第72回 丸亀マラソン大会

〜 極寒のレースで復活の兆し 〜



2018年2月4日(日)、第72回香川丸亀ハーフマラソン大会が開催された。
毎年、ペンギンズの初レースは1月の満濃公園リレーマラソンだけど、あれは動物チームで出る遊び半分て言うか遊び全部の行事であり、真剣勝負のレースとしては、この丸亀ハーフマラソンが初レースとなる。

(ピッグ)「でも、満濃公園リレーマラソンは遊びと言いながら、今年もゾウさんに負けたから、えらく悔しがってましたよね」
(幹事長)「遊びと言えども真剣に取り組まねばならぬのじゃ」


しかし、丸亀マラソンは正真正銘の真剣勝負だ。このレースは、ほとんど坂が無い日本陸連公認の高速コースを走るってことで、良いタイムが期待できる。そのため、毎年、このレースはやる気まんまんで出場してきた。
ところが去年は大変なことになった前年の12月4日の那覇マラソンの直前に交通事故で肋骨を3本も骨折してしまい、12月いっぱいは安静を余儀なくされた。ようやく軽くジョギングし始めたのは1月初めの満濃公園リレーマラソンの直前からで、そのため満濃公園リレーマラソンでは想像を絶する遅さで惨敗した。自分では全力疾走しているつもりなのに、トンでもなく遅いのだ。理解を越える空前絶後の遅さだった。1ヵ月の安静期間のうちに筋力が極端に弱っていたのだ。もともと真面目にトレーニングしている人なら、1ヵ月も休めば走力は大幅に落ちるだろうけど、私のように、もとからチンタラ練習しているだけのランナーなら、1ヵ月くらいサボったって大した影響は無いように思えるのだが、レベルが低ければ低いなりに、やはり落ちるようなのだ。

(支部長)「いや、それは老化の影響もあるで。若い頃は回復が早いけど、歳とったらなかなか元には戻らないんや」

確かに、高齢者の場合、それまで元気だったのに、骨折して入院したら、それっきり寝たきりになってしまうケースは多い。

(幹事長)「って、ワシはそこまで高齢者ではないぞっ!」

てことで、完走すら不安なままスタートした去年のレースだったが、たまたまスタート時に、すぐ側に2時間のペースランナーがいたもんだから、何も考えずに彼らに盲目的に着いていったら、最後まで全然ペースダウンすることなく楽勝でゴールできた。2時間という遅いペースだったから無理なく完走できたんだけど、それでも完走できたことで怪我からの復活が嬉しかった。
ところが、その後、5月の連休中の登山で山から滑落して膝の靱帯を損傷してしまい、3週間後の小豆島オリーブマラソンでは、まともに走ることもままならず、あり得ないような悲惨な大惨敗ぶりだった。その後、徐々に回復していったと思ってたんだけど、支部長の言うように回復のスピードはとても遅く、去年11月の瀬戸内海タートルマラソンのタイムも悪かったし、さらに12月の那覇マラソンも大惨敗を喫してしまった

てことで、今回、坂が無くてフラットな丸亀マラソンでも復活の兆しが見えなければ、このまま落ち目街道まっしぐらだ。低迷のきっかけは交通事故や登山事故だったとしても、それをきっかけに転落する一方で回復しないとなると、これはもう疑う余地無く歳のせいだ。つまり、もういくら頑張っても二度と復活はできないって事になる。

(支部長)「もう歳なんやから、復活なんてかなわない夢を追いかけるのは諦めるべきやな。タイムなんか気にしないで気楽に走ったらええやんか」
(幹事長)「そ、そんなあ・・・」


まだまだ諦めきれない私としては、今回の丸亀マラソンで、なんとか復活の兆しを見いだしたいのだ。
てことで、密かに悲壮な覚悟を持って臨んだレースだ

(ピッグ)「悲壮な覚悟は分かりましたけど、ちゃんと練習はしたんでしょうね」
(幹事長)「なに疑ってんの?」
(ピッグ)「登山部の活動のコーナーを見ると、毎週のように登山に行ってますけど」
(幹事長)「ランニングより登山の方が楽しいんだもーん!」


〜 エントリー 〜


丸亀マラソンは、高速レースとして全国的にも名高いことで、以前から人気が高かったが、昨今の異常なまでのマラソンブームのせいで、毎年、さらに参加者が増加している。ただ、会場の丸亀陸上競技場はキャパが大きいため、定員には余裕がある。そのため、一応、定員は1万人となってて、申込者が1万人に達すると受付は終了してしまうが、それとは別枠で、大会前日に会場へ行けばエントリーが可能だ。そうは言っても、前日申込みなんて、なんだか不安なので、早めに申し込むことに越したことはない。

我々一般部門のエントリーは、去年からBとCに分かれた。以前はエリートランナーがA部門で、一般ピープルはB部門だったが、一般ピープルが細分化され、過去3年間で男子なら1時間50分以内、女子なら2時間以内の記録を出したランナーがB部門で、それ以外はC部門となった。そしてB部門でエントリーするためには、自己申告だけじゃなく、証拠となる記録証のコピーを郵送しなければならない。ほとんどのマラソン大会で、エントリー時に自分の過去のベストタイムを申告し、そのタイム順にスタートの順番が割り振られているが、あくまでも自己申告なので、適当に申告する人も多く、そのため、本当は遅いのに前の方からスタートして後ろのランナーの邪魔になる人も多かった。そういうのを排除するために厳密な管理にしたのだろう。
て事で、慌てて過去の実績を調べてみたが、2013年には1時間50分を切ってたけど、それ以降は惨敗続きでB部門の参加資格をクリアできていないことが分かった。去年も交通事故明けでギリギリで2時間を切っただけだから、当然、今年もB部門でのエントリーはできなくて、C部門でのエントリーとなった。D木谷さんだけは1時間50分をクリアできているが、支部長やピッグも近年は惨敗続きで1時間50分をクリアできていない。

(幹事長)「なんとしても、再び1時間50分の壁を破ってB部門でエントリーしたいよなあ」
(支部長)「無理無理。もう歳やから、我々は1時間50分を切れない体になったんよ」


一方、ゾウさんは女子だから2時間をクリアしてれば良いんだけど、2年前には1時間50分をもクリアしているので、堂々とB部門でエントリーできる。

(幹事長)「いーな、いーな」
(ゾウ)「でも去年は惨敗だったから、今年はリベンジです!」


確かにゾウさんは去年、彼女としては惨敗したが、それは出産後3ヵ月足らずだったからだ。産後3ヵ月足らずで完走するなんて、それだけですごいと言うか、考えられない力だ。あれから1年が経ち、1月の満濃公園リレーマラソンでは私らを蹴散らしたゾウさんだから、今年は完全復活の可能性が高い。

て事で、今年はのほか、支部長、ピッグ、ゾウさん、國宗選手、ヤイさん、DK谷さん、ペンギン中村くんがエントリーした。
ピッグは実は3年ぶりのエントリーだ。一昨年はなんとスキーに行ってサボってしまったのだ。

(幹事長)「ペンギンズ創設メンバーでありながら、マラソンよりもスキーを優先するっていう精神構造が理解できんなあ」
(ピッグ)「一昨年の事をしつこいですねえ」


そして去年は子供さんが受験を控えているからという意味不明の理由で欠場した

(幹事長)「どゆこと?」
(支部長)「何の関係があるん?」
(幹事長)「子供が受験やったら父親は家に居ない方が良いんじゃない?」
(支部長)「家におったら勉強の邪魔になるやろ?」
(ピッグ)「まさか1年も前の事を蒸し返されるとは思いませんでしたねえ。ほんっとに、しつこいですねえ」


過去2年の汚名返上のためピッグが今回のレースに賭ける意気込みには、ただならぬものがあった。

(ピッグ)「いやいや、そんな事はないですって。何も気にしてないんで」

一方、スーパーアスリートウルトラマラソンアイアンマン小松原選手は、今年は子供さんが受験を控えているからというやむを得ない事情で欠場した。

(小松原)「すんません」
(幹事長)「そら仕方ないがな」
(支部長)「やむを得ないよな。頑張ってな」
(ピッグ)「私の場合と態度が違いますがなっ!」


さらに高速ランナーW部選手は同日に開催される愛媛マラソンに出場するため丸亀マラソンには出ないこととなった。昔から丸亀マラソンと愛媛マラソンは、1週間ズレることもあるが、日程が重なる年も多い。ちなみに高知龍馬マラソンは、今年は2週間後なので丸亀マラソンとは重なってはいないが、私たちがエントリーしている海部川風流マラソンと同日だ。数少ない四国の貴重なマラソン大会が、なんでこんなに同じ時期に集中しているのか大いに疑問だ

(幹事長)「もうちょっと日程調整って、できないもんか?」
(小松原)「自治体の間で色々と思惑があるんじゃないですか?」


〜 駐車場 〜


レースの1ヵ月ほど前に、今年もペンギン中村くんから連絡がある。

(ペンギン)「駐車場に初めて当選しました!」
(幹事長)「え?もう当選発表になってるん?」
(ペンギン)「今まで毎年はずれていたから、嬉しいな。幹事長も当たってますよ。今まで抽選で外れた事ないんじゃないですか?」


駐車券はギリギリまで送られてこないが、丸亀マラソンのホームページに既に当選者が発表されているとのことだった。

昔は会場である丸亀競技場の駐車場に先着順で停めていたが、参加者が増加するにつれ、遅く行って停められなかった車が会場周辺に溢れかえって大混乱するようになったため、事前に駐車場を申込んでいた人にだけ先着順で駐車券が送られてくるようになった。駐車場も丸亀競技場の駐車場だけでは対応できなくなって、遠く離れた土器川河川敷の臨時駐車場なども使われるようになり、申込みが遅れると遠方の駐車場しか当たらなくなった。
それがいつの間にか先着順じゃなく抽選になった。それでも当初は、どこも当たらないって事はなく、たいていは遠方の駐車場券が送られてくるようになった。遠方の駐車場はキャパがでかいので、オーバーするってことはなかったからだ。ところが最近は、それでも足りなくなったようで、ペンギン中村くんのように、どこの駐車場も当たらないっていう人が出てきたのだ。そうは言っても、メンバーのうち誰かが駐車券をゲットすれば乗り合わせて行けるので、全員が外れるなんていう末期的な事が無い限り問題は無い。

(支部長)「いや、問題あるで。遠方の臨時駐車場は時間がかかるで」

今年の臨時駐車場は海岸の工業地帯に設けられており、会場まではシャトルバスで送迎してくれるんだけど、マラソン大会開催のために交通規制が敷かれているため、渋滞で時間がかかって仕方ないのだ。なので、できれば丸亀競技場の駐車券が欲しいところだ。でも最近は、メンバーのうち誰一人、丸亀競技場の駐車場が当たらなくなってきた。いくらなんでも、それは、おかしい。利権と不正の臭いがする。なーんて不信感を抱いていたが、去年は私の元に丸亀競技場の駐車場の駐車券が送られてきた。そして今年はゾウさんが丸亀競技場の駐車場の駐車券をゲットした

(幹事長)「最近、運が良くなったな」
(支部長)「個人的には外れが続いてるけどな」


〜 ドタキャン 〜


大会の数日前になってヤイさんから連絡が入る。

(ヤイ)「耳の調子が悪くて目眩がするので、今回は欠場します」
(幹事長)「え?耳の調子が悪いって?それって重病じゃないんですかっ?」
(ヤイ)「病院で診てもらったら、疲れやストレスが原因らしいんですけどね」
(幹事長)「ヤイさんはストレスは皆無でしょ?」
(ヤイ)「年末の大掃除とかで疲れが出てるんですよ!」
(支部長)「そういうのは鍛えれば治るんじゃない?」
(ヤイ)「薬飲んでなんとか抑えてるんですよ!」


取りあえず、当日、会場へは来ると言うので、調子が良ければ走れるかも知れない。期待しよう。

さらに、大会2日前になって國宗選手から連絡が入る。もちろん、レースの直前に入る連絡は悪い知らせと相場が決まっている特に國宗選手からの連絡なら間違いなくドタキャンの連絡に決まっている。分かり切っている。徳島マラソンなんて4年連続でドタキャンしてるし。

(國宗)「あのう、夜分遅くに済みません」
(幹事長)「ああ、はいはい」
(國宗)「実は、明後日の丸亀マラソンなんですけど・・・」
(幹事長)「ああ、はいはい」
(國宗)「あの、実は、急に出られなくなりまして・・・」
(幹事長)「ああ、はいはい」
(國宗)「えーと・・・」
(幹事長)「ああ、はいはい」
(國宗)「って、理由は聞かんのですかっ!」
(幹事長)「どうせ急な仕事が入ったとか何とか言うんやろ?」


本当に仕事でした。土日連続で休日出勤するとのことだ。ご苦労様です。
もちろん、國宗選手の名誉のために言うが、なにも彼はマラソンを止めてしまった訳ではない。それが証拠に、1月の満濃公園リレーマラソンでは2年連続で恥ずかしいおサルの格好をして参加した

(幹事長)「なんで選りに選って恥ずかしいおサルの格好を選んだん?」
(國宗)「あれが走りやすいんですよ。今年も幹事長に圧勝したでしょ?」


〜 前日受付 〜


レースの受付は前日と当日があり、どっちでもいいが、私は丸亀に実家があり、しょっちゅう丸亀に行ってるので、前日の土曜日に済ませた。自分だけ前日に受付したって、どうせ他のメンバーは当日に受付するので、あんまり意味は無いんだけど、なんとなく安心できる。
受付ではゼッケンと記念品をもらう。記念品は毎年、Tシャツだったんだけど、一昨年は珍しくバスタオルだった。同じようなTシャツが毎年、積み上がっていたので、バスタオルになって良かったと思っていたが、去年から再びTシャツに戻っていた。ただ、今年のTシャツは珍しく緑色の良いデザインのものだった。なぜか丸亀マラソンのTシャツは、と言うか、多くのマラソン大会のTシャツはデザインがイマイチで、着たいという気持ちが起きないものが多いが、去年11月の瀬戸内海タートルマラソンにしても、12月の那覇マラソンにしても、今年1月の満濃公園リレーマラソンにしても、最近のTシャツはデザインが素敵だ。

Tシャツには第72回と描いてあるが、もちろん、これは嘘だ。よく「幹事長は何回くらい出てるんですか?」って聞かれて「第1回から出てるよ」って答えると、みんな私を仙人でも見るかのように見て驚くが、もちろん私は72歳にすらなってないので、それは勘違いだ。本当の第1回大会は71年前ではなくて21年前の1997年に丸亀城築城400年記念大会として開催された。当時はまだこのホームページを開設してなかったため記事は残っていないが、翌年の1998年の第2回大会からは毎年記事を掲載している。そのまま第4回までは正直な回数だったのに、2001年の第5回大会のとき、突然50回も上げ底されて第55回になった。1997年の第1回大会の前年には第50回香川ロードレースが開催されていたので、いきなりそれを足したのだ。
香川ロードレースというのは、専門の陸上競技関係者しか出ない地味な大会であり、今の丸亀マラソンとは似ても似つかない全く別のレースだった。長距離レースではあったものの、距離だってフルマラソンの時もあれば35kmレースなんて中途半端こともあったし、レースの性格が全く異なっていた。水増しの事情については、第56回(本当は第6回)の記事に詳しく書いているが、理由はもちろん、回数が多い方が伝統がある由緒正しいレースのように聞こえるからだ。もちろん、私は回数の水増しを非難するつもりは毛頭無い。私の故郷のマラソンであり、回数が多い由緒正しいレースのように聞こえた方が、知らない人に対しては格好良いから、それでいい。第1回と言うか第51回の頃は、毎年、コースがコロコロ変わり、私の実家のすぐ裏の農道に毛が生えたような道を走ったりしていた草レースだったのが、今や陸連公認の高速コースになって全国的にも有名になり、定員1万人があっという間に一杯になってしまうなんて、地元の私としては嬉しい限りだ。

受付が終わって競技場を見ると、3kmレースをやっていた。以前は3kmレースも同じ日にやっていたような気がするが、今年は前日にやっている。出場しているのは大半が中高生で、社会人は少ない。男子のトップの高校生は9分を切っていたから、1km3分を切るペースだ。つまり100m当たり18秒を切るペースだから、私らでは100mも無理だろう。女子でもトップは10分ちょっとだから、似たようなものだ。
また以前は小学生なんかのレースもやっていたんだけど、今年は小学生のレースは駅伝になっていた。駅伝は駅伝で面白いけど、個人戦をやって欲しいな。

天気予報では、大会当日は極端に気温の低い寒気が攻めてくると言う。今年は1月中旬以降、例年以上に強烈な寒気が繰り返し日本列島を襲っており、北日本や日本海側は大雪に見舞われている。四国は雪は少ないものの、気温は低いし風が強烈で、本当に寒い日が続いている。ところが大会前日はなぜか穏やかな天候だった。気温は低いんだけど、天気が良くて風が無いもんだから、スタンドの日当たりの良い場所にいるとポカポカ感じるくらいだ。でも、これは今日だけで、大会当日は数年に一度という強烈な寒気がやってきて、雪も降るっていう天気予報だ。寒いのが苦手な私としては辛いところだ。
ただ、大会当日だけいきなり寒くなるのは対応できないが、今年は1月中旬以降、ずうっと寒くて風が強烈な日が続いており、その中で練習してきたので、なんとなく寒風が吹きすさぶ中でのランニングに少し慣れてきたような気がして、多少は不安感が少なくなっている。もちろん、程度の問題だけど。

レースが終わると、今年も金さんのランニング教室がある。金さんと一緒に高橋尚子さまが来るのなら万難を排してでも参加するところだが、今年の相棒は千葉ちゃんだったので、パスして、会場周辺をブラつく。
例によって、ランニンググッズを色々と売っている。一昨年は防寒用の長袖ランニングシャツなんてのを買ったが、今年は足が攣るのを防止する薬物を探した。去年の龍馬脱藩マラソンでは、終盤に脹ら脛が攣って走るどころか歩くこともできなくなってしまった。以前はフルマラソンに出たときに、終盤に足が痛くて歩くこともできなくなるってことはよくあったが、足が攣るということはあんまり無かった。だが龍馬脱藩マラソンだけでなく、空前の大惨敗を喫した那覇マラソンでも足が攣りかけたし、最近、ちょっと不安があるのだ。だが、普通のエネルギー補給用のゼリーなんかは売っていたが、足が攣るのを防止するマグネシウム入りのものは無かった。仕方なく帰りにすポートデポに行ったら、マグネシウム入りジェルが賞味期限切り間際ということで激安で売られていたので、まとめ買いした。これで当分は安心だ。


〜 会場へ出発 〜


レース当日の朝、天気予報では「雪が降るかも」って言ってたが、空を見ると快晴だ。それに風がほとんど無い。強烈な寒気のせいで気温は低いが、風が無くて晴れてさえいれば体感温度はだいぶマシだ。
と思っていたら、善通寺の友人から「こっちは雪が降ってるよ」なんて連絡が入る。善通寺が雪なら丸亀も雪が降ってるかも知れない。テレビを見ると、三豊の方では高速道路が積雪で通行止めになってると言ってる。狭い香川県なのに高松と西讃で気象が全く違っている。大丈夫かいな。

丸亀までの行程は、一番遠方のヤイさんがミニクーパーで我が家へ来て、うちでミニバンに乗り換えて出発する。まずはピッグ支部長を拾い、さらに坂出でゾウさんを拾って丸亀競技場へ行く。D木谷さんペンギン中村くんは別行動で現地集合となった。
レースのスタート時間は、エリートランナーは10時35分、一般ピープルB部門は10時50分、我々C部門は11時だ当日の受付は、その1時間前の10時までだ駐車場は丸亀競技場の駐車場なので、10時ギリギリに行っても良いんだけど、ギリギリに行くと、丸亀競技場に隣接した駐車場とは言え、かなり遠方しか停める場所がなくなるので、ちょっと早いかなとは思うが、私んちを7時30分に出発し、高松を出たのが7時45分頃だ

(幹事長)「目眩は治りましたか?」
(ヤイ)「いや、まだ、起床した時は出ますね」
(支部長)「走ったら治るって」
(ヤイ)「薬で抑えているだけだから無理ですってば!」


ヤイさんは今日はあくまでも応援だけにすると言う。残念だなあ。
車で西に向かうと、だんだん雪が降ってきて、風も強くなってきた。雪は大したことはないが、風は強烈で吹雪状態だ。この中を走るのは厳しそうだ。それでも車は順調に進み、予定通り8時20分頃にゾウさんを拾う

(幹事長)「ゾウさんは体調はどう?」
(ゾウ)「年末から体調崩して大変だったんですよ」


とは言え、スーパーアスリート・ゾウさんだから大丈夫だろう。その後、雪は小降りになり、9時前には丸亀競技場に到着した

(支部長)「まだ早いな。どうする?」
(幹事長)「どうするって、何を?」
(支部長)「車の中で待機する?」


外は寒いから、ギリギリまで車の中で待ってから会場へ行こうと言うのだ。

(幹事長)「何を言うかーっ!子供は風の子やあーっ!」

車の中で待機しても面白くも何ともない、って思って外に出た。その瞬間、後悔した。強烈な風と雪で、ものすごく寒いのだ。でも、せっかく早く来たのに、車に引き返すのもつまんないので、そのまま風に逆らってスタンドに歩いていく。雪はどんどん激しくなり、うっすらと積もり始めた。去年も天気は悪かったが、今年ほど気温が低くなかったので、雪じゃなくて雨だった。それにしても、最近、マラソン大会で天気が悪い事が多い。先月の満濃公園リレーマラソンも2年連続で雨が降って寒かった。日本一雨が少ない香川県地方にあって、秋から冬にかけては特に雨が少なく、こういう事は珍しい。丸亀マラソンだって、18年前の第4回大会は冷たい雨が降って惨敗したけど、それ以降は雨は降ってなかったのに、去年、今年と2年連続で天気が悪い。8年前の第33回小豆島オリーブマラソンで大雨の中を快走してからは、雨そのものに対する抵抗感は払拭されているから、寒くない季節なら雨でもいいんだけど、今は一年で一番寒い時期なので、冷たい雨の中を走るのは嫌だ。ただ、雨に比べれば雪の方がマシだ。雨なら確実に濡れるけど、雪は風で飛んでいけば濡れなくて済む。気になるのは雪より風だ。


〜 会場到着 〜


会場に着いて他のメンバーの受付を済ませたら、陣取りだ。例年なら、空いているバックスタンドの端っこの客席に陣取るんだけど、雨が降っていた去年に続き、今年も雪を避けるために屋根があるメインスタンドに陣取ることにする。ところが屋根があれば雪は降らないが、強烈な風が辺り構わず吹き抜けていき、どこに行っても強烈に寒い。今日は仕方ないかなあって観念し始めた頃、ヤイさんが穴場を見つけてきた。一番上の3階部分の、さらに一番高い壁際の場所だ。そこなら壁に遮られて風が来ないのだ。ほとんどの人は2階部分しか目に入らないので、3階まで来ている人はあんまりいない。

(幹事長)「よくもまあ、こんな穴場を見つけましたねえ」
(ヤイ)「私はレース中もずっと待機ですから、できるだけ風が来ないところでないと堪りませんからね」


そうか。私らはレースが始まるまでの待機だが、ヤイさんはレースが終わるまで私らを待ってくれるので、風が吹き抜ける場所では耐えられないのだ。
風も強いが、雪もどんどん激しくなってきて、視界が悪くなる。しばらくして視界が少し晴れると、辺り一面真っ白になっている。私らが集合するグランドの芝生も真っ白だ。あんな所に集合したら寒くて仕方ないぞ。

雪でフィールドが真っ白になった丸亀競技場


しばらくしたらペンギン中村君が合流する。

(幹事長)「その後、調子はどんなん?」

ペンギン中村君はちょっと前に膝を痛めて、ここんとこ、ほとんどランニングの練習はできていない。なので、今日は完走だけが目標だそうだ。
集合時間締め切りの10時40分までは、まだ1時間以上もあるが、取りあえず着替えることにする。

(ピッグ)「今日も何を着るかで悩むんですか?」
(幹事長)「いや、今日は悩む余地は無いやろ」


何を着るかマラソン大会において最も重要な要素だ。寒いのは大嫌いだけど、暑くなるとバテてしまうから避けなければならない。一昨年の丸亀マラソンは寒かったので、買ったばかりの防寒用長袖ランニングシャツを着て、その上から半袖Tシャツを重ね着し、さらにその上にもう1枚着ようとしたら國宗選手から厳しく止められて断念して、2枚でスタートした。ところが、気温は低いものの、珍しく風が全く無かったもんだから、走っているとどんどん暑くなってしまった。買ったばかりの防寒用ランニングシャツは、うたい文句通り熱を発しているように感じられるほど防寒効果抜群で、完全に裏目に出てしまった。2枚重ね着したときは、途中であまりにも暑くなって耐えきれなくなって、走りながら1枚脱いで腰に巻いて走ることもある。もちろん、そんな事をしてると大きなタイムロスにつながるので、何を着るかは非常に難しい問題なのだ。

(支部長)「それは気にしすぎやってば。最初から気にしなければ悩まなくても済むんやってば」

確かに、直前まで何を着るかで悩みまくって右往左往した時の結果を見ると、いずれも無惨な結果が並んでおり、そんな事で悩まずにレースに集中した方が良さそうだとは思う。でも寒くて辛いのも嫌だし、暑いのも嫌だ。できるだけ最後まで快適に走りたい。

(支部長)「だから、それは本末転倒や。暑かろうが寒かろうがマラソン大会は辛くて厳しいものや。快適に走ろうだなんて心構えが間違ってる」

ただし、今日は迷う余地は無い。強烈な風雪の中を走るんだから、防寒に徹しなければならない。去年は雨だったので、濡れてもベチョベチョしないように登山用に愛用している吸湿性と速乾性に優れたインナーウェアを着た。しかし今日は雨じゃなくて雪なので、濡れる心配は不要で、防寒が最優先だ。なので一昨年に買った防寒用長袖ランニングシャツを着る。生地の厚さは、そんなに厚いってわけでもないが、背中の首筋の部分が補強されて暖かくなっている。その部分が暖かいと、身体全体が暖かく感じるのだそうだ。
その上には去年のタートルマラソンでもらったTシャツを着た。オリーブマラソンのTシャツも長年、パッとしないものが続いたが、今回は鮮やかなピンク色で、是非一度着たいと思っていたのだ。でも、この重ね着でも今日の寒さに耐えられるか不安だ。一昨年は3枚目を着ようとして國宗選手から厳しく止められたが、今日は一昨年よりはるかに寒い。周囲を見ても、ウィンドブレーカーを羽織っている人や、雨合羽を着ている人がいる。ただ、ウィンドブレーカーや雨合羽はヒラヒラバタバタして風の抵抗が大きそうだ。それに、今は雪が降ってるけど、天気予報ではスタートまでには天候は回復しそうだ。なので、取りあえずいざというときのために被るビニール袋だけポケットに入れて、3枚目を着るのは止めておく。
もちろん今日は迷うことなくランニングタイツも履いた。ランニングタイツは、本来は足のサポートのために履くらしい。何をサポートするのか良く分からないが、テーピングテープと同じ働きをするらしい。と言っても、そもそもテーピングテープの働き自体が分からないので、ランニングタイツの効用は分からない。最近は多くのランナーがタイツを履いているが、プロ級の選手は決して履いていないので、どこまで意味があるのか大いに疑問だ。個人的には、サポートになると言うより、足が突っ張ってむしろ走りにくい。足に負荷がかかって、かえって疲れるんじゃないかっていう疑惑がある。でも、今日のように気温の低い日には防寒のために履くべきだろう。
雪が降ってるとなると、嫌いなランニングキャップも被るべきか悩んだが、こんなに風が強いとキャップは吹き飛ばされそうなので、被らないことにした。頭が寒そうなのは不安だ。
ピッグは、去年、関係会社のSTNetから着用を依頼されたインターネットサービスPikaraの宣伝Tシャツを着ている。一方、支部長は今回はPikaraTシャツじゃなくて、こんぴら石段マラソンのTシャツを着ている。私がピンク色で、ピッグは蛍光色の緑で、支部長は派手な黄色だ。3人とも良く目立つ色だが、色のコーディネートという意味ではシューズやパンツの色とバラバラで、全くセンスが無い。

雪も解けてやる気も沸いてきたメンバー
(左から幹事長、支部長、ゾウさん、ピッグ、中村選手)
(撮影:ヤイさん)


着替えが終わると、持ってきたバナナを1本食べる。今日は朝食は家を出る前に食べてきたが、だいぶ時間が経っているので、この当たりで補給しておく必要がある。
10時10分となり、ようやく集合開始となったが、もちろん私らは、あんな寒そうなグランドに降りていく気にはなれない。ギリギリまで風の無い場所で待ちたい。ところがゾウさんがソワソワし始める。

(ゾウ)「もう降りていかなくちゃ!」

ゾウさんはスタートが10分早いB部門だから、集合時間も我々C部門より10分早く、10時30分までなのだ。

(幹事長)「それでもまだ20分もあるやん」
(ゾウ)「もう20分しか無いんですっ!」


そうこうしていると、だんだん天気も回復してきて日射しが出始めた。するとグランドの雪もみるみるうちに解けていく。ちょっと寒さも和らいだの、渋々降りていくことにした。


〜 集合 〜


集合場所はB部門もC部門も同じグランドで、ゼッケンに書かれたアルファベット順にA列から整列していく。アルファベットは事前に申請した目標タイムに基づいて速い順になってるんだと思うが、あんまり覚えていない。ゾウさんはE列で、私はJ列、支部長とピッグはK列というようになっている。そのうちA列からF列までがB部門で、G列以降がC部門だ。
スタートしてからの混雑を避けるためには、できるだけ前の方からスタートした方が良い。タイムはゼッケンに着けたチップでネット計測してくれるから、後ろの方からスタートしても構わないんだけど、後ろの方からスタートしたら、仲間同士でおしゃべりしながらゆっくり走るおばちゃん軍団なんかにブロックされて走りにくい。昔は参加者が少なかったから、邪魔なランナーがいても、そのうちバラけてきて空いてきたが、1万人以上も参加するようになってからは、最後まで混雑は緩和されず、最後までおばちゃん軍団に前をブロックされたままになるので、それは避けなければならない。自分と同じ速さのランナー達と一緒に走れば、邪魔なランナーを追い抜く必要も無ければ、後ろから抜かれる事も無いので、秩序良く走ることができる。ただ、今回はみんなと一緒に走りたいので、自分のゼッケンに記載されたJ列ではなく支部長らと一緒にK列に並んだ
雪は止んだものの、相変わらず風は強烈で、もろに風に当たると、とても寒い。でも大勢のランナーが集合している中にいると、風よけになって少しマシだ。さらに日射しが出ると寒さが和らぐが、基本的には雲が多いから、あんまり期待はできない。

10時35分になり、招待選手を始めとするトップランナー達がスタートした。昔はプロ級のランナーも我々一般ピープルと一緒にスタートしてたんだけど、最初だけでも目立とうとしてトップランナーの中に混じって調和を乱す素人ランナーを排除するために、トップランナー達がスタートした15分後に一般ピープルB部門のスタートとなる。そしてさらに10分後に我々C部門がスタートする。なので、いったん集合しても、前の組がスタートするたびに少しずつ移動していく。競技場の大きなモニタースクリーンにはテレビ中継の映像が映し出されていて、いきなり村山謙太が飛び出し、面白そうな展開になっているので、しばらく見ていたいんだけど、すぐに追い出される。

(幹事長)「まだまだスタートまで時間があるんやから、テレビ見たいよなあ」
(ピッグ)「もっと自分のレースに集中してください!」


競技場から出てスタート地点に移動していると、風よけが無くなってモロに風が当たるようになって寒い。寒くて体がカチカチだ。こんなに体が固くなっていると、当然ながら、いきなり全力で走るのは無理だ。なので、シリアスなランナーはウォーミングアップが不可欠だ。しかし、我々のような一般ピープルにはウォーミングアップは百害あって一利無しだ。どうせ序盤は大混雑でまともに走れないので、その時がウォーミングアップだ。

スタート時間が迫ってきたので、本日の目標を設定せねばならない。もちろん、どんな時でも、どんなレースでも、大会自己ベストの更新を狙うのが良い子の有るべき姿だ。しかも、この丸亀マラソンは坂の無い高速コースなので、良いタイムを狙いたいのが常だ。丸亀マラソンの大会自己ベストは5年前に出したものなので、少しでもそれを上回りたい。そのためには、多少のリスクを冒してでも最初からハイペースで入り、そのままいければ好タイムが出るし、駄目なら撃沈したって仕方ないと諦めるのが丸亀マラソンに臨むいつもの姿勢だ。。
しかし、最初に書いたように、今の私は正直言って自己ベストの更新なんて不可能に近い状況だ。交通事故や登山事故のせいで、去年のマラソン大会はことごとく惨敗が続いた。距離は短いとは言え、先月の満濃公園リレーマラソンだって大惨敗のタイムだった。なので、心の片隅に微かに自己ベストを狙いたい気持ちはあるものの、現実的には長期低落傾向を食い止める事が最優先だ。坂が無くてフラットな丸亀マラソンでも復活の兆しが見えなければ、このまま落ち目街道まっしぐらで、二度と復活はできないって事になる。だから、好タイムの可能性がある高速コースではあるが、今回はリスクを冒して結果的に撃沈したら元も子もないので、ほどほどに攻めて撃沈だけは避けたい

そもそも、丸亀マラソンのコースは、ほとんど坂が無い日本陸連公認の高速コースだし、気温が低いから良いタイムが期待できる。それなのに、私はなぜか坂が非常に多くて厳しいコースの瀬戸内海タートルマラソンの方がタイムが良い。おそらくタートルマラソンは前半から坂が多くて厳しいコースなので、終盤の失速を恐れて序盤からペースを抑えめに走っているため、終盤に失速しない事も多く、結果的に良いタイムが出やすい。一方、丸亀マラソンはほとんど坂が無い高速コースで良いタイムが期待できるため、ついつい調子に乗って序盤からガンガン飛ばしてしまい、結局、終盤に大失速するというワンパターンを繰り返している
大会自己ベストを出した5年前のレース展開も同じで、中盤まで非常に良いペースを維持できてたんだけど、そのペースが若干オーバーペースだったようで、終盤にガクンとペースダウンしてしまったが、トータルではかろうじて大会自己ベストを出せたというものだった。つまり、タイムは悪くないが、理想的な展開とは言えない結果だったのだ。
逆に去年は、交通事故の直後で完走すら難しいと思ってたから、何も考えずに2時間のペースランナーに盲目的に着いていったら、最後まで全然ペースダウンすることなく楽勝でゴールできた。ペースが遅かったからだけど、最初から抑えて走れば最後までペースダウンしないっていう当たり前の事が証明された。
理想的な走り方というのは、序盤は抑えめに走って、後半にペースアップするという展開だ。ただ、前半をあんまり抑えて走ってしまうと、いくら後半でペースアップしても、トータルで良いタイムを出すのは難しい。いくらペースアップと言っても、そんなに大してペースアップできるはずはない。なので、前半を程よく抑えて走らなければならないが、その加減が非常に難しい。どれくらいのペースで走り出せば良いのかは、永遠のテーマだ。序盤に無理しないで、っていうのは分かるが、長期低落傾向に歯止めを掛けるためには、ある程度は最初から頑張らなければならない。とても難しい。

(支部長)「何をゴチャゴチャ悩んでるんや。今日の強風の中で良いタイムを出すなんて無理やろ」
(幹事長)「おっしゃる通り!」


こんな強烈な風が吹いている中では好タイムは期待できないが、特に厳しいのは後半だ。風は西風なので、西に向いて走る後半はモロに向かい風になるから極端にペースダウンすることが予想される。て事は、前半は追い風だから、前半は無理して抑えずに、調子に乗って風にも乗ってガンガン飛ばした方がいいのかも。前半にいくら抑えても、どうせ後半は向かい風で苦戦するんだから同じことだ。それなら前半は抑えずに飛ばした方がトータルとして良いタイムになるかも

(ピッグ)「それって、結局、調子に乗って最初から飛ばして終盤に大失速するという何十年も続いているお決まりの惨敗パターンじゃないですか」
(支部長)「ま、どっちにしても17km地点の給水の後はガクンとペースダウンするからな」


支部長は17km地点の給水所の水に毒が入っていると頑なに主張している。なぜなら、そこからゴールの丸亀競技場までの直線部分では、それまでどんなに快調に走っていても、必ず失速してしまうからだ。17km地点の給水所では水分を取らない私も、毎年、失速しているから、私は毒入り説には否定的だが、失速するのは同じだ。何か秘密が隠されているのは間違いないないだろう。
いずれにしても、大会自己ベストは難しいとしても、せめて来年はBブロックからスタートできるよう再び1時間50分を切ることを目指そう!

(幹事長)「そやろ?」
(支部長)「しつこいなあ。もう歳やから我々は1時間50分を切れない体になったと言ってるやろ!」


あーだこーだと話していたら、後ろから会社のK原さんに声を掛けられた。

(幹事長)「うわ、お久しぶり。よく分かりましたね」
(梶W)「あれだけ大きな声で騒いでいたら分かるがな」


K原さんは会社の先輩だけど、いつまでも元気そうだ。
B部門の選手もスタートし、最後のエネルギー補給としてゼリーを吸いながらゆっくり移動していくと、ようやく競技場の南側の国道に出た。ここからだとスタート地点の表示が見える。以前は、我々の前にスタート地点までにものすごい数のランナーがいたが、既にB部門の人達がスタートしてしまっているので、我々の前のランナーは少なくなっている。混雑が減るという意味では、ブロック別のスタートは走りやすい
今日はゲストに千葉真子が来ていて、キンキン声でハイテンションの場内放送で盛り上げている。


〜 スタート 〜


いよいよC部門のスタートの号砲が鳴り、スタート地点までダラダラと動き始める。みんな一斉にスタートしていた時はスタート地点を越えるまで10分くらいかかったりしてたけど、ブロック別スタートの今日は2分ほどスタート地点を越えた。そしてスタートラインを越えたら、割りとすぐに小走りが可能となった。前にいるランナーが少ないので、割とスムースだ。とは言え、当分は小走り状態だ。ここはウォーミングアップと割り切らなければならない。あちこち身体をぶつけながら他人をかき分けて走っていく迷惑な人もいるが、そんな事をしてはいけない。マナー違反で他のランナーの迷惑になるし、自分だって無駄な体力と精神力の浪費になる。最初の1kmくらいはウォーミングアップと割り切って、ゆっくり走ればいい

なんて思いながら走っていると最初の1km地点の表示が見えてきた。時計を見ると5分30秒ほどかかっている。混雑によるタイムロスのせいとは言え、ちょっと時間かかりすぎださすがに、ちょっと焦る。ウォーミングアップ代わりのスローペースとは言え、前の人にぶつからないようにして走っているので、自然に走るより、むしろ筋肉を使っている。こら、あかんがな。
周囲を見るとピッグや支部長も混雑に苦戦している風だ。右へ左へ他人をかき分けながら追い越して走るのは体力と精神力を無駄遣いする割には大してペースアップできないってのは重々承知している我々だけど、二人ともこまめに他のランナーを追い抜いて少しでもペースアップを図っている。彼らに離される訳にはいかないし、自分自身も走りにくくて仕方ないから、やむを得ず遅いランナーをかき分けて追い抜いていく

次の2km地点で時計を見ると、さっきよりは多少はマシになったけど、まだまだ遅い。せっかく気合いを入れて意気込んでスタートしたのに、出鼻をくじかれている。「なんで、こんな遅いランナー達が前の方にいるんだ」って腹を立てながら苦労して追い抜いていく。
次の1kmは丸亀城に向かう直線区間で、混雑も多少マシになってきたため、3km地点で見たラップは5分ちょっとにまで落ち着いてきた。よしよし。以前は最初の数kmは1km5分を切るペースで走っていたけど、今日はそこまで突っ込んで終盤に撃沈したら元も子もないので、1km5分ちょっとで走り続けよう。走っていて快適なペースだ
と思ったんだけど、ピッグはなおも前へ前へ移動していく。ピッグは永遠のライバルなので、まだまだ序盤のうちから離される訳にはいかない。しかし、せっかく快適なペースで走り始めたのに、あんまり無理はしたくない。これは困った。これが支部長なら、いくら前半で引き離されても、たいていは終盤に沈没するので抜き返せば良いが、ピッグは最後まで突っ走る可能性が高い。去年11月のタールマラソンでも最後まで追いつけなかったし。でも、やっぱり今日は長期低落傾向に歯止めを掛けるのが最優先だから、できるだけリスクを回避して走ることにして、ピッグを深追いするのは止めた
なーんて思いながら次の4km地点で時計を見たら、なんと再びラップが悪くなっている。ピッグがペースアップしたんじゃなくて自分がペースダウンしていたのか!慌てて気合いを入れ直して走ると、次の5km地点でのラップは5分ちょっとに回復した。
気温が低く、強烈な風が吹いているんだけど、前半は追い風なので、あんまり風の抵抗は感じない。気温が低いので、暑くはないし、ちょうど良い感じ。

5km地点には最初の給水所がある。混雑しているし、まだレースは始まったばかりで喉は渇いていないので、いつもなら給水はパスするところだ。もともと私の場合、あんまり喉が渇かない体質なので、ハーフマラソンなら給水無しでも全然平気だ。しかも今日は寒くてあんまり汗もかいていない。とは言え、最近、気にしているのが足の攣りだ。攣りを防止するためには水分の補給は欠かせない。そもそも「給水は喉が渇いてからでは遅く、早め早めに給水しろ」ってのが鉄則だ。てなことで、今日は最初の給水所から真面目に水分を補給した。混雑しているので少しタイムをロスするのが痛いところだが。
給水所の辺りで早くも折り返してきたトップランナー達とすれ違う。競技場のスクリーンで見たスタート直後の様子では、村山謙太が飛び出していたが、今は先頭は黒人選手が1人で抜け出していた。

すれ違ったトップ選手を見ながら、ふと気が付いたら、気のせいか支部長が徐々に離れていく。いや、気のせいではない。妙に支部長が攻めている。支部長も永遠のライバルなので、こんなところで離される訳にはいかない。しかし、今日はあんまり無理はしたくない。それに、ピッグなら一度離されると再び追いつくのは容易ではないが、支部長の場合は10回のうち8〜9回は終盤で沈没するので、ここで先行を許しても取り返しはつく。去年の那覇マラソン龍馬脱藩マラソンでも、最初は先行を許したが、その後、追い抜いた。てな事で、取りあえずあんまり無理して深追いするのは止めて、支部長を解き放つ
なーんて思いながら次の6km地点で時計を見たら、なんと再びラップが悪くなっている。支部長がペースアップしたんじゃなくて自分がペースダウンしていたのか!デジャブのような展開に慌てて気合いを入れ直して走ると、次の7km地点でのラップは再び5分ちょっとに回復した。

と思ったら、さらに次の8km地点では再び少し悪くなっている。多少のペースの変動に一喜一憂するつもりはないが、平均して期待したほどのペースにはなってない。このままでは1時間50分は切れない。しかも後半は強烈な向かい風だから、ますます苦しい戦いになりそうだ。ただ、1時間50分は切れなかったとしても、とりあえず最近の長期低落傾向に歯止めを掛けるのが最優先だから、終盤に潰れることだけは避けたいので、あんまり無理してペースアップするのは止めておく

そろそろ半分が近づいてきたので、この辺りでマグネシウム入りジェルを飲む。ジェルなので飲みやすいだろうと思っていたら、これが結構、濃厚で、走りながらでは飲みにくいし、口の中がベチャベチャになって気持ち悪い。ちょっと考え物だった。次の9km地点の手前には2つ目の給水所があり、まだ喉は渇いてないけど、口の中が気持ち悪かったので水をもらって流し込む。
そんなこんな事してたからか、9km地点のラップは大幅に悪化していた。こら、あかんがな。てことで危機感を持って走ったら、次の10km地点のタイムは少し持ち直した。さっきから同じ事を繰り返している。もっと安定して速いペースで走らなければいけないんだけど。

10km地点を過ぎてしばらく行くと、折り返し点があるので、すれ違うランナーの中から知った顔を必死で探す。するとゾウさんを発見。ウォークマンをして集中してたけど、大きな声を掛けると気付いてくれた。さらに折り返し点に近づくと、200mほど前をピッグが走っていく。下を向いて一生懸命な顔だったので、こっちには気付いてくれなかった。さらにほんの数10m前を支部長が走っていったが、同じく下を向いて一生懸命な顔だったので、こっちには気付いてくれなかった。なんでみんな、そんなに必死に走ってるんだ?
なーんて思いながら自分が折り返して、分かった。折り返したとたん、強烈な向かい風になるのだ。そうなるだろうと分かってはいたんだけど、折り返すまではまるで無風のような状態で走っていたもんだから、いきなり強烈な向かい風になると、すれ違うランナーを見る余裕なんて一気に消え失せて、下を向いて歯を食いしばって走るしかない

すれ違って後続のランナーを見ると、後から後から、はるか遠く地平線のかなたまで、夥しい数のランナーが走ってくる。かつて制限時間が2時間5分だった頃は、僕らのような劣等生ランナーの後ろには、もうほとんどランナーはいなかったのだが、最近は制限時間が3時間にまで延びたため、色んな人が参加するようになり、僕らのような低レベルのランナーが上位になってしまっている。まるで自分たちが速くなったような気分になれて、大変気持ち良いのだが、参加者が激増したため、知った顔を探すのは困難になってしまった。特に今日は強風の向かい風と戦わなければならないので、すれ違うランナーの顔を見るのは難しい

とにかく風が強く、こんな強風とまともに戦っていたらすぐに力尽きてしまう。なので、ここは風よけ作戦を敢行する。体がでかくて同じようなペースを走っているランナーを見つけてピッタリ後ろに着くのだ。ところが、これがなかなか簡単ではない。みんな似たようなペースで走ってはいるものの、完全に同じペースのランナーってのは、そうそう居ない。しかも体が小さい女性では風よけになりきれない。ようやく見つけたと思って走っていても、素人だからペースの上がり下がりがあって、なかなか一定のペースで走ってくれない。「もっとちゃんと走れよ!」って言いたいところだが、もちろん言えない。しかも、ちょうど同じくらいのペースだと思って後ろにピッタリ着くと、こっちは風の抵抗が弱まり走りやすくなるので、ペースを遅く感じてしまう。それで後ろに着くのを止めて追い越そうとすると、向かい風がモロに当たって走りにくくなり、ズルズル後退してしまう。なので、自分のペースより少し速いランナーを風よけにしなくてはならないんだけど、どれくらいのペースの人が良いのか見極めが難しい。
なーんてアホな事を繰り返していると、ペンギン中村選手が私を見つけてくれて声を掛けてくれた。よく見つけてくれたもんだ。嬉しい。

折り返してから後は11km地点12km地点13km地点とペースは確実に落ちていき、1km5分半近くなる。でも、頑張ってペースアップしようとすると、風よけの人を離れて自分で進まなければならなくなるので、かえって消耗してしまう。難しいところだが、少し風が弱まった瞬間を捉えて前に進んだりする。
13km地点の手前には3つ目の給水所があるが、ここでもこまめに水分を補給する。

少し前を走っている支部長は、後半になるとガクンと落ちると思っていたんだけど、なんと、むしろさらに少しずつ離れていってしまい、だんだん背中が小さくなる。意外な展開だ。私もいつも序盤に飛ばして終盤に撃沈するパターンから抜け出せないが、支部長はさらに極端で、序盤はものすごいスピードで飛ばして終盤には完全なる撃沈をする事が多い。ただ、たまに終盤まで撃沈しないこともあり、6年前の第66回大会では最後までハイスピードを維持し、素晴らしい自己ベストを叩きだした事もある。しかも、支部長は一昨年からレフコ・トライアスロンで鍛えまくっており、最近は坂にも強くなるなど、着実に実力がアップしてきているので、今日もこのまま逃げ切られる可能性がある。

風は相変わらず強風で、気温も低いが、防寒用ランニングシャツの防寒性能は強力で、特に寒さは感じない。ただ、何も被っていない頭は寒いし、手袋を履いているものの手も冷たくてかじかんでいる。
14km地点15km地点のラップは、1km5分半近くで低迷しているが、この風の強さを考えると、もうペースアップは諦めた方が良さそうだ。残り6kmを1km5分で走れば1時間50分は切れるが、どう考えても難しそうだ。それでも長期低落傾向に歯止めを掛けるためには、少しでも良いタイムでゴールしたいという思いが強いので、ここでモチベーションを失った訳ではない。まだまだ戦う姿勢は捨ててはいない。
そのため、16km地点でのラップは少し盛り返し、もしかして残りを1km5分で走って1時間50分を切れるかも、なんて思ったけど、17km地点でのラップが5分半近くになっていたので、やっぱり諦めた。それでも、このままズルズルとペースダウンすると嫌だなと思っていたけど、まだ、なんとか踏みとどまっている。

しかも、ここへ来てようやく支部長の後ろ姿が大きくなってきた。明らかにペースダウンしている。この勢いなら、すぐに追いつけるぞ、と思った瞬間、17km過ぎにある4つ目の給水所支部長が突然、立ち止まって屈伸をし始めた。やっぱり支部長は期待を裏切らない!支部長が言うように、この給水所の水に本当に毒が入ってるのかどうかは分からないが、私としては残り4kmの地点で給水する必要は無いので、そのままパスして走りすぎた。
ここからゴールの丸亀競技場までの直線部分では、それまでどんなに快調に走っていても、必ず失速してしまう。それも少しずつペースダウンするんじゃなくて、いきなりガクンと大失速する。それまでどんなに快調にペースを維持していても、この最後の直線部分でいきなり大幅にペースダウンするのだ。私は以前から最後の給水所はパスしているので、毒のせいではない。この最後の部分は、なかなか自覚できない程度なんだけど、ゆる〜い上り坂になっているが、坂と言っても、たかが4kmで15mほど上がるだけだ。もっと激しい坂があるタートルマラソンに比べてもペースダウンが激しいから、坂が原因とも思えない。とても不思議だが、私だけでなく他のメンバーも一様に最後の直線区間ではガクンとペースダウンしているから、何か秘密が隠されているのは間違い無い。

なーんて思いながら走ってたんだけど、18km地点でラップを確認すると、なんと少しだけどペースアップできている過去、ここでペースアップできたことなんて記憶に無い。1つの可能性としては、ここまでモロに西に向かって風と戦っていたけど、最後の区間は南西方向に折れるから、向かい風の抵抗がかなり軽減されたのかも知れない。風は相変わらずきついけど、どちらかと言えば向かい風から横風に近くなってきている。これはいけるかもしれない。
もう残り3kmとなると、気持ちは完全にラストスパートモードだ。例年なら、気持ちだけはラストスパートモードになっても、実際に時計を見ると大幅にペースダウンしてて愕然とするんだけど、19km地点でのラップは、ほんの少しとは言え、さらにペースアップできている。風向きが変わったおかげに違いないんだろうけど、ここへ来て他のランナーをどんどんゴボウ抜きできている。例年なら、自分ではペースアップしているつもりでも、他のランナーが次々と追い越していくので、自分はペースダウンしているってのを痛感させられる区間だが、今日は明らかに余力が残っているようだ。レース終盤で余力が残っているなんて、珍しいと言うか、気持ちいい。

一気にモチベーションがアップし、もしかして奇跡が起きるかも知れないと思って最後の力を振り絞ってペースアップしようとする。少し前を見ると、スタート前に会ったK原さんの後ろ姿が見える。彼を目標にして追いつこうと思ったんだけど、なぜか少しずつ背中が離れていき、追いつけない。この勢いの差を考えると、私が追いついたんじゃなくて、梶Wさんが私を追い抜いていったんだろう。
それでも必死で頑張って走ったつもりだったんだけど、最後の20km地点で見たラップは、なんと大幅にペースダウンして5分半をオーバーしていた。さっきまで調子に乗っていたけど、さすがにここへ来て力尽きたのか。気持ちは全然切れてないし、主観的には快調に走れているつもりだし、他のランナーをどんどん追い抜いているのに、ここでペースダウンするなんて悲しい。それでも気持ちは切れていない。

いよいよ最後にコースは道路から競技場の敷地に入っていく。ここで頑張って少々タイムを縮めてもあんまり意味は無いんだけど、それでも、最後まで少しでもタイムは縮めたい気持ちは残っていて、気持ちを一段、切り替えて、ペースアップする。他のランナーをかき分けて競技場のトラックに入っていく。


〜 ゴール 〜


競技場の中に入るとますます気分は高揚し、最後は短距離走のような全力疾走でゴールすることができた
結局、タイムは1時間50分を少しオーバーし、大会自己ベストはもとより、Bブロックでスタートできる1時間50分もクリアできなかったけど、そんなに悪いタイムでもなかったから、最近の長期低落傾向に歯止めをかけることはできたと言えよう。
終盤に撃沈したパターンの時は、ゴールすると、もう足が動かなくなるが、今日は足は全然大丈夫で、まだまだ走れそうな余力が残っている。後から考える結果論で言えば、これならもうちょっと前半から突っ込んでたら良かったかなあ、なんて思う。せめて前半に支部長の先行を許さずについて行っていれば、1時間50分をクリアできたかも知れない。でも、それはあくまでも終わってからの結果論であり、今日は怖くてあんまりリスクは取れなかったから仕方ない。これでなんとか長期低落傾向に歯止めがかかったので、来年はリスクを取って序盤から突っ込んで走ってみよう

しばらくしたら、すぐに支部長も帰ってきた。私と2分くらいしか違わなかったから、支部長としても今日は悪くないタイムだ。

(幹事長)「前半は絶対に飛ばし過ぎやって」
(支部長)「なんか調子良かったからな。でも最後で力尽きてしまった」


力尽きたとは言っても、15kmまでの積極的な走りは評価できる。それに、支部長としても久しぶりにゾウさんに勝った

(支部長)「え?ほんと?ゾウさんには、もう永遠に勝てないと思ってたのに」

ゾウさんは出産直後で完走するのも辛そうだった去年よりは大幅に回復したけど、まだまだ完全復活ではないようで、我々より少し遅かった。
一方、どんどん背中が遠くなっていったピッグは我々より数分速く、1時間50分をクリアしてゴールしていた。
さらにD木谷さんはもっと速く、1時間40分ちょっとでゴールしていた。

(D木谷)「前半は良い調子で走ってたんですけど、後半は大きく失速してしまいました」

やはり後半の強烈な向かい風に苦しめられたようだ。
スタンドに戻って着替えていると、中村くんが戻ってきた。

(幹事長)「お、どうやった?」
(中村)「なんとか完走はできましたけど、後半はきつかったですね」


何ヶ月もほとんど走れてなかったので、やはり厳しかったようだが、完走できたのは良い兆しだ。


〜 反省会 〜


レースが終わり、駐車場に戻る。去年はものすごい大渋滞になってて、脱出するのが大変だったが、今年は少し遅めに行ったためか、全然混雑してなくて、割とあっさりと脱出できた
ゾウさんは子供の面倒を見ないといけないとのことで先に帰ったので、残りのメンバーでうどん屋での反省会に繰り出す。既にかなり時間が経ってて、もう3時近い。たいていのうどん屋は2時過ぎには閉店になってしまうので、まだやっているうどん屋を探すのに苦労したが、国分寺まで戻ってきたら一福が開いていたので、ようやく昼食にありついた。冷え切った体に暖かいうどんがとても美味しい。

(幹事長)「今日は久しぶりに気持ちが良い!」

去年の丸亀マラソンは交通事故の直後で完走するのがやっとで、その後、オリーブマラソンは登山事故の直後で空前絶後の惨敗だったし、秋になっても龍馬脱藩マラソン那覇マラソンも考えられない大惨敗が続き、さらに1月の満濃公園リレーマラソンでも過去最悪の遅さだった。それに比べて今日は、そんなに大したタイムではないが、なんとか最近の長期低落傾向に歯止めがかかったのは間違いないので、本当にホッとした。嬉しい。

(幹事長)「支部長やって、まあまあのタイムやったから、まだまだ歳ではないで」
(支部長)「そやな。もうちょっといけるかもしれんな」


さて、次のレースは、ゾウさんとD木谷さんは例年通り来週は坂出天狗マラソンに出場する。2週連続は大変そうなので、私はパスしたが、彼らはエネルギーが溢れているから大丈夫だろう。
一方、私はその翌週の海部川風流マラソンに出る。D木谷さんとピッグも一緒だ。海部川風流マラソンは好タイムが出やすいと評判のレースで、D木谷さんもピッグもフルマラソンの自己ベストは海部川風流マラソンで出したものだ。今回の丸亀マラソンでなんとか長期低落傾向に歯止めをかけることができたので、次はフルマラソンでも好タイムを狙わなければならない
そして、その後は3月末に徳島マラソンがある。海部川風流マラソンで好タイムを出せれば、最後の仕上げとして全力で取り組まなければならない。

(ピッグ)「それって本気で言ってるんですか?」
(幹事長)「気持ちだけは、な」
(ピッグ)「実際にはスノボーに行ったり登山に行ったりするんでしょ?」


マラソンだけが人生ではないので、2月、3月はスノボーと雪山登山にも行かなければならないが、マラソンに悪影響が出ないように怪我しないように慎重にやるぞ。


〜おしまい〜




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