西山禾山/高橋泥舟/山岡鉄舟年賦aikido-yawatahama

西山禾山老師年譜（1837～1917）

西暦	年号	年令	西山禾山玄鼓	年令	高橋泥舟（謙三郎/精一）	年令	鉄舟山岡鉄太郎	備考
1835	天保 6年			0	3月15日（天保6年2月17日）旗本山岡正業の二男として江戸小石川に生まれる。			11月坂本龍馬生まれる。
1836				1		0	6/10御倉奉行・小野朝右衛門の五男として江戸本所に生まれ。母磯
1837	天保 8年	0	12月24日宇和島藩宇和郡穴井浦に生まれる。父は須賀吟助、母はトク、その4男で増治と名付けられる。	2		1		2/19大塩平八郎の乱。9/2徳川家慶第12代将軍に就任。
1838		1		3		2
1839		2		4		3		12/6水野忠邦筆頭老中になる。
1840		3		5		4
1841		4		6		5
1842		5		7		6
1843	天保 14年	6		8		7		阿部正弘老中に就任。
1844		7		9		8		伊達宗城、八代藩主となる
1845		8		10		9
1846	弘化 3年	9		11		10		2/13孝明天皇即位。
1847		10		12		11
1848		11		13		12
1849	嘉永2年	12	八幡浜大法寺得度瓊谷の徒弟となり得度。禅鉄の名を貰う。のち西山の姓を継ぐ。	14	正月静山より刃心流免許を受く。	13
1850		13		15		14	『修身二十則』
1851	嘉永 4年	14		16	母の兄弟で勘定組頭高橋包承の嗣子/高橋義左衛門包實の孫養子（嫡孫承祖）となる。	15	母41歳で病没。
1852		15		17		16	父79歳で病没。
1853		16		18	勤王佐幕の志を起す。	17		6/3ペリー来航。 10/23徳川家定13代将軍に就任。
1854	安政元年	17	佐伯、養賢寺に掛錫。また府内藩竹内寿平（豊州）につき漢学を学ぶ。	19	実父高橋市郎右衛門病没。	18		3/3日米和親条約締結。
1855	安政 2年	18		20	部屋住みから召し出され勘定となる。3月包承没す。 6月兄静山没す。 12月勘定方となる。	19	講武所に入り、千葉周作に剣、山岡静山に槍を学ぶ。静山急死の為望まれて山岡家の養子となり、静山の妹英と結婚する	10月安政の大地震。
1856		19	八幡浜に帰り、上甲礼三（振洋）につき漢学を学ぶ。宇和島大隆寺、のち吉祥寺晦巌に師事す。	21	講武所槍術教授方出役となり、新衛軍を命ぜられる。	20	講武所世話役となる。	3月江戸築地に講武所開設される。
1857		20		22	静山と夢中の試合において豁然として妙諦を悟了する。3月書院番に進む。尚、教授を兼ねる。	21
1858	安政 5年	21		23		22	『心胆錬磨之事』『修身要領』	伊達宗徳、九代藩主となる4/23井伊直弼大老となる。6/19日米修好通商条約を締結。7/6徳川家茂14代将軍に就任。9/7安政の大獄。
1859		22		24		23	尊王攘夷党を結び、清川八郎らと盟約す。「生死イズレガ重キカ」を成す。
1860	万延元年	23		25	3月槍術師範兼奥詰両番上席奥詰取締役となる。	24	「武士道」	1/13勝海舟、福澤諭吉、中浜万次郎など米国へ出航。桜田門外の変。
1861		24		26	祖父高橋包實の遺跡百俵を相続。	25
1862	文久 2年	25		27	12月講武所槍術師範兼二丸留守居席布衣となる。	26		1/15坂下門外の変。8/21生麦事件。8/1会津藩主松平容保京都守護職となる。12月徳川慶喜将軍後見職として上京する。
1863		26		28	一橋慶喜（徳川慶喜）に差添で上京。3月閣老小笠原壹岐守に国事を論じる。閣老、浪士取扱兼師範役を命ず。朝散大夫従五位下伊勢守に叙せられる。4月反逆を企つるの讒言に遭い、幕府兵に囲まれ一同討死の覚悟を為すに、嫌疑晴れるも無期限の幽閉を命ぜられる。11月15日江戸城炎上、幽閉の身を犯して主君を護衛する。沢左近らの配慮により12月幽閉許され元職に復帰する。	27	浪士取締役となる。「中西派一刀流」浅利又七郎義明の門に入る。	2/4日清川八郎の提唱により浪士組の募集が始まる。4/15清川八郎暗殺される。6/6高杉晋作奇兵隊を結成。7/2薩英戦争。
1864	元治元年	27		29	琳瑞和尚と相まみえる。7月長州征伐に反対。	28		6/5池田屋事件。8/2第1次長州戦争。
1865	慶応元年	28	筑後、梅林寺転錫、羅山さらに無学に師事す。	30		29		4/19第2次長州戦争。
1866		29		31	新設の遊撃隊重立頭取となり槍術教授頭取を兼任。	30		12月徳川慶喜15代将軍となる。12/25孝明天皇崩御。
1867		30	2月16日羅山寂。伊深、正眼寺に転錫。	32	以来琳瑞和尚とは足しげく往来し、法話を槍術鍛練に生かす。悟った後の「仕上げの行」に進む。 10月遊撃隊副頭となる。10/18泥舟宅からの帰途琳瑞和尚殺害される。享年38才。	31		6/12坂本龍馬、坂本船中八策を示す。10/15明治天皇政権奉帰を勅許。10/24徳川慶喜朝廷に将軍職返上。11/15龍馬、中岡慎太郎、京都近江屋でみ回組士により暗殺される。12/9王政復古の大号令。
1868	明治元年	31	相国寺僧堂に掛錫、独園に師事す。9月妙心寺大嶺院に住み、天授院僧堂、越渓に師事す。禅愚、また破庵主とも称す。	33	慶応四年2000石高の遊撃隊頭となり即日同隊軍事委任の命を受く。正月の鳥羽・伏見の戦い敗戦後、帰東した徳川慶喜に恭順を説く。 2月江戸城から上野寛永寺に退去する慶喜を遊撃・精鋭二隊を率いて護衛。3月大目付上席遊撃精鋭両隊総括兼奥勤。この頃慶喜に山岡鉄舟を官軍側に派遣して徳川家の救懈を交渉させようと献策。慶喜から直接の命を受け、鉄舟山岡鉄太郎見事に大役を果たす。4月11日江戸城開城、慶喜を護衛して水戸に供奉する。12月静岡移住。	32	精鋭歩兵頭格となる。「将軍慶喜の命を受けて、大総督府本営に向かう」若年寄格幹事となる。	1/3鳥羽伏見の戦い。慶喜帰東。3/5ごろ山岡鉄舟駿府に西郷隆盛を訪ね交渉を重ねる。3/13勝海舟、西郷隆盛が江戸田町の薩摩藩邸で会談。7/17江戸を東京と改称。9月明治改元。
1869	2	32		34	徳川家達が江戸から静岡藩主となって移住するのに従い、田中奉行、田中勤番組之頭として地方八万石、士族1200戸を預り組となす。静岡藩となり大属席となる。	33	静岡藩々政補翼となり、次郎長と相識り、壮士の墓「」を揮毫して与う。	7/25版籍奉還。伊達宗徳、宇和島藩知事に任命される。
1870	3	33		35		34	静岡に在って旧幕府善後処理に尽力する。
1871	4	34		36		35	茨城県参事。伊万里県権令となる。	廃藩置県。宇和島県生まれる。6月宇和島県を神山県と改称する。
1872	5	35	7月、教部省による諸宗管長会議のため、初代妙心寺管長長鰲嶺を補佐して上京。この頃「破庵主胎厥」「三可論」を著す。8/23晦巌寂。	37	所思あるを以て職を辞し、廃藩置県後は官職には就かず退隠す。東京に帰省し、この頃より泥舟と称す。	36	侍従番長となる。
1873	6	36	9月、越渓の印可を受る　大法寺第18世となる	38		37	宮内少丞となる。	2月石鉄県と神山県と合併、愛媛県となる。
1874	7	37	3月、妙心寺で垂示式を行い、「禾山解打鼓」の話しを講じ、道号を禾山、法諱を玄鼓に改めた。	39		38	南洲説得の為九州へ。宮内省庶務課長となる。
1875	8	38		40		39	宮内大書記官となる。
1876	9	39		41		40
1877	10	40		42		41	宮内大丞となる。	西南戦争起こる
1878	11	41		43		42
1879	12	42	10月16日、大洲大禅寺黄河和尚百年忌に参す。	44		43	国泰寺の再興に尽力す。
1880	13	43		45		44	『剣法と禅理』「無刀流」の一派を開く。
1881	14	44	9月9日、大法寺火災。大火傷を受け、後2年ほど療養す。	46		45	従五章位、宮内少輔となる。
1882	15	45		47		46	元老院議員となり、正四位に叙せられる。『無刀流兵法箇条目録』『剣法邪正弁』『無刀流剣術大意』
1883	16	46		48		47	谷中に全生庵を建つ。久能寺の再建を発願する。	植芝盛平合気道開祖12/14和歌山県田辺市に生まれる
1884	17	47	10月13日、越渓寂。	49		48
1885	18	48	2月26日、大乗寺粋応津送式導師を勤む。3月26日河野玄要来錫。	50		49	明治18年3月、一刀流九代小野次郎右衛門業雄忠政から一刀流十世を嫡伝する。流儀の称号を「一刀正伝無刀流」とする。『無刀流と称する説』『剣術の流名を無刀流を称する訳書』
1886	19	49		51		50
1887	20	50	3月、福高寺大法会に参す。（三週間）越渓追悼摂心会を行う。（一週間）	52		51	華族に列せられ、子爵を授けられる。
1888	21	51	7月、大法寺再建成る。9月7日三関定真との共著「訓点読本五部合刻」出版。	53		52	7/19座禅のまま大往生を遂ぐ。戒名は「全生庵殿鉄舟高歩大居士」
1889	22	52		54	9月～11月山形県各地訪問。長谷寺に滞在。最上川を下り清川村の清川八郎の墓を拝した。
1890	23	53	5月25日「金鞭指街」「臨済宗檀徒安心章」を出版。	55
1891	24	54		56	長野県を漫遊。長野県人高野大太郎に出会う。
1892	25	55	8月亮観（蘭渓）に印可を与え席を譲る。10月15日但馬朝来郡与布土村、楊岐庵普山。16日より楞厳経開講。12月?八接心会を行う。（一週間）	57
1893	26	56	3月但馬、円明寺において楞厳経会を開く。（一週間）	58
1894	27	57	8月、大法寺境内に退休軒を建て移住。	59	岐阜県飛騨高山にて山岡鉄舟の七回忌法要に参加。			8月日清戦争始まる。
1895	28	58		60	樋口真彦・藤澤南岳と教育に関して献策。のち、「聖勅奉読私記」献上に尽力。
1896	29	59	4月、佐賀関錦河寺授戒会参加。	61	9月～11月山形県各地訪問。
1897	30	60	7月より明石、福泊、京都方面を廻り講和。	62
1898	31	61	10月22日より東京、麟祥院に泊り、東叡山講習会で臨在録を提唱。12月7日収巻。丹後、知恩院への転住の話があったが断る。	63
1899	32	62	2月12日、父吟助寂。（百二歳）3月10.11.13日大禅寺で説法。14日、胤山百年後逆修式参加。5月15日より東京全生庵で維摩経を提唱。	64				1/21勝海舟歿
1900	33	63	11月18日より松山、正宗寺において維摩経を提唱。（三週間）	65
1901	34	64	4月8日より大乗寺、菩薩戒会に参す。7月15日より伊勢、四日市の関西仏教会の夏季講習会に参す。（二週間）10月27日入洛、天授僧堂の師家代理を勤む。	66
1902	35	65	2月19日より正宗寺において維摩会開設。3月4日講了。5日行軍凍死者追悼法要を行う。4月6日より19日まで吸江寺の祖師遠諱及び四部録会に参す。20日高知市商工会議所で講演。10月1日徳島、興源寺の碧巌録会に参す。（三週間）11月、戒光来錫。秋、獅子林建築。	67	12月7日慶喜叙爵祝賀会に出席。賀歌を披露。2/10慶喜とあって緩々と話をする。
1903	36	66	5月2日、秋田、八橋全良寺において維摩経及び金鞭指街提唱、7月23日より一週間は大曲、大川寺、8月2日から二週間は全良寺で臨済録を提唱。帰途東京、麟祥院で二週間、臨済録を提唱す。	68	2月13日牛込矢来町で逝去。享年69歳。墓地は谷中大雄寺。戒名は執中庵精一貫道大居士。
1904	37	67	7月6日中風にかかり、1月程横臥、加療。					日露戦争始まる
1905	38	68	12月八十島保太郎来訪。
1906	39	69	8月28日、戒光大事了畢、9月17日離浜。11月上京藤村勝司別宅に住す。
1907	40	70	1月22日、第24回帝国議会を見学。
1908	41	71	10月、河野広中に印可を与え、帰庵。以後多病のため病臥が多くなる。
1909	42	72	6月河野広中来訪。8月田子一民来訪。9月下旬にも来訪。
1910	43	73	6月14日蘆津実全来訪。8月25日長井音次郎（石峰）来訪。
1911	44	74	6月八十島基来訪。8月5日大洲鶏鳴座禅会代表来訪。
1912	大正1	75						明治天皇崩御。大正と改元。
1913	2	76	9月釈宗演来訪。11月12日大法寺で喜寿の宴開く。					11/22慶喜歿
1914	3	77	5月戒光来訪。
1915	4	78	5月寐覚坊露城来訪。8月5日河野玄要、長井音次郎来訪。
1916	5	79
1917	6	80	4月3日午前2時30分寂。4日密葬、25日本葬。妙心再住を追贈、偉績を旌表せられる。（愛媛県一等地大法寺第十七世故西山禾山　右学徳共に高く宗意の宣伝に力むる事多年道俗の崇信浅からす教化の跡都鄙に普く孚に宗門の棟梁たり茲に遷化に方り本山再住職を追贈し以て其偉績を旌表す　大正6年4月4日妙心寺派管長圓山元魯）