誠の宝槍/高橋泥舟(謙三郎/精一)の書(小清水祥孝蔵) 


東照宮御遺訓 高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵
「東照宮御遺訓」高橋泥舟書 幸いにも草書の有名な作品を手に入れる事が出来た。行書で読みも副えられている。初めの一行は有名だが、この副書きにより全文を知る。「急ぐべからず」---「勝事ばかり知りて負くる事を知らざれば害その身に至る」「及ばざるは過ぎたるより勝れり」---自分の人生を振り返るに、頭を下げる事が苦手な私には深く考えさせられるものがある。しみじみと「魂の学び」である東照宮御遺訓に向き合う。高橋泥舟の誠魂に思いを馳せる。


東照宮御遺訓読み 高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵


佐田介石の顕彰碑拓本
 高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵
虞世南を欽慕する。丸みのあるふくよかな優しみ溢れる当代一の立派な楷書である。日本に泥舟あり---である。楷書の石碑拓本(小清水祥孝蔵)
 
自作の短歌 高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵
翠は変えぬ弥生の松とは泥舟本人(1835年3月15日生)の事と推察する。(小清水祥孝蔵)


高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵
影にておびえ   夢にてはうれい
世の中は   実のある所大望
さーて目指そうやと



高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵
楷書は、精神がしっかりしていないと 立派な字とはなりません。
楷書は、禅定を示す。見飽きない。素心そのもの、本性を示す。


  

高橋泥舟(謙三郎/精一)書 小清水祥孝蔵
書道の門人である長谷川金蔵氏に宛てた封書と書簡です。
春 楷書に禅定な不動の泥舟を
夏 行書に情味溢れる包容ある泥舟を
秋 仮名に自然を楽しむ闊達な泥舟を
冬 草書に変幻自在、躍動する泥舟を見る。



誠の宝槍/高橋泥舟 の思想は、作品に表れていると思う。一流の能書家でもあるが、一流の歌人でもある