PIC16F886(または16F1933等28ピン)を使った16ch赤外線逆学習リモコン(16種類記憶)
●概要
PIC(ワンチップマイコン)を使って家電製品等の赤外線リモコンの信号を記憶し、それと一致した信号を受信したらH,Lの信号を送信するものです。
送信部(リモコン)は、テレビなどの既製のものを利用できるので、その分製作の手間が省くことができ、また、新たにリモコンを用意する必要も有りません。
PICの出力はSSR程度なら直接駆動が可能です。
これは、別で作成した学習リモコンを応用したものです。16種類の赤外線信号を区別できます。
以前の逆学習リモコンでは、ワンショット、サイクリックの出力仕様をプログラム時点で書き込んでいたので、変更はできませんでしたが、このセットでは、ユーザにて決定することができます。また、ワンショットを指定した際に、出力されるパルスの長さを一定の範囲内で設定可能としました。
●お送りする部品リスト
部品名 | 型式等 | 数量 |
PIC | 16F886(または16F1933) | 1個 |
受光モジュール | PL-IRM0101-3※ | 1個 |
動作確認用LED | 型式不明 | 1個 |
抵抗 | 数kΩ | 1個 |
コンデンサ | 数μF | 1個 |
タクトスイッチ | 型式不明 | 7個 |
※PL-IRM1261-C438または互換品の場合があります。
※使用するPICは、16F886が無くなり次第、16F1933に移行していきます。
●仕様
・一般的に使えるものを目指して作成しましたが、流通している全てのリモコンが記憶できる保証はできません。
・赤外線信号の一部(先頭48ビット)を使って記憶、判別を行っているため、赤外線信号を完全に区別しているわけでは有りません。従って、誤動作の許されないような機器への応用はご遠慮下さい。
・信号はFlash ROMに記憶されるので電源を切っても消去されません。
・記憶のための電源電圧は約5Vが必要です。この制限は赤外線受光モジュールの電源の規定とコード記憶するためのフラッシュメモリの書き込みのためのものです(PICの仕様上5.5Vは必要です)。
・PICの出力の方法として、サイクリック・ワンショット・モーメンタリーを選択できます。サイクリックは信号を検出するとH,Lを交互に繰り返します。ワンショットは短時間(〜8秒)Hを出力します。モーメンタリーは、スイッチを押している間Hを出力します。ただし、モーメンタリーはリモコンによって使用できなかったり、希望どおりの動作が得られない可能性がありますので、あらかじめご了承願います。
●使い方(記憶の方法)
・16の出力に対して0〜15までの番号を割り振っていますので、設定しようとする出力の番号を2進数で計算します。
・スイッチONを0,スイッチOFFを1と考え、最下位ビットは24番ピン、最上位ビットは27番ピンの並びとして、番号を指定します。
・上記スイッチを指定したまま、サイクリック(22番)、ワンショット(21番)、モーメンタリー(23番)のスイッチを押します(押した瞬間にステータスLEDが一瞬消灯し再度点灯します)。
・上記すべてのスイッチを離すと学習モードに入りますので、受光モジュールに向かってリモコン信号を発します。
・赤外線信号を受信するとステータスLEDが一瞬消灯し、記憶完了を意味します。
・正常に記憶されれば、今後、同じ信号を受信すると、設定した出力ピンに出力が現れます。
※うまく記憶できなかったときは再度同じ操作を行ってください。
※学習は蛍光灯などの照明が当たらないところで行う方が良いです。
※ワンショットを設定する21番のスイッチだけは少し特殊です。ワンショット出力のパルス幅を設定する機能を兼ねています。
ワンショットに割り付けする際は、記憶する番号を指定した上で21番のスイッチを押しますが、この21番のスイッチを押す長さが、出力されるワンショットのおよそのパルス幅となります。最大で約8秒となります。
●出力番号、ピン番号、2進数指定 一覧表
出力番号(ピン番号) | 27番(最上位) | 26番 | 25番 | 24番(最下位) |
0(2) | 0 | 0 | 0 | 0 |
1(3) | 0 | 0 | 0 | 1 |
2(4) | 0 | 0 | 1 | 0 |
3(5) | 0 | 0 | 1 | 1 |
4(6) | 0 | 1 | 0 | 0 |
5(7) | 0 | 1 | 0 | 1 |
6(9) | 0 | 1 | 1 | 0 |
7(10) | 0 | 1 | 1 | 1 |
8(11) | 1 | 0 | 0 | 0 |
9(12) | 1 | 0 | 0 | 1 |
10(13) | 1 | 0 | 1 | 0 |
11(14) | 1 | 0 | 1 | 1 |
12(15) | 1 | 1 | 0 | 0 |
13(16) | 1 | 1 | 0 | 1 |
14(17) | 1 | 1 | 1 | 0 |
15(18) | 1 | 1 | 1 | 1 |
1:Hレベル(オープン)、 0:Lレベル(ショート)を意味します。
※ピンアサインに誤記がありましたので修正しました(H29.1.3)。
●応用例
・汎用のリモコン
・照明等のリモコン
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製作例(16個の出力に緑色LEDを接続。ステータスLEDが点灯している。)
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回路図
※ピンアサインに誤記がありましたので修正しました(H29.1.3)
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●PIC関連の出品物の入札を考えている方に(必ずお読み下さい)