ラズリがリズクと組んだ頃、ラピスはミトと共に隊商宿で組んでくれる人を探していた…

「ぼくと組んでくれない?」

ラピスは偶然通りかかったクタイバに声をかけたが、クタイバは首を横に振った。

「ごめんねぇ、爺はムニラちゃんと組むから坊やとは組んであげられないよ」

「あんた、少しくらい話を聞いてあげてもええんとちゃう?」

一緒にいたムニラが口添えするがクタイバは首を縦に振らなかった…

「…クタイバのお母さん?」

「…え?」

「ちがうよ、ムニラちゃんは爺の奥さんだよ」

「「…えー!?」」

ラピスとミトはクタイバとムニラが夫婦だと言う事に驚いた。

「じゃ、じゃあぼくより年上って事? ごめんなさい! 今まで同じ位の歳だと思ってました」

「爺は気にしてないよ、でもそう言う訳だからごめんねぇ」

「そうですか…」

クタイバとムニラは用があると言って立ち去って行った…

「だめでしたねー」

ミトがラピスを見ると異常な位落ち込んでいた…

「ミトさん…ぼくは今まで年を取れば大きくなれると思ってました…」

「え? 普通そうなんじゃないんですか?」

「でも、クタイバさんは小さいです…」

「…ほ、ほら、クタイバさんはジンだから…」

「…ぼくもジンです」

ラピスは更に落ち込んだ…




なんとかラピスが立ち直って別の人物を探し始めたが…

「いませんね…」

「ラピスくんあそこを見てください」

ラピスがミトの言う方を見てみると棚の前でラナーシャが手を伸ばしていた…

「…あれは何をしているんでしょうか?」

「多分棚の上の荷物を取ろうとしてるんだと思います」

「…ちょっと手伝ってきます」

ラピスは飛んで荷物を取ってあげた。

「あら、あなたは確かラズリちゃん…ありがとうございますー、飛べば良かったんですね忘れてました」

ラナーシャはラピスの頭を撫でて荷物を受け取った。

「ぼくはラピスです」

「ごめんなさい、お兄ちゃんの方でしたのねー」

ラナーシャは更にラピスの頭を撫でた。

(この人どこか母さんに似ていて苦手だな…でもこの人は確か…)

「…あの、金銀音合戦でぼくと組んでください」

「私で良ければ構いませんよ」

「ありがとうございます!」

こうしてラピスも相方を見つけることに成功した。



後書き

ラピスはラナーシャさんと組ませていただくことになりました。

ミトさん(ずらさん)、クタイバさん(櫟 戦花さん)、ムニラさん(卍さん)、ラナーシャさん(明梨さん)お借りしました。


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