山日記328番(14.10.19 日)烏帽子山1670m
平成26年10月19日(日)烏帽子山へ紅葉を見に行った。登り口は徳島県東祖谷落合の県道44号の際。頂上付近は紅葉真っ盛りであったが中腹の広葉樹林帯はまだ紅葉していなかった。あと1週間から10日くらい必要。5人の登山者にあった。雲ひとつない快晴で頂上は18度。高松23.2/11.0 徳島23.8/11.3
高松自宅(6:19)→清水峠(7:02)30.2km→脇町10度→R192へ(7:21)45.1km→貞光ゆうゆう館→加茂(7:52)68.1km→桟敷峠(8:20)81.5km→登山口(8:51)89.1km

登山口(14:05)→桟敷峠(14:23)7.8km→加茂(14:47)20.9km→R438へ(15:01)32.3km→三頭トンネル18度→R32へ(15:46)67.0km→自宅(16:42)98.2km

コースタイム
登山口(9:02)1080m→12度→杉林抜け広葉樹林帯へ(9:46)1394m→尾根へ(10:13)1468m14度→(10:52)頂上(12:39)(1658mから1664mになった)18度→尾根から右へ(13:06)1476m16度→杉林へ(13:21)1350m16度→登山口(13:57)1095m
累積上昇603m
累積下降588m

1. 登山口まで
 目覚まし時計なしで6時前に起床。食パンをやきイチゴジャムをたっぷり付け、冷蔵庫で牛乳を捜したが見つからず、これは後で家近くのコンビニで購入し、運転しながらこれらを食べた。夏用ズボン、長袖下着、厚めのカッターシャツ、靴下は二枚履き、ダウンジャケット、カッパ、ツェルトはリュックへ。水分1280ml、羊羹2個、チロルチョコ5個もリュックへ。シュークリーム、助六寿司、先ほどの牛乳は近くのコンビニで購入した。今日はカメラはD300sと標準のズームレンズのみで軽い。昨夜D700とレンズ3本をリュックに入れると9.8kgありこれに弁当を加えると10.5kgくらいになるはず。久しぶりの山歩きで10kgはえらいのでそれはやめた。
 春日川の橋を渡っているときに真っ赤な太陽が丸く出てきた。県道10号から前山公園付近を走っているときに、NHKの今日は何の日で小野田寛郎さんが昭和47年の今日ルバング島で発見されたといっていた。ロードバイクの団体を追い越して多和を通り、清水峠へ。R193は日曜日の故かそれほど混んでいなかった。R192まで1時間ちょっと。貞光ゆうゆう館でトイレ休憩。リュックにストックを付けた女性がうろついていた。それ以外にも遊びの人たちがたむろしている。
 加茂で左折し、県道44号(三加茂東祖谷線)に入った。桟敷峠が8時20分、標高1030m。深淵森林公園の草には霜が降って白くなっている。この付近は紅葉はなし。登山口が近くなると紅葉している葉があり車を停めてD700と70-200mmで撮影。登山口には2台駐車中で1台の軽四には女性が乗っていたが何をするでもなくじっとしていた。

2.頂上まで
 夏用のスパッツを付けストックは一本。低木の広葉樹林帯を上がって行くが全く紅葉はない。従って登山道にも新しい葉は落ちていなくて、昨年の茶色い葉が積んでいるだけ。尾根を北西に向かって上がって行くと、左右から谷川の水音だけが聞こえてくる。気温12度、すぐに杉の植林帯に突入。中間層に広葉樹が広がっているがここでも紅葉はまったくない。谷川の水音も聞こえなくなり全くの静寂、たまに飛行機の音が聞こえてくるのみ。突然ピーという鹿の警戒音が聞こえてきた。朝日が左後ろから射しこんで来て薄暗い杉林のなかで緑の広葉が鮮やかに見える。登り一辺倒。
 
 標高1394m付近で杉林が終わり、明るくなった。右側で大きい杉の木に蔓性の植物が高く纏わりついてその葉が紅葉していた。ここから広い斜面の広葉樹林帯になり、杉林の中よりも随分明るくなった。しかしまだこの高度では紅葉はなし。笹の中に大量にイガグリが落ちているのは、この付近に栗の木があるということ。数は多いが小さくて中に栗の実が発育しているか不明。拾って並べて写真を撮った、がD300sの標準ズームでピントが甘い。鹿の糞がかたまってあった。高度を上げると少しづつ高木が紅葉しだした。写真を撮っていると夫婦らしい二人がやって来て、紅葉にはまだ早いですねと挨拶を交わし、すぐにダブルストックでグイグイと上がっていった。力強い歩きかたであった。
 この斜面の最後は急坂になっていて、トラロープが垂らされている。それをつかんで登りきると尾根に出る。標高1476m 気温14度、ここから南西に向かって尾根を上がって行く。普通はこの尾根に出ると北から寒風が吹いてくるが今日は完全に高気圧に覆われているので風はほとんどなく全く寒くない。笹が膝までの深さで左側は太いモミの木の林、右側は低木の広葉樹林帯。笹に露も全く付いていなくて歩きやすい。
 後ろでガサガサ音がするので振り返ると単独の若い男性が迫ってきていた。笹が深く、胸のあたりまでになってきた。カメラはケースに入れて、リュックの肩ベルトにかけていてその中に塵が入り込むのが気になる。傾斜が緩くなってきた。周囲の紅葉は最盛だが先週、先々週の台風で葉の縁が茶色に変色して縮れている。周囲が低木になって来て頂上に着いた。

3.頂上
 10時52分で登山口から1時間50分、標高1670m、気温18度登山口からの標高差は590m。気圧感応性高度計は1658mを示していた。12mの誤差で気圧計は信用できる。追い越していった男性が座り込んで休んでいた。快晴で微風、日が暑く感じるがたまに吹いてくる風に当たると涼しい。この頂上で東祖谷と西祖谷が接して、ここから南に見えている次郎笈から三嶺、西熊山、天狗峠、天狗塚、牛の背まですべてが東祖谷である。東祖谷が広大であることがよくわかる。笹を分け入って西の断崖へ行くと、瓶ガ森、石鎚山、笹ヶ峰などはるか向こうの石鎚山系が手に取るように見える。見下ろす谷の紅葉は見事、前烏帽子山の斜面は真っ赤。
 
 例の男性は鴨島の人で、車は加茂の役場に置きそこからは自転車で登山口まで来たそうだ。これから前烏帽子、落禿、落合峠へ行き登山口へ下りてくる予定だと。彼が出発してすぐに単独男性が前烏帽子からやってきた。ついで別の単独男性が向こうからやって来て頂上には3人が集まった。話が途切れると完全な静寂となり、たまにジェット機の音が聞こえるのみ。男性がラップから大きいムスビを取り出して食事を始めた。リュックを枕にして上向きに寝ると日が顔に当たりジリジリと暑くなってくる。上体を起こすと風が当たり涼しくなる。
 そのうち男性の一人が先に失礼といって歩き出したが、なんと西の断崖へ向かって行った。そっちは違いますよと大声で注意すると、あー間違ったといって引き返してきた。初めて来たもんでといいながら正しく前烏帽子の方向へ下って行った。1時間近く経過してもう一度西の断崖まで行ってみると、石鎚山は霞んで見えなくなっていた。高知では今夜から雨が降るとの天気予報であったので、もう天気は西方では下り坂の様子。

4.下山
 頂上に1時間半あまりいて下山を始めた。高度計が初めの1658mから今の1664mになったのは多分低気圧接近のせいだろう。下山はエネルギー消費が少なくて楽だが、膝を痛めるのはいつも下山時。今日は下山しだして10分もしない内に右膝の外側が痛くなった。この部の痛みは今までにも経験があり、2年前の11月にはこの山でかなり下ってから痛み出したが、今日はまだ標高差600mも下りなければいけない。三嶺だと1000mの下りで苦しく、今日この山を選んだのは正解であった。その上今日はレンズも1本だけでリュックが軽く、自重して良かった。右下肢をかばいながら、時には横になりカニのように、時々ビリと来て顔をしかめながら歩いたら、今度は左第1趾が痛くなった。靴下が撚れているのだろうと思って、靴を脱ぐとなんとマメができていた。靴下を2枚履くようになってマメができたのは初めて。誰に会うこともなく1時間20分で登山口に着いた。数年前までここに朽ちた営林署の建物があったが、今日見るとコンクリートの基礎だけ残してきれいに片付けられていた。

5.帰途
 帰り支度をしていると上から軽四が2-3台連なって下りてきた。車を出したのが14時5分。紅葉最盛期にはこの時間帯はたくさんの車がこの山道を行きかうが今はまだ車は少ない。国道192号から左折して国道438号に入り三頭トンネルを越えて国道32号を通り帰宅した。穴吹、清水峠経由より9km余計に走った。
 体重55.2kg夕食後56.1kg、摂った水分は約400mlとパックゼリー180g、助六寿司5個、チョコ3個。