宙玉(そらたま)写真

写真の情報をインターネットで見てたら、宙玉レンズなるものがあるのを知りました。
宙玉レンズで写すと宙玉写真が出来ます。
宙に浮かんだ玉の中に景色などが見え、ちょうど魚眼レンズで写した写真になります。

宙玉レンズの代用として、昔、お土産で直径23mmの水晶玉を買ったのを思い出し、それを使ってみることにしました。
でも、玉を手に持って写すのは、一人では難しく、いろいろ考え、釣糸をセロテープで玉に留め、吊るして使うことにしました。
スタンドを作り、ご覧のようにセットして写しました。


          

これで写した写真です。
50mm(35mm判換算100o)のマクロレンズで写しました。
宙玉写真は、上下が逆になります。
この方法だと、吊るした糸や貼ったセロテープが写ります。
また、風が強い時は、玉が揺れ、ピント合わせが厄介です。


         


画像処理ソフトで、写した写真を180度回転し、テープの部分をカットすればこんな感じになります。
このやり方でも宙玉写真が出来ますが、玉の一部が切れるのと、いちいちスタンドやカメラをセットするのが、まー面倒です。


         


そんなことから、宙玉レンズを製作することにしました。
最低限必要な宙玉レンズ(アクリル製)、ステップアップリング、チップスターを購入。
ネットで作り方を見ながら、作ってみました。


         


製作した蓋、レンズ部分、胴体の各部品です。


         

作り方は、そう難しくありませんが、レンズ筒の長さを合わせるのがちょっと手間がかかります。
組み立てると、このようなレンズが出来ます。


         


マクロレンズの先に宙玉レンズを装着したところです。
軽量なので、レンズに負荷がかかる心配がありません。


         

これがこのレンズで写した写真です。
手軽に写せるので、とても便利です。


         


魚眼レンズの簡易版という感じですが、大きいサイズに伸ばさないのであれば、これでもいいかも。
部品代は、約4,500円で済みました。
ガラス製の宙玉レンズやエクステンションチューブで、きちんと作れば3倍くらいかかります。

とりあえずは、これで楽しみま〜す。


と、言ってたように楽しんでいましたが、と、ところが、宙玉レンズをカメラに取り付けていたとき誤って落とし、玉が取れてしまいました。
瞬間接着剤で取り付けていたところ液がたれ、慌てて、それを除けようとしたらアクリル板が汚れてしまいました。
最悪の状況です。

         


これが汚れたレンズで写した写真です。
大きいサイズだとよく分かるのですが、むらがはっきりと出ます。

         

これでは、どうも納得のいく写真が望めないと判断し、今度は、宙玉レンズを作ってみることにしました。
ホームセンターでアクリル板と穴を大きくするリーマーを購入。
ビー玉を使おうとしましたが、クリアーでないので、クオリティーの高いアクリル球をネットで購入。

アクリル板の加工は、まず、電気ドリルで穴をあけ、リーマーで必要な大きさの穴をあけます。
円形にするのは、大まかにプラスチックカッターで傷をつけて割り、ディスクグラインダーで丸く削ります。

         


アクリル板の加工ができると、アクリル球を接着剤で固定します。
接着剤がはみ出したりして、アクリル板が汚れないようにすることがポイントです。
でも、失敗したら、やり直せばいいので、気が楽です。

瞬間接着剤の液が垂れないよう、ゼリー状のものを買い玉をくっつけました。
が、またしても失敗です。
瞬間接着剤は、硬化する時に、気化した成分がアクリル球などの部分にくっついて、白い汚れがつくのです。
このようなことから、接着剤はガラスなどを接着する2液を混ぜるエポキシ系の接着剤にしました。
これなら、汚れが出ることはありません。
でも、固くくっつくことはないので、無理にくっつけた玉をいじらないようにした方がいいと思います。

これで、宙玉レンズが元通りになりましたが、今度は、このレンズを入れる入れ物を考えました。
常にカメラに着けておけないし、筒などが紙のため、そのままバッグなどに入れて持ち歩けません。
ホームセンターで何かいいものがないか探しました。

レンズ部分は、小物入れ(18.5p×9.5p厚さ3p)がぴったりで、レンズが2個入ります。
 

        

レンズ本体の入れ物は、探すのに苦労しました。
内径75oのVPであれば入るのですが、厚みがあり、重くなります。
いろいろと探していたとき、建築設備部品を置いていた場所で、このパイプを発見。
DKパイプ SU75 と表示されており、長さ20pで切ったものでした。
どうやら、壁を貫通する通気用パイプに使用するもののようです。

レンズ本体は、多分入ると思い、このパイプを購入しましたが、両側の蓋は売ってませんでした。
このパイプに合う蓋がないか、他の店を回り探しましたが、どこも合うものを置いてませんでした。
家に帰り、コーヒーの蓋やクリープの蓋などを合わしたところ、クリープの蓋のネジ溝を削れば合うことがわかりました。
しかし、クリープはあまりコーヒーに入れないので、買うと困ります。
スーパーでいいものがないか探していたところ、女房がこのコーヒーの蓋合うかもしれんでというので1個買ってみました。
帰って合してみたところ、これが、なんと、あつらえたようにぴったりなのです。


        

コーヒーは、130g入りの小さなビンのものです。
もう1個買って、入れ物完成しました。 \(^^)/~

いいものを探してくれた女房に感謝、感謝です。


        


これで、安心して持ち運びができます。



        

いろんなものを写して楽しみたいと思います。

        



久々に宙玉レンズを使ってみました。


     ハスの葉を写してみました。

            




   2歳になった孫がお気に入りのアンパンマンのリュックを背負い、鉄棒にぶら下がっています。

    



       アマリリスです。

        



2017年8月1日 ついに正規品の宙玉レンズやエクステンションチューブ、接写リングを購入しました。


         


手作りの宙玉レンズは、筒が紙なので耐久性が弱く、使い勝手や持ち運び等取扱いに難点があります。
また、肝心の宙玉がアクリル製なので、クオリティーがガラス製に比べ劣ります。
チップスターのレンズを着けていると、あれなにーという好奇の目で見られ、ちょっと恥ずかしい思いをします。

そのようなことから、正規品を購入したものです。

       

宙玉レンズ等を装着したところです。
エクステンションチューブ5mm→宙玉レンズ→エクステンションチューブ10mm→ステップアップリング72−62
→M.ZUIKO DIGITAL ED12−40mmF2.8レンズ→デジタル接写リング10mm→カメラ本体の順番で組み込まれています。
一番先端の5mmエクステンションチューブは、レンズキャップを着けた時に、宙玉とキャップが干渉しないように間隔を開けるためです。

ご覧のように、M.ZUIKO DIGITAL ED12−40mmF2.8レンズとバランスよくセット出来ます。




       


新しい宙玉レンズで写した写真です。
サイズを大きくすると鮮明さがよく分かります。
これで、宙玉写真を写す楽しみがさらに増しました。


         


       



2017年9月  レンズケース作りました。

宙玉レンズセット購入しましたが、これを入れるケースが必要となりました。
市販のレンズケースもありますが、収納がも一つです。
手作り宙玉レンズの時と同様に、ケースを作ってみることにしました。

購入の宙玉レンズは、なんと塩ビパイプ(DKパイプ SU75mm)にぴったりと収まりました。
パイプの中にスポンジの仕切りを入れ、宙玉レンズと接写リングが分かれるようにしました。
ケースの中の仕切りと、接写リング止めのスポンジを張り付けているところです。



        


宙玉レンズと接写リングを入れ、蓋がちょうどできる長さでパイプをカットしました。
蓋がきっちりと締まるように、化粧テープを張り付け、収納箇所の表示をしました。
収納ケースの完成です。


                 





全長13センチの収納ケースです。
これで安心して持ち運びができます。
       
               

 
たまには使って見ないと、と思い写してみました。(2021年5月29日)

ちょっと暑くなったかと思ったら、早速、プールの出番です。


    

ちょうど紫陽花が満開です。

         

何かいい被写体が無いか、模索中です。