第61回 丸亀マラソン大会
2007年2月4日(日)、第61回香川丸亀ハーフマラソン大会が開催されました。
(石材店)「心配してたけど、今年も恐れていたとおり、ものすごく報告が遅いですねえ。
去年よりマシとは言え、1ヶ月半の遅れですよ。もうすっかり忘れちゃいましたよ」
(幹事長)「ふっふっふ。それを待っていたのだ。みんな僕の惨敗を既に忘れているだろう」
(石材店)「て言うか、幹事長はレースの様子を覚えてるんですか?」
(幹事長)「いや、前日のジョギング教室くらいしか思い出せない。
人間、嫌な思い出はすぐに忘れて、楽しかった事しか覚えないものだ。
そうでなければ辛い人生を生きていけないわな」
(石材店)「全然言い訳になってないけど」
と言うことで、かろうじて覚えている事を書きます。
去年の丸亀マラソンは前日に高橋尚子のジョギング教室があった。内容は、ほとんどロクなアドバイスもなく、和気藹々とちんたら走っただけのファンの集いだったが、Qちゃんファンの僕としては、て言うか、参加していたほぼ全員は、Qちゃんとの触れ合いだけが目的だったので、それで満足。とても楽しかった。
今年もレースの前日にジョギング教室が開催されたんだけど、今年はQちゃんは来なくて、2003年パリ世界陸上女子マラソン3位の千葉真子がゲストだった。ただし、一緒に、と言うか、むしろメインとして、日本陸上競技連盟の女子長距離マラソン強化部長である金哲彦氏が来る。なので、去年のようには楽しくないかもしれないけど、逆に、本当にためになるジョギング教室を期待して、今年も参加することにした。
去年はQちゃんが来るということで、先着300人受付のところ、1時間半も前から並んだにもかかわらず、ギリギリでやっと潜り込めたくらい。しかし、今年は千葉ちゃんだ。知名度はあっても、Qちゃんに比べれば人気は劣る。なので30分くらい前にでかけた。案の定、楽勝だった。というか、たぶん希望者は全員参加できたんじゃないかなあ。
去年は天気は良かったけど、ものすごい寒波が来て寒かった。でも今年は、暖冬を象徴するかのように良い天気で暖かい。グランドで待っていても寒くない。集まった参加者を見渡すと、去年と同様、老若男女入り乱れている。
定刻となり、金氏が千葉ちゃんと、もう一人、小出監督の教え子である山口麻衣子選手を引き連れて登場。千葉ちゃんの異様なまでのキンキン声にびっくりだ。声の高さだけでなく、しゃべり方が完全にタレント調。去年の夏に引退したそうなので、今ではタレントが本職なんだろうけど、それにしても板に付いている。去年のQちゃんの方が世間的には圧倒的に人気はあるけど、千葉ちゃんに比べれば、すごく素朴だった。金氏のほうも話なれた感じで、二人で漫才やっているような感じ。山口選手の方は控えめに立っている。
(幹事長)「あの山口麻衣子って知ってる?」
(石材店)「さすがの私も知りませんねえ」
でも、すごく好感の持てる人だった。
ジョギング教室の中身は、やはり去年と違い、内容の濃いものだった。去年は、ほんと、ちんたらちんたら1周してお茶を濁したけど、今年は「じゃまず最初に軽く2周」とか「次にちょっとスピードアップして3周」とか、結構、走った。僕としては少々ぜいぜい。でも、なんとなくためになったような気がする。
グランドで1時間ほどジョギング教室やった後、今度は体育館内で1時間ほどのランニングセミナーもあった。なんと充実したカリキュラムなんだ。と思ったけど、講義と言うか、むしろトークショーであり、思い出話とかに花が咲いていた。でも、それはそれなりに面白くて楽しかった。
終わった後は、写真も撮らせてくれて、やはりタレントっぽい千葉ちゃんであった。
以上、今年の丸亀マラソン大会の記録でした。おしまい。
(石材店)「これこれ、去年と同じ手を使うでない。
でも、去年はジョギング教室の記事だけで、ほとんど終わったくらいだったけど、
今年は文章の量が少ないですね。やっぱりQちゃんと千葉ちゃんの差ですか」
(幹事長)「ぼぼぼ、僕は、真剣にQちゃんが好きなのだよ」
さて、本番の記事も書かないわけにはいかんので、あんまり覚えてないけど、以下、レース当日の記録。
朝、のこのこと丸亀陸上競技場に出かけていくと、石材店が血相を変えて走ってくる。
(幹事長)「早いな。もうウォーミングアップしてるでごじゃるか?」
(石材店)「何を言ってるんですか。大変な事態ですぜ。
昨日のジョギング教室の記事が新聞に載っていて、あっしらの写真も出てるんですぜ」
(幹事長)「なにっ!?そりゃ、てえへんだ!」
なんと四国新聞のスポーツ面に大きな写真で紹介されており、我々2人とも、表情がはっきり分かるほどの出来映えだ。
(石材店)「カメラを意識して前方中央に位置取りしたのが勝因ですね」
新聞のほか、テレビニュースにも出たらしく、後から色んな人に「テレビに出とったで」と言われた。
(幹事長)「しまった。テレビニュースを録画しておいたら良かったなあ」
ニューヨーク・タイムズ国際版に掲載された石材店(左)と私(右)の写真
朝から浮かれて真剣さが足りないのだが、このレースは実は真剣勝負なのだ。毎年、1月の満濃動物リレーはペンギンズの走り初めだが、あれはあくまでも楽しい思い出作り。
(幹事長)「今年の満濃動物リレーは本当に楽しかったな・・・」
(石材店)「新人女子選手が多かったですからね」
それに比べて、この丸亀マラソンはマジなレースなので女子部員の参加が非常に少ない。
(幹事長)「去年は、おサル1号が参加してくれたんだけど、今年は出てくれないしなあ。寂しいなあ」
ま、気を取り直して、この丸亀マラソンはマジなレースとしての走り初めなのだ。日本陸上競技連盟公認コースで、平坦で記録が出やすいし、参加者のレベルが高く、ペースもかなり速い。ここで記録を狙わずして、一体どこで自己ベストを出すというのだ。
(幹事長)「しかも今年は、去年の秋から結構、走り込んできたから、自己ベストを期待したいっ!」
(石材店)「なんか、毎年同じ事言ってますよ」
(幹事長)「そうなんよ。で、この初レースで惨敗して、早々にやる気を無くすのが最近の習わしだ」
参加メンバーは僕と石材店のほか、まずは永遠のライバル高松支部長だ。
(幹事長)「まさか、この寒い中、練習なんてしてないよなあ」
(支部長)「何を言ってるんですか。毎朝、栗林トンネルを越えて走ってますよ」
(幹事長)「なんとかーっ!あの栗林トンネルを毎朝とかっ!?」
栗林トンネルは紫雲山の中腹にあるから、かなりの標高だ。そなな所を毎朝走っているなんて、考えられない。あり得ない。
(幹事長)「何か家庭不和でもあって、家に居られないの?」
F川なきあと、唯一のライバルである支部長には、去年の丸亀マラソンで負けているのだ。その後、小豆島オリーブマラソンと高松ファミリー&クォーターマラソンin庵治では雪辱しているけど、そんなに練習しているんなら、決して油断はできない。
それからピッグ増田が復活だ。実は彼は去年も参加はしていたが、なんと5kmの部なんかにこっそり出ていて、恥ずかしくてみんなの前に出てこれなかったのだ。
しかし、彼の実力は侮れない。ほとんど練習しない癖に、去年は高松ファミリー&クォーターマラソンin庵治の12kmでも負けたし、瀬戸内海タートルマラソン大会の42kmでも負けちゃった。
(幹事長)「あれだけ練習しないピッグに負けるなんて、僕は根本的に間違った事をしてるのかなあ」
そしてペンギンズのゲストメンバーとして矢野選手と漆原選手も加わった。
(矢野)「えっ、僕らもペンギンズメンバーに入ってるんですか?」
(漆原)「いつから入ったんですか?」
(幹事長)「さっき僕と目が合ったやろ?その瞬間から君たちもメンバーなのじゃよ」
一方、我々ペンギンズの永遠のライバル土木軍団も今年はメンバーを揃えてきた。敬愛すべき佐伯先輩に連れられ、山野UEくんやKO野君やOK田くんが出場する。みんな去年の瀬戸内海タートルマラソン大会にも出走した面々だ。
(矢野)「彼らはペンギンズには入れないんですか?」
(幹事長)「なんだか視線を避けられてなあ」
(石材店)「竹葉さんも申し込んでましたよねえ。また欠場ですか。これで6場所連続休場くらいじゃないですか?」
(幹事長)「そうなんだが、今年は娘さんの受験の引率という大義名分があるから、温かく見守ってやろう」
(ピッグ)「笹谷選手は?」
(幹事長)「なんと、元祖ウシ2号の結婚式に招かれて、レースは欠席なんだ」
(石材店)「そう言えば、元祖ウシ1号も去年、結婚しましたよねえ。新サル1号も去年、結婚したし。
みんな結婚すると引退していくのが寂しいですねえ」
(幹事長)「既に子持ちになった元祖サル2号には、顔を見るたびに再起を促しているんだけどなあ」
昨年は異常なまでに寒くて、ギリギリまで屋内にいたけど、今年は暖かいので外でのんびりする。
(石材店)「のんびりしてないで、少しはウォーミングアップしましょうよ」
(支部長)「ええのよええのよ。どうせ最初は混雑して走れないんだから」
(幹事長)「昨日のジョギング教室で十分に走ったし」
いよいよ作戦会議。例によって、最初はペースを押さえて、後半に余力を残すべきか、あるいか最初から飛ばすべきか悩んでしまう。
(幹事長)「昨日のジョギング教室では金哲彦氏は、最初はできるだけ抑えて、ちょうど半分あたりから飛ばすのが理想だと言ってたけど」
(支部長)「いやいや、それで結局いつも大した記録は出てないじゃない。最初から突っ込むべきよ」
(幹事長)「でも支部長は、いつも最初から突っ込んで終盤にバテるじゃない」
(支部長)「でも結果的には去年は幹事長に勝ったもんね」
ううむ。この選択は難しい。でも、やはり最初は抑えて後半に全力投球する作戦を立てる。
(漆原)「それから、スタート直後の密集時に、ちょこちょこと動いて追い抜いていくのは無駄らしいですよ。
体力の消耗になる割には、あんまりタイムは関係ないとのことです」
(幹事長)「おおうっ。そうか。ついつい横へちょこまか動きながら追い抜いてしまうけど、あれは止めた方がいいのか」
とても貴重なアドバイスだ。
さて、今年の選手の目玉は、去年に続いて福士加代子だ。去年は野口みずきと揃って出場し、2人とも日本新記録を出したが、優勝は福士だった。今年は野口は出ないが、福士の2年連続優勝と、日本新記録に期待がかかる。
期待がかかるのはいいんだけど、華やかなゲストが来るようになってから、年々参加者が増加して、最近はスタート時の混雑が限界に達している。ピストルがなってスタートしても、当分は身動き取れない。2年前から靴に付けた計測チップにより、各人がスタートラインを越えた時からのネットタイムを計測してくれるようになったので、スタートラインを通るまではいくら待機時間がかかっても平気だが、スタートラインを越えても混雑は収まらず、しばらくは歩くように進む。
(幹事長)「それにしても、妙に遅いなあ」
(支部長)「えらく混んでますねえ」
事前のアドバイスに従って、無理してちょこちょこと追い抜いていくのを控えていたんだけど、あまりにも遅くてイライラしてきた。ところが、よく見ると、前方に20人くらいの女性集団がいて、そいつらがゆっくりと固まって走っているため、後方の選手をブロックしているのだ。
(幹事長)「あかんがな。あいつらを抜かない事には前に進めないぞ」
強引に横からノロノロ女性軍団を抜くと、なんと前方は空いていた。
(支部長)「あいつらのせいで、だいぶロスしましたねえ」
このレースは以前は制限時間が厳しかったので、あんまり遅い人は出られなかったけど、最近、制限時間が大幅に緩和されたもんだから、かなり遅い人でも出るようになった。それはいいんだけど、そういう人は後ろの方からスタートして欲しいぞ。しかも、集団で固まって走るのは止めてほしいなあ。
いつものように、僕の目標は「大会自己ベスト」&「支部長に勝つこと」の2本柱である。もちろん、これはなかなか両立しにくい。プロのマラソン選手でもタイムを狙うときと優勝を狙うときとでは作戦が全く異なってくる。普通に無難に走ればライバルに勝てる可能性は高まるかもしれないけど、記録は平凡に終わってしまう。新記録にチャレンジして積極的に飛ばすと、うまくいけば良いけど失敗すると終盤に潰れてしまって惨敗してしまう。
(支部長)「あんまり考えんほうが、ええですよ」
唯一のライバルには言われたくなかったが、実は今回は、支部長には当然の勝利を収めたうえで、自己ベストも狙っていた。昨年末から比較的練習を積んできたし、昨日のジョギング教室で教えられたように、前半を抑えていけば後半に一気に爆発できるような気がして、根拠無き自信が沸いてきたのだ。なので、しばらくして支部長が少しリードし始めたのは気にせず、マイペースで走っていく。
支部長には少し離されているものの、自分的には割と快調だ。5km付近では、20数年前に好きだった女の子が今年も声援を送ってくれる。
(石材店)「それって、今でも女の子と言えるんですか?」
(幹事長)「私にとっては永遠に女の子です」
声援を受けて元気アップして快調に走り続ける。
そのうち、意外と早くトップの男子選手が折り返してくる。意外と早く、と言うより、異常に早い。ケニア出身のモグス選手だ。圧倒的に早い。2位以下の姿が全然見えない。完全な独走だ。だいぶしてから、ようやく2位集団が見えてくる。さらに、しばらくすると、女子トップの福士選手の姿が見えた。なんとなく去年より苦しそうな顔だ。今年は暖かすぎたのかもしれない。ケニア選手にとっては暑い方が得意かもしれないが、北国育ちの福士には暑すぎたかも。
ようやく折り返し点が近づいてきて、すれ違いながら確認すると、支部長との差は、意外に少ない。これなら完全に射程距離内だ。どうせ終盤に支部長はガクンとペースダウンしてフラフラ状態になるはずだが、この差なら、そこまでいかなくてもあっさりと抜けるだろう。
さらになんと、ピッグ増田選手との差は、もっと少ない。ただし、最近の戦績からすると、ピッグを逆転するのは難しいかも。
その後も割と順調に飛ばし、15km辺りまでは予定通りのペースだ。まだ支部長の姿は捉えてなかったけど、さあ、ここから一気にペースアップだ。と思ったんだけど、ぜーんぜん無理。ペースアップどころか、どんどん足が重くなっていって着実にペースダウンだ。せっかく前半抑え気味に走ったというのに、なんじゃこりゃ。足が動かないほどの状態ではないけど、明らかに落ちていく。自己ベストは完全に無理だ。またまた今年も平凡なタイムに終わりそうだ。おまけに、フラフラ状態になっているはずの支部長の姿も見えない。
(石材店)「去年と全く同じ展開ですねえ」
(幹事長)「えっ?そうなん?」
(石材店)「自分で去年のページを見て下さい」
ほんと、全く同じ展開だ。ううむ。歳とると、1年前の事すら、すっかり忘れていたわい。
目標を見失って、ますますペースダウンしたせいで、無意味な余力を残したままスタジアムに帰ってきたので、最後くらいは少しスパートする。
(石材店)「これも去年と同じですけど、今年もゴール前で手を振っていたでしょう?
あんな事してる余裕があったら、もう少し真面目に走って下さい!」
ところが、なんと、僕がスタジアムに帰ってきた時には、既に表彰式が始まっていて、僕が必死にゴールしようとするそばで、59分48秒という驚異的な記録で優勝したモグスが表彰されていたのだった。
(石材店)「少し腹立ちませんか?」
(幹事長)「腹立つと言うより、とても寂しい・・・」
タイム的には何の得るものもなかったので、残る関心事は支部長との勝負だけだ。支部長を探し当てて問いただす。
(幹事長)「あー、こほん。まさか僕は君を追い抜いたけど、気づかなかったのかな?」
(支部長)「何を言うとんですか。私はずっと前にゴールしてますがな」
なんとーっ。タイムを確認すると、支部長には5分もの大差を着けられてしまっていた。なぜだ。なぜなんだ。確かに今回、終盤でガクンとペースダウンしたけど、支部長ならもっと激しくペースダウンしていると思うのに。
(支部長)「今年はあんまりペースダウンしなかったなあ。やっぱり毎朝の栗林トンネルランニングが効いてるねえ」
ピッグ増田も、支部長に続いてゴールしていた。相変わらず涼しい顔だ。
そのほか、石材店は当然のように快記録を出してぶっちぎりだったし、今回初参加の漆原選手もめっちゃ速かった。同じく初参加の矢野選手は、終盤、脱水症状になって急ブレーキがかかったが、それでも僕らより圧倒的に速かった。みんな満足いく結果を出し、僕だけ惨めな結果だ。
(幹事長)「何がいけないんだろうなあ」
(石材店)「距離だけかせいでダラダラ走るんじゃなくて、タイムを気にしながらトレーニングした方がいいんじゃないですか」
(支部長)「毎朝走ったらええのよ。かっかっか」
くやしーっ!
一人を除いて満足のレース結果だった
(幹事長)「ところで女子は福士が優勝?」
(石材店)「そうですよ。タイムは去年より悪かったけど。弘山晴美が2位でしたね」
弘山晴美は38歳にもなるけど、世界選手権を狙って名古屋国際女子マラソンに出るために、前哨戦として出場したものだ。すごいなあ。
(石材店)「これで、またまた長期の休養に入るんですか?」
(幹事長)「例年なら、これで思いっきりスノボー生活に入るところなんだけど、
今年は異常に雪が少なくて、なかなか行けないのよ。
今年は心を入れ替えて、5月のオリーブマラソンを目指してランニングを続けようかなあ」
ま、どうなるか分かりませんが、次は5月まで、さようなら。
〜おしまい〜
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