクリート舗装された道を歩き、間もなく沢沿いの道になった。昨年の台風で洗われており、岩石がごろごろ出て、歩きにくいところがある。水流はかなり多く、これは最近の降雪の雪融け水だろう。登山道が流されているところもあるが、右岸、左岸と移りながら上がっていった。2−3人の古い足跡が凍りついた雪に残っていた。道標が整備されていて迷うことはない。
11時11分、かなり上まで上がったときに沢の水がなくなり、間もなく逆光の徳島の空に、鳥居が浮き出て三頭越に11時20分到着した。ここは標高820m、気温は1度で北風が強かった。
徳島側から撮った写真で、奥は香川、左は大川山へ右は寒風越から竜王山に通じている。立派な石の鳥居で、額束(がくづか)には金比羅・・と彫っているが、そうするとこここから北30kmはすべて金比羅の神さんの領域になってしまう。何と壮大なことか。ことひらの字で時代が分かるそうで、もう一度確認に行きたい。インターネットで金刀比羅神社を調べると一杯書いている。鳥居の間に小さく道標が見える。ベンチもあって、少しの間座って休憩。
大滝大川県立自然公園、三頭越周辺案内図があり、訂正に説明されている。初めての人でも安心して歩ける。
2.寒風越まで
ここから寒風越まで2400m。雪が薄く積んだ尾根を歩き出した。何人かの足跡が付いている。すぐに急坂にさしかかり、ここを越えると913mの頂上に着いた。ここまできれいな松林が続いた。樹間から香川の人家が時折見え、吉野川流域の平野も見える。展望は悪く、風のごうごうという音だけが聞こえる。広葉樹が多く日光が射しこみ明るい。律義に200m毎に道標がある。
徳島側から突然サイレンがなった。あー、もう昼だ。峰を登ったり下ったりして、ベンチのある休憩場に来た。ここで湯を沸かしてラーメンの昼食。防風具を忘れてきたが、湯はすぐ沸いた。ガスボンべが冷えてベンチの板に凍り付いてしまった。
香川側から猟銃の音が3発、しばらくしてまた1発。黄色いイノシシはいないので、僕は安全だろう(黄色いジャケットを着ています。)左に川奥の集落が見える。雪は深いところで30cmくらい。
左足の親指が冷たくなった。この古いシューズは中のゴアが破れているのは知っていたが、履いてきたのは失敗だった。坂を下って寒風越に着いた。929mの峰を越えたはずだが、気が付かなかった。13時5分寒風越に着いた。標高896m。
3.横畑、杉王神社
ここにも大滝大川県立自然公園、竜王奈良の木周辺案内図がある。奥は竜王山、左は横畑、右は徳島。先人の古い足跡は竜王目指して続いている。ここから左へ向かった。横畑まで1800m。古い凍りついた大きい足跡がこちらに向かっている。少しいくと右側に天保年間の地蔵がある。今から170年くらい前。下るにつれ雪が少なくなりついに完全になくなった。横畑地区の段々畑の畝が白と黒の平行線に見える。台風によるのだろう、大きい木が登山道に倒れ掛かっていて、これは迂回して通った。朝は快晴だったが雪が降り出した。この間も200m毎に道標がある。
つづれ折れの道は落ち葉の絨毯で、ふわふわしている。長さ25cmのかしわの葉(だと思う)を見かけた。これが本当のかしわ餅の葉で、サルトリイバラの葉は讃岐だけの代用品だろうか?最後の沢の丸太二本の橋は表面が凍りついて、危なかった。ここを渡り杉林に入ると真っ暗になった。13時55分横畑についた。寒風越登り口の道標があり、寒風越1800m、竜王峠2550mの記載もある。当然、大滝大川県立自然公園の案内図が整備されている。
アスファルト道を歩いて14時14分杉王神社に着いた。ここは標高510mくらい。この杉から大量の花粉が散るのだ。
今日は誰にも会わない、静かな、急ぐ必要もない山歩きだった。ここから道路を歩いて14時40分三頭トンネル口の駐車場に着いた。アスファルト道はこんなに速く歩けるものなのだ。4時間25分のゆっくりした雪山歩きだった。周回の道のりは9kmくらい。案内版、道標は整備され、道も分かりやすかった。スパッツ、6本爪アイゼンは持っていったが使わなかった。琴南みちのえきで休憩、みかん350円で大きいのがたくさん売っていた。