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合気道八幡浜一当流道場のメールマガジン第2部 第5号 2007/07/17

タイトル
○Aikido-Yawatahama「一当流」「ふだんの記」(マガジンID:0000179313)
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第5号 目次
◆ 西山禾山老師の禅---「般若の法門」その2
◆ 道文の研究Vol.3「松、竹、梅の三つの気」
◆ 合気道ワンポイントアドバイスVol.17「柔らかく強くありたい」
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No.5
◆ 西山禾山老師の禅---「般若の法門」その2

   郷里八幡浜市に西山禾山老師(1837〜1917)あり。釈尊79代の法嗣であり、臨済宗師
家であります。栃木県雲照寺戒光老師をはじめとする「獅子林の六子」を育て、著名な河
野広中、平櫛田中ほか多くの在家に禅(般若の法門)を普及されました。在家禅のパイ
オニアであり、明治時代に関東では東京白山下の南隠、関西では伊予八幡浜の禾山と喧
伝された高僧であります。

   西山禾山老師は、『金鞭指街』『臨済宗檀徒安心章』の中で、仏法究極の真髄を「南無
甚深般若波羅蜜多」の一句にしぼり、この一句において三昧発得すること(般若三昧)
こそ仏道の要諦であるとして、「般若の法門」を高唱されています。「般若の法門」
は、禾山より戒光を経て法孫の定光に至り、より端的に挙揚せられ、般若を法幢とする
教禅一致の新教団「釈迦牟尼会」の創立となる。道統は、禾山玄鼓---無着戒光---無相
定光---無作光龍---常井龍善---山本龍廣と引き継がれ現在も釈迦牟尼会般若道場に
継承されています。  http://www.zenmi.net/index.html 

  西山禾山老師は、越渓と毎巌両禅師を教僧として非常に敬仰し、「右に毎巌、左に越
渓」と提唱の中に口癖のように口を衝いて出て来た。一人は宇和島大隆寺毎巌老師
(1798〜1872)であり、一人は京都妙心寺越渓老師(1809〜1884)であります。越渓和
尚から送られた碧巌録を大法寺の大火(1881年)で消失したのを余程残念がられた。
(火中から持ち出そうとして大火傷を負う)越渓和尚は此の由を聞いて西山禾山和尚の
為に親しく筆を執り三年間かかって碧巌集十卷稿本(白隠禅師らの提唱の書きこみを含
む)の全部を書いて贈られた。稀に見る美談であります。その年の1884年師越渓老師
寂。その稿本はいまも伝えられて釈迦牟尼会に護持されています。

  私は、幸いな事に西山禾山老師の禅に接する機会に恵まれました。毎日「南無甚深般
若波羅蜜多」を称名しています。ご紹介します。

参考図書:
西山禾山 田鍋幸信編大西書店刊    西山禾山 坂本石創著
在家禅の巨匠 苧坂光龍 釈迦牟尼会  六祖壇経 たちばな出版

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西山禾山老師著書
明治23年5月20日刻成 同月25日出版 金鞭指街・臨済宗檀徒安心章
明治5年 三可論・破庵主胎厥などもあるが現在見る事が出来ない。

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◆ 道文の研究Vol.3「松、竹、梅の三つの気」

合気道は松、竹、梅の三つの気によって、すべてができています。これは一口にいって
生産霊、足産霊、玉留産霊と申し上げます。
梅=乾=教え=天の浮橋=三角=△
それで梅は造化の三神を意味しております。三角法ですからこれによって武道の初めの
仕組みが分かるのです。それで三角はいったいに、不敗の体勢であります。破れざると
ころの体勢を整えることにあります。
「すべての円を、キリリと描くのである。円に十を書く、その十の上に自己の左右の足
で立つのである。それで全部、三角法で進むのである。」(開祖大先生語録)

佐柳孝一師範伝「三つの教え」を展開する武技は、まさに「愛の構え」であり、無抵抗
主義であります。無抵抗主義には大なる修行がいります。奥が深い---。
「気心体の妙用」を以って、“破れざるところの体勢を整える” “不敗の体勢で進む” 
合気道八幡浜一当流道場 Aikido-Yawatahama の稽古です。

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◆ 合気道ワンポイントアドバイスVol.17 「柔らかく強くありたい」

「柔道の有段者は、ゴムマリの様である」と聞きます。「柔の道」とは“体を柔らかく
使う”に通じていると思います。人間の体は、骨格も合わせてやはり“柔らかい”もの
です。鉱石や金属に比べれば全然柔らかい。「自分の体を柔らかいもの」であることを
自覚することが肝要です。より柔らかく、より円く。
「体を柔らかく使う」ところに達人の業があるように思います。書しかり演奏しかり水
泳しかり武道しかり---「体△に心は○く」「柔らかく強くありたい」
合気道八幡浜一当流道場Aikido-Yawatahama 小清水孝

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◆ 編集後記

第45回全日本合気道連盟演武会に愛媛県合気道連盟として参加しました。2回目となりま
す。私は毎回の参加を目指します。皆1分30秒という短い演武時間ですが、一所懸命の演
武でした。姿勢の良い方の演武は見栄えがしますね。呼吸力の充実を感じます。
合気道八幡浜一当流道場 Aikido-Yawatahama 小清水孝も、『合気自然体』『合気呼吸』
の充実を目指して稽古を重ねます。

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第6号目次予告
◆ 山岡鉄舟の剣 ---「一刀正伝無刀流」その2
◆ 道文の研究Vol.4「武の道」
◆ 合気道ワンポイントアドバイスVol.18

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○タイトルAikido-Yawatahama
「一当流」「ふだんの記」(マガジンID:0000179313)
(年2回1月と7月 17日発行)
○発行責任者:合気道八幡浜一当流道場 Aikido-Yawatahama 小清水孝
〒796-8007愛媛県八幡浜市八代53-5  TEL.FAX0894-23-2803
○ホームページ:http://www.dokidoki.ne.jp/home2/kosimizu/
○発行システム:『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。
解除は http://www.mag2.com/m/0000179313.htmからできます。
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