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〇 合気道八幡浜道場 のメールマガジン第3部 第9号 2022/01/17
タイトル 「魂の学び/魂の力/魂の修行/魂の技」(マガジンID:0000179313)
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第9号 目次
◆ 〇誠の宝槍/高橋泥舟(謙三郎/精一)Vol.4 泥舟高橋伊勢守33歳「大悟徹底」。 悟った後の「仕上げの行」に進む。
◆ 高橋泥舟(謙三郎/精一)とその道人達 Vol.1
◆ 高橋泥舟謙三郎/精一)の書 Vol.3
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No.9
◆〇 誠の宝槍/高橋泥舟(謙三郎/精一)Vol.4 泥舟高橋伊勢守33歳「大悟徹底」 --- 悟った後の「仕上げの行」に進む。
「刃心流槍術」「穴澤流長刀」を宗家8代目高橋義左衛門包實は、孫である10代山岡静山と11代高橋伊勢守に厳しく槍の稽古をつけ道統を継承し、高橋伊勢守(泥舟)を導き支えた。また、泥舟の義弟鉄舟山岡鉄太郎にもしかりである。文武両道を説く。その2
紀一郎はいう。「それはお前がなにも知らないから、そう思うのも無理はない。理外に理あり、それ死後に必ず生あり、また生後に死あり、生々死々輪転して毫もきわまり無く、善因に善果あり、悪因に悪果あり、これに少しも違う事は無いのだ。これは恐れなくてはいけない。おれはな謙、天上界にあってすでに五つの通力を得ている。又意生身を得て、行こうと思う時は、心のままに何処でも行けるのだよ。だからお前を思う時はいつでも忽焉として現れ得るのだ。もし狐狸なら、お前の槍の前に一たまりもないであろう、さあ一比較致そう」---翌日の夜に至れば復た昨夜の如く紀一郎出で来りて曰く、今夜こそは互いに秘力を尽して十分な比較をなさんと、これを諾し、共に槍をとりて一礼して較技す。(静山山岡紀一郎)
謙三郎は、踵一つを引き下って、自分の構えを「無」にした。隠居は、「参った」と声をかけた。「夢の中に悟ったな。それこそ正夢、お前、一瞬にして「無敵の極意」を得たわ」---(高橋義左衛門包實)
「和尚、私は今、そうしていられるあなたのお顔を拝見して、しみじみと思うのだが、あなたの進まれると、私の槍とはだいぶ道が違っているようです。」---(忍斎高橋謙三郎)
「今日から、われらの師匠は、あなたかな」「そんな事はないが、道の違う事だけは、あなたの今一歩というさとしと、死んだ兄を目の当たりにしておかげで確と自悟しました。和尚どの、あなた方仏家の道は、障子一重に小野小町や衣通姫が艶色したたる嬌声を発しているのを聴きながら、われらはかれらがために煩悩を起してはならぬ。戒律に違うててはならぬ。それでは仏になれぬとご修行なさるのが、道としていられるように感じました。しかし、私が苦しみ抜いて漸くして自悟たした槍法はこれと大いにその趣を異にする。私は小野小町や衣通姫の雪の肌も遠慮なく抱き寝もすれ、肌着も中着も上着も付け揃えて仕立てをしてやって、それをいっそ立派に仕上げてやるのが道であると覚え知った。それもこれも、和尚どのの言葉から決着自悟した。有難い事です。」---(忍斎高橋謙三郎)
「これは恐れ入った」「参りました。先日の御道場の先生と、今の先生は別人でいられる」「和尚どののたまものです」「和尚どの、高橋はひとりよがりを、しかも卑俗の語を以て申したが、これで胸中がまことにさっぱりした。この後はどうぞ、道場へもお越し下って、何かとご教示を賜りたい。」「それはこちらから申す事、先生、ほんとにあなたは今日からわれらが師匠ですよ」---(小石川伝通院内の浄土宗処静院の住職である師匠なる琳瑞和尚)泥舟が、ここまで達するには、並大抵の苦心ではなかったであろう。高橋伊勢守33歳「大悟徹底」。悟った後の「仕上げの行」に進む。明治維新の後だいぶたって泥舟は琳瑞の生まれた山形県の谷地を訪れている。
「鉄さん、あれはおのしが負けだよ」「おのしは持った刀が邪魔をしているよ」「えっ」「門前の瓦よ」---(高橋義左衛門包實)「一刀流兵法伝書解」にいう。門前の瓦と伝える譬えあり。---そして一刀流剣理の神髄たる「当流すたることを要す、すたるというは一刀に起こり一刀にすたることなり」という、そのすたる即ち、心中に刀をすてるの心機如何。---山岡が隠居の言葉についての苦悩は、実にそれから20年の長きにわたった。竹刀に災いされた山岡が遂に心中の竹刀を捨てて無刀流を開眼するに至ったのは、明治13年3月3日の払暁である。山岡の修行は井戸金平とのこの一比較以来ひどく激しくなったようだ。みんな寝静まっている夜の夜中に庭づたいにやって来て高橋の雨戸を叩く。時には謙三郎へ、時には隠居へ、剣理を糾して暁に及ぶことさえ度々ある。
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◆ 高橋泥舟(謙三郎/精一)の書 Vol.3 自作の短歌「彌生の松」高橋泥舟の書(pikara.ne.jp)
「翠は変えぬ彌生の松」とは、高橋泥舟本人(1835年3月15日生)であろうと推察する。「至誠の人」/「至誠一貫」の生涯と評される。立派な魂を尊敬する。「誠の修行」の武人である。
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◆ 編集後記
新年明けましておめでとうございます。輝く魂にて「合気道精神の実行」。見性悟道あるのみ---新年に誓う。
さて、愛媛県武道館主催の令和3年度地域社会武道指導者研修会が1月22日(土)、23日(日)に愛媛県武道館で開催される。地元講師として、私(小清水祥孝7段)が招聘される。約100人の有段者と相見える。研修内容は「導入時の段階的指導法」「安全な指導法」「応用技」他である。新型コロナ感染症の収束を祈念する。
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○タイトル
「魂の学び/魂の力/魂の修行/魂の技」(マガジンID:
0000179313)(年2回1月と7月 17日発行)
○発行責任者:〇 合気道八幡浜道場 小清水祥孝
〒796-8007愛媛県八幡浜市向灘3084-5TEL0894-23-1541.FAX0894-21-1539
○ホームページ:http://wwwc.pikara.ne.jp/koshimizu1541/index.html
○発行システム:『まぐまぐ』
http://www.mag2.com/ を利用して発行し
ています。
解除は
http://www.mag2.com/m/0000179313.htmからできます。
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