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コンチョを作ろう! 先日、地元高知のお客様より指輪の修理と、コンチョの制作を依頼されました。指輪修理は比較的得意分野でしたので、切断されてかなりゆがんだブランド物のボリュームのあるシルバーリングでしたが、即日仕上げてしまいました。 なぜ思案したか、それは使用したいと持ち込まれた物が明治時代の1円銀貨だったから。公表値では、SV900とのことで、硬いことは予想が付きましたし、厚みも3ミリ近くあるので、これを打ち出すのはかなり苦労すると判断したからです。それと、この持ち込まれた銀貨は依頼者がオークションで格安落札した物だそうで、売り手側の話しでは本物と言うことで購入されたそうですが、売り手側にかなり手を加えられており、本当に本物なのか、地金自体の品質は保証されるものなのか、不確定要素が多く、ちょっと迷いましたが、「割れても良いから」との依頼者の希望で、取り敢えず焼き鈍して見ました。赤くなるまでバーナーであぶった後、メッキ物ならある程度判断できると思い 酸処理を試してみました。外見上、特に問題はありませんでした。 では打ち出してみようと、丸くぼみ台にセットして木槌で叩いてみましたが手強い。裏返してみるとなんと表面が剥離しようとしています。これはいわゆる銀張り模造品か?取り敢えず作業を中止し、剥離しそうな部分を蝋付け処理し、依頼者に報告。このまま作業しても表面が剥離するだけで、へこむどころではないので、価格は同じで良いから鋳造に切り替えさせてくれないかと聞いてみました。取り敢えず了承してもらい、コンチョの鋳造製作へ。 1. まず、簡易シリコンで銀貨の型取り。
ボリュームのあるサイズだったので、ワックスパターンの付け方不良でゴマスが発生。幸い表面には出ていなかったので、裏面は銀鑞で埋めることに。ついでに打ち出し風のつち目を芋鎚で入れて、手造り風に仕上げ。 次に、留め金具のねじ切りと、本体の穴加工。ドリルピットで1.8ミリ穴を空けて、2ミリ用のねじ切りを行い、本体はひとまず仕上げ研磨までお休み。 留め具も同時鋳造して、SV925で作ることにしたので、まずは直径9ミリ×1.5ミリ厚の円板を同時鋳造。ネジ部分はぎりぎりまでタップでねじ切りしたいので、別途パーツとして、2ミリ線をダイスでねじ切り作業。
使用するパーツは5ミリ有ればよいので、カットして、先に鋳造した円板と蝋付け仕上げ。円板表面にはコインで締め付けられる切れ込みをたがねで彫り込み入れて仕上げ(加工後の写真を取り忘れ納品(..;))。 それ他を全て組み合わせて最終的にいぶして、部分磨きして仕上がり。 今回は依頼主が、後日自分でもいぶしに挑戦したいということなので、いぶし液とクリーニングクロスをおまけしました。 こういう風に、自分の初めて挑戦する製品を依頼されて、作りながら技術習得している始末。(..;)。お陰で実地勉強させていただいています。今回は、仕上げはいぶさず、依頼者ご本人にいぶし作業をしていただくことにして、銀貨表面をシリコンポイントで部分的に軽く磨き、皮バフと6000番でつや出ししました。磨きすぎると凹凸が無くなるので、慎重に最終仕上げしました。さすがに30グラムくらい有るので、ずっしりと手応えを感じます。ここまで作ると外見では本物とほとんど区別が付きません。 先月はネクタイピンを従兄弟に頼まれて、これもあまりニーズがないので初体験で製作。金具のカシメ方法に悩んで、取引先の彫金工具店へ教えてメール。(..;) 今回からポーザー(3Dソフト)を使用して、バーチャルモデルを専属販売モデルに採用。今回は当工房オリジナルピアスを装着して画像合成しました。商品は上質天然赤珊瑚ピアス。ピアス部分は画像加工無しの実物画像。美少女モデルに販売促進効果期待(笑)!奥様や男性向け商品には少年・青年バーチャルモデルを用意。専属モデルをご贔屓に!
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