第24回 瀬戸内海タートルマラソン大会
2003年11月30日(日)、小豆島で第24回瀬戸内海タートルマラソン全国大会が開催されました。
(ところで、今、確認すると、去年の第23回大会のレース記録が無い。戦績の目次にはあるんだけど、記録が無い。あれえ?しかも、その前の第22回大会の記録も無い。おっかしいなあ。なんでやろ。第22回は前年に引き続いてフルマラソンの部に出たのだけど、後半バテてしまい、途中棄権した情けない結果だった。だからサボって書かなかったのかもしれない。でも第23回は、ハーフマラソンの部に出て、タイムはそんなに悪くなかったんだけどなあ。どこかに書きかけの原稿が残っているかもしれない。見つけて完成させるべきか?)
さて、個人的には、このタートルマラソンは、丸亀マラソンと並んで、年間で最も重要視しているレースなのだ。このレースの前哨戦と位置付けている塩江温泉マラソン大会が1ヶ月前に開催されたが、そこで5年ぶりの大会自己ベストを出した僕としては、このレースには大きな期待をしていた。塩江マラソンはコースが非常に厳しくて、良いタイムは出ないのだけど、そこで頑張れば、1ヶ月後のタートルマラソンでの好記録が期待できるのだ。
ところが、塩江マラソンの後、練習で走ってみると、なぜかボロボロ。疲れが回復していないのだろう。1週間前になっても、14〜5km走ると、もう足が動かない状態。かなりの不安を残してのレースとなった。とは言え、本番になると気合いの入り方も違うので、あわよくば、このレースでも大会自己ベストを出せればいいなあ、なんて思っていた。
このタートルマラソンは、丸亀マラソンのような坂の無いフラットなコースではなく、結構大きな坂があるんだけど、塩江のように永遠に坂が続く訳ではなく、行きも帰りも大きな坂が3つあるメリハリのついたコースなので、そんなに大変でもない。それに、なぜか個人的には相性のいいコースのため、似たようなコースの春のオリーブマラソンに比べてタイムがだいぶ良い。
それから、このレースには8年前から出場しているのだけど、なぜか天候が非常によろしい。雨なんか降った事がない(と思う。たしか)。塩江マラソンの頃は、場合によっては暑くなることもあるし、あるいは台風が吹き荒れることさえある。でも、このレースの場合、毎年なぜか非常に穏やかな天候で、コンディション的には最高だ。
今年も前日まで天気はぐずついていたが、当日は雨の心配もなく、風は多少強いが許容範囲だろう。風光明媚な小豆島の紅葉を楽しみながら走れる絶好のコースだ。(なーんて言いながら、実際には紅葉を楽しむような余裕があるはずはない)
また、このレースは、名前がタートルマラソンと言うだけあって、年齢制限があり、男子は35歳以上でないと出場できない。そのため、ペンギンズでも参加できないメンバーが多く、あんまりメジャーなレースになっていない。従って、このレースは、いつも一人で参加し、孤独な闘いを挑んでいる。
他のレースだと、F川なんかとチャラチャラ言いながら参加しているので、いまいち真剣になれないが、孤独で立ち向かうこのレースでは、いやがおうでも神聖で崇高な気持の高ぶりと、世の中の全ての些少事を超越した悟りにより、全ての邪念を消し去り、自分の能力を極限まで引き出し、この世に存在するあらゆる悪と闘い、世界の隅々に平和をもたらし・・・
(F川)「もう、ええですから」
このレースで会うランナーと言えば、ペンギンズのメンバーに誘っているのに、なかなか心を許してくれない亀ちゃんとか、いつも必ず会って挨拶するんだけど、お互いに名前も知らないおっちゃんとか。以前は、隅田部長とか鈴木先生なんかも出たことあるんだけど、今年は期待薄。
ただ、10kmの部には、80歳を越えるスーパーじいちゃんの父上と一緒に参加される福家先生が毎年出ているので、今年も会えるかも。
高松港から高速艇に乗って小豆島に渡り、港からしばらく歩くと会場がある。時間ギリギリで受付を済ませ、着替え場所へ行くと、うまい具合に福家先生親子に会う。
(幹事長)「こんにちは!相変わらずお元気そうですねっ!」
(福家父)「いやあ、わっはっは」
(福家子)「今日はフルマラソン?」
(幹事長)「いえいえ、ハーフマラソンですわ」
(福家子)「ほなスタートは一緒やな」
このレースは、フルマラソンがスタートした10分後に、ハーフマラソンの部と10kmの部が一緒にスタートとなる。ちょっとややこしい。ま、間違う人はおらんか。
着替え場所が暑くて外へ出ると、思ったより風が強く、ちょっと寒い。手袋を履くことにする。軽くウォーミングアップしながらスタート時間を待っていると、だんだん気分が高揚してきて、体に力がみなぎってくる。なかなか良い兆しだ。
一応、今日のレース展開を考える。昔は、スタートと同時に早いペースで飛び出し、後半疲れてもなんとか前半の貯金で逃げ込む、という先行逃げ切り方針を取る場合が多かった。結果的にタイムは、そこそこの場合が多いけど、時に、終盤ボロボロになって完敗することもあるし、なんと言っても終盤が非常に辛い。そこで、最近は、最後までペースを維持できるように、最初は無理をせずにセーブしていき、終盤で余力が残っていればスパートするという作戦を取っている。しかし、これだとタイムは伸びない。また、前半のペースをどれくらい抑えるかが難しい。
そこで、今回は、前半に極端にセーブするのは止めることにする。1ヶ月前の塩江マラソンで最後まで快調に走れたし、今回もいけるかもしれない。もちろん、無茶な走りはしないけど、そこそこ積極的に飛ばしていくことにする。
いよいよスタートだ。作戦通り、無理に抑えることなく、自然に任せるまま走り始める。もちろん、そんなに速いペースではないが、僕としては、まずまずのスピードだ。しばらく行くと、名前は知らないが、いつもこのレースで会うおじさんを見つける。「こんにちは」って声を掛けながら抜いていく。なんとなく気持ち良い走りだ。
最初の坂にくるが、上りでも快調に走り続けられる。下りでは、もちろん、大股でスタスタ飛ばしていく。5kmのラップを見ると、まあまあのペースだ。そんなに早くはないが、スタート直後のだんご状態でのタイムロスを考えると、こんなもんだろう。
その後も快調に走り続け、次の5kmのラップは、最初の5kmよりも良くなっている。最初の5kmはタイムロスがあったから当たり前だが、少なくとも、ペースダウンはしていない。
折り返してしばらく走ると、序盤で抜いたおじさんとすれ違う。おじさんは手を振ってくれる。名前も知らないけど、一度、じっくりお話ししたい人である。
さすがに、だいぶ疲れが出てきて、ペースダウンし始めたようだ。前半、ちょっと調子に乗りすぎたか。なんて思い始めて、ちょっとくじけかけたのだけど、なんと信じられない事に、次の5kmもペースがあんまり落ちてなかった。自分でもびっくり。これで、俄然やる気が沸いてきた。
さすがに最後の坂を上る区間のタイムは、かなり悪くなり、ついにここまでか、との弱気もかいま見えたが、その後は再び元のペースに戻り、またまたやる気がわいてくる。
最後の1kmは、かなりペースを上げ、気持ちよくゴールできた。最後は少し足がつりそうになった。最近のレースでは、走り終わっても平気で、まだまだ走れそうな状態の場合は多い。これは全力を出しきっていない証拠であり、レースの組み立ての失敗である。不完全燃焼の欲求不満が残るのである。しかし、今日のレースは、適度な疲れを感じ、満足できる走りとなった。
(苦しみながらも今年も王座を守った筆者)
走り終わった後は、美味しいそうめんを頂く。香川県のマラソン大会ではうどんが欠かせないが、そうめんの産地の小豆島では、レースの後はそうめんだ。いつもの事ながら、そうめんを2杯も食べてしまうと、お弁当が食べられなくなってしまう。しかし、マラソン大会で配られるお弁当って、あんまり美味しくないので、ついついそうめんをいっぱい食べてしまう。
さて、気になるタイムだが、塩江マラソンに続き、このレースでも大会自己ベストを更新した。うれぴーっ!しかも、塩江マラソンと同じく、実に5年ぶりの更新だ。今年は調子が良いという証拠だろう。今年は春のオリーブマラソンをサボってしまい、すごく後悔し、そのため夏場も比較的真面目に練習したから調子が良いのかもしれない。
しかし、なぜどちらも5年ぶりなんだろう。この5年間、調子が悪かったと言うことだろうか。いずれにせよ、寄る年波にも負けず、まだまだ記録が伸びるという事が証明され、ますますやる気が沸いてくるのであった。
(中山)「とかナントカ言いながら、冬になったらスキーばっかりでしょう?」
(幹事長)「もっちろん!」
〜おしまい〜
![]() 戦績のメニューへ |