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2003.11.22

腹一杯食べて、笑って、その後工藤は酔い口調で、修治に聞いた。
「なあ、修治よ。あのマッハ直して、どうするんや?」
修治は、少しはにかみながら、答えた。
「お父ん・・姉ちゃん・・俺がまだこんまかったんで、後ろには乗せて貰えんかったけど・・俺もお父ん達と同じ風、マッハで感じて見たかったん・・や」
工藤の目から涙が零れた。
「そうか。そうか!よっしゃ、分かった。わし、きっと復活さしたるからな、修治!」
そう言って、修治の肩をバンバン叩いた。
「い・・いたたた。先輩手加減してくださいや・・」
修治は、痛さに顔をしかめた。
「よし!俺も協力してやるよ。」
佐久間もそう言った。
「修治、お前、その善さんゆう人にびしびし、しごいて貰うて、お父ん見たいな立派な職人にならなあかんぞ!な、修治、短気は絶対あかんぞ!」
工藤は相当酔っている。
「はは・・先輩がゆうたら、説得力無いですわ。でも、おおきに」
修治は心から礼を言った。
「良し、修治。お前が新川さんの所で続くようなら、俺も約束する」
「何を?」
「お前に鳩やるよ」
「え!ほんまか?ほんまにくれるんか?」
「何や・・鳩って、そこら辺に居るっちゅうねん」
そう言いながら、工藤はそこで、酔っ払って寝だした。
「はは・・修治。明日から学校行けよ。ちゃんと卒業のケジメだけはつけないとな。俺は工藤をおぶって行くよ。今日はもう帰れ」
「うん・・あの・・」
「うん?」
「あんちゃん・・おおきに!」
そう言って、修治は店を出た。
「あの・・野郎・・へへ・・可愛い所あるじゃないか」
佐久間はにこりとした。