山日記321番(14.01.12)(日)丸笹山1712m

平成14年1月12日(日)今年初の山歩き。楽に歩け、歩く道のりも短く簡単に頂上へたどり着ける丸笹山へ行った。登山口は徳島県美馬郡つるぎ町一宇、夫婦池の近くにある。頂上はマイナス6度、高松8.7/-0.5徳島9.6/0.3。
高松自宅(8:28)→清水峠(9:16)30.5km→R438へ(9:49)55.6km→剣橋(10:20)77.5km→桑平温度計-0.9度→登り口、夫婦池(10:54)93.3km
夫婦池(14:38)→一宇桑平温度計3.9度→剣橋(15:27)15.9km→R192へ(16:07)37.6km→脇町7度→高松自宅(17:32)93.1km
コースタイム
登山口(11:13)→笹原へ(12:17)→(12:33)頂上(13:29)−6度→登山口(14:09)

1.出発まで
 昨夜9時過ぎに寝たら早朝3時前に目が覚め、うつらうつらしてまた寝てしまった。6時前に起き出し、空を見ると曇っているようで今日は山は止めにしようと思いまた布団の中へ。しかし7時頃になると完全に晴れてしまった。やはり行くことにした。この時間から行けるところは丸笹山。天気予報では午後から曇りになるらしい。
 食べ物は茶560ml、湯500ml、カップラーメン小一個、チョコ2枚、羊羹3個、シュークリーム一個をリュックに入れ昼食は脇町のコンビニで購入予定。カメラ本体、レンズ三本、三脚、オーバージャケットも持った。
 靴下は5本趾のアンダーを履き二重、厚い下着と冬用ズボン、下着、トックリシャツ、黄色いダウンを着た。ストック、ピッケル、アイゼンは車に積んでいる。スコップも冬は役に立つことがあり積んでいる。

2.登山口まで
 8時28分出発。この時間になると車は多くなりよく信号にかかる。いつものように県道10号から右折し大窪寺近くの多和を通り、清水峠へと行った。R193はまだ車は少なく順調に走り脇町のコンビニに寄ると残念ながら希望のイナリ寿司が売り切れで巻きずしを昼食用に購入。R192からR438へ入り、後ろから猛追してくる青いインプレッサを先に行かせて剣橋に来た。1月3日にはこの付近には雪がたくさんあったが今日はすべて融けて消えていた。桑平の寒暖計はー0.6度。ここから国道438号は九十九折になりつづろ堂まで来ると雪が路面に残っているが除雪が完全で走行には全く問題はない。第一ヘアピン付近の雪も1月3日より相当少なくなっている。車が離合できるように所々道端に雪をどけて広場を作成している。第七ヘアピンの上、旧スキー場付近からは雪もさすがに多くなってきた。道横には雪が高く積まれ霧氷のトンネルを通過し、車の腹をすることもなく塔の丸登山口まで来ると、男女二人と茶色の犬一匹が準備中であった。塔の丸へ行くんですかと聞くと、この辺だけですとの返事。今から塔の丸へ行くのは時間が足らなさそう。
 夫婦池横の広くなっている所に徳島ナンバーの軽四が停まっていたので、僕もその横に駐車した。まず近くの公衆トイレで排尿。トイレの中まで雪が積んでいる。身繕いをしてアイゼンはリュックの背中に入れ、ストックは1本だけもった。すぐに先ほどの男女二人と茶色い犬が追い越して行った。彼らはスノーシューをすでに付けていた。リュックをよいしょと背負うと結構重く感じる。最近山歩きしていないし、リュックは10kg位だと思うが最近背負っていないので今日はどのくらい時間がかかるか、途中でくたばらないか心配になった。3-4分除雪していない道を歩き登山口に着いた。

3.頂上まで
 今は青い空が見えて明るい。11時13分登山口から歩き出した。丸太で土止めした階段道は雪で完全に埋められて、雪の坂道になっている。昨日歩いたスノーシューの跡が着いて、かなり踏みつけられているので、ツルツル滑りながらまた時々ズボと踏み抜きながらもそれほど苦労せずに歩けた。しかし予想通り、最近のトレーニング不足とリュックの重さでばててきた。要するに体力の減退がもろに実感できるようになった。このくらいのリュックの重さと雪の量なぞは以前は何でもなく、何時間でも歩けていた。先行する男女と犬はすぐに見えなくなった。ここを歩いている人はみんなスノーシューを付けているようでアイゼンの跡や靴の跡は全く確認できなかった。靴で歩いているのは僕だけのようだ。雪の重みで木の枝が倒れかかり迂回しているところが何か所もあった。それにみんな夏道を外れて勝手に笹の上を歩いているので、それに従って道を間違って笹原に入るとズボと入ってしまう。
 
 昼になっても殆ど霧氷は融けずに残り、たまに融けた部分もまた凍りつきそれに日光が当たりキラキラ光っている。モミの木の葉がキラキラ光っていたので写真に撮ったがどうもきれいに撮れなかった。これはマイクロレンズで三脚を据えて撮るべきだが、リュックを下ろして三脚をセットしレンズ交換する元気はなかった。太いモミの木には黒いネットを巻き付けており、これは鹿の食害防止のためでさらにそこには個人名が書かれているのもあり、さらに「この木は私が守ります」との記載があった。顔から汗が流れ落ち、ハーハー言いながら、横の人と会話ができるくらいの速さで歩きなさいというのが山歩きの基本らしいけどそんなのは全く無視して、ストックによりかかり休みながらやっと1時間かかって樹林帯を抜けた。高曇りで一部空は橙色、南に剣山と次郎笈がその頂上を見せ背後(西方)では雪を冠った塔の丸が見え、三嶺は完全にガスに覆われていた。今日は雪に覆われた塔の丸と三嶺を丸笹山の頂上から撮ろうと計画していたがそれは叶わない。
 笹原は完全に雪原になり、まだ凍結していないので時々踏み抜き膝まで入ってしまう。ここでも各自勝手に夏道以外の所をスノーシューで歩きまわっている。2月になると雪が凍結してアイゼンでカリカリと快適に歩けるはず。先行していた男女が雪原に座り込んで昼食を食べている様子。犬は自由に走り回っている。すぐに彼らは下りだし雪原から消えた。頂上には二人が見えた。出来るだけ踏み抜かなさそうな所を歩いて、正面を避け右側から頂上に着いた。

4.頂上
 現在12時33分、頂上まで1時間20分かかった。標高1712m、曇り気温―6度北風が強い。先の二人は座り込んで昼食を食べている。リュックを下ろすと急に寒くなり、オーバージャケットを取り出して着用。一ノ森、剣山、次郎笈、塔の丸は良く見える。頂上のツツジらしい樹木には来春のためにたくさん芽が着いて、それは霧氷で覆われていたらしいが、午前中に日に当たり南側だけ霧氷が融けている。望遠レンズで見ると剣山の頂上の木道とテラスに三人の人影が見える。西島駅にも次郎笈にも人は見えない。この雪では次郎笈まで行くのは難しい。
 先人二人が食事を終えたようなので写真をお願いした。来年の年賀状用で、謹賀新年の文字と羊の絵を書いた長さ1m位の紙製の垂れ幕を自分の前に垂らし、バックは剣山次郎笈で何枚も撮ってもらった。するとその女性が、来年は私年女やと言った。24歳には見えない、48歳では気の毒、36歳だろう。お返しにデジカメで彼らの写真を撮ってあげた。天気予報の通り午後になり天気がだんだん悪化しているようで回復の兆しはない。次郎笈の頂上では雲が発生したり消えたりを繰り返している。カップラーメンの昼食を食べていると、今度は男性ばかりの三人組が上がって来た。彼らはすぐに何かを食べあっという間に下りだした。

5.下山
 1時間頂上にいたが天気が回復する様子はなく下山することにした。下りはアイゼンが必要。先行する三人に続いて下りだしたが、三人ともスノーシューを履いているので速い。笹原ではやはり所々で踏み抜く。体重を踵にかけてドンと踏みたてると雪にめり込むので出来るだけそっと体重を乗せて坂を下った。樹林帯に入りしばらく行くと先行していた三人組が休憩していたのでその横を通って先に行かせてもらった。尾根の北側に夏道が通っていてそこを下っていたところ、1人の男性が尾根の真中付近を上がって行った。歩いたところが道になる。後ろから休憩していた三人組が迫ってきたので一応先に行ってもらったが、僕はすぐ後ろに付き四人組のような恰好で下山した。40分で登山口に着いた。三人組の一人が、アイゼンが歩きやすそうですねと言ったが、僕に言わせるとスノーシューが歩きやすそう。頂上で写真を撮ってもらった男女は昔のラ・フォーレ剣山の建物のベンチに座り何かしている様子で、その後彼らは近くに停めている車で帰り支度を始めた。男三人組はそのまま国道438号を歩いて見ノ越方面へ行った。向こうに車を停めているのだろう。犬を連れた男女は見えなくなっているので、塔の丸登山口に停めている車に向かったに違いない。僕の横に停めていた軽四はなくなって代わりに大きい車が停まっていた。これは一人で登って行った男性の車に違いない。今日会ったのは8人、すると軽四の持ち主は誰だろうか。

6.帰途
 アイゼン、スパッツを外して靴も履きかえて車を出した。塔の丸登山口に駐車していた車は見えず、男女と犬は帰ったようだ。路面に雪は積んでいるが凍結していなくて四駆のスタッドレスタイヤで安全に走行できる。旧スキー場付近にはたくさん車が停まっていて多くの人が勝手に斜面に入り込んで楽しんでいた。下から上がってくる車もなく順調に九十九折の国道438号を下り、一宇の剣橋を過ぎ、貞光川沿いの堤防を走り国道192号に出た。清水峠からさぬき市前山公園の横を通り高松に帰った。今日は疲れ切った。