コンポジットとは、比較明合成の事です。
比較明合成とは、1枚、2枚、3枚・・・・と連続して写した写真を、合成していくのですが、この時、最初の写真に次の写真で明るくなった部分のみ合成することです。
このような事から、星空写真や花火、夜に光を放って動くもの等の写真に最適な撮影方法です。
合成は、パソコンで合成ソフトを使う場合とカメラに機能が内蔵されており、それで行う方法があります。
私のカメラは、この機能が追加されました。
この機能、デジタルカメラならではの、優れものの機能です。

普通にデジタルカメラで星空などを写す場合、長時間露出をすると、撮像素子が過熱し、ノイズが出ます。
また、露出時間と同じくらい画像データーの書き込みに時間がかかります。
このデジタルカメラの弱点を回避するために考え出された方法が、コンポジット撮影です。
具体的には、2秒に1枚とか20秒に1枚とかで、何十枚百何十枚の写真を写し、それを合成します。
どのように合成できているかは、モニターを見て分かります。
露出時間を20秒に設定していた場合、20秒ごとに明るい部分が追加となった写真が、モニターに表示されます。
いいところまで来た時に、写すのを終了します。

なかなか、文章で理解していただくのは、難しいと思います。
実際にやってるところを見ていただくのが、一番いいのですが、そうもいきません。
写した写真を見て、ご理解いただいたらいいかなーと思います。


カメラのファームウエアのアップデートで、コンポジット撮影機能が追加され、早速、使ってみました。
まずは、星空写真です。
とらまる公園で、始めて写した星空写真です。
北極星を中心に星が回転します。
うまく写るか不安でしたが、思ったよりきれいな星空写真に、感動ものでした。
ISO1600、F4、露出時間10秒、撮影時間は記録してなかったのですが、40分程度でなかったのかと思います。

    

カメラの設定を間違わなければ、あまりにも簡単にコンポジット撮影が出来、これにのめり込みました。

晴れた夜は、毎晩のごとく出かけ、寒い時期には、車の中で待機し、暑い時期には、蚊取り線香と敷物を用い撮影しました。
星空写真は、1枚に30分から1時間ぐらいかけて撮影するので、一晩で数枚しか写真が写せません。
いつも、時間をかけてこれだけという思いでした。

しかし、たまには、このように思いがけないものが写ることがあります。
北極星の近くを横切っているのは、流れ星です。
これだけ大きい流れ星は、めったにお目にかかれません。


                      


また、航空機の灯りも面白い写真になります。
写真を写していると、すごくたくさんの航空機が飛び交っているのが分かりました。
私の場所からだと、関西空港や神戸空港、岡山空港から離着陸したり、東京や名古屋方面の航空機が見れます。
昼間だと、どのようなルートで飛んでいるのか分かりませんが、夜になると、ご覧のように、よく分かります。

   


毎年近くで清少納言祭りがあります。
夜に、与治山の山頂にある神社に参拝します。
参拝する人をコンポジット撮影で写してみました。
懐中電灯の光が、人魂のように写りました。


            


コンポジット撮影に最適なものに、があります。
長時間の撮影が出来るので、蛍の光がたくさん入り、見栄えがいい写真が出来ます。






太刀魚釣りもいい被写体です。
ケミボタルや電気浮きが面白い軌跡を見せてくれます。


                



最近、早朝に出漁する漁船の灯りを写してます。
灯火が海面に反射し、幻想的な写真になります。
これに、今、のめり込んでいます。






ご覧のように、コンポジット撮影、いろいろな面白い写真が写せます。
また、次は、どんな写真を写してやろうかと、新たな発想を沸き立たせる機能です。
老化で発想力がひどく低下してますが、夜寝ずに考えたいと思います。

コンポジット撮影、夜でないと写せない写真なので、昼夜逆転するのが一番の難点ですわ。