安芸タートルマラソン大会

〜 高知支部長の地道な努力 〜


よい子のみなさんは宮武選手の事はもうすっかりご存じですよね。

彼は今年の3月から四電ペンギンズ高知支部長の大役を仰せつかっておる訳ですが、その割には、最近の活動状況には目を覆うべきものがある。

まず今年の春の第24回小豆島オリーブマラソン大会は、ちゃんと申し込んでいたにもかかわらず、出張で欠場などという不祥事を起こした。僕は彼の前任者として高知県政策総合研究所に2年間勤務したけど、週末に出張なんぞ1回も無かった。単身赴任をええことに、出張という名目で怪しい逃避行に出かけよんとはちゃうやろなあ、とも思ったが、まあしかし、今回だけは許してやろう、と大目に見た。
ところがところが、なんと大胆にも、奴は秋の第7回塩江温泉アドベンチャーマラソン大会でも同じ手口を使った。またまた事前に申し込んでいたにもかかわらず、週末に出張だと言うのだ。しかも今度は、なんとなんと研究所のうら若き才色兼備の独身女子所員と同伴出張だなんて、あ、あ、あ、余りにも大胆不敵な行動に、羨ましすぎて怒り百倍の幹事長であった。
(宮武)「しつこいなあ。せやから部長も一緒の単なる出張ですがな」

ま、それはええとして、日頃からいまいち精進にはほど遠い生活を送っている高知支部長なんだけど、ところがところが、そんな彼も、ただひたすら惰眠をむさぼっていた訳ではないことが判明したのです。

なんと
12月9日(日)高知県安芸市で開催された安芸タートルマラソン全国大会なんていう地味なレースに参加したのです。しかも自主的に。独自に。一人で。寂しく。泣きながら。
(宮武)「泣いてませんがな」

こんなレースが世の中に存在していた事さえ、私は知りませんでした。それにしても「全国大会」だなんて。
よい子のみなさんは、もう「全国大会」なんて言葉には惑わされませんよね。日本全国津々浦々の集落で開催される、どんなマイナーなレースでも、なぜか今どきは「全国大会」っていう名前が入ります。で、実態は、当たり前ですが、全国大会どころか、全県大会とも言えない、ごくごくマイナーな
小生活圏大会ってのが多い。この安芸タートルマラソン全国大会も、よくは知りませんが、絶対に、ものすごく、ひたすらマイナーな大会でしょう。
しかーし、だからと言って高知支部長の密かな努力の価値が下がるわけではなーいっ!
(宮武)「どう見ても、価値を下げようと必死ですな」

この安芸タートルマラソンは6kmと10kmの部しかないのだが、さすがに高知支部長ともあろうもの、恥ずかしくて6kmには参加する訳にはいかないので、もちろん10kmの部に出場した。
とは言え、日頃から鍛錬とはほど遠いふしだら生活を送っている高知支部長であるから、この日も、最近の完璧なる練習不足(不足と言うより全くやってない)に加え、前日の土曜日、さらに前日の金曜日と忘年会が2日連続であった後のアルコールがしたたり落ちる体にむち打って出場した訳だ。
しかし、その割にはスタート直後の出足は速かった。これは、なぜか。単に、長い間レースに出てないから、レース勘が狂っており、自分のペースが掴めていなかっただけ。で、彼としては異常に早いペースでのスタートとなった。そのため、脇腹は痛くなるわ、息が追いつかなくなるわ、で最悪のレース展開となり、自分のペースがやっと掴めたのは終盤の7km過ぎという状況。そのため、とてもとても参加者の少ないマイナーな大会なのに、総勢60人にも抜かれ、逆に抜き返したのは2人だけという、精神的にはかなり悲惨な展開となった。
(宮武)「おまけに最後は坂本龍馬にも抜かれましたよ」
(幹事長)「わしなんぞ、今までに看護婦にも抜かれたしバレリーナにも抜かれたし、
     タコ電車マーブルチョコにさえも抜かれたことがあるぞ」
(宮武)「そななん自慢せんとってください」

ま、しかし、とは言え、10kmを55分で完走したので、許してつかわそう。
(宮武)「自分で自分を誉めてあげたい気持ちです」
(幹事長)「自分以外の誰も誉めてはくれんわな」

それにしても、この大会、全国大会という表示が誇大広告で公正取引委員会から摘発されそうな実態だったらしい。他県からの出場者はなんとか1割程度はおったらしいが、交通規制が誠にお粗末。
安芸の中心街から伊尾木川をターンして田園地帯を走り、名物の野良時計の横を通って市街地に戻るコースなんだけど、途中、農道みたいな道で信号待ちをさせられたらしい。警官が一応、交通整理にあたっていたのだが、車の運転手と規制を巡って言い争って負けてしまい、その後はすっかり車優先になったと言うことだ。当然、ランナーたちからは
「ペースが狂う。なんのための交通規制だ」との怒りが爆発したらしい。

ま、しかし、高知支部長はそんな事を気にするような細かい(速い)奴ではない。ゴールでミス安芸から完走者メダルをかけてもらって有頂天だ。おまけに、あつかましくも握手までお願いした。放っておいたら、キスまでしかねない勢いだったらしいが。

高知支部長の机の横に燦然と輝く完走賞メダル
しかし、なんにせよ、ただひたすら惰眠をむさぼっていると思われていた高知支部長の密かな地道な努力がこうやって広く世間に情報公開されたことで、同様に惰眠をむさぼっている他の大多数のメンバー達の励みになれば、幹事長としてこんなに嬉しいことはない。
(宮武)「惰眠をむさぼっている幹事長もトレーニングを復活させてくださいねっ!」


〜おしまい〜




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