第13回 国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会

〜 恐怖のジャンケン地獄 〜


今年も四電ペンギンズの初レースとして、2012年1月9日(月)、第13回国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会が開催された。
毎年、四電ペンギンズの活動はこのレースと共にスタートする。参加するメンバーも、このレースが一番多い。
のが普通だったんだけど、今年は悲しいかな参加メンバーが少ない。僕は、このレースが四電ペンギンズの原点と考え、第1回から13年連続で出場するというのに。

(ピッグ)「もう老後の生きがいですね」
(幹事長)「あと何年出られるかのう、ゲホゲホ」


しかも今年はメンバーが少ないだけではない。なんと今年は9年ぶりに女子部員の参加がゼロなのだ!

(幹事長)「こ、こ、こ、これは、一体どうしたことだあ〜っ!」
(ピッグ)「世の中マラソンブームで女性ランナー激増というのにね」


女子部員が居ないと、男子部員の参加まで少なくなるから、こら真剣に新しい女子部員の勧誘に力を入れなければならない。
今年は、男子部員も全部で6人しか参加しない。それも支部長が一本釣りしてきた新人を入れて、だ。この新人は、つい数ヶ月前に支部長の部下となったばかりなんだけど、職場の歓迎会の場で「元陸上部でした」なんて言ったのが災いして、即効で強制入部させられたのだ。

(幹事長)「で、陸上部では何やってたん?」
(新人)「短距離です」
(幹事長)「そら有望やなあ」
(新人)「短距離と長距離は全く別物ですけど」
(幹事長)「いや、過去、陸上部出身者では走り高跳びが2名、走り幅跳びが1名いたけど、
       少なくとも走り高跳びや走り幅跳びよりは近いだろう」
(支部長)「似たようなもんとちゃいますか?」


なんと新人君は、100mを10秒台で走るのだそうだ。

(幹事長)「それが、どれくらいすごいことなのかすら実感として分からん」

たぶん、すごいのだろう。それに、短距離だけでなく、最近、マラソンもやっているとのことなので、こら有望だ。
ただし、このレースは距離が曲者だ。いくら元短距離走者でも、10kmとか20kmを走るのなら、最初からペース配分を考えて走るだろう。しかし、このレースは一人1回2kmなので、ペース配分を考えるべきなのか、それともたかが2kmなので最初から飛ばしまくるべきなのか、かなり悩んでしまう距離なのだ。僕らも毎年、悩んでしまうが、所詮、僕らは悩んだ結果、最初から飛ばす作戦で攻めたとしても、大したことはない。はたから見てれば、最初から飛ばしてんだか、ペースを抑えてんだか、分からないくらいのペースだろう。しかし短距離走者が最初から飛ばすと、さすがにとんでもないスピードだろうし、それだけ一気にバテてしまいそうな気がする。ま、しかし、所詮は一周2kmなので、バテても帰ってこられるだろう。

ところで、今年はメンバーが6人しかいないって事は、単に寂しいというだけではなく、個人的には、なかなか厳しい状況なのだ。このレースは、なだらかな公園の丘陵地の1周2kmのコースを全部で21周してフルマラソンの42.195kmを走るというレースだ。21周を6人で走るとなると、1人平均3周か4周だ。これはきつい。以前は僕も3周くらい走っていたんだけど、最近6年間は、たった2周しか走ってないのだ。参加メンバーが多いと、僕だけ2周でお茶を濁しても目立たないし。

(石材店)「て言うか、強引に若手に何周も走らせてるだけじゃないですか」
(幹事長)「若手育成のための親心と言ってくれたまえ」


さすがに男子部員ばかり6人で僕だけ2周てのは目立つよなあ。

(幹事長)「去年は驚異のスーパールーキーモンキーに5周も走らせたから楽できたけどなあ」
(支部長)「今年は別のチームから出るんだって」


ううむ。スーパールーキーモンキーに見放されたか。おサルの格好が嫌になったのかも。しかし、我々の存在意義として動物チームでの出場は続けたい。我々の中では、このレースは特別な位置付けだけど、考えてみれば、普通の格好して走るだけなら、それほど特別なレースでも何でもない。単なるリレーマラソンだ。第1回から13年連続で動物チームで出場するという事にこそ大きな意義があるのだ。

(幹事長)「みんな、そうだよなっ!」
(ピッグ)「えっと、まあ、そうですかねえ」


それから、このレースの楽しさは、動物の格好をして走る、というだけではない。四電ペンギンズというチームは作っているけど、普通のマラソン大会では、一緒には行くけど、実際に走るの時は個人の孤独な戦いだ。しかし、この動物リレーは、みんなが力を合わせて戦うレースであり、自分さえ良ければいいというものでもないし、また自分が悪ければチームの足を引っ張るという意味で各人が責任を負うレースであり、日ごろバラバラなメンバーの意識が一体化するレースだからだ。

(石材店)「スキを盗んでは、こっそりうどん食べて早々にリタイヤする幹事長とは思えないお言葉」

なんにせよ、今年は例年になく、真面目に走ろうかと思う。なぜなら、最近、調子がイマイチだからだ。10月から11月にかけての連続4レースでは、庵治マラソン瀬戸内海タートルマラソンはなんとか超平凡なタイムに踏みとどまったが、弘前アップルマラソン徳島マラソンのフルマラソン2レースは空前絶後の悲惨な惨敗続きとなっており、この調子じゃ丸亀マラソンでの好記録が期待できないからだ。その割には12月以降もイマイチ練習ができていないし。

(ピッグ)「練習できてないのは不調とかじゃなくて、単にサボってるんじゃ?」
(幹事長)「いえいえ、練習でも長距離が走れないんですぅ」


なぜだか分からないが、以前は週末だと20kmくらい走っていたのに、最近は10kmが限界で足が動かなくなってしまうのだ。さすがにレース本番になると気合も入るのでハーフマラソンくらいは完走できるが、タイムはイマイチだ。なので、今日のレースは、距離は大したことはないにせよ、何らかの再起への足がかりが欲しいのだ。

(石材店)「そこまで言っておきながら2周で止めるって事はないでしょうね!」
(幹事長)「2周で絶好調を達成できれば、それで打ち止めだもんね〜」



当日の朝、カッパの格好で待っていると、クマの支部長が車で迎えに来てくれる。既にピッグ増田選手と新人くんが乗っている。新人くんのデビュー衣装はペンギン君だ。今年のペンギンは短距離が早いぞ!

(ペンギン)「このペンギンの着ぐるみって、すごく走りにくそうですねえ」


確かにピッグやクマに比べてもペンギンは走りにくそうだ
続いてトリ君を迎えにいく。トリ君もペンギン君と同じくらい走りにくい

(カッパ)「ま、どっちも鳥だし。走るのは苦手だわな」
(ペンギン)「そういう問題っすか?」


2羽と3匹を乗せた車は一路、満濃公園へ。現地では既にが乗り込み、場所取りやら受付を済ませてくれていた。

高松を出るときは、すごく良い天気で、暑くなるのを恐れていたくらいだが、さすがに現地は曇っている。ほんのちょっと山間に入っただけなのに、気温や風が全然違う。ちょっと寒いような気もするけど、走るにはこれくらいの方が良い。

場所は、今年は結構、空いているかと思ったが、そうでもない。空いていると思ったのは、今年から開催が2日間になったからだ。これまで1日で開催していたのだが、最近の異常なまでのマラソンブームのせいで、このレースも参加チームが激増し、13年前の第1回は112チームだったのが、毎年、増え続け、特に最近は急増してきて、去年は400チームに達したのだ。参加チームが多いのは活気があって楽しくて大変喜ばしいのだが、会場がそんなに広くもないので、かなりの混雑ぶりなのだ。まずは公園に入る車の渋滞がものすごく、入るまでに何十分もかかったし、中に入ってからも、場所取りするのが大変だし、スタートもゴールも大変だ。この大会は、和気藹々としたレースなので、ゴールはアンカーだけでなく、みんな揃って手をつないでゴールしたりするので、もう大変な混みようになるのだ。そのためか、今年は開催日を2日間に分けたのだ。
初日の8日(日)一般部門、男女混合部門、高校生部門、中学生部門、小学生部門で、2日目の9日(月)職場仲間部門、ファミリー部門、女子部門、マスターズ部門だ。男女混合部門は女子2名以上を含む男女混成チーム、マスターズ部門は全員が50歳以上のチーム、ほかの部門は名前の通りだ。

(カッパ)「僕らって、なに?」
(クマ)「どうぶつちーむ?」


これまでは開催日が一日だったので、別に何の部で申し込んでも変わりないため、あんまり考えたこともなかった。なにも部門別入賞を狙っている訳でもないから、職場仲間部門でも一般部門でも男女混合部門でも何でも構わない。今年は女子部員の参加が無いので、職場仲間部門か一般部門でのエントリーになるが、みんなの都合を聞くと9日の方が都合が良かったので、9日に職場仲間部門で参加した
蓋を開けてみると、多いのはやはり職場仲間部門、一般部門、男女混合部門で、このうちの2つが8日に振り分けられたので8日は383チームが参加した。9日は職場仲間部門がメインで、ファミリー部門、女子部門、マスターズ部門は少ないので、9日は159チームの参加だ。しかし、とは言え、2日間に分けたのに、初日なんて1日間の開催だった去年とほとんど同じくらいの参加チーム数だ。逆に言えば、もし今年も1日間の開催だったら、もう収拾がつかないくらいの混雑ぶりだっただろう。2日目である今日の159チーム程度がちょうどいい感じだ。
なんとか良い場所にシートを敷いて場所を確保する。両側にテントが張られていて、少しは風除けになる。

(カッパ)「今年はそんなに寒くないからいいけど、来年こそは忘れずにテントを持って来よう!」
(馬)「それって、ほんと、毎年言ってますね。お願いだから、来年こそは忘れないでくださいね」

今年の参加メンバー6匹 (左からクマ、トリ、馬、カッパ、ペンギン、ピッグ)
(女子部員がいなくて寂しい!)

これでメンバーが揃ったが、こうやって見てみると、今年は猛獣系がいない。これまで12年連続でトラやライオンがいたのに、今年は猛獣がいないのだ。

(カッパ)「やっぱり猛獣の方が速いよなあ」
(クマ)「鳥が2羽に、家畜が2頭に、クマとカッパか。
     鳥は飛べないし、豚や熊は遅そうやし、カッパに至っては走れるのかどうか」
(カッパ)「カッパ大王様を侮るでないぞ」
(クマ)「馬だけが頼りか」


実際に、馬だけが頼りのメンバーである。しかし、馬はかつての馬ではない。かつては7分台という驚異のタイムを叩き出していた馬だが、最近、足の故障で、ほとんど練習ができてないのだ。痛み無く走れるかどうかも不安だ。

(カッパ)「その点、わしは故障知らずなんだがなあ」
(ピッグ)「僕も同じく、ロクに練習しないから、故障知らずですよ」


レース初参加のペンギン君がいることもあり、軽く1周だけウォーミングアップで走ることにする。普通のマラソンレースなら、レース序盤こそがウォーミングアップ代わりだけど、2kmを全力で走らなければならないレースなので、さすがにウォーミングアップは必要だ。ただし、ここで無駄なエネルギーを使ったのでは元も子もないので、できるだけ軽く走る。

(ペンギン)「軽くって言っても、結構、坂がありますねえ」
(カッパ)「1周2kmだし、動物チームだし、なんとなく舐めているけど、実は結構、大変なのよ」


1周2kmだから8分台くらい軽く出そうな気もするけど、結構、坂がきつくて曲がりくねって芝生もあって意外にシビアなコースなのだ。中盤の長い坂を上ったところで疲れが出てきたカッパは、早々にギブアップして、撮影班に徹する。
体も暖まったところで、走る順番を決めなくてはならない。このレースは、1周2kmのコースを全部で21周するのだが、メンバーの誰がどこで何周走っても自由なので、走る順番がキーポイントとなる。去年は、スーパールーキーモンキーがいたので、まずは最初に走ってもらい、その後はジャンケンで走る順番を決めた。しかもスーパールーキーモンキーに5回も走ってもらったので、後はみんな2周で済んだ。しかし、今年はスーパールーキーモンキーもいないし、メンバーも6人しかいない。

(カッパ)「て事で、今年は最初からジャンケンで決める」
(馬)「結局、ジャンケンですか」
(カッパ)「しかも今年はジャンケンの原点に帰り、2回目以降も、ずっと、その都度ジャンケンで決めていく!
(クマ)「ええっ!?」


もちろん、一人が2周連続で走るってのは厳しいし、て言うか、走っている人はジャンケンできないから、走っている人以外の残り5人で、毎回、次に走る人を決める恐怖のルールだ!

(ピッグ)「そ、それは、禁断のルールではなかったのですか、カッパ大王様!」
(カッパ)「この怠惰な世の中に警鐘を鳴らすのじゃ。平和ボケの日本に活を入れるのじゃあ!」


ただし、最初だけは全員が1回ずつ走ることにした。

(馬)「そら、そうでしょう」
(カッパ)「最初から全部ジャンケンという手もあるんだけどなあ」
(クマ)「まさか1回も走らずに帰るつもり?何しに来たん?」


てことで、最初だけ全員でジャンケンして、第1走者から第6走者までの順番を決める
まず一番プレッシャーのかかる第1走者はクマに決定。

(クマ)「ががーん!いきなりっ!?」
(カッパ)「よしよし。1番目でなけりゃ、あとは何番目でもいいや」


で、結果は、@クマ、Aピッグ、Bカッパ、C馬、Dペンギン、Eトリの順番となった。

ジャンケンで盛り上がってたら、早くもスタートの時間が近づいてきたので、嫌がるクマさんを引きずってスタート地点に向かう。第1走者だけは0.195km分がよけいに付いてくるので、ちょっとだけ長い。しかも、第2走者以降は、ごちゃごちゃになって誰が先頭なのかなんて分からなくなるけど、1周目だけは早いのか遅いのか丸分かりだ。ちょっとプレッシャーがかかる理由だ。

(クマ)「第1走者は距離が長いからタイムは気にしないからね〜」
(カッパ)「じゃ、2回目以降が勝負やな。今年こそは絶対に8分台を出すぞ!」
(クマ)「おうともよ!」


1周8分台は、カッパは4年前に出したっきりだ。それ以来、9分1秒なんて惜しいタイムもあったけど、8分台は出せていないのだ。クマさんは2年前に突如、一度だけ8分台を出したことがある。それ以外は、全然惜しいタイムすら無かったのだが、時折見せる爆発力は侮れない。ピッグは4年ぶりに出場した去年、みごと8分台を達成している。なので、僕らとしては8分台を出した者が勝ちなのだ。

いよいよスタートだ。去年、スーパールーキーモンキーが第1走者を走ったときは、最初から最前列にポジション取りし、ピストルの合図と共にロケットスタートで飛び出していったんだけど、今年のクマは控えめに後方の群集の中に隠れるようにポジション取りしているので、よく見えない。走る群れの中から、なんとか頭を見付けたけど、だいぶ後の方からの控えめなスタートだ。ま、最初から飛ばしても、すぐにバテるしな。
あまり期待せずに待っていると、ようやくクマさんが帰ってきた。なんだか、猛烈に疲れ切っていて、ゼイゼイ言っている。

(カッパ)「どうした?えらくしんどそうだが?」
(クマ)「ゼイゼイゼイゼイゼイゼイ・・・」


しばらくは会話にならない。タイムを見ると、体力がある1周目だというのに、かなり時間がかかっている。なんと9分42秒だ。

(カッパ)「今日は調子悪いな。最初からめっちゃ遅いぞ」
(クマ)「ゼイゼゼイ、ゼイゼイ(そんなこと、ないない)」
(カッパ)「なんでや?」
(クマ)「ゼッゼ、ゼイゼ、ゼゼイゼイ(ちょっと距離が長いから)」


距離が長いったって、あなた、僅か0.195kmだ。どんだけのもんじゃ。と思ったけど、2kmに換算してみると、おや?9分を切っている?

(カッパ)「あれ?0.195kmって、意外に時間がかかるんかあ。じゃあ、調子悪くないのかあ」
(クマ)「ゼッゼッゼ、ゼーゼゼ、ゼゼイゼゼ(ふっふっふ、ようやく気付いたか)」
(カッパ)「もう普通にしゃべれや!」


そうか、クマさん、結構、調子が良いのかも。
次はピッグだ。ピッグは今日もムキになることなく淡々と走っていく。しかし、これが侮れない。最後までペースダウンすることなく淡々と帰ってくるからだ。去年は同じように淡々と走って、あっさりと8分台を出していたもんなあ。しかし、今年の1回目は9分20秒

(カッパ)「ふむふむ。今日はカッパ大王様の勝ちじゃな」
(ピッグ)「さすがに、最近のあまりの練習不足でペースが上がりませんでしたね」
そして第三走者は、カッパ大王様だ。
たかが2kmなので最初から全力で飛ばすという手もあるが、今日は取りあえず少しだけ抑え目に走ってみる。まあ、自分でも、どれくらい抑えればいいのかは分からんのだけど、取りあえず最初の500mは軽く走ってみる。
カッパは今年も人気で、あちこちから「あっ、カッパだ!」「カッパさん頑張ってぇ」なんて声援が飛んでくる。まだまだ余裕があるので、声援には必ず手を振って応える
500m地点で時計を見ると、まあまあというか、微妙なタイムだ。抑え気味なのでそんなに速くはないが、それほど遅くもない。よし、ここで一気に加速して全力疾走すれば好タイムが出るはず。この区間は下り坂だし、思いっきり走るのみだ。てな事で俄然スピードアップしたつもりだったんだけど、1000m地点で時計を見ると、あれれ?なんだか遅いぞ。おかしい。次の区間は長い上り坂なので苦しいんだけど、ここで頑張らなければズルズルと落ちていってしまう。必死で頑張ってみるが、1500m地点でのタイムも、いまいち。ううん、これはかなり厳しい。
おまけに、全力で走るのも限界に近づきつつあり、心臓が苦しい。普通のマラソン大会なら、僕らのような遅いランナーの場合、足が重くなったり痛くなったりで走れなくなることはあっても、心臓や呼吸が苦しくなることは、まず、ない。歌いながらでも走れるくらいだ。でも、このレースでは心臓がバコバコいって苦しくなる。それでもカッパに対する声援は飛んでくるから、終盤の苦しい時でも愛想を振りまかなくてはならない。心臓がバコバコの時に声援に応えて手を振ったりするのは苦しい反面、声援に対して無様な姿は見せられないってことで、最後まで頑張る原動力にはなるので、やっぱり声援はありがたい。
て感じで、最後まで頑張ったつもりだが、タスキを渡すと、タイムは9分19秒だった。8分台には遠く及ばず。
やはり最初を抑えたのがマズかったのか。長距離じゃあるまいし、最初から抑え目で入ってしまうと、後半に急にスピードを上げるってのは無理だったのか。所詮2kmのレースなんだから最初から我武者羅に走った方がマシだったのか。

(馬)「去年も全く同じ事を言ってましたが。本当に記憶力わるいですね」
(カッパ)「ま、ピッグに1秒勝ったことを心の支えにしよう」
(ピッグ)「1秒差なんて勝ったうちに入らないでしょ!」
次はだ。今日の参加では唯一速い動物なので、さすがに僕らよりは速く駆け出していったが、やはり故障の影響があり、絶好調の頃に比べれば少し遅かった。故障と言っても、指の骨折の意味ではない。指を骨折したのは野球のバントの練習でボールを当ててしまったからだが、走るのに悪影響はない。影響が残っているのは、半ば持病と化した膝の痛みだ。そのせいで遅くなってしまったのだ。

(クマ)「ま、遅いったって楽勝で8分台を出してるけどね」
馬の次は、いよいよペンギン君のデビューだ。さすがは短距離走者。アホみたいなスピードでダッシュして行った

(カッパ)「あれ大丈夫か?」
(クマ)「う〜ん、ちょっとマズいかも」


どうなる事かと心配しながら待っていたら、案の定、足を引きずりながら帰ってきた。そして、あろうことか、リレーゾーン手前では、なんと歩き始めてしまった。僅か1周2kmのこのレースで歩いているランナーなんて見たことない。前代未聞だ。明らかに死にかけている。さすがに、すぐに再び走り始めて、なんとかタスキをつないだが、もう息も絶え絶えだ。

(カッパ)「絶対に最初、飛ばし過ぎやって」
(ペンギン)「リレーゾーン手前では足がつって歩けなくなってしまって」


そうか、それで歩いたのか。

(馬)「でも、きっちり8分台を出してますよ」
(カッパ)「え!?そうなん?そら、すごい!一瞬とは言え、最後に歩いたりしてるのに8分台となっ!」


さすがは短距離走者。最初の猛然ダッシュによる莫大な貯金により、歩いても堂々の8分台をたたき出したのだ。あっぱれ!
そして最後はトリ君だ。トリ君は2年前のこのレースが初めてのマラソンレースだった。て言うか、それまでロクに走ったこともなかったのだ。

(カッパ)「それなのに、なんでそんなトリの着ぐるみ持ってたん?」
(トリ)「いや、これ、パジャマなんです」


初めてのマラソンレースだったのに、2周走っただけで早々にウドンを食べてリタイアしたカッパ大王様の命令で4周も走らされたため、膝を故障して再起不能になりかけたのだ。しかし、去年11月の瀬戸内海タートルマラソンでは10kmの部を快調に完走したし、今回は万全の体調で羽ばたいて行った。
さて、トリ君がスタートしたところで、待っている5人で第7走者を決めるジャンケンをせねばならない。しかし、ペンギン君の様子を見ると、まだ完全に生きる屍状態だ。どう見ても、まだ無理だ。

(カッパ)「せめて、もう1周休ませてあげようか」
(クマ)「それでも、まだしんどそうやな」


て事で、急遽ルールを変更し、1回走ったら3周分休めることにした。なので、第7走者を決めるジャンケンに参加するのは、第1走者から第3走者の3人だ。つまりクマ、ピッグ、カッパのライバル3人衆だ。

(カッパ)「結局、この3匹か」
(クマ)「因縁の対決やな」


いきなり本日一番の大勝負となったが、なんと、負けたのは再びクマだった。

(クマ)「ががーん!またまた、いきなりっ!?」

クマさん、今日はジャンケンが弱い。ジャンケンとは言え、クマさんに勝ったという喜びは大きいが、しかし、考えてみれば、最初に走った順番どおりなので、波乱が無かったとも言えるし、クマさんが一番長く休んでいるから、無難な結果ではある。
クマさんとしては、1回目と違い、今度は2kmジャストだ。

(カッパ)「これで正真正銘の本日の力が分かるな」
(クマ)「1回目の疲れも取れたし、実力を見せ付けてやろうぞ」


トリ君からタスキを受け取ると、元気回復したクマさんは快調に走っていった。

クマさんが帰ってくる間に、次の第8走者を決めるジャンケンをせねばならない。先ほどのジャンケンで勝ち残りしたカッパとピッグに馬を加えた3匹でのジャンケンだ。先に走ったピッグに負けちゃうと損した気分になるので、ピッグには勝たねばならぬ。入念に考えてジャンケンしたら、思惑通りピッグが負けた。

(ピッグ)「1回くらいサボれるかと思ってたけど、なかなかうまいことはいきませんねえ」
(カッパ)「これでも、まだ最初の順番どおりだから、波瀾は生まれてないってことだな」


順番が決まったところでクマさんが帰ってきた。タイムは、おや?8分53秒だ!さっきのペンギン君より、さらに1秒早い。本日の記録では馬の第1回目に次ぐ好タイムだ。

(カッパ)「どひゃあ〜、正真正銘の8分台を出されてしまったあ!」
(クマ)「どや!これで実力が証明されたやろ!」


驚異の実力だ。圧倒的な実力だ。クマさんとしては、あり得ない快記録だ。

(カッパ)「この歳になって、その絶好調ぶりは、一体なんなんだあっ!?」
(クマ)「うわっはっは、もう最近、体が軽くて軽くて」

僕の1回目とは26秒差だ。この差は絶望的に大きい!1回目を走って帰ってきたときはゼイゼイ言ってたのに、2回目で8分台を叩き出した後は口調も絶好調だ。

(クマ)「今日は勝負ありやね」
(カッパ)「参りました」

そうこうしていると、2回目を走ったピッグが帰ってきた。なんと1回目とぴったり同じ9分20秒だ。

(ピッグ)「大したタイムじゃないですけど、1回目から落ちてないってのが偉いでしょ」
(カッパ)「それは単に1回目から手を抜いてるってことじゃ?」
第9走者を決めるジャンケンには、カッパと馬に加えて、ようやく死の淵から這い上がってきたペンギン君が登場した

(カッパ)「もう大丈夫?」
(ペンギン)「大丈夫じゃないっすけど、ジャンケンに勝てばいいんですよね?」


ペンギン君の目が血走っている。かなり本気だ。僕としては、ここで負けても、最初の順番どおりなので、もう損はない。勝てば得するだけなので気楽に勝負に挑む。で、結果は、が負けた。

(馬)「ひひーん!5周分しか休んでいないのに?カッパさんズルい!」
(カッパ)「5周も休めば十分じゃ!勝負は非情なものよ」


故障気味の馬は、1回目も本来のスピードからすれば少し遅かったが、2周目はさらにタイムを落とした。

(クマ)「とは言っても、カッパよりは早いで」
(カッパ)「じゃ許す」


最初の順番と比べれば、カッパの順番が飛ばされたことで、ようやく波乱が起きたってことだ。こうでなくっちゃジャンケンの意味が無い。ここからが恐怖のロシアンルーレットの始まりだ。そして、ここからカッパ大王様の闇の魔力に民百姓たちは思い知らされることになったのだ

次の第10走者を決めるジャンケンは、カッパ、ペンギンにトリを加えた勝負だが、ペンギンの血走った目に負けたトリ君の敗北となった。

(トリ)「ひえ〜。まだ4周しか休んでないのにぃ〜」


疲れが引かないトリ君は1回目より、だいぶタイムが悪かった。仕方ないわな。

続いての第11走者を決めるジャンケンはカッパ、ペンギン、クマの勝負で、ペンギンが負けた。これでカッパ大王様は5連勝だ。1回目で死に掛けていたペンギン君だが、さすがに6周分休んだので、なんとか走り始めた。が、さすがに1回目のような弾丸ダッシュする元気は残ってなくて、タイムは大幅に悪くなって9分台になった。

次の第12走者を決めるジャンケンは、巡り巡って再びカッパ、クマ、ピッグの対決となる。

(ピッグ)「まだ3周しか休んでないから、今度は負けられませんね」
(カッパ)「そやな。クマには勝たんとな」
(クマ)「何いうてるの。カッパだけ、まだ1回しか走ってないやん!」


しかし勝負は結局、ピッグが負けた。3周分しか休んでないため、ピッグのタイムは1回目や2回目より悪くなった。

次の第13走者を決めるジャンケンはカッパ、クマ、馬の勝負で、またまたが負けた。馬も3周しか休んでなくて、2回目よりもさらにタイムを落とした。

(クマ)「とは言っても、まだまだカッパよりは早いで」
(カッパ)「じゃ許す」


第14走者を決めるジャンケンはカッパ、クマ、トリの勝負で、トリが負けた。3周分しか休んでないトリ君の3回目の出走だが、なんと2回目より大幅にタイムが良くなった。

(カッパ)「人間やればできるじゃないか」
(トリ)「トリですけど」


第15走者を決めるジャンケンはカッパ、クマ、ペンギンの勝負で、ペンギンが負けた。もう走るのが限界に達してきたボロボロでヨレヨレのペンギン君は、終盤は歩くようなスピードで、遂に10分台のタイムとなった。もちろん、8分台、9分台、10分台と連続で出したのはペンギンズ史上初めてだ。

(ペンギン)「も、もう駄目。許して」

いくら許しを請いても、彼にはまだ3回のジャンケン地獄が待っているのだ。
これで第8走者から第15走者まで、ピッグ、馬、トリ、ペンギンの4人が同じ順番で2回ずつ走ったことになる。

(カッパ)「すごい偶然なやあ」
(クマ)「こんな事もあるんやなあ」


などと呑気に話すカッパとクマだが、要するにカッパとクマは、この間、ずっと走ってない。裏を返せば、ピッグ、馬、トリ、ペンギンの4人は、ずっと3周分休んだだけで連続で走らされている。つまり、カッパとクマが手ぐすねをひいて待ち構えてるところに、やっと3周分休んだランナーがジャンケンに加わっては、即、負け続けているのだ

(カッパ)「新たな獲物を血祭りに上げてくれるわっ!」
(クマ)「うわっはっはっはあー!」
そして、なんと、これでカッパ大王様は奇跡の9連勝を達成してしまったのだ。3人でジャンケンして勝つ確率は2/3だから9連勝する確率は2/3の9乗で僅か2.6%

(カッパ)「これは、もう奇跡と呼んでいいんじゃないか?」
(ピッグ)「早く2回目を走ってくださいよ」
(馬)「8分台を出すんでしょ?」
(カッパ)「いや、もう、今日は、8分台なんてどうでもいい。て言うか、今日は8分台は無理っぽいし。
      このままジャンケンに勝ち続ける事を目標とするぞ!」


あと6連勝すれば、本日は最初の1回目だけで終わることになる。こうなれば、記録的な奇跡だ。ここまでくれば、タイムより、この奇跡を狙ってギネスブックに載らなければならない。

そして、次の第16走者を決める対決は、再び因縁のカッパ、クマ、ピッグの対決となった。ここで再びピッグを血祭りに上げようと意気込んだ。が、あー、遂にカッパ大王が負けてしまった。

(カッパ)「あーっ、遂に負けてしまったあ!」
(ピッグ)「さすがに、そろそろ走ってもらわないとね」


ま、しかし、ピッグやトリ君は既に3回も走ってるんだから、いくらカッパ大王様とは言え、そろそろ2回目を走らなければ罰が当たる。それに第3走者で走ってから、もう12周分も休んでいる。休養は万全だ

(カッパ)「て言うか、はっきり言って、休みすぎて体も冷えてるし、気分的にも乗らないし。1回目を走ってから2時間も経ってるよ」
(馬)「自業自得ですね」


自業自得と言うのかどうか分からんが、疲れは無いのに元気が沸いてこない。明らかに体は終了モードに入っている。が、しかし、走らねばならない。今度は最初から飛ばす作戦だ。名付けて「最初から突っ込むだけ突っ込んで討ち死にじゃあ作戦」だ。

(馬)「去年の全く同じパターンですねえ。ちょっとは学習効果を発揮してくださいね」

ほとんど消えかかっていた気合を振り絞って走り始める。いきなり沿道から声援が飛ぶ。何回聞いても気持ち良い。嬉しい。普通のマラソンレースの場合でも、沿道の人たちから声援は飛ぶけど、そういう声援はランナー全員にかけられているものであり、ありがたくて元気も出るけど、そんなに嬉しいってほどのもんではない。でも、このレースのカッパに対する声援は、明らかに僕に対してかけられているものであり、女性や子どもから「カッパさん、頑張ってえ〜」なんて言われると、嬉しくてピョンピョン跳んじゃうくらいだ。

(クマ)「カッパは分かりやすくて良いよなあ。クマなんて、ネズミって言われたりするんよ。ガッカリだよなあ」

声援から元気をもらいながら駆け抜けているつもりなんだけど、500m地点でのタイムは、1回目よりは少し良いけど、そんなに早くもない。もうちょっと頑張らねば、と他のランナーを追い抜いて行く。本当はタイムとの戦いなんだけど、目先の目標が無いとなかなか頑張れないので、とにかく抜けそうな人を必死で抜いていくことでハイペースを維持する。たいていの人は、カッパごときに抜かれると一気に脱力してしまって再起不能になる。それがまた楽しみだ。
だが、しかし、1000m地点でのタイムは1回目より明らかに悪い。次の1500m地点でも、さらに悪くなっている。頑張っているつもりでも、足が前に出ない。2回目で早くも限界なのか。子ども達の声援に力をもらいながら、なんとか最後まで力を抜かずに帰ってきたが、タイムは9分25秒だ。

(クマ)「8分台どころか、もう全然あかんやんか」
(カッパ)「ひえ〜、反論できないっ!」


まことに情けない結果となった。このあと、何回走っても、今日は、もう無理やな。
一方、カッパが走っている間に行われた第17走者を決めるジャンケンは、クマ、ピッグ、馬の争いで、が負けてしまった。馬は最短の3周しか休まないままの3回連続出走となった

(馬)「いくらなんでも、しんど過ぎる!」
(カッパ)「いくらなんでも、ジャンケンに弱すぎる!」


ここまでの3回は、少しずつタイムを落としてきたとは言え、馬はもともと早いので、まだまだ良いタイムで踏ん張ってきたが、さすがにあまり休めないままの4回目を走らされた馬は、遂に力尽きて、終盤は歩くように足を引きずって帰ってきた。て言うか、ほとんど歩いていた

(カッパ)「どしたん?もう馬というよりロバやぞ」
(馬)「背中がつってしまって、走れなくなったんですよ」


背中がつるなんて、どういう状態か想像もつかないが、そら走れないわなあ。タイムはペンギン君に続いて10分台を出してしまった。馬にとっては9分台だって珍しいくらいだから、10分台なんて、これまで出したこともなかったようなタイムだ。

一方、カッパ大王様が脱落したスキに、なんとクマは7連勝だ。9連勝には及ばないにしても、3人でジャンケンして7連勝する確率は2/3の7乗で5.8%だから、これも結構すごい。

(クマ)「カッパが脱落したから、残りは私が連勝街道を驀進しようぞ!」
(ピッグ)「年寄りはジャンケンが強いですねえ」


などと色気を見せたクマだが、さすがにカッパ大王様には及ばず、次のクマ、ピッグ、トリで勝負した第18走者を決めるジャンケンではクマは敗れてしまい、7連勝で力尽きた。さすがに3回目はクマもだいぶタイムを落とし、9分27秒だった。

(カッパ)「わしの2回目よりは2秒も遅いな」
(クマ)「2回しか走ってない人が何を言うてるの。3回目にしては好タイムやがな」


続いては第19走者を決めるピッグ、トリ、ペンギンの戦いだ。ペンギンの血走った目の前では、トリ君は戦う前から圧倒されてしまい、あえなく敗北。4回目ともなると、さすがに万全の体勢で臨んだトリ君も、遂に故障が再発してしまい、終盤はびっこを引きながら帰ってきた。もう走るどころではない。

(カッパ)「大丈夫か?」
(トリ)「2年前の再現になっちゃいました」


貴重な若手メンバーなので、故障が慢性化するのが怖いところだ。

(馬)「カッパがもっと走らないからですよ!」

次の第20走者を決めるジャンケンには、カッパ大王様が再び参戦だ。

(カッパ)「まだちょっとしか休んでないのに、もう参戦せんといかんの?」
(ペンギン)「今まで他のメンバーはみんな、そういう状態でカッパやクマに負け続けてきたんですよ」


ペンギンは、まだまだ目が血走っている。ピッグ、ペンギン、カッパの勝負に負けたのはピッグだった。

(ピッグ)「ああー、遂に負けちゃった」


なにげにピッグも4連勝していたことが判明。なので休養たっぷりのはずなんだけど、さすがに4回目ともなると、だいぶタイムを落としてしまい、危うく10分台になるほどだった。

そして、いよいよ最後の第21走者すなわちアンカーを決めるジャンケンはペンギン、カッパ、馬の争いだ。馬は4回目を走って背中がつっているため、まともに走れる状態ではない。しかし、ルールを曲げることはできない。

(カッパ)「厳しいようじゃが、これが村の掟じゃ」
(馬)「分かっております長老様。この厳しい試練を乗り越えて、真の勇者になりとうございます」
(カッパ)「そうか、分かったのならよい。もうお前に教える事はない。今すぐ山から降りて旅立つがよい」


などと激励した割りには、最後の勝負はカッパが負けてしまった。

(カッパ)「ひえ〜、最後は勝ちたかった。9連勝した勢いは、どこへ行ったんだあ〜」
(馬)「僕らなんか4回も走ったのに、カッパはこれでやっと3回目ですよ。早く走って下さい」


これが最後だし、チームとしてもアンカーなので、頑張らなければならないとは思う。1回目、2回目と不本意なタイムが続いたから、3度目の正直で、必死で頑張って盛り返したいところではある。が、しかし、1回目から2回目に着実にタイムを落としている状況を冷静に判断すると、これ以上どんなに頑張ってみたところで、タイムが良くなるとは思えない。なーんて心の片隅で冷静に分析してしまうので、どうしても本気に頑張ることはできない。だいぶ疲れてきたので、ゆっくり休みたい誘惑も沸いてくるし。そうなると、ますますタイムは悪くなり、500m地点、1000m地点、1500m地点ともに、2回目に比べてもだいぶタイムが悪い。
それでも観客の声援に応えながら、なんとか最後は頑張って、みんなが待っているゴール前にたどり着く。そして最後は、みんなで手をつないで一緒にビクトリーランを決める
本日のジャンケンの結果を集計してみると、死のロシアンルーレット方式を採用した割には、結局、全員、3回か4回の出走となった
1勝3敗のトリ君や2勝3敗の馬のように惨敗しても4回しか走ってないし、一方、9連勝したカッパや7連勝したクマも3回は走らされたわけだ。仕上がりは結構、平等だったわけだ

(カッパ)「あれだけジャンケンに勝ったのに、なんか釈然とせんよなあ」
(馬)「1回走ったら3周は休めることにしたから、最大でも5回なんですよね」
(クマ)「休み時間を、もっと減らせば良かったかなあ」
(馬)「それ、自分が勝ったから言ってますね」
走者を決めるジャンケンの勝敗結果
  クマ ピッグ カッパ ペンギン トリ
第1走者 @
第2走者 A
第3走者 B
第4走者 C
第5走者 D
第6走者 E
第7走者 ×      
第8走者   ×    
第9走者     ×  
第10走者       ×
第11走者     ×  
第12走者 ×      
第13走者   ×    
第14走者       ×
第15走者     ×  
第16走者 ×      
第17走者   ×    
第18走者 ×      
第19走者       ×
第20走者   ×    
第21走者     ×  
勝敗 7勝2敗 5勝3敗 10勝2敗 2勝3敗 5勝2敗 1勝3敗
出走回数 3回 4回 3回 4回 3回 4回
恐怖のジャンケン地獄は、予想外に公平なルールだったわけだ。レースに緊張をもたらすし、来年からもぜひ採用しよう!

ゴールした後は、既に表彰式の終わった表彰台に勝手に上がって記念写真を撮る。知らない人には「動物部門で優勝したぞ」とホラを吹こう。



さて、いよいよ次回は丸亀マラソンだ。去年は4年振りに一般ランナーとして出場し、なんとか大会自己ベストを出すことができた。今回は、最近の絶不調と圧倒的な練習不足を考えると、大会自己ベストの更新は不可能だろうけど、本格的なレースとしては、今年の初マラソンなので、そこそこのタイムは出したいところだ。ここで好タイムを出せば、今年一年、気持ちよく過ごせるぞ!


〜おしまい〜




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