第57回 愛媛マラソン大会

〜 ピッグまたまたサブ4達成! 〜



2019年2月10日(日)第57回愛媛マラソンが開催された。

この時期はマラソン大会が立て込んでいて、2月3日には丸亀マラソンが開催され、その翌週の2月10日には坂出天狗マラソンが開催され、そのまた翌週の2月17日には海部川マラソンが開催され、そしてさらにその翌週の2月23日には善通寺五岳山空海トレイルが開催されるなど、レースが目白押しだ。
なんでこんなに立て込んでいるかと言えば、もちろん今がマラソンシーズン真っ盛りだからだ。年間で一番寒い時期だから良いタイムが出やすいため、全国で多くのマラソン大会が開催されており、同じ日に色んな大会がダブっているのは珍しい話ではない。ちなみに海部川マラソンと同日の2月17日には高知竜馬マラソンも開催されている。

そして、この愛媛マラソンは坂出天狗マラソンと同日の2月10日に開催された。みんなスケジュールが輻輳しているので、今回、
出場したのはピッグだけだ
そしてそして、なんとピッグが昨年11月の大阪マラソンに続き、2戦連続で再び
サブ・フォーを達成したのだ。彼の参戦記を見てみよう!



(経緯)

愛媛マラソンはマラソンブーム以前は愛媛県砥部町の運動公園で開催されるエリート大会で参加資格タイムもサブ3.5クラス?くらいだったと思います。昔から聞いたことはあっても全くレベルが寄せ付けない大会であり、当時のコースにもあまり魅力を感じていませんでした。
ところが近年になってコースが変更され松山市の堀之内公園から北上し旧北条市の立岩川を折り返して戻ってくるようになり、一気に身近なものに感じるようになりました。というのも、その昔、私が中高生のころに旧北条市に住んでいましたので変更後のコース上には、お馴染みの地名や友達の家などが点在しています。
そのような事情で一度は走ってみたい、と常々思っており、また愛媛マラソンを走れれば、四国で開催されるフルマラソンを全て走ったことになるなぁと思っておりました。ただし愛媛マラソンの参加には抽選があり昨年は抽選漏れしていました。というわけで今回、満を持しての参加となりました。

(行きの道中)

今回、カッパ幹事長さまは愛媛マラソンにはあまり興味がそそられないということで、以前から面識のあったW部さんとご一緒させてもらいました。
実はW部さんと詳しくお話しすることは初めてで、行きの車中でマラソン話を聞くにつれ、びっくり仰天するような記録が次々と語られ圧倒されました。まず初マラソンから、いきなりサブ4で、普段からサブ3.5は当たり前、3時間15分切がちょうどよい目標とのことで、20年以上、走っていて最近やっとサブ4に達した私なんぞ、比較の対象にならない・・・といった感じでした。
年齢も9歳上ですが、自らしっかりと練習を積み上げて見事な「足」を作っているようです。私もまだまだ練習を積めば、もう少し早くなれる余地はあるのかなぁ〜と感じた次第です。

(スタート直前まで)

今回、前日受付していたため、宿でゆっくりと用も足せ、会場入りはスムーズでした。W部さんからバナナ、大福もち、梅干しなどなどマラソン補助食品もいただき万全の準備ができました。
スタート会場までの市内電車中でたまたま近くに乗り合わせた「みきゃん」の被り物をした妙齢の女性とお話すると、ご夫婦で静岡から初めて四国のマラソン大会に来ましたとのことで、本州のマラソン大会は出尽くした様子で、太ももの筋肉の付き方や健康的にやや日焼けした顔つきなどかなりの実力者の雰囲気を感じ取りました。

会場に着くと今回、元四痙攣の同僚、航路さんも参加するということで連絡を取りあっていましたが、1万人で埋め尽くされたおり、結局、見つけることができませんでした。
スタート15分前頃から開会セレモニーになり中村愛媛県知事、野地松山市長の挨拶がありました。おふたりとも走られるということで、ちょっと感心しました。通常、知事や市長の挨拶があっても走らないものですが、今回、本当に走るという話を聞き、親近感を感じ、おそらく今回参加した愛媛県民、松山市民のランナーは次の選挙ではおふたりに票を投じるのではと思います。
次にゲストが紹介され、地元出身のマラソンランナー土佐礼子さん、川内優輝のお母さん、川内君の弟さん、マーラヤマウチさん(元ロンドン五輪マラソン英国代表)が挨拶していきます。
そして真打ち登場高橋尚子様、マラソン界のスーパーアイドルQちゃんが壇上に上ってくれました。大会パンフに自筆で書いてあったのと同じ趣旨で「選ばれし0関門突破の皆様 日頃の練習の成果を発揮し、目指せ完走!新しい自分へ!大好き愛媛マラソン」という内容の挨拶をいただきました。いつもの飾らない人柄と素敵な笑顔でニコニコされており、「今日も95%以上の皆さんとハイタッチします」とのお話で、ますます魅了されました。

(スタート〜前半)

今回、風もなく気温も緩めで申し分ないマラソン日和の天気でした。スタート愛媛県庁前の市電乗り場付近からで、伊予鉄「坊ちゃん」列車が汽笛を鳴らしてスタートに花を添えてくれました。
スタート直後、団子状態の中で徐々にペースを掴んでいく中、本当に旧知の道で高校生の頃に自転車に乗って学校まで通学していたことなどが思い出され、感慨ひとしおでした。
繁華街の大街道を過ぎてから、平和通りに向かいます。今回、愛媛マラソンを走ることを地元松山の友人に話したところ、息子さんの所属する松山北高校野球部が沿道応援に出ているとの情報をもらい、友達に似た顔をさがしながら全員とハイタッチ。
その次は松山市中央町に仕事で知り合いになった方のご自宅があるそうで、応援に出てくれているかなぁと確認しながら通り過ぎ(後日談で、その日は高知へ出かけていたとのこと)、さらに高校生の時に遊びに行った友達の家などが近いなぁなんて考えながら片側2車線の広くて走りやすい平坦な北環状線〜国道196号バイパスを走り、だんだんと景色が田舎びてきました。
やや長い勾配となっている平田の坂付近に達し、まだまだ調子よく坂道を走って上っていると中村知事を発見!こんなに前を走っていたのかぁ〜と思いつつ、スピードの具合から簡単に抜けそうだったので、追い抜きざまに「知事、ファイト」と軽口をたたいてしまいました。
北条地区への国道196号線は今回走っているバイパスはやや山沿いに造成されており、海沿いの旧196号線からは堀江海岸などで瀬戸内海の景色が良く見えたけど、今回、走っているバイパス国道のコースは海がちょっとしか見えないことが、残念でした。
粟井坂あたりのトンネルを越えると旧北条市地域で見知った山々、田園風景が広がってきます。ここら辺は風早地方との総称があり、やはり向かい風が出てきました。ここで向かい風ということは、復路では追い風になるんだと自分に言い聞かせ、まだ前半で元気なので、良いペース(キロ5分40秒前後)を刻めました。そうこうするうちに北条のシンボル鹿島が見え始め、ここからは、あと少しで立岩川の折り返しだなぁ〜とコースを読み、まだ半分にも達していないものの、調子は上々でした。
途中のエイドでは基本的にスポーツドリンクしか取らなかったものの、やっぱり愛媛名物なので一六タルトは目ざとく補給させてもらいました。(食べながら、むせましたが・・・)
立岩川を越えてからバイパスから外れ、川沿いに東進し、ここらも友達の家があったような・・・と思いだしながら、やっと半分が終了。手元時計では1時間50分で、1週間前の丸亀ハーフと同じようなペースで、ちょっと後半バテそうだなぁ〜と思いました。

(後半〜ゴール)

さて後半、コース取りの事情から少し立岩川の東進から折り返して西へ反転して、間もなく一度、南方向へ直角に曲がるのですが、実はこれがダミーで1km行くと再び同じ道を北へと戻されます。なんかちょっと損したような気にもなりますが、途中でお約束の愛媛のソウルドリンクポンジュースがあり、こちらもいただきました。
がっかり北上の1kmが終わるとメインコースである国道バイパスの復路となり、27kmを通過しました。少し走るとイチゴのエイドがあったのに、一瞬、躊躇して取り損なったのが悔やまれます。
取りあえず次の目標は30km地点、その次は32kmと小刻みに痩せ我慢の目標を考えてタイムを皮算用します。

復路の粟井坂トンネル手前では、やや緊張感が途切れがちとなりペースダウンして走っていると、いいペースの赤Tシャツを着た女子が現れました。やや小柄ですがしっかりした走りでTシャツのデザインに「東魂(とうこんorひがしだましい)」と大きく書いてあり、何かと思えば、その下に小さく「がんばっていきまっしょい」の文字を発見!これを見て間違いなく私の高校の後輩と確信しました。「がんばっていきまっしょい」は松山東高校の有名な掛け声で、我が校をモデルにした青春映画1本、TVドラマシリーズ1本が制作されたことは卒業生全員の密かな自慢です。
思わず並走し「東高ですか?」と尋ねると期待通り「はい、2年前の卒業生です」と答えてくれました。「あのぅ〜大昔のOBです。Tシャツを見て元気をもらいました」とのやりとりができ、この会話ひとつで本当にやる気がでました。後輩の前で、まさか、へたり込んで歩くわけにはいかん!という気持ちになりました。

帰りの平田の坂の上りは、一度、止まってエアーサロンパスで小休止・気分転換させてもらったこともあり、足が攣るような前兆もなく後半最大の難所を通過することができました。その後は、ペースを保ち、歩かないように気を張りながらも、サブフォー達成までの残り時間とペースを皮算用しました。この計算をする上でも、記憶にある道でコースに馴染みがあることはとても役に立ちました。
さらに38kmあたりでは今回も高橋Qちゃんがハイタッチ+声掛けのサービスをしてくれました。金メダリストの彼女が一生懸命、応援してくれるのは本当に嬉しく、マラソン大会で会えると幸せです。私だけでなく、ハイタッチしてもらえたランナーは全員、彼女のファンになっているのではないでしょうか。また最後の頑張りどころで絶妙な位置で元気づけてくれる点も素人ランナーの気持ちをよく見抜いた素敵な演出です。
さらに進むと今朝、会った「みきゃん」を被った静岡女性が力走していました。さすが綺麗な走りでバテた雰囲気は微塵もなく、きっと経験豊富でどんな大会でも上手にペースを組み立てているんだろうなぁと想像しました。
やっとのことで40kmを過ぎると市内電車通りが近くなり、市内電車通りが見えればゴールはすぐそこということで、時計を気にしながら、3時間54分なら絶対に自己新達成だなぁ〜と思っていました。ここで、さらに、もうひとりの「東魂」Tシャツを着た女子が現れ、先ほどの後輩の友達かなぁ〜という感じで、この子も必死でゴールを目指して駆けていて、ぜひ並走していきたかったのですが、こちらのスピードが及ばず徐々に背中が遠くなっていきました。
最後の堀之内公園への左折からゴールまでは僅かな距離となり、残る走力を総動員して走り、3時間55分でゴールしました。

(レース後)

ゴール後、W部さんとの待ち合わせの「足湯」へ行くと、W部さんは既に30分以上前にサブ3.5でゴールしており、少し体調が悪くて先に宿へ戻りますとの連絡をもらいました。
後日談で、ゴール後に高級ブランドみかんが配られており、すごく美味かったとのことでしたが、どうしたわけか(品切れ?)見落としたのか?高級みかんを食することはできなかったです。この点はとても残念でしたが、その他にもゴール後のおもてなしが豪華で、コース途中のエイドで補給しなかったのに、すぐにおなか一杯になりました。
帰宅後、肝心な記録を調べてみると自己新に8秒及ばず・・・惜しいことをしました。

みごと大阪マラソンに続いてサブ4を達成したピッグ


(幹事長)「大阪マラソンに続いてサブ・フォー達成だなんて、もうすっかりサブ・フォー・ランナーの仲間入りだなあ」
(ピッグ)「あと8秒で自己ベストを出せなかったのが惜しいですけどね」


サブ・フォーは私も狙っているんだけど、全然、達成できそうにない。ピッグとは、2週間前の丸亀マラソンでもそうだったように、ハーフマラソンならほとんど同じようなタイムなのに、フルマラソンでは圧倒的な差がついてしまったぞ。


〜おしまい〜




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