第70回 丸亀マラソン大会
2016年2月7日(日)、第70回香川丸亀ハーフマラソン大会が開催された。
毎年、ペンギンズの初レースは1月の満濃公園リレーマラソンだけど、あれは動物チームで出る遊び半分て言うか遊び全部の行事であり、真剣勝負のレースとしては、この丸亀ハーフマラソンが初レースとなる。このレースは、ほとんど坂が無い日本陸連公認の高速コースを走るってことで、良いタイムが期待できる。
(ピッグ)「毎年、期待してる割りには結果が出てないんじゃないですか?特に去年はゾウさんに負けるという屈辱を味わったし」
(幹事長)「それは禁句やーっ!」
〜 エントリー 〜
丸亀マラソンは、高速レースとして全国的にも名高いことで、以前から人気が高かったが、昨今の異常なまでのマラソンブームのせいで、毎年、さらに参加者が増加している。ただ、会場の丸亀陸上競技場が大きいため、定員には余裕がある。そのため、一応、定員は1万人となってて、申込者が1万人に達すると受付は終了してしまうが、それとは別枠で、大会前日に会場へ行けばエントリーが可能だ。
(幹事長)「これって無制限なんかなあ?もし前日に10万人くらい押し寄せたら、どないするんやろ?」
(ピッグ)「ありえない数字ですけど、プラス1万人くらいなら収容可能でしょう」
一体、どういう理由で別枠の前日申込みが存在するのか意味不明だが、素晴らしいシステムであることは間違いない。何か事情があって事前エントリーできなかったが、わざわざ前日に現地に足を運んでもいいから、どうしても参加したいっていう熱心な参加者のための救済措置だろう。
ただ、地元のランナーについて言えば、前日申込みをするのは、必ずしも熱心な参加者という訳でもない。昨今の異常なまでのマラソンブームによる参加申込み競争の激烈化を知っている熱心な参加者は、基本的に申込み受け付け開始と同時にエントリー手続きをするから、たいていの場合は大丈夫だ。徳島マラソンのように申込み受け付け開始の20分後には定員オーバーで受け付け終了なんていうマラソン大会だと、ちょっとしたパソコンのトラブルで手間取っていると、あっという間に申込み終了になってしまうけど、丸亀マラソンはそこまで競争が過熱はしていない。それなのに申込みし損ねたっていう参加者は、危機感が足りなくて申込みが遅れてしまったランナーであり、そんな大して熱心と言うわけでもないのだ。
(ピッグ)「すんませーん!」
(幹事長)「いや、何も、君のことを責めているわけでは・・・あるんだよ!」
近年、若年性認知症が驚異的なスピードで私の脳を侵しているが、それでも微かな学習能力により、ちゃんと忘れずに事前エントリーできた。
(ピッグ)「エントリーを忘れないコツってあるんですか?」
(幹事長)「みんなに周知しまくる事やな」
他のメンバーは私ほど脳が劣化してないので、そんなにしつこく周知する必要は無いんだけど、私自身がすぐ忘れてしまうので、どのマラソン大会のエントリーの時も、1週間前、前日、当日のお昼、夜の受付開始直前と、何度もしつこくメールでメンバーに周知する。そこまでやっていると、自分でもかろうじて覚えておける。
(ピッグ)「それでも“かろうじて”ですか?」
(幹事長)「夕食時に酒なんか飲むと、ついつい寝てしまうな」
そこまで私が苦労していると言うのに、直前に私から周知メールをもらっておきながらエントリーをし損なうなんて、もう信じられない。
(幹事長)「何やっとんじゃーっ!」
(ピッグ)「すんませーん!」
て事で、私のほか、支部長、ゾウさん、國宗選手、ヤイさん、DK谷さん、ペンギン中村くん、W部選手なんかは、きちんと事前エントリーしたが、ピッグは前日申込みにトライすることになった。また、スーパーアスリートウルトラマラソンアイアンマン小松原選手は、同日に開催される愛媛マラソンに出場するため丸亀マラソンには出られない。昔から丸亀マラソンと愛媛マラソンは、1週間ズレることもあるが、日程が重なる年も多い。ちなみに高知龍馬マラソンは1週間後なので重なってはいないが、1週間連続ってのは肉体的に厳しい。
(幹事長)「もうちょっと日程調整って、できないもんか?」
(小松原)「色々と思惑があるんじゃないですか?」
徳島マラソンだけは4月末なので大変ありがたいが、他の3つは、同じ四国なんだから、もっと分散して欲しい。どれかを秋にして、どれかを3月にしてくれれば良いんだけどなあ。
〜 駐車場 〜
レースの1ヵ月ほど前に大会事務局から駐車券が送られてきた。昔は会場である丸亀競技場の駐車場に先着順で停めていたが、参加者が増加するにつれ、遅く行って停められなかった車が会場周辺に溢れかえって大混乱になってきたため、事前に駐車場を申込んでいた人にだけ先着順で駐車券が送られてくるようになり、申込みが遅れて駐車券が当たらなかった人は停められなくなった。そうは言っても、メンバーのうち誰かは駐車券をゲットしていたので、車を乗り合わせて行けば問題なかった。
ところが去年は、みんな結構、早めに申込んだはずなのに、誰も丸亀競技場の駐車場の駐車券をもらうことができず、遠く離れた土器川の河川敷の臨時駐車場の駐車券が送られてきた。参加者が激増して競争率が高まったためだろうけど、それでも誰一人、丸亀競技場の駐車場が当たらなかったというのは信じられない。利権と不正の臭いがする。
そして今年は土器川の河川敷ではなくて、海岸の工業地帯にある三菱電機の工場に設けられた臨時駐車場の駐車券が送られてきた。今年は土器川の河川敷の駐車場は無くなり、競技場のすぐそばの平池北駐車場と、三菱電機工場の少し手前にある元ケーズデンキ北駐車場と、合わせて3つになったようだ。元ケーズデンキ北駐車場の駐車券が送られてきたメンバーもいるが、誰一人、最も近い丸亀競技場の駐車場が当たらなかったというのは信じられない。利権と不正の臭いがする。
(中村)「て言うか、遠方の駐車場すら当たりませんでしたーっ!」
(幹事長)「えっ?どこも当たらなかった人もいるのか!?」
知らなかったけど、大会のホームページに駐車場の当選者が一覧表で掲載されていた。素晴らしいサービスだ。でも、そんなサービスいらないから、遠方でもいいから全員分の駐車場を確保して欲しいぞ。
〜 ピッグ欠場 〜
レース直前になって、レース当日の配車を考えていると、ピッグがやってきた。もちろん、レースの直前のお知らせってのは悪い知らせと相場が決まっている。特に國宗選手からの連絡はドタキャンの話に決まっている。分かり切っている。徳島マラソンも小豆島オリーブマラソンも酸欠マラソンも淡路島一周サイクリングもそうだったし。
(國宗)「瀬戸内海タートルマラソンと満濃公園リレーマラソンには出たじゃないですか!て言うか、私は今回も出ますがな!」
(幹事長)「あ、すまんすまん。お知らせはピッグやったな」
(ピッグ)「いや、実は、前日にスキーに行くことになりまして、前日申込みに行けなくなりました」
(幹事長)「ほほう。マラソンよりもスキーを優先するとな。見上げた根性じゃな」
(ピッグ)「幹事長だって先日、仕事を休んでスノーボードに行ってたじゃないですか」
てことで、ピッグは前日の土曜日に家族でスキーに行くことになり、丸亀マラソンは前日申込みもできずに欠場となった。
(ピッグ)「来週の高知龍馬マラソンにエントリーしてるんで、2週間連続のレースは厳しいと思うし」
(幹事長)「来週フルマラソンを走るのに、今週はスキーに行くのか?フルマラソンを舐めとんか?」
レース当日の配車は、一番遠方のヤイさんが新車のミニクーパーで國宗選手を拾って我が家へ来て、うちでミニバンに乗り換えて支部長を拾い、さらに坂出でゾウさんを拾って丸亀の元ケーズデンキ北駐車場に向かうことにした。D木谷さんやペンギン中村くんは別行動で現地集合となった。
レースのスタート時間は、エリートランナー達は10時35分で、我々一般ピープルは10時50分だ。
(幹事長)「わしらはエリートランナーの部には入れんのかな?」
(支部長)「男子はタイムが1時間8分以内の人って書いてるで」
(幹事長)「ちょっと意味わからんな」
受付はスタートの1時間前までなので9時50分までだ。臨時駐車場からの臨時バスは最終が9時20分。会場周辺は渋滞になるだろうから、臨時駐車場から競技場まで30分で行けるのかどうか疑問もあるが、臨時バスが到着してないのに受付終了なんて事にはならないだろう。去年の徳島マラソンの時も、支部長が乗ったバスが渋滞に巻き込まれて動けなくなり、大幅に遅れてしまったけど、受付はちゃんと待っていてくれた。
(幹事長)「慌てることはないよな」
(ゾウ)「でもスタート地点への集合がギリギリでしたよ!」
あんまりギリギリというのも不安要素が残るので、我が家を7時半に出発し、駐車場には8時40分に着くという行程を立てた。これならバスに乗るのに多少の行列が出来ていても大丈夫だろう。
〜 前日受付 〜
私は週末には親がいる丸亀の実家に行っており、レース前日の土曜日にも丸亀へ行ったので、ついでに丸亀競技場へ行って前日受付を済ませた。自分だけ前日に受付したって、どうせ当日には他のメンバーが受付するので、あんまり意味は無いが、なんとなく一安心できる。
受付では記念品として大きなタオルをくれた。丸亀マラソンの記念品は去年までTシャツだったが、同じようなTシャツが毎年、積み上がっていたので、バスタオルになって良かった。
事前の天気予報では、当日は雨の心配は少ないけど曇りがちで、かなり寒くなるっていう予報だったが、前日も既にかなり寒かった。寒いのが苦手な私としては嫌な感じだ。風さえ無ければ気温は低くてもそんなに辛くはないが、丸亀マラソンが開催される2月始めは年間で一番寒い時期であり、天気は良い年が多いが、西風が強いことが多い。風が強いと走りにくいうえに体感温度が寒くなって体が固くなる。今日も風がそこそこ吹いて、しばらく屋外にいたら身体の芯まで冷えてきた。
震えながら会場周辺を歩いていたら、例によって、ランニンググッズを色々と売っていた。何か掘り出し物でもあるかな、と思って見ていたら、防寒用の長袖ランニングシャツなんてのを売ってた。生地の厚さは、そんなに厚いってわけでもないが、背中の首筋の部分が補強されて暖かくなっている。その部分が暖かいと、身体全体が暖かく感じるのだそうだ。「これだ!」と思った。これがあれば、この寒さの中で走っても平気かも、なんて思って、すぐ買ってしまった。なんとなくルンルン気分だ。
〜 第70回記念大会 〜
当日の朝、空を見ると、天気予報では曇りだったのに、ほぼ快晴だ。気温は天気予報通り低いが、晴れてさえいれば体感温度はだいぶマシだ。
予定時間通りヤイさんが國宗選手を乗せてやって来て、うちの車に乗り換えて支部長を拾い、ゾウさんも拾って元ケーズデンキ北駐車場に向かった。
丸亀出身の私は丸亀の道路事情に詳しいので、臨時駐車場へは敢えて遠回りのルートで攻めた。案の定、通常ルートの道路は混雑していたが、遠回りルートで行けば順調に到着した。駐車場に順調に着いたおかげもあって、ピストン輸送のバスにもすぐ乗れ、競技場へも順調に進み、陸上競技場の入り口付近で降ろしてくれた。寒い屋外を歩くこともほとんどなく会場に到着できたので、多少、時間はかかるにしても、悪いシステムではない。
会場に着いて他のメンバーの受付を済ませ、例年のように競技場のバックスタンドの端っこの客席に陣取る。気温はかなり低いけど、相変わらず風は大したことないと言うか、ここは西風があんまり当たらないし、日光が当たって気持ち良い。
(國宗)「今年は第70回の記念大会って書いてますけど、嘘なんですよね?」
(幹事長)「もちろん大嘘だ。まだ20回目だ。第1回から出ている私が言うのだから間違いない」
第1回大会は1997年に丸亀城築城400年記念大会として開催された。当時はまだこのホームページを開設してなかったため記事は残っていないが、翌年の1998年の第2回からは毎年記事を掲載している。そのまま第4回までは正直な回数だったのに、2001年の第5回のとき、突然50回も上げ底されて第55回になったのだ。1997年の第1回大会の前年には第50回香川ロードレースが開催されていたので、いきなりそれを足したのだ。
香川ロードレースというのは、専門の陸上競技関係者しか出ない地味な大会であり、今の丸亀マラソンとは似ても似つかない全く別のレースだった。第1回は昭和22年に開催されているが、当初はフルマラソンだった。ところが途中で35kmレースなどという中途半端な距離になり、さらにその後は20kmレースになっている。長距離レースといういう意味では継続しているが、レースの性格は全く異なる。
水増しの事情については、第56回(本当は第6回)の記事に詳しく書いているが、理由はもちろん、回数が多い方が伝統がある由緒正しいレースのように聞こえるからだ。もちろん、私は回数の水増しを非難するつもりは毛頭無い。私の故郷のマラソンであり、回数が多い由緒正しいレースのように聞こえた方が、知らない人に対しては格好良いから、それでいい。第1回と言うか第51回の頃は、毎年、コースがコロコロ変わり、私の実家のすぐ裏の農道に毛が生えたような道を走ったりしていた草レースだったのが、今や陸連公認の高速コースになって全国的にも有名になり、定員1万人があっという間に一杯になってしまうなんて、地元の私としては嬉しい限りだ。
〜 ウェアの悩み 〜
さて、ここからが重要な課題だ。レースの前になると、私はいつも着るものに悩む。寒いのは大嫌いだけど、暑くなるとバテてしまうから避けなければならない。なので、レースの直前まで悩みに悩む。4年前の丸亀マラソンでは、長袖の上から半袖を重ね着してスタートラインに立ったものの、なんとなく暑くなって、慌ててその場で1枚脱いだりした。同じ年のタートルマラソンでも、いったんスタートラインに並んだ後で、暑くなって慌てて1枚脱いだ。当然ながら、スタート地点で脱ぐ場合、荷物を置いている場所へ持って帰る時間はないから、その辺の木にくくりつけたりする。
(ゾウ)「あの時に脱いだシャツは、後から回収できたんですか?」
(幹事長)「ちゃんとあったよ。マラソン用のTシャツは腐るほど溜まっているから盗られても平気なんだけど、汗臭いTシャツなんて誰も盗らんわな」
今日は気温が低いから、ここまでは着るモノの悩みは無かった。上は迷うことなく防寒用の長袖の上から半袖Tシャツを重ね着する。それでも寒そうな気はするが、さすがに、さらに1枚着るってのは、以前、國宗選手から厳しく止められたので断念する。
(國宗)「当たり前でしょ。3枚も着て走ってる選手なんていませんよ!」
3枚も着るのは断念したが、昨日買った防寒用の長袖ランニングシャツを着ると、なんだかポカポカ暖かいので、その上に去年の神戸マラソンのTシャツを着たら、もう十分って感じになった。
下も、迷うことなくランニングタイツを履いた。ランニングタイツは、本来は足のサポートのために履くらしい。何をサポートするのか良く分からないが、テーピングテープと同じ働きをするらしい。と言っても、そもそもテーピングテープの働き自体が分からないので、ランニングタイツの効用は分からない。最近は多くのランナーが履いているが、プロ級の選手は決して履いていない。なので、どこまで意味があるのか全く不明だ。個人的には、サポートになると言うより、足が突っ張ってむしろ走りにくい。足に負荷がかかって、かえって疲れるんじゃないかっていう疑惑がある。でも、今日のように気温の低い日には防寒のために履くべきだろう。
って事で、今日は何も悩むことは無いと思っていた。ところが、気温は低いものの、風は無いし、快晴でお日様が照りつけてきてポカポカ暖かい。じっとしてても暖かいって事は、走り出すと暑くなる恐れがある。せいぜい薄手の長袖シャツと半袖Tシャツの重ね着くらいが良さそうだ。しかし、今日は寒さの心配しかしてなかったもんだから、長袖シャツは昨日買った防寒用の長袖ランニングシャツしか持ってきてない。いつもの薄手の長袖シャツは持ってきてないのだ。かと言って、半袖Tシャツを重ね着するのを止めると寒そうだ。
(幹事長)「今日は寒さ対策は万全だから悩みとは無縁と思っていたのに、逆に暑くなる心配が出てきてしまったぞ。
想定外や。困った困った!」
(支部長)「だから暑かろうが寒かろうがタイムには関係無いってば!」
私がこんなに暑さ寒さにナーバスになっているのに、みんな私の悩みを理解してくれない。もちろん、結果的には、暑かったとか寒かったとかでタイムが大きく変わる訳ではない。どんな格好して走っても、長いレースの中では暑くなることもあれば寒くなることもある。太陽は雲から出たり隠れたりするし、風だって強まったり弱まったり向かい風になったり追い風になったりする。
だが、そうは言っても、3年前の大会は天気が快晴で風が無く、おまけに気温が低めで、もうこれ以上は望めないような絶好のマラソン日和だったため、大会自己ベストを更新することができた。一方、2年前の大会は真冬とは思えない暑さで、終盤に一気にバテてしまった。
(國宗)「あの失速は単に練習不足のせいじゃないですか?」
(幹事長)「どきっ」
(國宗)「それに去年は肌寒いくらいだったけど、さらにタイムが悪くなったでしょ?完全に練習不足のせいですよね」
(幹事長)「どきっどきっ」
もちろん、暑さ寒さよりは練習不足の方が大きく影響するのは分かっている。なので、とことん悩んでも仕方ない。それは分かっている。でも精神安定上は悩み無くスッキリ走りたい。
(ゾウ)「今日はタイツを履いたら暑いかも知れませんねえ」
(幹事長)「えっ?ゾウさんも悩んでるん?」
嬉しい!ゾウさんも同じように悩んでいる。
(幹事長)「去年の写真を見ると、去年はタイツを履いていたんよね」
(ゾウ)「今年は去年以上に暑くなりそうですよ」
悩んだあげく、最終的にゾウさんはタイツを脱いだ。
(幹事長)「僕もタイツは脱ごうかなあ」
(支部長)「周りを見てごらん。ほとんどのランナーがタイツを履いてるやろ。今どきタイツを履いてないと貧乏人って思われるで」
(ヤイ)「タイツは足をサポートしてくれるから履くんですよ」
て事で、タイツは履いたままだし、上も防寒用の長袖ランニングシャツと半袖Tシャツの重ね着で、かなりの重装備になってしまった。こうなったら、曇って風が吹いて寒くなった方が良いくらいだ。
着るものが決まってスッキリ!
(左から國宗選手、ゾウさん、支部長、ヤイさん、幹事長)
〜 今日の作戦 〜
着るものが決まったら、例によって、本日の目標タイムを設定せねばならない。もちろん、どんな時でも、どんなレースでも、大会自己ベストの更新を狙うのが良い子の有るべき姿だ。今日は気温が低いから、風が無ければ良いタイムが出る可能性があるので、とにかく大会自己ベストを目指さなければならない。丸亀マラソンの大会自己ベストは3年前に出したもので、その後は一昨年、去年とじり貧が続いている。
特に去年は終盤、なんとゾウさんに負けてしまったのだ。ゾウさんが自己ベストを大幅に更新する快走を見せたのは間違いないし、逆に私は、自己ベスト更新の望みが無くなった時点で目標とモチベーションを失い、終盤ダラダラ走っていたのは間違いない。しかし、それにしても極端に調子が悪かった訳ではないのに、いくらなんでも女子部員に負けるなんて衝撃だった。おまけに、先月の満濃公園リレーマラソンでも、1周2kmの短い距離でもゾウさんに負けてしまい、さらなる衝撃を受けた。去年の徳島マラソンのフルマラソンでも、結構、すぐ後ろまで迫られていたし、距離が短かろうが長かろうがゾウさんに負ける可能性が非常に高くなっているのだ。
(幹事長)「これは一体どうしたことだろう?何が悪いんだろう?」
(支部長)「何も悪くはないって。そんなもんやって。歳なんやってば。上り調子のゾウさんと下り調子の我々がクロスして逆転しただけや」
支部長は既に数年前からゾウさんには負けまくっているが、それを歳のせいにしており、ゾウさんに負けることに特に悔しさを感じなくなっている。しかし、以前、亀ちゃんに「最近、タイムが伸び悩んでるんやけど、歳のせいかなあ」って聞いたら、「それはもっと速いランナーが言う台詞や。お前くらいのレベルの人間は歳のせいやなくて、単なる練習不足や」という暖かいお言葉を頂いており、まだまだ歳のせいではないと思う。
たぶん、練習のやり方が間違っているのだと思う。近年、フルマラソンを完走するのを第一目標に練習していた。ペースはどんなに遅くてもいいから長距離を歩かずに完走する事だけを目標に走っていたのだ。そのおかげで厳しいコースの奈良マラソンでも最後まで撃沈する事なく、しっかり走れたが、そのせいで、普段の練習も超スローペースになっていた。平日に会社から帰って5km程度走る時でさえ、タイムを全く気にせずダラダラ走っていた。単に長距離を走る事だけを考えてダラダラ走り、自己満足していた。これではスピードが遅くなるのは当たり前だ。以前は、練習で長い距離を走る時でも短い距離を走る時でも、もっと頑張って速いペースで走っていた。いつの間にかフルマラソンを完走する事だけを念頭にダラダラ走ってばかりになってしまっていた。
そう思っていた矢先に、つい先日、日経新聞にマラソンの記事が載っていた。非常に参考になるので、引用しよう。
市民ランナーは肉体的にも精神的にもきついスピードトレーニングを避けたがる。しかし、いつもゆっくり楽しく走っているだけではマラソンの記録は頭打ちになる。「もっと記録を伸ばしたい」と願うなら、「強度」「負荷」を重んじたトレーニングに取り組んだほうが近道だ。疾走と緩走を繰り返すインターバル走のようなスピードトレーニングが、能力開発の手立てになる。
『楽しく走りたい』と『記録を伸ばしたい』は両立しない。記録を伸ばしたいなら、きついことをしなくてはならない。
(幹事長)「どや?その通りやろ?記録を伸ばすには強いトレーニングが必要なんや」
(支部長)「楽しく走るんでええやないの。もう歳なんやから記録なんて伸ばさんでもええやないの」
距離・時間ではなく強度・速度に重きを置いたトレーニングに取り組んでほしい。それは「能力を上回る負荷を掛けたトレーニングをしないと能力は向上しない」という「過負荷の原理」に基づいている。
長時間運動のマラソンでは酸素をどれだけ取り込み、筋肉に送り続けられるか(有酸素運動能力)の勝負になる。呼吸循環器系(心肺機能)の能力アップが必要で、それには最大酸素摂取量(運動中に筋肉に取り込める酸素量の上限値)に近い強度で押し切るスピードトレーニングをこなさなくてはならない。
いつもより高い強度・速度で走ることで有酸素運動能力が上がる。速度を上げれば接地の際の衝撃が大きいので脚力もアップする。
(幹事長)「具体的な練習方法は以下の通りや」
5km、10kmを全力に近いスピードで走るのは過酷。距離を短く区切って、間欠的にリカバリーの時間(ジョギング)を入れるインターバル走のほうが精神的にもやや楽なはず。
その前にまず、風に乗るような感覚で疾走するウインドスプリントから始める。息がハアハア、ゼイゼイするくらいのほぼ全力に近い速度まで上げて、最低でも30秒走ってみる。1分間のジョグでつないで、これを5本繰り返す。「もう少しできる」と感じたら疾走を45秒、1分へと伸ばしていく。このウインドスプリントを少なくとも週に1度、できれば3日に1度こなすといい。1ヵ月続ければスピード能力は確実に上がるので、そこから本格的なインターバル走に移行する。
手始めに400m×5本にトライする。400mを全力走より10〜15秒落としたスピードで疾走し、90秒以内のジョグでつないで、完全に息が整わないうちに次の疾走に入る。リカバリーの部分で立ち止まったり、歩いたりしないようにする。これを5本こなせるようになったら、力に合わせて8本、10本、12本と増やしていく。
基本的に疾走の合計は5000mまでとする。それ以上、本数を増やしてもあまり意味がない。余裕ができたら、本数を増やすのではなく強度、速度を上げていくのが望ましい。無理に本数を増やすと強度が落ちてしまいがちで、それではインターバル走の効果が薄くなる。
1000m×5本ができるようなら、もう上級者。これも5本できたら、1本当たりのスピードを上げる。
インターバル走で有酸素運動能力が上がったら、マラソンのレースペースを体に覚えこませるペース走を組み込んでいく。最初はレースペースで6〜8km走り、徐々に距離を伸ばしていく。たとえば水曜日にインターバル走、週末にペース走という方法がある。
(幹事長)「どや?参考になるやろ?」
(支部長)「言うとくけど、これ、実際にやるとなると、めっちゃきついで。絶対に無理やって」
(幹事長)「ここまでは無理にしても、多少はスピードを意識した練習をするだけでも違うんじゃない?」
などと思うのであるが、この記事が掲載されたのはレースの10日前なので、当然ながら今回の丸亀マラソンには間に合わない。だから、せいぜい4月の徳島マラソンに向けた練習の参考にすれば良かったのだが、ついつい焦ってしまって大会の1週間前の週末に、いきなり全力疾走を取り入れてしまった。普通、大会の1週間前の練習なんて、軽く調整する程度にしなければならないのに、いきなり珍しく全力疾走なんかしたもんだから筋肉を痛めてしまって、走ると左のお尻から足にかけてピキピキと痛むようになってしまった。3日前に軽く走ったところ、なんとか走れそうだったので、そんなに深刻ではないが、大きな不安材料だ。
てことで、今回はレース展開で乗り切らなければならない。
まず1つは、いくらタイムが絶望的になっても、決して諦めないことだ。目標は自己ベストの更新だが、2年連続でゾウさんに負けるなんていう屈辱的な結果はなんとしても避けなければならない。なので、いくらタイムが悪くなっても、最後まで少しでも良いタイムを目指さなければならない。常に「後ろからゾウさんが迫ってきている」という危機感を持たなくてはならない。
そして、もう1つは、レース全体の作戦だ。去年も、序盤をもっと抑えて走っていれば終盤の大失速を防げ、ゾウさんの逆転を阻むことができたかもしれない。
そもそも、丸亀マラソンのコースは、ほとんど坂が無い日本陸連公認の高速コースだし、気温も低いから、どう考えたって良いタイムが期待できる。絶対に期待できる。それなのに、私個人としては、なぜか坂が非常に多くて厳しいコースの瀬戸内海タートルマラソンの方がタイムが良い。これが不思議で仕方ない。支部長は「丸亀マラソンは最後の給水所の水に毒が入っているから終盤に失速するんよ」という陰謀説を唱えるが、私は最後の給水所では水は補給しないので、関係ないはずだ。理由として考えられるのは、タートルマラソンは前半から坂が多くて厳しいコースなので、終盤の失速を恐れて序盤からペースを抑えめに走っている。なので、うまくいった時は、序盤から終盤にかけてコンスタントにペースアップできることもあり、結果的に良いタイムが出やすい。一方、丸亀マラソンはほとんど坂が無い高速コースで良いタイムが期待できるため、ついつい調子に乗って序盤からガンガン飛ばしてしまい、結局、終盤に大失速するというワンパターンを繰り返している。
(支部長)「序盤に調子にのって飛ばしすぎて終盤に失速するという、素人のレース展開の典型やな」
(幹事長)「なかなか、それを卒業できないっ!」
実は大会自己ベストを出した3年前のレース展開も、同じだった。中盤まで非常に良いペースを維持できていたんだけど、そのペースが若干オーバーペースだったようで、終盤にガクンとペースダウンしてしまったが、トータルではかろうじて大会自己ベストを出せたというものだった。つまり、タイムは悪くないが、理想的な展開とは言えない結果だったのだ。昨年はもっとひどく、序盤は3年前を上回るハイペースで飛ばしてしまったため、終盤はトンでもない大失速になったのだ。
理想的な走り方というのは、序盤は抑えめに走って、後半にペースアップするという展開だ。ただ、前半をあんまり抑えて走ってしまうと、いくら後半でペースアップしても、トータルで良いタイムを出すのは難しい。いくらペースアップと言っても、そんなに大してペースアップできるはずはない。なので、前半を程よく抑えて走らなければならないが、その加減が非常に難しいのだ。
てことで、過去の実績から考えて、最初は1kmを5分ちょっとで入り、そのまま終盤まで行き、余力があれば終盤でペースアップするという作戦にした。終盤のペースアップ具合では、大会自己ベストも可能な配分だ。
(幹事長)「どやろ?」
(支部長)「そなな細かい作戦立てたって、どうせ一気に崩壊するんやってば。
いい歳こいて、いつまでも記録を出そうと思うこと自体が間違ってる」
なーんて言ってるが、実は支部長だって侮ってはいけない。先月の満濃公園リレーマラソンでは、ゾウさんだけでなく、支部長にも負けているのだ。支部長も決して速かった訳ではなく、単に私が信じられないほど遅かったのが理由だが、去年の秋から支部長はレフコ・トライアスロンで鍛えまくっており、油断できないのだ。レフコ・トライアスロンとは、スポーツジムのレフコへ行って、自転車マシーンに乗って、次にランニングマシーンに乗って、最後にプールに入るという、順番は異なるけど1人でトライアスロンの種目をこなすというトレーニングだ。支部長は数ヶ月前にレフコに加入して、この一人トライアスロンを毎日やっていると言うのだ。そんな事するくらいなら、レフコまで走って行ったり自転車で行ったりしたらいいと思うのだが、レフコへ行く真の目的は最後に入るお風呂らしい。なので、帰りに走ったり自転車に乗って汗をかくのが嫌なので、車で行ってるのだ。そんな風呂が目的の本末転倒気味なトレーニングに効果なんかあるんかいな、と私は半信半疑だったが、満濃公園リレーマラソンで私より速かったのを見ると、着実にトレーニングの効果が出ているようだ。
(幹事長)「今回はピッグが出てないので、序盤のペースランナーがいないのが不安」
11月の瀬戸内海タートルマラソンもそうだったけど、私にとってピッグはちょうど良いペースランナーなので、最初は何も考えずに着いていけばいい。しかし、今日は彼が出てないので自然体で走るしかない。
(幹事長)「少なくとも、私らより前のブロックからスタートするゾウさんには追いつかないといけないし」
(國宗)「いや、いかんですよ。去年、ゾウさんに着いていって、なんとか17km地点までは行ったけど、
無理がたたって、そこで力尽きて撃沈しましたからね」
(支部長)「私なんか4km地点で早々に脱落して、後は撃沈したなあ」
(國宗)「ゾウさん異常に速いんですよ。あんなペースは無茶ですよ」
でも、ゾウさんに勝つには、とりあえず追いつかなければならない。追いついたまま一緒にゴールできれば、ネットタイムでは勝ったことになる。
ゾウさんは去年、自己ベストを5分も更新して1時間50分切り目前までいった。その勢いと、先日の満濃公園リレーマラソンでの快走を考えると、今年は1時間50分を切る可能性も高いので、少なくとも我々も1時間50分は切らないとゾウさんに負ける可能性が高い。
(支部長)「なんにしても、17km地点の給水が要注意だ」
支部長は17km地点の給水所の給水に毒が入っていると頑なに主張している。なぜなら、そこからゴールの丸亀競技場までの直線部分では、それまでどんなに快調に走っていても、必ず失速してしまうからだ。17km地点の給水所では水分を取らない私も、毎年、失速している。それも少しずつペースダウンするんじゃなくて、いきなりガクンと大失速するのだ。去年も一昨年も3年前も、それまで快調にペースを維持していたのに、この最後の直線部分でいきなり大幅にペースダウンしている。この最後の部分は、なかなか自覚できない程度なんだけど、ゆる〜い上り坂になっているのだが、坂と言っても、たかが4kmで15m上がるだけだ。もっと激しい坂があるタートルマラソンに比べてもペースダウンが激しいから、坂が原因とは思えない。何か秘密が隠されているのは間違いないないだろう。
〜 集合 〜
取りあえず作戦も決まり、記念写真なんかを撮っていると、早くも集合時間がやってきた。まだ10時なので、スタートまで50分もあるが、10時20分までにグランドに降りて集合しないと、自分の目標タイムの場所に並べなくなってしまう。30分も前に並ぶなんて早すぎるぞとは思うけど、10時20分になったら本当に入場口のシャッターが閉まるので遅刻する訳にはいかない。東京マラソンや大阪マラソンですら、ここまで厳重にスタート管理することはない。
スタート地点では目標タイム別に集合するようになっていて、速い順にスタートするようになる。目標タイムは事前に申請しており、速い順にゼッケンにアルファベットが割り振られており、指定の場所に並ばなければならない。去年の実績通り、メンバーの中ではゾウさんが一番速いブロックで、私らはその次のブロックだ。
タイムはゼッケンに着けたチップでネット計測してくれるから、焦って前の方に並ぶ必要は無いが、あんまり後ろの方には、仲間同士でおしゃべりしながらゆっくり走るおばちゃん軍団がいて、ブロックされてしまうから、走りにくい。昔は参加者が少なかったから、邪魔なランナーがいても、そのうちバラけてきて空いてくるが、1万人以上も参加するようになってからは、最後まで混雑は緩和されず、最後までおばちゃん軍団に前をブロックされたままになるので、それは避けなければならない。
逆に、自分の実力以上に前からスタートすると、周りのランナーの邪魔になりマナー的によろしくないうえに、後ろのランナーにどつかれながら抜かれていくので自分も走りにくい。なので、できるだけ自分の本当の目標タイムを申請して並ぶのがよろしい。自分と同じペースのランナーと一緒に走れば、邪魔なランナーを追い抜く必要も無ければ、後ろから抜かれる事も無いので、秩序良く走ることができるのだ。
10時20分ギリギリに集合場所へ行くと、すぐにシャッターが閉まり始める。その後、目標タイムのブロック順にゾロゾロと競技場から出てスタート地点の方へ移動していく。
隣にいた人が話しかけてきたと思ったら、なんと仕事の関係先のK川さんだった。この丸亀マラソンは初参加だけど、ハーフマラソンの自己ベストは我々より10分以上も速い高速ランナーだ。彼はタイツも履かず、上も半袖Tシャツを1枚着ただけだ。速い人は着るモノが少ないなあ。
さらにK口君にも会う。川G君は去年11月の瀬戸内海タートルマラソン大会にも出ていたが、彼もまた我々より遙かに速い高速ランナーだ。来週は高知龍馬マラソンにも出ると言う。
(幹事長)「連続で出るのかあ。すごいなあ」
(川G)「ホームページ見てますけど、幹事長も去年はいっぱい出てたじゃないですか」
10時35分には、招待選手を始め、プロ級の人達の部がスタートした。昔はプロ級の人達と我々一般ピープルは一緒にスタートしていたんだけど、最近はプロ級がスタートした15分後に我々のスタートとなる。プロ選手のすぐ後に我々が着いて走ると走りにくくなるから分けて走るのだろう。プロ級の人達がスタートしたら、再びスタート地点の方へダラダラと動き始める。
今日もウォーミングアップどころか、ストレッチさえ全くやっていないが、もちろん忘れていた訳ではない。我々のように体力の無いランナーにとってウォーミングアップが百害あって一利無しってのは常識であり、従来から一切やってこなかったが、最近、ストレッチすら無用という説を聞いたので、実践しているのだ。
(國宗)「楽な事は即、実践ですね」
(幹事長)「楽しく走るのがモットーだからな」
(支部長)「さっき『楽しく走りたい』を捨てて『記録を伸ばしたい』を追求するって言ったばかりやないの!」
(幹事長)「ま、最初の1kmはウォーミングアップであり、ストレッチでもある」
ゆっくり移動すると、ようやく競技場の南側の国道に出た。ここからだとスタート地点の表示が見える。とは言っても、スタート地点までには、ものすごい数のランナーがいる。
今日はゲストに有森裕子と千葉真子と福士加代子が来ていて、場内放送で盛り上げている。キンキン声でハイテンションの千葉真子や、ワイルドでノリノリの福士加代子に加え、有森裕子もハイテンションで、誰が誰やら分からないが、雰囲気は盛り上がってくる。
〜 スタート 〜
いよいよカウントダウンが始まったかと思ったら、あっというまにスタートの合図が聞こえたが、我々が走り出せるのは、まだまだしばらく時間がかかるので、焦る必要は無い。しばらくダラダラ歩いてスタートラインを越えたら、割りとすぐに小走りが可能となった。当分は小走り状態だが、ウォーミングアップと割り切れば焦らない。焦って、あちこち身体をぶつけながら他人をかき分けて走っていく迷惑な人もいるが、そんな事をしてはいけない。マナー違反で他のランナーの迷惑になるし、自分だって無駄な体力と精神力の浪費になる。最初の1kmくらいはウォーミングアップと割り切って、ゆっくり走ればいい。
それに、適正なブロックからスタートしたため、周囲のランナーも我々のペースにちょうどピッタリで、早くもなく遅くもなく、おしゃべりしながらブロックするおばちゃん軍団のような邪魔になる人も少ないし、とても良い調子でスタートできた。
1km地点で時計を見ると、5分ちょっとで、混雑によるタイムロスはあんまり無かった。なかなか良いペースだ。
1km地点を越えた辺りから混雑もマシになってきて、走りやすくなってきた。ピッグがいないので適正なペースが分からないが、取りあえず自然体で軽く走ってみる。体調は悪くないが、お尻から足にかけての痛めた筋肉は多少の違和感がある。
次の2km地点で時計を見ると、この1kmは5分ちょうどくらいのペースだ。今年の作戦は、序盤はもう少し抑えめのペースで攻める予定だったので、ちょっとだけペースが速いような気もするが、そんなに無理していないので、そのまま走る。気温は低いが、天気が良くて風が無いため、既に少し暑くなり始めた。途中、D木谷さんらしき後ろ姿が見えたので、追いついて声を掛けようと思ったんだけど、ペースアップをためらっているうちに姿が見えなくなってしまった。
次の3km地点も、4km地点も、さらに5km地点も、ペースは1km5分をちょうどくらいで安定している。もしかして、今日はこのまま行けるのかも知れない。
ふと前を見ると千葉真子が走っている。そうか、千葉ちゃんも走るのか。追い抜かれたのか追いついたのか分からないけど、ほんの少し前を同じくらいのペースで走っている。周囲のランナーに声を掛けながら、また沿道の声援にも愛想を振りまきながら、大きなキンキン声を発しながら走っている。
5km地点には給水所があるが、混雑しているし、まだ喉は渇いていないので、給水はパスする。もちろん、給水は喉が渇いてからでは遅く、早め早めに給水しろってのが鉄則だが、面倒くさい。
給水所を過ぎてしばらく走ると、折り返してきたトップランナーと早くもすれ違う。先頭集団は黒人の中に日本人が1人混じっている。最近のマラソンで白人が先頭集団にいるのは珍しい。
なんとなく國宗選手らしき後ろ姿が見えたような気がして、追いつこうと思ったんだけど、お尻から足にかけて痛めた筋肉が、だいぶ痛み始め、無理するのが恐くなってきた。まだ5kmしか走ってないのに、この先、大丈夫だろうか。國宗選手は、そのまま見失ってしまった。D木谷さんと言い、國宗選手と言い、今日はみんな調子良いのか?
給水所で迷ったり、すれ違ったトップ選手を見てたりしていたせいか、ちょっとペースが落ちてしまい、次の6km地点では5分10秒くらいのペースになった。しかし、これで当初計画通りのペースなので、このままキープできればいい。
ふと気付くと、千葉ちゃんの声が後ろから聞こえる。たぶん給水所で追い抜いたんだろう。相変わらずのハイテンションでキンキン声が近づいてくる。後ろから迫ってきているようだ。周囲のランナーや沿道の応援に加えて、すれ違うトップランナー達にも声をかけ始めた。知ってる人も多いようで、次々と名前を呼んで声援している。
次の7km地点や8km地点も同じように5分10秒程度のペースだ。晴天のせいで、体感温度はどんどん暑くなり、汗もいっぱいかいてきた。次の9km地点の手前には2つ目の給水所があり、さすがに今度は水を補給した。そのせいか、9km地点のタイムは、すこし遅くなっていた。しかも、お尻から足にかけて痛めた筋肉の痛みは、もう誤魔化しようが無いレベルになってきて、ピキピキ痛んでいる。我慢できないほどではないが、どこまで無理していいのか恐い。
ただ、次の10km地点のタイムは持ち直し、ここまでの10km平均では、ちょうど予定通りのペースだ。このままペースをキープできれば良いんだけど。
10km地点を過ぎてしばらく行くと、折り返し点がある。ここまでゾウさんの後ろ姿を見ていない。もしかしたら気付かないうちに追い越してしまった可能性もあるが、最近のゾウさんの増強ぶりを考えると、僕より前を走っている可能性の方が高い。そう思って、すれ違う先行ランナーを注意深く見ていたんだけど、分からなかった。國宗選手も分からなかった。
折り返し点を過ぎて後続のランナーとすれ違いながら他のメンバーを探す。いくらなんでも支部長やヤイさんは僕より前にはいないだろうと思うので、重点的に探す。すると、割とすぐ後ろに支部長を発見。そんなに差はついていないし、元気そうに走っている。ううむ、みんな調子が良いのかも。ヤイさんは見つけられなかった。
昔は簡単にメンバーを見つけられていたのに、参加者が激増した今では、メンバーを探す事も困難になってしまった。折り返して、すれ違うランナーの数が本当に多い。はるか遠く地平線のかなたまで、ハンガリー国境に押し寄せるシリア難民のように数限りない群衆が走ってくる姿が見える。かつて制限時間が2時間5分だった頃は、僕らのような劣等生ランナーの後ろには、もうほとんどランナーはいなかったのだが、最近は制限時間が3時間にまで延びたため、色んな人が参加するようになり、僕らのような低レベルのランナーが上位になってしまっているのだ。まるで自分たちが速くなったような気分になれて、大変気持ち良い。
折り返してから、ペースが落ちてきて、11km地点のタイムは少し遅くなっていた。このままズルズルとペースダウンするのはまずいと思い、気合いを入れたものの、お尻と足の筋肉の痛みが増してきて、ペースを上げることができない。あんまり左足に負担が掛からないように右足でかばって走るんだけど、それでも痛いし、右足が攣りそうになる。そのため、次の12km地点のタイムも、ほとんど挽回できなかった。
例年なら丸亀マラソンのコースは、折り返して西に向いて戻る後半が向かい風になる。しかし今日は相変わらず、ほとんど無風状態で暑さが募ってくる。昨日買ったばかりの防寒用ランニングシャツは、うたい文句通り熱を発しているように感じられ、暑さが募ってくる。防寒効果抜群で、完全に裏目に出てしまった。
暑かったけど、ペースが落ちてきたため、12km地点を過ぎた辺りにある給水所はパスした。水分補給は大事だけど、残りは10kmも無いし、もういいだろう。
水分補給すらパスして急いでいるのに、次の13km地点や14km地点でのタイムは、さらにペースダウンしていた。
そして、15km地点では、遂に絶望的なまで大幅にタイムが悪化した。大会自己ベストは既に完全に無理な状態になってしまった。
残りは、もう6kmしかないのだから、スパートするつもりで再度、力を入れようとするが、いくら気合いを入れても筋肉が痛くて力は入らない。左足をかばいながら走っているため右足は攣りかけていて、16km地点のタイムも、ほとんどペースアップすることができない。
ただ、大会自己ベストは完全に不可能となっているが、ゾウさんに負けたくないっていう気持ちは切れていないので、少しでも速いタイムでゴールしたい気持ちは失っていない。それだけが心の支えだ。
でも、次の17km地点のタイムも、さらにジワジワとペースダウンしている。どこまで踏ん張れるか、厳しい戦いだ。
ふと横を見ると、全身、ヒョウ柄のウェアを着たランナーが追い抜いていく。ウェアというよりかぶり物か。しかも足は裸足だ。こんなのに負けるのは悔しい限りだが、スイスイ抜いていくので着いていけるペースではない。
さらに、沿道から「大根さん、がんばれっ!」なんていう声援が聞こえてきた。しばらくすると大根の着ぐるみを着たランナーが追い抜いていく。この大根ランナーは、去年もちょうどこの辺りで抜きつ抜かれつの大接戦になった。今年もここで追いつかれたってことは、同じようなレベルなんだろう。もちろん、同じレベルと言ったって、向こうは走りにくい大根だ。追い越されるのは恥ずかしい。なので、追い越されまいと頑張るが、大根もなかなか頑張っている。しかも大根ランナーは、今、一部のランナーで流行っているゴム草履を履いているので、ペタペタと音がする。ペタペタという音が後ろから迫ってくると恐怖を覚えてしまう。
17km過ぎには毒入り給水所があるが、もちろん、こんな終盤では給水はパスする。大根は着ぐるみが暑いためか、給水所に立ち寄っており、取りあえず差を付ける。
圧倒的な走力で激走する幹事長
いよいよ最後の3kmの直線コースだ。気持ちだけは完全にラストスパートモードにして頑張る。
のだが、なんと次の18km地点のタイムは6分近くかかっていた。もう有り得ないくらい遅い。去年と全く同じパターンだ。て事は、痛めた筋肉のせいと言うより、ペース配分の失敗か。序盤は去年よりだいぶペースを抑えて走ったのに、終盤になって同じように撃沈するってのは、一体どういう事だろう。はやりスピード練習をしてこなかったためスピードが確実に劣化しているのだろうか。
それにしても、なぜ毎年、この最後の直線コースに入ると絶望的にペースダウンするのだろう。私は給水しないから、支部長の言う17km地点給水所毒入り疑惑は関係無い。単に練習不足のせいで力尽きているだけだろうか。そうだとしても、毎年、全く同じ地点から急激にペースダウンするってのは、とっても不思議。体感的には何も感じないが、やっぱり上り坂になっている影響かも知れない。
次の19km地点のタイムも、同じような絶望的なタイムだった。他のマイナーなマラソン大会なら距離表示が間違っている可能性もあるが、陸連公認コースだから有り得ない。て言うか、圧倒的多数のランナーが次々と追い越していくのだが、いくらゴールが近づいてきたからと言って、みんながみんな一気にペースアップできる訳はないので、どう考えても自分がペースダウンしているのだろう。
気持ちだけは、最後だけでも盛り返そうと必死で足を蹴り出しているし、体感的にはなんとか頑張れているような気がするんだけど、次の20km地点のタイムは1km6分を大きくオーバーするという目を覆うような悲惨なペースとなった。これも去年と全く同じパターンだ。まるで歩いているようなペースだ。だが、ここで緊張感を失うと、ゾウさんに負けてしまう。どんなにペースダウンしようとも、最後まで少しでも早くゴールしなければならない。
陸上競技場内に入れば、さすがに気分も高揚し、なんとかペースを上げてゴールに向かう。ゴール直前で、早々にゴールしていたK川さんが声援を送ってくれる。もう、すっかり着替えも済ませていたので、だいぶ早くゴールしたようだ。
〜 ゴール 〜
去年と同様に、前半は快調に走ったのに、終盤に愕然とするほど大失速してしまったため、タイムは悲惨なものに終わった。あとは他のメンバーとの戦いだ。ゴール横で、誰が帰ってくるかな、と待っていると、ふと横にゾウさんがいるのに気付いた。これまた去年と同じパターン。とっても嫌な予感。
(幹事長)「どうやった?まさか1時間50分切った?」
(ゾウ)「ふっふっふ。1時間47分でしたーっ!」
(幹事長)「えっ?47分??ひえ〜っ!また今年もゾウさんに負けてしまったあっ!」
(ゾウ)「あっはっは!やった、やったーーーっ!」
もう完敗だ。完膚無きまで叩きのめされてしまった。去年より5分も速くなったゾウさんと、去年よりさらに遅くなった私が勝負しても、もう勝負にならない。支部長の言うとおり、右肩上がりのゾウさんと右肩下がりの私はクロスして差が広がってしまった。
言い訳は無いことはない。なんと言ってもお尻から足にかけての筋肉痛だ。この痛みで後半はだいぶペースが落ちた。また、寒さ対策に万全を期したため、暑くなってしまったのも敗因の1つだろう。だが、しかし、仮に筋肉痛が無く、また暑さも無かったとしても、序盤のペースを考えると確実に負けていた。私は今日、最初の10kmを50分ちょっとで走ったが、彼女は48分で走っているのだ。なので、仮に私が後半ペースダウンしなかったとしても、追いつくのは無理だっただろう。折返し点ですれ違った時も、思っていたより遙かに前にいたから見つけられなかったのだ。
去年は、いくらなんでも女子部員に負けるなんて、すごい屈辱と衝撃だったけど、今年はもう清々しいくらいだ。こんなに差が付いたのなら、もう仕方がない。
國宗選手も調子は悪くなく、私の少し前にゴールしていたが、それでもゾウさんには惨敗だ。
呆然としていると、支部長がゴールした。
(支部長)「どしたん?ゾウさんに負けてガックリしてるんかね?」
(幹事長)「もう惨敗やで。話にならんで」
(支部長)「ゾウさんには、もうかなわないんやってば。私は分かってるから、負けても全然平気や」
(幹事長)「それでも、ここまで惨敗するとは思ってなかったよ」
支部長自身は、超惨敗した去年よりはマシだったので、暗さは無い。やはりレフコ・トライアスロンの成果が出ているようだ。
しばらくするとヤイさんが顔を歪めながらゴールした。
(國宗)「どしたんですか?辛そうですね」
(ヤイ)「また肉離れしました」
ヤイさんは以前も肉離れした事があったが、今日も同じ部位とのことだ。普通なら、肉離れなんかしたら即、リタイアすると思うんだけど、根っからのスポーツマンで強靱な肉体と強靱な精神力を持つヤイさんは、肉離れくらいでリタイアするほどヤワではない。
(國宗)「いや、いかんでしょ。そんな無理したら」
ヤイさんも今日は調子が良くて、なんと折返し点まで私のすぐ後ろを走っていたらしい。それで見つけられなかったのか。ただ、その無理がたたってか肉離れ状態になり、それから先は騙し騙し走ってきたのだそうだ。
結論を言えば、我々の不甲斐なさは大いに反省しなければならないし、ゾウさんの快走は誉め称えなければならない。しかし、ここにマラソンのレース展開の難しさが象徴されている。
我々はみんな、最初から飛ばしすぎて終盤に失速するという、これまでも何百回何千回何万回も繰り返してきた過ちを今回もやってしまったのだから、大いに反省しなければならない。しかし実は、ゾウさんも終盤は失速していて、17km地点を過ぎてからは、前半のペースに比べて1分/kmほども遅くなっている。前半のペースは過去の実績からすれば、明らかに速すぎるオーバーペースだったのだ。過去の実績との比較という意味では、我々以上にオーバーペースだったとも言える。しかし、前半のハイペースがあったからこそ圧倒的な新記録を達成することができたのだ。もし最初から安全運転をしていたら、こんな快記録は出ていなかったはずだ。
(幹事長)「良いタイムを出すためには、やはり冒険は必要なんよねえ」
(國宗)「去年も言いましたけどでも、それは練習の裏付けがあった場合ですってば」
確かにゾウさんは、本職のテニスでは、めっちゃハードな練習をしているらしい。ランニングは本職ではないけど、ランニングが本職の我々よりもハードな練習をしている。
(支部長)「わしら、ほんまにロクに練習してないもんな」
(幹事長)「わし、最近、水泳始めたで」
國宗選手の言う通り、練習をした上での冒険なら良い結果に終わる可能性もあるが、我々のようにロクに練習もしてないくせに調子に乗って冒険すると痛い目にあう。
一方、D木谷さんはと言うと、彼もまた絶好調で、自己ベストの1時間41分という好記録を出した。結局、先月の讃岐まんのう公園リレーマラソン大会で絶好調だったゾウさんやD木谷さんは今日も絶好調だし、國宗選手もそんなに悪くはなかったが、リレーマラソンで低迷した支部長やヤイさんは今日も低迷し、特に私は目を覆いたくなる超惨敗が連続した。リレーマラソンは1周が2kmで、今日のハーフマラソンは21kmだが、距離は関係ないようだ。て事は、フルマラソンだって負ける可能性が高い。
(幹事長)「今のところ、なんとかゾウさんに負けてないのはフルマラソンだけだが、もう時間の問題か!?」
(支部長)「次の徳島マラソンでコテンパンにやられるな」
去年の徳島マラソンでのゾウさんとのタイム差は僅か4分だった。ハーフマラソンで毎年5分もタイムを短縮し続けているゾウさんが勢いを持続すれば、フルマラソンなら軽く10分はタイムを短縮するだろうから、よっぽど頑張らなければ再び惨敗するだろう。
(幹事長)「でも、ここまで惨敗すると、もう悔しいとも思わなくなったよ」
(支部長)「そうやろ?私なんか前からそうや」
あんまり欲しくもない惨敗の記録証をもらってフラついているとペンギン中村くんに会う。数年ぶりのマラソン復帰レースとして、先月の満濃公園リレーマラソンに出場する予定だったのが、トレーニング中に足を故障して欠場したんだけど、今日は無事、完走できたとのことだ。
(幹事長)「奥さんも一緒に走ったんやろ?どうやった?」
(中村)「いえ、家内は先週の大阪国際女子マラソンに出たんで、今日は私の付き添いです」
(幹事長)「え?おおさかこくさいじょし!?」
大阪国際女子マラソンと言えば、今日のゲストの福士加代子が優勝してリオネジャネイロ・オリンピックの切符を手中にしたレースだ。
(幹事長)「え?あれって一般の人も出られるん?」
(中村)「はい。女性で3時間13分以内の記録があれば出られますよ」
(幹事長)「え?女性で、さんじかんじゅうさんぷん??言ってる意味が分からん」
中村くんの奥さんと言えば、9年前に出産直後の復帰戦として庵治マラソンに出場して、いきなり女子の部で4位に入賞したり、去年の徳島航空基地マラソン大会でも女子の部で3位に輝いて表彰台に上ったりした超高速ランナーだから、そういうレースに出ても不思議ではない。我々とは次元が違うのだ。
〜 反省会 〜
レースが終わると、臨時駐車場まで臨時バスで戻らなければならない。去年は大渋滞になり、臨時駐車場に着くまで1時間もかかったが、今年はだいぶマシで、30分ほどで戻れた。
車に戻り、例によって、うどん屋での反省会に繰り出すが、既にかなり時間が経ってて、もう3時が近づいている。たいていのうどん屋は2時過ぎには閉店になってしまうので、まだやっているうどん屋を探すのに苦労する。行くとこ行くとこ閉店になってて、最終的に営業しているうどん屋にたどり着いたのは、高松の街中に近い場所だった。
(幹事長)「敗因は明らかである。最近、ダラダラ練習するだけだったので、スピードが明らかに落ちている。
それに加えて、ほんの1週間前になって付け焼き刃的にスピード練習して筋肉を痛めたのが致命傷となった」
(ヤイ)「私も全く練習しなかった癖にハイペースで着いていったため肉離れしましたねえ」
やはり地道なトレーニングが求められるって事だ。
(國宗)「当たり前すぎてグウの音も出ませんね」
ゾウさんとD木谷さんは来週の坂出天狗マラソンにも出場する。2週連続なんて大変だけど、絶好調の彼らなら問題ないだろう。それどころか、D木谷さんは、さらにその翌週はフルマラソンの海部川風流マラソンに出る。21km、15km、42kmと3週間連続でレースに出るのだ。フルマラソン、ハーフマラソン、フルマラソンと2週間おきづつ3レースに出た去年の秋の私のスケジュールよりハードかもしれない。
また、今回の丸亀マラソンを欠場したピッグは、来週はフルマラソンの高知龍馬マラソンに出る。
一方、私や支部長、國宗選手、ヤイさんなどは、次のレースは4月末の徳島マラソンだ。本当なら3月辺りに1レース出たかったところだが、筋肉を痛めて歩くのも辛い状態となった今、次のレースまで2ヵ月以上も空いていて良かった。肉離れを起こしたヤイさんも同じだ。じっくり治しながらトレーニングしなければ。
(幹事長)「でも、ゾウさんには負けるんだろうなあ」
〜おしまい〜
![]() 戦績のメニューへ |