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庵治マラソン2024
第19回 高松ファミリー&クォーターマラソン in 庵治
2024年10月27日(日)、高松市庵治町において第19回高松ファミリー&クォーターマラソン in 庵治(庵治マラソン)が開催された。
庵治マラソンは、私たちにとって一番身近な場所で開催される貴重なマラソン大会だ。そのため2006年の第1回大会から2012年の第7回大会まで毎年参加していた。
ただ、その後は他のマラソン大会なんかと日程が重なったり、台風で中止になったりして、参加できない年が多くなった。
特に2013年から始まったサイクリングしまなみとは日程が重なる事が多い。そして、今年もサイクリングしまなみと同日の開催となった。
サイクリングしまなみは、地元四国で開催されるとてもとても貴重なサイクリングイベントなので、何があっても参加しなければならない。
基本的には2年おきに開催されるので、開催される年は必ず参加してきた。今年も絶対に参加する予定だった。なので、今年は庵治マラソンには出られない予定だった。
ところが!なんとサイクリングしまなみの抽選に外れてしまった。
(幹事長)「こんな事って、ある?」
(支部長)「有り得なーい!」
サイクリングしまなみのエントリーは先着順ではなくて抽選制だ。でも、これまで5回開催されてきた中で抽選に外れるなんて事は無かった。なので、抽選と言いながらも、実際には全ての人がエントリーできるものと思っていた。
でも、それは大きな勘違いだったようだ。て言うか、たぶん参加希望者が激増してきたのだろう。最近は台湾や香港からの参加者も多く、競走が激しくなったのだろう。
て事で、サイクリングしまなみに出られないなんて言う予想外の事態になったため、急遽、今年も庵治マラソンに参加する事になった。
(ゾウ)「やっほーっ!」
ゾウさんはロードバイクをやらないので、サイクリングしまなみには参加しない。一方、庵治マラソンには毎年参加している。
なので、我々がサイクリングしまなみに出てしまうと、庵治マラソンに出るメンバーが少なくなり、寂しい思いをするところだったのだ。
サイクリングしまなみには出られなくなったが、10月はめちゃくちゃスケジュールが立て込んでいる。
従来は9月初旬に開催されていた酸欠マラソンが去年から10月の開催になったため、超過激な山岳マラソンである酸欠マラソンと脱藩マラソンが2週連続で開催されると言う大惨事になったが、その後もハードなスケジュールが続いている。
10月 6日 酸欠マラソン、こんぴら石段マラソン
10月13日 龍馬脱藩マラソン
10月20日 四万十ウルトラマラソン
10月26日 善通寺フォトウォーク、空海うどんロゲイニング
10月27日 庵治マラソン
このうち、私は四万十ウルトラマラソンには出てないが、庵治マラソンの前日は善通寺フォトウォークに出たので、2日連続のレースとなった。
少なくとも香川県内の大会関係者は日程を調整して欲しいぞ。
〜 コース 〜
庵治マラソンのコースは12kmだ。
クォーターマラソンと言うのは、本来はフルマラソン(42.195km)のクォーター(1/4)の距離、つまり10.54875km(=約10.55km)を走るものだ。
ハーフマラソンがフルマラソン(42.195km)のハーフ(1/2)の距離、つまり21.0975kmを走るのと同じ考えだ。
ところが、庵治マラソンはクォーターマラソンっていう名前が付いてるのに1/4の約10.55kmじゃなくて12kmのコースだ。
実は、かつて庵治町が存在していた時は、庵治マラソンのコースは10kmだった。
でも、「10kmレース」って言うと、なんだか陸上関係者だけのマニアックな競技会のような響きがあるので「庵治マラソン」と称していた。
名前からでは距離が分からないが、フルとかハーフとかクォーターとか言わずに単に「マラソン」と銘打っている大会は数多く存在するので、それでも混乱は無かった。
一方、その頃、高松市は屋島の周りを一周する12kmコースの屋島一周クォーターマラソンてのを開催していた。
距離が12kmもあったので、本来ならクォーターマラソンとは言えないんだけど、なぜか単なる「屋島一周マラソン」ではなくて「クォーターマラソン」と銘打っていた。単なる「マラソン」ってのより、なんとなく格好いいからだろう。
屋島を一周するコースなので距離を短くすることはできなかったが、フルマラソンの1/4より多少は長いとは言っても、誤差の範囲と考えられるので、大きな問題にはならなかった。
その後、庵治町が高松市に吸収合併されたとき、この2つのレースも合体してしまった。
どちらも残してくれたら良かったんだけど、もともと香川県の自治体は高知県なんかと違ってマラソン大会にはさほど熱心ではない。
なので、庵治町と高松市が合併したのを良い事に、マラソン大会まで合体させてしまったのだ。
ちなみに塩江町が開催していた塩江温泉アドベンチャーマラソン大会も、塩江町が高松市に吸収合併されたため廃止になってしまった。
屋島一周クォーターマラソンを合併吸収した庵治マラソンは、名称を「高松ファミリー&クォーターマラソン in 庵治」に変えた。
そして、場所は庵治マラソンの場所で開催し、距離は屋島一周クォーターマラソンの12kmを引き継いだ。
(のら)「場所は庵治マラソンの場所で開催し、距離は屋島一周と同じ12kmにしたってのは分かるけど、なんでクォーターマラソンって名前まで引き継いだの?」
(幹事長)「血みどろの争いがあったんよ」
合体した後にクォーターマラソンて名前を受け継ぐんだったら、距離は以前の庵治マラソンの10kmのままで良かったと思うのに、わざわざ12kmに延ばしたのは屋島勢の意地だろう。
場所を庵治勢に譲った屋島勢としては、メンツを保つためにクォーターマラソンという名称と12kmという距離は譲らなかったのだ。
屋島一周の時は地形上の問題で距離を10.55kmにする事はできなかったが、庵治で開催するのなら従来の10kmコースでもいいし、少しだけ延長して10.55kmにする事も可能だ。
それなのに、わざわざ距離は12kmに延長して、なおかつクォーターマラソンという名称を引き継いだために矛盾が白日の下にさらされたのだ。
(のら)「誰か問題視してる人って、いるの?」
(幹事長)「距離が延びて激坂が組み込まれたから大問題だわさ」
距離が10kmから12kmに延長されたため、以前の庵治マラソンのコースに比べ、折り返し点まで1km、往復で2kmの延長となった。
そして、延長された往復2kmの区間が激坂区間なのだ。
コースは、会場の旧庵治町役場から少し走って、庵治半島の沿岸を走る県道36号線に出たら、そのまま沿岸を6km走って折り返してくるというシンプルなコースだ。太い脇道や交差点が無いから、とても分かりやすいコースだ。
折り返し点の辺りは、周囲に何の建物も無い森の中を走る道になるので何の目印も無いが、正式な大会では大きな三角コーンが立っているので間違う余地は無い。
屋島一周クォーターマラソンのコースは坂がとてもなだらかだったのに対し、庵治マラソンは坂がとっても厳しい。
コースは片道の途中に坂が3つと言うか4つある。
(のら)「3つなの?4つなの?」
(幹事長)「数え方で変わるのよねえ」
1つ目の坂は単純に上がって下るだけだ。
2つ目の坂は、複合的に細かなアップダウンがあってダラダラ続き、もう終わったかなと思ったら続けてさらに一段高い坂が待っている。これら一連の坂を全部合わせて2つ目の坂と捉える事もできるし、一段高い坂を3つ目の坂と捉える事もできる。
その後、3つ目もしくは4つ目の坂があるが、これは1つ目の坂と同じく単純に上がって下るだけだ。
途中にあるこれら3つもしくは4つの坂が終わると、最後に5km地点辺りから始まるラスボスの巨大な坂がある。坂の距離は約1kmもある。
かつて庵治マラソンが10kmコースだった時は、最後の巨大な坂が始まる手前の5km地点で折り返していたため、最後の巨大な坂を走らずに済んでたんだけど、屋島一周と合体してコースが片道1km延長になったため、この巨大な坂を1kmも延々と上らなければならなくなったのだ。
このラスボスの坂はひたすら登り続けるんだけど、1kmほど走ると少しフラットになる。そして、ちょうどそこだけガードレールの色が白から茶色に変わっている。そこに折り返し点がある。
折り返した後は、巨大な坂を下り、再び途中の3つ(もしくは4つ)の坂を越えて町の中心部に戻ってくる。
最後は、ゴール間近になったところで、県道36号線から役場がある区画に戻ってくる。
〜 会場へ到着 〜
今年の参加メンバーは幹事長、支部長、のらちゃん、ゾウさん親子、ピッグ、長谷選手、O野選手、倉石選手、T橋選手だ。
このうち幹事長、支部長、のらちゃん、ゾウさん親子、ピッグ、長谷選手、O野選手、T橋選手は去年に続いての出場だ。
一方、毎年出場していたD木谷さんは木村選手や加藤選手と共に、同日開催の金沢マラソンに出場するために金沢に行ってしまった。
ゾウさんちのジュニアは、初出場だった去年に続いて今年も親子で3kmファミリー部門に出場する。これは親と子供が一緒に3km走るレースで、庵治マラソンの目玉種目だ。
親と子は一緒に手をつないでゴールしないといけないので、親と子のどちらかだけが速くても駄目だ。
(幹事長)「ジュニアに負けないように」
(ゾウ)「プレッシャー感じるなあ」
庵治マラソンの会場は旧庵治町役場だ。
12kmの部のスタートは10時50分だが、駐車場がいっぱいになると困るので、かなり早いけど集合時間は9時にした。
(ゾウ)「ファミリー部門は10時10分がスタートですから早くはないですよ」
12kmの部はファミリー部門が終わってからのスタートになるから、ファミリーの部のスタート時間は40分も早い10時10分だ。
ちなみに、庵治マラソンには5kmの部なんてのもあるが、こちらは12kmの部がスタートした後の11時10分にスタートし、12kmの部がゴールする前に早々に終わるので、一度も見た事は無い。
庵治町は高松市内から近いので、全員が乗り合わせていく必要はないが、のらちゃんは丸亀から車で来るので、8時に私を途中で拾ってもらった。
車は順調に進み、8時半には会場に近い庵治中学校のグラウンドの臨時駐車場に車を停めることができた。
会場に早々に到着して、しばらくすると支部長も到着し、続いてゾウさん親子が遠く離れた臨時駐車場からシャトルバスに乗って到着した。
(幹事長)「なんで近くの中学校グラウンドじゃなくて遠い臨時駐車場に停めたん?」
(ゾウ)「そう指定されてたんですよ」
ファミリー部門の出場者は、なぜか駐車場が庵治中学校ではなく臨時駐車場が指定されてたんだそうだ。
(幹事長)「ファミリー部門は駐車場が指定されてるんや」
(のら)「何言ってんの。私たちも指定されてるよ」
そうか、駐車場は指定されていたのか。いつもそんなものは無視して、一番近い中学校のグラウンドに停めていたから知らなかった。
更衣スペースで着替えていると、長谷選手や倉石選手やT橋選手にも無事、合流できた。
その後、ほんの少しの時間差で渋滞に巻き込まれたO野選手が到着した。
(O野)「めちゃ混んでましたね」
(幹事長)「ほんの少しの時間差が命取りになるんよ」
我々くらいのタイミングで来ると渋滞は一切無いが、少し遅れたら大規模な渋滞が発生してしまうのだ。
さらにだいぶ遅れてピッグも到着した。彼の場合は確信犯だ。
会場に着いたら、まずは受付だ。
ゼッケンやタイム計測チップなんかは事前に送られてきているので、受付で貰うのは参加賞のTシャツくらいだ。
参加賞がTシャツになったのは喜ばしい事だ。かつて庵治マラソンの参加賞はくせ者だった。
この大会の前身だった屋島一周クォーターマラソンの頃は、参加費が僅か1000円だったにもかかわらず、素晴らしく立派なスポーツバッグをくれたりしていた。
ところが、庵治マラソンになってからは、参加費が2500円にアップしたにもかかわらず参加賞は逆にとてもセコくなってきた。
以前と同じように何かの残り物なんだけど、参加者が多くなって参加賞の数も多く必要になったためか、爪切りとかコカコーラの小さなタオルとか、本当にガッカリするものが多かった。
それが、2016年には初めてのオリジナルの参加賞として庵治マラソンの名前が入ったタオルが登場し、2019年は遂に庵治マラソンの名前が入ったオリジナルTシャツ(えんじ色)が登場した。
さらに、タンスの引き出しから、もう1枚オリジナルTシャツ(紺色)が出てきたが、過去の記事には記載されていないから、いつ貰ったのか分からない。
台風で中止になった2017年大会の参加賞が紺色のTシャツで、後から送られてきたのかもしれない。
この流れから言うと、正式大会が復活した2022年も当然のようにオリジナルTシャツを期待してたんだけど、なんと時代を逆戻りし、2016年と同じ庵治マラソンの小さなタオルとなった。
ただ、庵治マラソンは参加費が値上がりしなかったからやむを得ない。
近年、マラソン大会の参加費の値上げは著しい。何年か前に京都マラソンの参加費が2万円になったときは呆れて顎が外れた。
さらに、ここのところ、コロナウィルス対応だとかもっともらしい言い訳をしながら、あらゆるマラソン大会の参加費が異常なまでに高騰している。
3週間前の酸欠マラソンは山の上のマイナーなマラソン大会なのに7000円もしたし、2週間前の脱藩マラソンも山奥のマイナーなマラソン大会なのに9000円もした。
(幹事長)「もう貧乏人はマラソン大会に出られなくなってしまいました。しくしくしく」
(支部長)「同じですぅ。しくしくしく」
(のら)「二人とも後ろから刺されるよ」
このようなドサクサに紛れた値上げラッシュの中で、庵治マラソンは3000円だ。
(長谷)「あれ?でも去年からは値上がりしてますよ」
(幹事長)「あ、ほんとだ!」
なんと去年の2500円から500円も値上がりしてた。
とは言っても、今どき3000円で出られるマラソン大会は少ないので、貧乏人にはとても優しい。こじんまりした大会なので経費も少ないとは思うが、とても良心的だ。
なので、参加賞が小さいタオルであっても構わない。
と思っていたのに、去年は久々に参加賞が再びTシャツになった。そして今年も引き続き参加賞はTシャツだった。素晴らしい事だ。
〜 スタート前の準備 〜
スタートまでまだ2時間近くあるので、今日はゆっくり着替えができる。なーんて言っても、着替えは早い。この時期のレースは、着るものに悩む余地が無いからだ。
もちろん、ウェアの選択は、どんな季節のマラソン大会であっても最も重大な問題だ。だが、しかし、今日は悩む必要は無い。
(のら)「今日は珍しく着るもので悩まないのね?」
(幹事長)「今日は半袖Tシャツ以外に選択の余地はないやろ」
天気は薄曇りで、時折陽が射している。曇っているとちょうど良いくらいだが、少しでも陽が射すと、とたんに暑くなる。
だからと言って、さすがに秘密兵器のメッシュのシャツを着るほどではない。そこまで暑くはない。なのでウェアは半袖Tシャツ1枚で決まりだ。
着るのは去年の酸欠マラソンで貰ったピンク色の「酸欠Tシャツ」だ。背中に大きく「酸欠」と書かれたインパクトのある画期的なデザインのTシャツだ。
のらちゃんも同じものを着ている。
足はタイツは暑いだろうから履かないとして、脹脛サポーターを履こうかどうしようか迷ったが、所詮は12kmの短いレースなので不要と考え、履かなかった。
(幹事長)「あれ?ピッグは脹脛サポーターを履いてるの?」
(ピッグ)「去年履いてなかったら幹事長から『舐めとんか』って怒られましたからね。でも今年は自分が履いてないんですね!」
(幹事長)「すんませーん。舐めてます」
ランニングキャップは嫌いなので、炎天下か雨の時しか被らないから、今日は不要だ。もちろん、こんな日には手袋も不要だ。
顔を拭くハンドタオルとティッシュを短パンのポケットに入れたら、準備完了だ。
全員、着替えが終わったところでスタート前の記念撮影を行う。
元気いっぱいで記念撮影
(左から支部長、倉石選手、T橋選手、長谷選手、のらちゃん、O野選手、ゾウさん親子、ピッグ、幹事長)
まだまだスタートまで時間があるなあと余裕をかましていたら、3kmファミリー部門のスタート時間が近づいていた。スタートは10時10分だ。
急いでゾウさん親子がスタートラインに整列する。
ゾウさんジュニアは去年はマラソン大会のデビュー戦だったので緊張していたが、今年は既にベテランの風格を見せ、どっしりと構えている。
ファミリーの部は、小学生が親と一緒に走るんだけど、小学生だからと言ってバカにしてはいけない。速い子は、もうめっちゃ速い。
前の方には、見るからに速そうな親子が陣取っている。緊張の一瞬だ。彼らはスタートの合図と同時に、ものすごい勢いで飛び出していった。
3kmなので最初から最後まで全力疾走って感じだ。子供はペース配分なんか考えずに最初っからすごいスピードで飛ばすが、子供なので持久力が続かずペースダウンする場合も多い。
(支部長)「幹事長と同じやんか」
(幹事長)「わしにガキんちょみたいなスピードは無いぞ」
私も気持ちは全力疾走だが、第三者から見ると、最初っからタラタラ走っているようにしか見えない。
しばらくすると、早くもトップの親子が帰ってきた。なんとダントツの10分25秒だ。たぶん大会新記録ではなかろうか。もしそうだとすると、これまでの記録は2007年のものだから、実に17年ぶりの大会新記録だ。
1km平均のスピードにすると3分30秒弱だ。私なら、北山林道駆け足大会のものすごい傾斜の下り坂でも絶対に出せないスピードだ。
次の2位の親子も11分29秒だ。さらに13分以内に5位までの親子が帰ってきた。
しばらくすると、ゾウさん親子も帰ってきた。タイムはなんと16分13秒だ。去年は19分30秒だったから、1km1分以上も速くなっている。驚異のスピードアップだ。
たかが3kmのコースとは言え、途中に大きな坂の上り下りがあるから、私でもそんなに速く走れるかどうか自信は無い。
順位は140組中の28位だ。去年は137組中の89位だったが、今年はまだ小学生2年生なのに上級生らを蹴散らしての上位だ。凄い。凄すぎる!
(のら)「すごいやん!」
(ジュニア)「ゼイゼイゼイ(まあな)」
(のら)「お母さんにも負けないね!」
(ジュニア)「ゼイゼイゼイ(楽勝やな)」
言葉を発する事もできないくらい全力を出し切っている。
もちろん来年1月の満濃公園リレーマラソンにもゾウさんは親子で出場する。
〜 スタンバイ 〜
ファミリーの部が終わったら、いよいよ12kmレースのスタート時間が近づいてきたので、スタートラインに移動する。
12kmレースの参加者は男子555人、女子145人の合計700人で、マラソン大会としては小規模なので、それほど大混雑にはならない。
ここらで本日の目標を立てなければならない。
もちろん、どんな時でも、どんなレースでも、常に大会自己ベストを狙うのが良い子のランナーとしてあるべき姿だ。
マラソンはコースや季節によってタイムが大きく変わってくるため、違うレースのタイムを比較するのは不適当なので、どんなレースに出ても、とりあえず大会自己ベストを狙うのが良い子の正しい道だ。
特に、このレースは距離が短いし、また坂が厳しいコースだから、他のレースとの比較はできない。
なので、目安はあくまでも過去のタイムだ。
この大会には2006年の第1回大会から毎年参加していた。最初の4年間は毎年、着実にタイムが縮まっていき、2009年の第4回大会では1時間0分台のタイムを出し、1時間切りが目前に迫っていた。
だが、その後はV字回復の反対で、V字型に悪化し、毎年着実にタイムが悪くなって、1時間の壁はどんどん遠ざかっていった。
同じ距離だった屋島一周クォーターマラソンの頃は、調子が良ければ1時間を切った事もあるので、1時間切りというのは非現実的な目標ではないと思うのだが、屋島一周のコースは坂がなだらかだったのに対し、庵治マラソンは坂がとっても厳しいので、容易ではない。
距離が12kmなので、1時間を切るには1km5分を切るペースとなる。坂が無い区間なら不可能でもないペースだが、坂が厳しい庵治マラソンでは、全ての区間を1km5分を切るペースで走り続けるのは難しい。
というか老化の進行が著しい今となっては不可能だ。
なので、フラットな区間では、できるだけ速く走って貯金しなければならない。そのためには、序盤から速めのペースで突っ込む必要がある。
ただし、坂がきついと言ったって、夏場の山岳マラソン4連戦のコースに比べたら大したことはない。
5km地点から1km続く坂は最大斜度20%、平均斜度10%もある急坂だが、平均斜度10%程度の坂が何kmも続く北山林道駆け足大会や四国のてっぺん酸欠マラソンや龍馬脱藩マラソンに比べたら坂の距離が短いからだ。
また、坂はあるけど全体の距離が12kmと短いから、フルマラソンやハーフマラソンのようにレース展開の作戦を考える必要はない。序盤は抑えて走る、とかいったペース配分を考える必要はなく、ただひたすら最初から最後まで全力で走るだけだ。
作戦を考える必要が無いというのは、精神的には楽だ。何も考えず、ただひたすらに全力疾走すればいいだけだ。
もちろん、本当に全力疾走しているのか、と言われれば、それはあくまでも主観的なものであり、他人が見たらチンタラ走っている程度だろう。
でも、「こんなに無理したら後になって足が動かなくなるんじゃないか」なんてペース配分を心配せずに、何も考えずに、その瞬間その瞬間における全力を出して走ればいい、という意味での全力疾走でだ。
てな訳で、とりあえずこのレースのタイムの目標は1時間切りだ。
とは言いつつ、実際にはもう1時間は切れそうにないのが現実だ。
一昨年も去年も、1時間切りを目標にしていたのに、1時間を切れなかったどころか、初出場でどんなコースなのか全く予備知識が無くて大惨敗した2006年の第1回大会のタイムより悪い大会ワースト記録を連続して更新してしまった。
1時間なんて遥か遠くに及ばない。
(支部長)「老化が進んでるんやから、もう諦めたらどう?」
支部長に言われるまでもなく、2009年以降、毎年着実にタイムが悪くなっている要因と言えば、老化しか無い。
(支部長)「練習不足もあるやろ」
支部長に言われるまでもなく、今年も圧倒的な練習不足だ。
練習不足は今に始まった事ではなく、昔からそうなんだけど、特に今年はひどかった。月間走行距離は7月も8月も100kmちょっとで、9月に至っては70kmそこそこだ。
もともと練習が足りない私でも、年によっては9月でも200kmくらい走っていた事もあるので、いかに練習量が少なかったかが分かる。
何も、サボりまくっていた訳ではない。ひとえに今年の異常な猛暑のためだ。あまりにも暑くて、少し走っただけで足が動かなくなるため、あまり走れなかったというのが言い訳だ。
もちろん、いくら言い訳したところでタイムが良くなる訳ではない。
おんちゃんや酸欠姉ちゃんなんかは、まだ涼しい真っ暗なうちから猛練習をして、今年も素晴らしいタイムを出し続けている。要するに、やる気の問題だ。
さらに、昨日は善通寺まちなみ発見フォトウォークに参加してきた。名称はウォークだが、我々は最初から最後まで走って回る。そうしないと優勝できないからだ。
それほどシリアスなレースではないから、それほどボロボロになった訳ではないが、今年のコースは従来に比べてとても距離が長い厳しいコースになり、トータルで13kmも走るはめになった。
今日の庵治マラソンが12kmなのに、その前日に13kmも走ったら、疲弊するのが当たり前だ。
これらを考えあわせると、1時間切りは極めて非現実的だろう。
でも、他に目標も見つからないので、とりあえず1時間を目指して走るしかない。
(支部長){現実的には、去年のタイムを目標にしたらどうや?」
(幹事長)「あんな大惨敗タイムを目標にはしたくない!」
一方、のらちゃんには明確な目標がある。女子年代別部門での大会4連覇がかかっているのだ。
彼女は2019年大会で女子年代別部門で堂々の優勝を飾り、表彰式でゲストの土佐礼子さんから賞状が授与され、さらに名産の庵治石で出来たメダルも授与された。
その後、コロナのバカ騒ぎで大会は2年間中止になっていたが、3年ぶりに復活した2022年大会でも女子年代別部門で優勝し2連覇を達成した。
さらに、それに続き、去年の2023年大会でも女子年代別部門で優勝し3連覇を成し遂げた。
(幹事長)「いつまで続くかな?」
(のら)「もう今年は無理だよ」
実はのらちゃんも私と同じで、この夏は圧倒的な練習不足だ。なので今年も優勝できるかどうか、微妙なところだ。
(幹事長)「わしゃ昨日、4連覇を達成したから、もう満足じゃな」
(のら)「あんなのチョロいじゃん!」
昨日の善通寺まちなみ発見フォトウォークでは、我々は今年も圧勝で優勝し、私は驚異の大会4連覇を成し遂げた。
(酸欠姉ちゃん)「もう絶対王者ですね!」
(幹事長)「いやあ、それほどでも」
(のら)「ほんと、全然大したことないよ!」
のらちゃんも同じチームなんだけど、出ていない年があるので、4連覇を達成したのは私だけだ。
(支部長)「ライバル猫さんは今年も来てるかな?」
(幹事長)「もちろん最前列に並んでるよ」
ライバル猫さんってのは支部長が命名した名前だが、過去、のらちゃんと熾烈な優勝争いを繰り広げてきた県内随一の超有名ランニングクラブに所属するレジェンドランナーだ。
のらちゃんが参戦する前の2018年までは圧勝で優勝してたんだけど、のらちゃんが彗星のごとく現れて優勝をかっさらってしまったため、先方も必死で、今年も白熱した戦いを繰り広げそうだ。
ただし、年代別部門には毎年、その年代に達した若い人たちが新たに入ってくるので、ライバル猫さんに勝ったとしても、新たな若い世代に負ける可能性はある。4連覇は決して簡単ではないのだ。
〜 スタート 〜
いよいよスタートとなり、ピストルの音と同時にランナーが一斉に飛び出した。
旧役場の前をスタートして少し走ると、庵治半島の沿岸部を一周する県道36号線に出る。あとは折り返し点までひたすら走るだけだ。
支部長から「最初からバカみたいに飛ばすとすぐにペースダウンするよ」といつも忠告を受けているが、そもそも練習不足なので、最初っからそんなにハイペースでは走れない。走ろうと思っても走れない。
ピッグやO野選手の背中がチラホラ見えたりするが、無理して付いていくとすぐにバテるのは目に見えているので、気にしない。
のらちゃんは私のすぐ前を似たようなペースで走っていくので、取り合えず彼女に付いていく。彼女に付いていけてるうちは、そんなに遅くはないだろう。
と思ったんだけど、どうも遅いような気がする。なんとなく余裕があるのだ。
(幹事長)「これって遅くない?」
(のら)「え?そうかな?そうでもないよ」
そうなのか。これで遅くないのなら、今日は自分に余裕があるって事か。
確かに、ピッグやO野選手の背中も、それほど遠ざかる事なく、少し前に見え続けている。
よし。今日は思いのほか調子が良さそうだ。
ってほくそえみながら最初の1km地点でのラップを見て愕然。なんと5分半もかかっている。最初の1kmはフラットだから、以前なら5分を切ったりしたので、ものすごく遅い。
(幹事長)「やっぱり、めちゃ遅いじゃん!」
(のら)「あらま、ほんとだね」
単にのらちゃんも遅いだけだった。さらに、ピッグやO野選手もいつもより遅いって事だ。みんな揃って遅いだなんて、いったいどうした事だろう?
このフラットな区間で5分を切れないようだと、上り坂ではもっともっと遅くなり、平均でも1km5分は絶対に切れないから、トータルでの1時間切りは不可能になる。
なので、頑張って走ろうとするんだけど、情けないが足が動かない。会社の後輩のK野くんが涼しい顔をして追い抜いていく。
最初の1kmはフラットな区間だが、そこから先は坂が次々と現れる。
1km地点を過ぎると、まずは最初の坂が現れる。以前は負担感のあった坂だが、山岳マラソンを数多くこなしている今となっては、これくらいの坂はそれほどきつくはない。
なーんて思うんだけど、スピードは明らかに落ちていく。つまり、ペースが遅いからきつく感じないだけだ。最近、どんなレースでもよくあるパターンだ。
すると、ここまで一緒に走ってきたのらちゃんが少しずつ前にいく。なんとか付いていこうとするが、少しずつ差がついていく。
しかし、上り坂が終わると、なんとかスピードアップする事ができた。すると坂のピークを少し過ぎた辺りでのらちゃんに追いつき、下り坂で抜き返した。とは言っても、彼女もすぐ後ろを付いてくる。
このレースは距離は短いが、給水所は何ヵ所か設置されている。以前は、たかが12kmレースなので、飲んだ水が身体に回るまでにはゴールしてしまうので、少しでもタイムを稼ぐため全てパスしていた。
でも最近は、足攣り防止のため最初の給水所からすべての給水所で水分補給するようにしている。給水所で紙コップを取るのはとてもうまくなり、ほとんどタイムロスなく手早く取って飲む事ができるようになった。
今日も最初の給水所から素晴らしく手早く紙コップを取り、タイムロス無く水を口に入れて、自分ながら自分の手際に惚れ惚れする。もちろん、だからと言って遅いペースを挽回できるほどではない。
最初の坂を下りるとしばらくフラットな区間が続き、次の坂の手前で2km地点になる。坂の上り下りがあったが、この1kmもペースは変わらず、5分半近かった。
2km地点を過ぎると、再び上り坂となる。上り坂になると、とたんにペースダウンしたようで、すぐにのらちゃんが再び追い抜いていく。早くも付いていく力は無くなっているので、少しずつ背中が遠ざかっていく。
小刻みなアップダウンがダラダラ続き、しばらく走っていると、ピッグやO野選手の背中が近づいてきた。のらちゃんに追い抜かれたようだ。
最近は彼らには負け続けているので、ちょっと驚きだ。二人とも私以上に調子が悪いのだろうか。いくらなんでも遅いので、二人まとめて追い抜いた。
だが、しばらくすると、今度は二人が私を追い抜いていく。似たようなペースの競り合いだ。
3つ目のピークに上がったところに3km地点がある。上り坂が多かったせいか、この1kmは一気に6分近くかかっている。いくら上り坂があったと言っても遅すぎる。
なのに、再びO野選手の背中が近づいてきた。かなり調子が悪そうだ。追い抜きざまに声を掛ける。
(幹事長)「どしたん?足の具合が悪いん?」
(O野)「いや、そんな事はないんですけど」
顔を見ると、いかにもしんどそうだ。体調が悪いのかもしれない。
一方、のらちゃんは私と同じ良く目立つ酸欠Tシャツを着ているので、遠くなっても分かりやすいが、だんだん背中が小さくなっていき、最後には分からなくなってしまった。
なんとか頑張って一生懸命走っているつもりだが、それほど呼吸は苦しくはない。つまり、全力とは言えないような気がする。でも足がこれ以上、速く動かない。足としては全力なのだ。
3kmを過ぎると、細かなアップダウンの後に大きく下り、その後、4つ目のピークを上ったところに4km地点がある。
この1kmはほんの少しだけペースアップできたが、大きな下り坂があったんだから、もっとペースアップしたかったところだ。
4km地点を過ぎてしばらくはフラットな海岸線が続く。ここで再びO野選手が追い抜いていく。まだ力は残っているようだ。
そして、ここでライバル猫さんの背中が見えた。一昨年は彼女に負けたが、去年は似たような場所で追いついた。
追い抜きざまに声を掛けたが、なんとなく苦しそうだ。
しばらく走ると、いよいよ最後の巨大な坂が現れ、それを上り始めたところに5km地点がある。
この1kmは6分をオーバーしてしまった。まだ巨大な坂に入ったばかりなのに、既に6分を超えるなんて、もう完全に絶望的だ。
最後の巨大な坂は、以前は目の前が真っ暗になるほどの絶壁に感じられたが、夏場の山岳マラソン4連戦をこなしている今となっては、以前ほどは絶望的でない。
て言うか、一生懸命に上がっているつもりでも、たぶん以前に比べたらペースがとても遅いのだろう。なんとなく楽なのだ。頑張れてないのだ。頑張る事ができなくなっているのだ。それできつく感じないだけだ。
坂の途中で、再びO野選手の背中が近づいてきた。なんと、時折歩いているではないか。やはり調子が悪いようだ。再び追い抜きざまに声を掛ける。
(幹事長)「大丈夫かいな?」
(O野)「あ、いや、まあ、その」
ぜんぜん大丈夫じゃなさそうだけど、なんとか頑張って走り続けている。
巨大な坂の傾斜度が緩やかになったら、間もなく折り返し点になる。
折り返し点の手前でのらちゃんが折り返してきて声をかけてくれた。まだ、それほど差は付いていない。彼女も調子は悪そうだ。
折り返し点は6km地点だ。この1kmは7分近くかかっていた。ここは例年、とてもペースが落ちるが、それでもいくらなんでもこんなにかかった事は無い。トンでもなく遅すぎる。
折り返したら下り坂になるので、ここぞとばかりにペースを上げる。なーんて思うのだけど、なかなか自分の足が思うように動かないのがまどろっこしい。
若い頃は下り坂になると転げ落ちるように走れたのに、今は、まず足が思うように広がらない。もっと足を前に出したいのに足が広がらないから、チョコチョコした動きになってしまう。
それでもピッチを上げられれば良いんだけど、チョコチョコ走っているくせに回転も遅く、スピードは上がらない。ストライド走法もピッチ走法もできない体になってしまった。
折り返して支部長の姿を探したが、見つからなかった。給水所で水を飲んでいる時にすれ違ったのかもしれない。
大きな坂の下りの終盤に7km地点があるが、気持ちではガンガン飛ばしたつもりだったけど、そんなに大してスピードアップはできていない。
以前なら、この激坂の下りでは1km5分を切っていたのに、今日は5分半を切るのが精いっぱいだった。
この最大の坂の下りで5分を切れなかったら、他の区間で5分を切る事なんでできる訳がない。て事はトータルで1時間なんて絶対に切れる訳がない。て言うか、ものすごい惨敗ペースだ。
巨大な坂の後は海岸線のフラットな直線区間が続く。海から少し向かい風が吹き付けてきて、ちょっと涼しくなる。
再び上り坂に入ったところで8km地点となる。この1kmはほぼフラットな区間だったのにジャスト6分かかっている。ひどい。もう完全に力尽きたんだろうか。
その後はアップダウンが繰り返される区間になり、9km地点で見たラップは、なんと再び1km6分半もかかっていた。それほど大した上り坂でもないのに、そんな事ってあるだろうか?
たかが12kmレースなのに、終盤で大撃沈するなんて、情けない。終盤と言ったって、ハーフマラソンなら、まだ序盤を過ぎたところだ。
気合を入れるために、ここで支部長が言ったように、目標を去年のタイムに切り替える。
と思ったんだけど、去年のタイムを思い出せない。全く思い出せない。見たくもない大惨敗タイムだったからだろう。
なので、何の目標も無くなった。
次の区間もアップダウンが続きはするが、基調的には下りが多い。しかも、もう残り3kmなので、なんとか頑張って走ったつもりだ。それなのに、10km地点で見たラップはジャスト6分かかっていた。
これまでなら、速いときは5分を切り、そうでないときでも5分ちょっとで走っていた区間だ。一体どういうこと?
もう残り2kmなんだから、ラストスパートだと思ってペースアップしようと頑張る。
でも、頑張って走ったつもりだったのに、最後の4つ目の上り坂があったせいで、坂を下った11km地点で見たラップは、再び6分をオーバーしていた。もう全然スパートできていない。
それでも、残りは1kmだ。過去は、最後の1kmは、調子が良い時は1km4分半くらいのペースでフィニッシュしていたし、調子が悪くても5kmは切っていた。
なのでかなり頑張って走っているつもりなんだけど、でも今日は、やはり全くペースが上がらない。
ゴールが見えてきたので最後の力を振り絞って走るんだけど、どうしてもスピードに乗れない。
〜 ゴール 〜
ゴールゲートの向こうには、既にゴールしたメンバーの顔が見えるので、頑張ってゴールゲートに突っ込んでゴールした。
調べてみたら、なんと去年のタイムより3分以上遅い極端な大惨敗だった。
去年のタイムだって目も当てられない大惨敗タイムだったのに、さらにそれよりも大幅に遅かっただなんて、もう絶望のどん底だ。
こんなに遅かったのなら、去年のタイムを覚えていたとしても、挽回はできなかっただろう。
ただ、空前の大惨敗は私だけではなかった。
のらちゃんも去年のタイムより3分以上遅い大惨敗で、大会4連覇を逃してしまった。
また、ピッグやO野選手は去年はギリギリ1時間を切っていたのに、今年は10分前後もタイムを落とし、O野選手は私より遅れてゴールした。
支部長も去年より4分以上も遅い大惨敗だった。
ライバル猫さんも去年より少しタイムが悪かった。それでも、去年は私たちが圧勝したが、今年はギリギリの勝負だった。
一方、T橋選手らは去年より良いタイムだったし、会社の後輩のK野くんやペンギン中村君の奥さんなんかも去年より良いタイムだったから、何か異常気象で全ての人が惨敗した訳ではないようだ。
我々だけが揃って大惨敗したのは、どういう理由だったのだろう?
昨日の善通寺まちなみ発見フォトウォークに出て疲れていたのは私とのらちゃんだけで、他のメンバーは出ていないから関係ない。
(支部長)「だから老化やってば」
(幹事長)「惨敗してない人もいるよ」
(支部長)「まだ老化の歳になってないからやがな」
人によって老化の始まりは異なるのかもしれない。
〜 反省会 〜
レース後は、いつものように春日川の川沿いにある湯楽温泉に繰り出して疲れを癒した。
レース後に温泉に入るの気持ち良い。身体もさっぱりするし足の疲れも和らぐ。
温泉の後は、いつものように私の好きな春日町市場で肉うどんを食べる。ここの肉うどんは、うどんより肉の方が量が多いくらいで、ペース配分を考えないと肉が残ってしまうほどだった。
だったんだけど、明らかに毎年、肉の量が減り続けている。去年もそう思ったが、今年はさらに一段と肉の量が減っている。
ここんとこ、あらゆるものが値上がりして、うどん屋さんの原材料も値上がりしてるだろうから、肉の量を減らしたのだろう。
それでも、まだまだ他店に比べたら肉の量が圧倒的に多いので満足だ。
落ち着いたところで反省会をしなければならない。
1kmごとのラップを見ると、最初から最後まで、どの区間も去年のタイムよりだいぶ遅い。特に中盤以降は激しく遅くなっている。前半で無理した訳でもないのに、中盤以降に極端に遅くなっている。
(幹事長)「やっぱり老化やろか?」
(のら)「今年の私たちは明らかに練習不足だよ」
やっぱり練習は嘘を付かないって事か。当たり前すぎるな。
これで毎週のようにレースが続いた10月が終わった。
後は12月のホノルルマラソンまでレースは無い。しばらくのんびりゆっくりできる。
(支部長)「その油断が死を招くんやがな」
(幹事長)「あ、やっぱり?」
ちょっと心を入れ替えて練習しないといけないなあ。
(のら)「正式なレースは無いけど、自主開催のトレランがあるよ」
そうなのだ。
正式なレースはしばらく無いけど、来週には六甲全山縦走トレランの後半戦を決行するし、それが終わったら京都一周トレイルにも挑戦する予定だ。
その合間を縫って、2月の善通寺五岳山空海トレイルの練習もする予定だ。
(支部長)「トレランばっかりやんか」
(幹事長)「普通のマラソン大会は惨敗続きやから、これからはトレランに活路を見出さんと」
〜おしまい〜
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