こどもがきらめく場所があります。こどもがこどもらしく表現できる教室です。

Q&A

ここでは、こどもの美術・美術教育についての質問に対する回答を掲載いたします。

Q. うちの子(4歳児)は色を塗るとき、形からはみ出してしまいます。どうしたらはみ出さずにきちんと色を塗らせることができるでしょうか。

A. たとえ形から色がはみ出していてもお子様が絵を描きたいという気持ちが少しでも絵に表われていれば、全く気にかける必要はありません。
 むしろはみ出さずに塗ることの方が問題になります。この場合は、こどもの心の中にあるイメージが、形の中にしっかり色を塗りこむことをよしとする考えに縛られて縮んでしまうからなのです。
 この時期のこどもの表現には、計画的に絵づくりをするという意識はありません。ですから心の中にある関心や興味が強ければ強いほど、自然に形からはみ出した表現になる場合が多いものです。形と色との関係がわかるのはもう少し先になります。
 お母さんにとって、今は表現の仕方に目を向けるよりも、お子様の表現に対する意識を暖かく見守ってあげることの方が大切でしょう。
Q. うちの子(5歳児)は題材を与えても「ぼく描けない」と言って少しも描こうとしません。どうしたら自分から進んで絵を描くようになるでしょうか。

A. こどもはもともと何か心に感じるものがあれば、描きたいという自然の欲求を持っているものです。描かせようとする前に、お子様の描けない原因を調べてみなければなりません。
 原因の多くに次に挙げる事柄があります。

 ①絵を描きたくなるような心の中の刺激やはっきりした記憶がない。
 ②保護者の方や周りの人がお子様の絵についてあれこれ批評し、描こうとする意欲の妨げとなっている。
 ③保護者の方が熱心なあまり、時々手を貸したり、保護者の方の描いた真似をさせる体験から、いつの間に
 か依存心が身に付いてしまい寄りかかるものがないと描けない。
 ④目が悪いとか身体的理由による〝飽きやすさ〟ということも考えられます。

 ①の場合には、保護者の方は描かせようとするよりも、お子様が描きたくなるような気持ちにさせることが先決です。つまりお子様の心の中に驚きをつくることが必要です。こどもは珍しいものに出くわしたり、新しい経験をすると目をきらきらさせその感動を訴えようとします。
 こんなタイミングをとらえて「わぁ~あのライオンすごく強そうだね」「動物の王様なんだって!」など、ちょっとした会話でお子様はそのときの印象を進んで描くようになります。
 ②の場合には、保護者の方や周りの人のお子様への接し方に問題があります。「首をもっと細長く描かないとキリンにならないよ」などの批評や決めつけは、描き方を教え込むという弊害だけでなく、こどもの心を抑圧し、描こうとする意欲を無くしてしまいます。
 描きながら無心におしゃべりするお子様の言葉を努めて聞き、その表現を励ましてあげるようにしましょう。
 ③の場合には、保護者の方が上手でお子様はこどもだから下手といった考え方を取り除くことでしょう。お子様にはお子様の心の発達段階があり、それに伴ったリズムがあるということを、保護者の方自身が理解しておかねばなりません。
 こどもが自分で考えて描いたものに対しては、その箇所をほめてあげ、自分で思った通りに描くことが一番よいことだという確信をお子様に教えてあげることでしょう。
 ④の場合には、少しでもその兆候が見られるなら、最寄りのお医者さんに相談しましょう。こどもの視力は一時的に悪くなることもあります。発達障害の場合はその子に合わせた描き方があります。有名な画家が発達障害だった可能性もあるのです。
 いずれにしても原因をよく確かめ、その対応策を考えるようにしましょう。
少しずつ掲載していく予定です。

こどもたちがきらめく場所

こどものアトリエて~る

こどもたちは目を輝かせて作品を生み出します。

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