第30回 高知市新春駅伝大会

〜 ペンギンズ高知支部 今年も頑張る! 〜


昨年に引き続き、ペンギンズ高知支部が高知市新春駅伝大会に出場しました。高知支部長から報告記が届きましたので、ここに掲載しますね。文責は全て高知支部長だよん。


                


ペンギンズ高知支部は昨年に引き続き、高知市新春駅伝大会への出場を果たした。
”果たした”
と聞くとまるで予選会を勝ち抜いて出場を勝ち取ったという響きがあるが、高知市職員の親睦イベントだけにエントリーをすれば誰でも出場できるレースであり、我がペンギンズ高知支部の心配といえばメンバーが揃うのか、当日に足抜けが出ないか、ということだけである。
高知市新春駅伝大会をご存じない方が多いと思われるため、紹介しておくが、ペンギンズ阿南支部(続々と雨後のたけのこのように支部ができている)が出場した新野町内班別駅伝大会30周年記念行事(なんと「弘山晴美選手」が出場)と全く違って、戦記を書いていてやっと30回の節目であったことに気がつく極めて普段着の大会である。

1月18日に開催された今回大会への出場は、前KPRC研究員であったK市職員バド3号(四電ペンギンズHPのみんなの広場の投稿マニア)が12月の終わりに、ブチョが不在の政策総研にふらっとやってきた時から始まる。(バド3号はブチョがいないことをかぎ分ける嗅覚をもっているらしい。)
(バド3号)「支部長、今年は新春駅伝大会どうします?」
(支部長)「最近、寮から総研への行き帰りにトレーニング積んどるから昨年のリベンジを果たしたいのだが、
       釈迦さんが頑なに出場しないというし、和香姫様もあまり乗り気でないし、メンバーがあつまるかのぉ〜」
(バド3号)「もう申し込み締め切りがすぎていますが、メンバーが集まるようだったら言ってください。」

なんと、昨年はバド3号が人集めをしたのに、今年は支部長自らやらんとあかんのか!と不平を持ちながらも、一年だけでペンギンズ高知支部の灯を消してはならじと人集めにかかった。一人一人を口説き、なんとかリクルートを終え出場にこぎつける。

ここでメンバーを紹介しておこう。

・監督は
i−nuiさん。総研の生き字引。総研の研究員7人を手玉にとる文字通り「はちきん」(いや、ろくきんかもしれない)。昨年の戦歴で幹事長に”火事があろうが洪水が来ようが山が火を噴こうが、絶対に最後まで走らないよねっ!”と評されたのに憤慨していたが、高知の国難の南海地震が来ても走らんだろう。

・スタートから2周の3.6kmを走り抜くサバイバル激走区一区は
支部長。塩江マラソンでは完走どころか村の消防団員にたぶらかされて消防車に乗ってしまったあの支部長である。今回は、途中棄権という心の痛手を大会直前の出張先の指宿(実際の出張先は鹿児島だが指宿まで足を伸ばす)の砂むし温泉で癒し、体調万全で大会に臨む。

・加速をつける二区は谷岡プロ。昨年秋に実施した長岡温泉での湯治鍛錬(??)では、南国までの約10kmを歩いてくるという快挙を成し遂げた健脚。先週から調整休暇に入っており、体を動かしていないから体が重いというが、期待を裏切らない調整ぶり。ちなみに支部長のペン習字の師匠でもある。

・第三区はK市役所職員のバド3号。総研時代には”芸のためならブチョも泣かす”といわれた強心臓の強者であるが、K市役所に帰ってバンドメンバーとしてライブ活動を開始。ついに芸能界入りか?息子に気弱な自分を超える人物になって欲しいと「心太(ここた)」と命名したが、バド3号を超えるとなるとどうなることやら・・・

・勝負どころの第四区はS銀行のバド隊長。3年の任期を全うし、2月初めに本体に帰還予定。アンカーの重責を学生サイモンに押しつけ、身も心も軽やかに練習に励む。支部長ともどもの鹿児島出張では、指宿の寂れた歓楽街で「チャ〜イナ」という店の内偵をしなかったことに悔いを残しており、この悔しさをこのレースにぶつけるハズ!

・第五区はK県職員の和香姫様。飲み会後、タクシー代わりに父親をあっし〜として使いまくるチョーお嬢。運動するのも年一度、この大会だけ。事前練習にも参加せず、ぶっつけ本番で大会に臨む度胸は流石。昨年の実績からすれば今年も期待薄なのだが、ライバルであるK銀行の釈迦さんがいないあせりからくる奮起が望めるか。

・締めくくりの第6区はK大学生のサイモン。こう見えても、K大学ヨット部のエースでインカレで上位入賞を果たしたスポーツマン。超氷河期といわれる現代にあって、決まっていた就職をなげうってビッグになるための修行を高知(某ガス店)で行うという。氷河期に絶滅したマンモスにならないことを祈る。

・なお、昨年の大会を語る上で欠かせないK銀行出身の釈迦さんは、昨年の体たらくに自信を失ったのか、のっぴきならない用事があったのか今大会は欠場。やや盛り上がりに欠けるか。一説には和服の美人と会っていたのでは、との根も葉もない噂が立っている(支部長がおもしろ半分に流しているといったほうが適当)。

昨年は65チーム中、60位と情けない順位を取った反省に立ち、今年のテーマは臥薪嘗胆。リベンジを心に誓いながらいよいよ当日!
ところが、支部長は当日鹿児島から帰高。心の準備も整わないまま会場へ。集合時間の1時を回っているのにメンバーの姿が見えない。足抜けか!と思っているところへi−nui監督と和香姫様が。
(監督)「和香姫様はいっしょやけど。後の人はどうしたが〜。」
(支部長)「バド隊長とは空港までいっしょやったが、朝倉行きのリムジンバスの出発が遅かったからもう少しかかるみたいやねぇ」
(姫様)「バド3号はゼッケンを持って総研に来ちょったけど、そのまま消えてしもうたがですよ〜」
と得意の土佐弁敬語で報告。
これで、残りは谷岡プロとサイモンの消息がわかれば一応メンバーが揃うことになる。谷岡プロは書道教室を毎土曜日に開催しているのをなげうって参加してくれるはずではあるが、何か都合が悪くなったのか。サイモンはひょっとしてまだ起きていないのだろうか、とあれこれ不安がよぎる。しかしながら、2人とも期待をうらぎらず、三々五々姿をみせる。そして、最後のバド隊長も現れメンバー全員が揃う。
すでに時計は1時40分。
(監督)「皆で集合写真を撮っちょこうか。バド隊長はどこへ行ったが〜」
そうこうするうちにバド隊長がアップから戻ってくる。
(監督)「今度は谷岡プロはどこへい行ったが〜」
と、てんでバラバラで統率がとれていない。やっとのことで全員写真を撮り終わるとスタート約10分前。

ロクキンi−nui監督を中心に結束を誇示する高知支部メンバー
(支部長はカメラマンのため写っていない。支部長は雑用までこなさにゃならん!)

(支部長)「それではそろそろスタート地点に行きますわ」
と皆から激励を受けながらスタート地点である割烹「臨水」前へ。第一区はエース区間だけに皆、格好から決まっている。昨年のタイムでは50番目あたりまで16分台で走っていたような記憶があるから、それも当然やと思いながら、はっ!と気がついた。なんと昨年いた”割烹着に買い物かご”といったお調子者が今年はいないのである。皆、それなりの格好。まずい!昨年よりランクアップを図るつもりがケツになるかもしれん。そうなったら言い訳は鹿児島出張の疲れということにしよう、と考えているうちにスタート時刻。

スターターの合図で皆が一斉に飛び出す。最初のコーナーでメンバーがたむろしてるはずやからそこまででもええ格好せなとがんばるも、すでに後位につけてしままっている。始めから飛ばすと二周目が大変なので、一週目は体力温存と思っていたのだが、ついつい周りのペースに引き込まれて息が切れている。二周目に入る時にはすでに深い息ができない。
(バド3号)「支部長が来ませんね。練習を積んでるといっていたのに、また昨年通り最後のほうですかねぇ」
(プロ)「そうですね」
とメンバーは口々に罵っていたのだが、すでに支部長は彼らの前を駆け抜けていたのである。昨年の体たらくに皆は60番台の前半あたりの集団に気をつけていたのだが、一周目は40番の中盤あたりを走っていたのである。

あたかも歩いている外人女性に抜かれているような写真じゃ!

しかしながら、二週目に入るとガクッとペースが落ちる。何回も歩こうかと速度を弱めるうちにあっというまに4人に抜かれてしまう。最終の天神橋降り口のコーナーを曲がると10m手前を走っているランナーを視界にとらえ、一気に抜き去ることで谷岡プロにほめてもらおうと考えるも体がついてこん。そのうち「無理すると歩いてしまうかもしれん。後続との距離もあるようやから、このままの順位をキープや」と自分に妥協。第二走者の谷岡プロへたすきを繋ぐ。

もう完全に疲労困憊の支部長と元気はつらつおろなみんCの谷岡プロ
さすがは谷岡プロ。調整のいきとどいた軽快な足取りでぐんぐんスピードを増していく。リレーポイントに目をやると、なんとまだ10チームぐらいがたすきを待っているではないか。昨年が60位でのリレーだったのでかなり順位アップができている。そのうえ、谷岡プロの勢いからいけば、中位確保も夢ではないと皮算用をパチパチと!

そうこうするうち、谷岡プロが疲れも見せずに周回を終えて、第3区のバド3号へ。
(支部長)「お疲れさんでした。」
(プロ)「途中で2〜3人に抜かれてしまいました。どれくらいのタイムでした?」
(支部長)「すみません。自分のしか計ってないんですよ」
(監督)「それって自分勝手ですよね。でも、プロは早かったですよ。早すぎて写真がうまく撮れんかったが〜」
(支部長)「どうせ私は身勝手です」

そういう会話の合間にもバド3号は一周を走り抜き第4区のバド隊長へのリレーが済んでいたのである。写真を見ると、表情に余裕のあるバド3号と気合いが入って今にも「メン!こて!」と打ち込みそうな鋭い眼差しの剣士バド隊長が対照的である。
(バド隊長)「途中で前研究員のI黒氏を見つけたので、ありゃりゃと、抜いちょきました」と後日談。

一方、余裕のバド3号は、 早くも家族団らん。美しい奥さんと3号を上回る強者になることを名に託された愛息”心太”といっしょにポーズを取っている。さすがはバド3号。あなどれん!

ここでいよいよ問題の第5走者和香姫様へのリレーである。箱根駅伝では伝統のたすきに心を繋ぐということに命をかけるが、ここで伝統ある高知支部(??)のたすきがきれることのないよう身を賭してもらいたいものだと考えながらも見送る。

お!初めは快調そうだ。ひょっとして隠れて練習を積んできたのではないかといった走りである。
しかしながら、周回を終えて天神橋を降りきったところで、小休止。リレーゾーンはすぐ50mのところなのに休んでどうしゅるんじゃという走りに”変身〜”しているのだ。
(姫様)「今年は10回も歩いてもうたがですよ。
      それに、途中で谷岡プロが伴走してくれたがですが、早すぎてペースが狂うてしまいました〜」
と恩を仇でかえす不届きな発言。ゴール直後には息も絶え絶えだったので、相当時間を置いてのインタビューだったのだが、なんと歩く回数が去年と比べて倍になっている。なにごと!と思うも「よう無事に帰ったねぇ。お疲れさんでした。」と笑ってねぎらう。支部長の苦労、ここに極まれり。

最終ランナーは学生サイモン。ヨット部でならしたとはいえ、現役を退きしばらくたっているのでたいしたことはないのではと危惧していたものの、学生さんの力は流石。ほとんど皆がまだ帰ってこないだろうと思っている時間に生還。よって走りっぷりを見ていないので、ほとんどコメントできない。

ゴ・ゴ〜〜ルっ!

高知支部以外で大会を振り返ると、いつもながらのくろしお君(今回は関係者に聞くと女装しており、くろしおちゃんだそうだが雌雄の区別がつかん)が出場してなかなかの走りを見せていたのだが、昨年と違うのが国際化の進展が顕著だったことである。

          

    黒潮ちゃん          エイト万(ケニア人?)

 高知支部の母体であるKPRCは研究所という名が冠されているので、今回のレースを調査分析してみると次のことが判明した。

○まず今年のタイムと昨年のタイムを比較すると、

今  年 昨 年 タイム差(今年−昨年)
支部長 17:33 18:35 ▲1:02
谷岡プロ 9:29 9:46 ▲0:17
バド3号 8:20 9:03 ▲0:43 [0:14]
バド隊長 7:46 8:40 ▲0:54
和香姫様 12:23 11:39 0:44
サイモン 7:56 (10:38) ▲2:42[▲3:30]
トータル 1:03:27 1:08:21 ▲4:59
 (注) 1.バド3号は昨年は最終区間(2km)を走ったため、距離補正をした際のタイム差を[ ]内に掲載
     2.サイモンは昨年のランナー釈迦さんとの比較。なお、サイモンは最終区間(2km)区間のため
      距離補正をした際のタイム差を[ ]内に掲載

○チーム順位の推移を見ると、

こうしてみると足を引っ張ったのは和香姫様とバド3号。監督に「またがっかりしました」と罵声を浴びせかけられるのは支部長。頑張ったのはバド隊長と谷岡プロ。貢献したのはサイモン。そして最も貢献したのは、なんと参加しなかった釈迦さんだった!!!

こうした、結果を報告する反省会を居酒屋”烹っとめらめら”で行ったのはいうまでもない。なにせ、高知支部は”走る軍団”ならぬ”喰う軍団”なのだから。


〜おしまい〜




戦績のメニューへ