アンドロイドスマートフォン・タブレットでステッピングモーターをマイクロステップ

●概要
 本セットを使えば、スマホ、タブレット等から、ステッピングモーターを回すことができます。
ステッピングモーターは、マイクロステップ駆動します。
 PICの入出力ピンが多くあることから、アナログ入力、デジタル入力、デジタル出力も設けています。要するに、別で作成している「androidスマートフォン・タブレットとBluetoothで無線接続する入出力装置」を応用したものです。機能の加除は以下のとおりです。

機能 アンドロイド スマートフォン・タブレットでステッピングモーターをマイクロステップ
(このセット)
androidスマートフォン・タブレットとBluetoothで無線接続する入出力装置
デジタル出力 3つの出力 同左
デジタル入力 4つの入力 同左
アナログ入力 3つの入力 同左
アナログ出力
(PWM出力)
なし 4つの出力
ステッピングモーターの制御 ユニポーラー1個 なし


●使用する主要パーツリスト

●使い方について
 1.作成した回路の電源を入れておく。緑色のLEDが点滅する。
 2.下記リンクから、BluetoothSM.apkをダウンロード、インストールする。
 3.アプリ上にて「接続」ボタンを押と、周囲で検出されたブルートゥース端末のリストが表示される。下記は参考画面です。
 4.作成した回路のBluetoothモジュールが表示されているはずなので、それをタップする。正常なら「接続されました」と表示されます。
 5.強制的に接続が遮断された場合など、モジュールの緑色のLEDが点滅していない場合は、接続することが出来ません。そこで、通信が滞った場合、強制的にリセットをかけるようにしています。
 6.接続されれば、自動的に入力値の表示がされます。また、端末操作により信号が出力されます。
 7.モーターの制御は、正転、逆転、停止、原点、登録位置(4か所登録可能)まで回転する、ステップスピード指定が可能です(下記のスクリーンキャプチャを参照)。
 8.正転、逆転は、ボタンを押すと、回転を継続します。回転中にステップスピードの変更を行うこともできます。
 9.ステップスピードは、基本ステップ数が200のモーターを使用した場合、最速で約8秒/1回転です。
 10.正転、逆転中に通信が途絶えた場合、回転を停止します。一方、原点、登録位置の実行中に通信が途絶えた場合は、目的の位置まで回転を継続します。
 11.指定するステップスピードが速すぎる場合、脱調して、正常に回転しない場合があります。
 12.4つ登録できる登録位置は、ボタンを長押しすることによって登録されます。
 その他、モーター制御以外の機能については、「androidスマートフォン・タブレットとBluetoothで無線接続する入出力装置」をご参照ください。

●仕様について
 ・回路の電源電圧は3.3Vです。モジュールを載せているピッチ変換基板上に3.3Vレギュレータがありますので、5Vを供給すれば良いです。
 ・BluetoothはSPPで通信を行っています。
 ・通信可能距離は、環境に左右されると思いますが、10m程度が限界とお考え下さい。
  下記にコマンド、応答信号の説明がありますが、基本動作を確認するだけなら理解する必要はありません。アプリを自作する場合に必要となります。
 ・画面の向きを縦・横に変更すると、一時的に通信が途切れる場合があります。
 ・使用するモーターは、ユニポーラータイプです。
 ・モーターの種類によっては、トランジスタアレイの定格を超えますので、必要に応じて大きな容量のトランジスタ等に変更してください。
 ・制御は、「正転」、「逆転」、「原点に戻る」のスイッチ操作、ステップスピード調整です。
 ・ステップスピードは、シークバーにより変更が可能です。変更の範囲は、1相励磁に換算して、およそ25〜1ステップ/秒です。
 ・電源投入時のモーター位置を原点と考え、現在位置を表示します。
 ・現在のステップ位置は、内部32ビットで保有しています。原点を0x80000000とし、0〜0xffffffffの範囲となります(参考:0xffffffffは、10進数で4294967295です)。
 ・現在位置は、2つのシークバーで表現します。中央が原点であり、下段は1回転未満(1回転の端数)位置、上段は回転数の整数部を表示します。
 その他、モーター制御以外の機能については、「androidスマートフォン・タブレットとBluetoothで無線接続する入出力装置」をご参照ください。


●マイクロステップについて
 ・PIC内臓のPWMモジュールを利用してマイクロステップ駆動しておりますが、モーターの種類や、ステップスピードが速い場合は脈動が大きいです。「一般的な1-2相励磁よりマシ」程度とお考え下さい。
 ・励磁していないモーターを手で回した時に、グリグリしますが、そのグリグリが大きいモーターほど、脈動が大きいように思えます。
 ・PWMは64段階(分解能は256段階)で制御しています。これによって、4相のステッピング・モーターの基本ステップ1ステップあたり64段階、すなわち4ステップ(1周期)を256段階で制御します。
 ・64段階のPWMの実効値の変化は、ステップに対して直線的としました(正弦波などいろいろ試しましたが、大差がなかったため)。
 ・トルクを稼ぐために、4相のうち、同時に3相に励磁される場合があります。
 ・PWMの周波数は、約31.25kHzです。


●Androidアプリについて
 ・現時点では、PlayStoreに登録できておりません。従って、私のHPから直接ダウンロードしていただく必要があります。この際、端末の「提供元不明のアプリ」のインストールを許可する必要があります。
 ・初めて作成したアプリであり、完成度は十分とはいえません。場合によっては強制終了されてしまうこともあります。
 ・万一、このアプリをインストールしたことによって端末の他の機能に影響が出ても補償いたしかねます。
 ・ソフトの内容(ソースファイル等)は、性質上非公開とさせて頂きます。
 ・全てのandroid端末(バージョン2.2.1以上)で汎用的に使用することができない可能性があります。購入前にインストール可能であることを確認することをおすすめいたします。
 ・端末の処理能力によっては正常に動作しない可能性があります。
 ・ダウンロードは「 このリンク 」から可能です。


●アプリのカスタマイズ依頼について
 アプリのカスタマイズは、基本的には対応できません。



制御アプリのスクリーンキャプチャ
(デジタル出力、デジタル入力、アナログ入力等については、「androidスマートフォン・タブレットとBluetoothで無線接続する入出力装置」を参照してください。)




「DI警報/SM」設定画面のスクリーンキャプチャ






回路図(Bluetoothモジュールへの5V電源供給は、下記の写真を参照)


回路写真1(回路図に記載のないパーツも実装しています。テストのため、DIはタクトスイッチ、AIは半固定抵抗、DOはLEDをそれぞれ3個実装しています。)


回路写真2


回路写真3(オレンジの線は5V電源の供給用、DIPスイッチはすべてOFFとする)



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