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合気道八幡浜一当流道場のメールマガジン 第28号 2005/05/17

タイトル 合気道 佐柳孝一師範語録 (マガジンID:0000103677)
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第28号目次
◆「佐柳孝一師範語録その8」『半歩前に、腹から入る』
◆ 合気の道「正勝吾勝勝速日」

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No.29
◆「佐柳孝一師範語録その8」『半歩前に、腹から入る』

「むらきもの我鍛えんと浮橋にむすぶ真空神のめぐみに」
「天地人合気になりしいづの道守らせ給え天地の神」
「天地に気結びなして中に立ち心構えは山彦の道」(道歌) 

1996/04/13 aikido-yawatahama八幡浜道場にて
○入り身『半歩前に、腹から入る』
・入り身ですから、半歩前に腹から入ります。
・腹から入ると気は前に出ます。△に入る事によって気で制しています。
・半歩前に出られますと、握っている方は気持ちが必ず後ろに行きます。相手が先に
倒れてしまっています。だから歩けばこけてしまいます。
・足から入ると相手の気は前に来ます。同じ事をしても違いますね。
・「まず握らす、気を出させた」---「手は置いといて、半歩前に腹から入る。歩い
て下さい。歩けばこけてしまいます」
・たったこれだけで相手は倒れて行きます。私は何もしていません、手は使っていま
せん。
・「自分の気が相手にうつるから、その気の圧力でこけてしまうんです」
・合気道は気を出します。だから健康法にもなっています。体全体から気を出します。
柔らかい気を出すんです。
・自分の気が相手に伝わると、自然に相手の気持ちは後ろに行くんですね。自分の体
験から自信を持って言えるんです。

○入身転換・四方投げ裏
・半歩前に腹から入っといて腰を斬る。
・これが出来ると四方投げと云う「大きな技」が出来ます。
・相手の心が全部こちらに乗って来ています。
・「転換した時にパッと相手の心を手の平に乗せるんです」
・これから足を引いて手を上げる。回ると四方投げの裏、腕を前に落とすと呼吸投げ
となります。力は要りません、心を乗せているから軽いんです。
・喧嘩していないから喜んで倒れています。喜んで倒れて行きます。満足してこけて
行きます。

○四方投げ表
・「心を手の平に乗せる。そしてピシッと腰が入っています」
・「まず心を倒す」---心を運ばれていますから簡単に倒れます。全然無理がありま
せん。自然にこけています。
・力と力で喧嘩しない。技を使ってやろうとするとダメですね。
・倒してはいけません、倒しに掛かると相手は色んな事をして来ます。
・手でこかしてはいけません。こかしにかかると相手の気持ちは反発します。反発を
誘い合ってはいけません。
・「和合してないんですね、和じゃないんですね、不調和なんですね」
・力でこかされると腹が立つ、イヤだと心は頑張っています。合気じゃないですね、
心を倒していない。
・「和合です」「どうぞと相手の心を手の平に乗せるんです」---これ頑張れますか、
頑張れないですね---ここが違うんですね。
・体が根っこです、手は使いません。「心を体で倒すんです」
・これさえ出来ると色々な技が出来ます。

○一教の押さえ
・合気道は指1本あったら人を押さえる事が出来る、また動けない。
・一教もこう腰をきった、さあその後です問題は---なかなか押さえる事が出来ませ
ん。困った事はありませんか。
・押さえも力で押さえようとしてもダメですね。むしろ離して下さい。
・指1本添えといて体で押さえるんです。あれー、不思議ですね。
・『倒してはいけませんよ、倒れる様に導くんです』
・「そう---これが今日のテーマじゃ、私の来たお土産じゃ」

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1996年この合気道錬成会当時、佐柳孝一師範は71歳です。力では負けないはずなのに
向かって行くと、瞬間大きな巨人を感じます。柔らかい気で倒されています。心も体
もサイコロがころがる如くころがっています。自分からこけています。倒れる様に導
かれているんですね。---背筋がピンとして、足がピタッと畳についています。腰が
ピシッと極まっています。---「格好いいんです」私は佐柳孝一師範の合気道が好き
でした。佐柳孝一師範の業は、なかなか真似が出来ません。長い修行と努力が必要で
す。合気道の精神は「和合」であると導いて下さいました。「和合の業」の錬磨を重
ねて参ります。

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◆合気の道「正勝吾勝勝速日」Vol.15

「合気は大きく和するの道にして、宗教にいう天国とか或いは大宇宙完成に対し、そ
の羅針盤として実現を計るの道」である。即ち敵の無い境地、相手の無い世界、造物
主が造られたこの地球上で何の争いを起こす必要があろう。愛と和合の真心によって、
中心に帰一し、美しい天国浄土の世界をきづくことが、この道に与えられた使命であ
り生命である。そして、この使命を達成するには、たゆまざる修練によって正勝吾勝
の境地を自悟しなければならない。(開祖大先生語録)大きな宇宙の中において、人
の営みを闘争の世界とみることなく、〈和合〉と〈生成〉の世界として捉える合気道
の理念は、天地の気(呼吸)に合わせる道であり、「合」は「愛」に通じる教えでも
ありました。(吉祥丸二代目道主語録 合気道一路より)

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◆編集後記

娘のピアノ発表会に思う。「子供は子供なりに“その子”なりを感じる音は楽しいで
すね」「練習の成果は、自信の音として気持ち良く響きます」「自分なりを、“甚深
般若”の味わいを音に乗せて発表出来るととっても楽しいと思います」---「心の入っ
ていない技は効かない」「気持ちが伝わってこない技は嫌なんです」「技は生きてい
ます」と佐柳孝一師範は導いて下さいました。孤独の業は寂しいと思います。和合の
業を施したいものです。「生きとし生けるものと、和しつ真如愛護の実をあげる」
(開祖大先生の信条)「和合の武道」の稽古を重ねましょう。

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第29号目次予告
◆「佐柳孝一師範語録その9」
◆ 合気の道「武産合気」Vol.16

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○タイトル 合気道 佐柳孝一師範語録 (マガジンID:0000103677) 
(月1回 毎月17日発行)
○発行責任者:合気道八幡浜一当流道場
○Aikido-Yawatahama 小清水孝
〒796-8007愛媛県八幡浜市八代53-5  TEL.FAX0894-23-2803
○ホームページ http://www.dokidoki.ne.jp/home2/kosimizu/
○発行システム:『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。
解除は http://www.mag2.com/m/0000103677.htmからできます。
○無断転用・複製を禁じます。
○ご意見ご質問は、info@aikido-yawatahama.jpまでお寄せ下さい。