白い雲トップへ  次へ   参考資料   お願い  登場鳩

ここまでお読み下さってる皆様へ。いつも、この小説「白い雲」をお読み下さいまして有難う御座います。
私のような、無学で、拙い文章の者に暖かいメールを下さり、叉matukaze様には、モデルになる写真も提供下さいまして厚くお礼申し上げます。再開以来、何とか一日1ページのペースを崩さず頑張って参りましたが、ここ最近仕事上、諸事情より多忙を極めて居ります。これからは、時間の許す限りのアップになるかと存じますが、原稿7000余枚に到るこの長編小説を是非このWeb上で完成させたいと願って居りますので、気長くお読み下さいませ。なお、幾多登場する
鳩のモデルが圧倒的に不足して居ります。もし許す範囲で、御写真のご提供(必ずお返しします。お礼もします)。メール上でのご提供など、勝手なお願いでは御座いますが、皆様と一緒に70年代から現在までの競翔鳩の歴史を綴って行きたいのです。資料も、30年前のものですし、写真も当時の物しか持って居ません。皆様の暖かいご支援をお願い申し上げまして、鈍足ではありますが、現在のアップ状況をお断り致します。m(_ _)m


2003年2月8・9日分

そして、今秋東神原連合会開催の最後を飾る総合ビッグレース、菊花賞は、午前7時快晴の空の下、放鳩された。真っ青に晴れ上がった空を埋め尽くすかのように、大きな一団、小さな一団は数百もの群れとなったが、数分間で視界から消えて行ったと言う。
鳩舎の前で、愛犬ドンと戯れながら香月は、高分速のレースを予想して、送り出した10羽の帰舎を早い時間から待っていた。最も今秋に期待する400キロ優勝の鳩。まっしぐらに帰って来る姿を香月は想像していた。そして、昼過ぎから待っていた香月の元へ「ワン!」ドンが吼えた。まっしぐらに鳩舎に落ちてくるようなそんな勢いで、1羽が舞い降りた。それは、やはり期待の1羽であった。もう何十回も経験した筈の帰舎なのに、香月は震える感動で、胸が詰まりそうになりながらゴム輪を外して、タイムした。いつになく香月は興奮していた。素晴らしく早い帰舎だ。それも期待する鳩であった。