PIC16F88(ワンチップマイコン)を使ったデジタル温度計(H, Lのアラーム温度設定機能付き)
●概要
デジタル温度計に、上限、下限のアラーム設定機能を付加した物です。
温度スイッチとして使用することができます。
温度の監視や、設定温度になればファンが回るようにするとか、ヒータを入れるなどといった応用が可能だと思います。
部品点数も少なく非常に簡単に作成できます。
●お送りする部品リスト
部品名 | 型式等 | 数量 |
PIC | 16F88 | 1個 |
温度センサ | S8100B | 1個 |
7セグメント3桁LED | C-533SR | 1個 |
5Vレギュレータ※ | 78L05(または代用品) | 1個 |
スイッチングダイオード | 1N4148(または代用品) | 4個 |
タクトSW(色は不定) | - | 4個 |
抵抗 | 1MΩ | 1個 |
コンデンサ | 0.01uF | 1個 |
※PIC、センサ、7セグメントLEDを組み合わせてテストした後に出荷致します。
※代用品の場合、ピンのレイアウトに注意してください。
●仕様
・温度の測定範囲はセンサの使用範囲(-40〜+100℃)によります。ただし表示が3桁である制約上、表示できるのは-9.9〜99.9の範囲です。
・温度計としてどの程度の精度があるかは調べておりません。精度の要求される用途には使わないでください。計測値は参考程度とお考えください。
・アラーム設定値は-9.0〜99.0の範囲内で設定することができます。
・表示は0.1℃単位ですが,精度上の分解能はおよそ0.6℃です。これは、サンプリング回数を増やして擬似的に0.1℃単位で表示しているからです。
・センサにばらつきがあることを考慮して、およそ±12℃程度の校正が可能です(オフセット)。
・アラーム設定値及び校正値は内部EEPROMに保存するため、電源を切っても保持されます。
・テスト回路ではPICの出力から直接7セグメントLEDをダイナミックドライブしているため,表示がやや暗くなっています。必要に応じてドライブ回路を付加して下さい(室内での用途ならほとんどそのまま使用できると思います)。
・電源をA/Dコンバータのレファレンスとして使っておりますので,安定(温度的にも)した5Vの電源が必要です。
・電源電圧が変動すればスパンが変わってしまうことになります。私のテスト回路では汎用のレギュレータを使用していますが、どの程度正確な5Vであるかは測定出来ませんし保証も出来ません。また、電源電圧が温度特性を持つ場合も注意が必要です。例えば、温度センサーが30℃に置かれた環境で、電源電圧が5.0Vから5.1Vに変化すると表示される温度は計算上約3.6℃程度低く表示されることになります(だと思います)。
・温度センサの特性は、データシートによれば、-20℃〜80℃までの平均で-8.13mV/Kの温度特性を有しています。このPICでは、-8.146mV/Kとして演算しています(そもそもこのセンサのリニアリティは、それほど高くはありません。30℃〜80℃までの平均では-8.26mV/Kです(計算間違いしていたらすみません))。温度表示は参考程度ということでお願いいたします。
・7セグメントLEDの足が長いことを利用して、PICと重ねて配置すれば配線が楽になるように設計しています(写真参照)。
・通常では、このような抵抗を省略したダイナミック点灯の回路構成では、表示数字が異なると明るさが違ってしまいますが、PICの強みを生かして、表示するセグメント数によってタイミングを変更することによって、表示数字の違いによる明るさの変化を低減しています。
●応用例
・電気温水器の沸き上がり温度設定(この目的で作製しました)
・CPUの温度測定、警報出力
・換気ファンの制御
・凍結危険のアラーム
★仕様変更対応の範囲
・無し
(以前は、アラーム復帰の不感帯温度(いったんONした場合、OFFする温度差)をご指定頂いておりましたが、手間を減らすため1.0℃1種類のみになりました。どうしても1.0℃で不都合な場合は、あらかじめお問い合わせください。)
★関連部品の追加お取り引き
ココに一覧表があります。必要な部品がございましたらご連絡ください。
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テスト回路
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テスト回路(横から撮影)
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テスト回路の回路図
★注意 PICの18番ピンに接続されているコンデンサの容量は0.01uF当たりが適しています。容量が大きすぎると温度変化に対する表示値が約0.6℃単位になってしまいます。逆に容量が小さすぎると数値がふらつきます。
★また、センサー部だけをケーブルで取り出す場合、特にノイズが多い環境は別として、PICとセンサの両側にコンデンサを取り付けることによって数m程度なら実用上問題なく利用できます。当方のテストでは、PIC側、センサ側共に0.01μF程度が良い様です。
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