四国ペンギンズ
四電ペンギンズ
坂出天狗マラソン2025
第31回 坂出天狗マラソン大会
2025年2月9日(日)、第31回坂出天狗マラソンが開催された。
坂出天狗マラソンは丸亀マラソンなんかに比べたら世間での知名度が低いマイナーなマラソン大会だが、なんと歴史は丸亀マラソンより古い。
1週間前の丸亀マラソンは、今年が第77回だなんて銘打ってるけど、もちろんこれは大嘘で、本当は今年が第27回目だ。第1回大会から連続出場している私が言うのだから間違いない。
丸亀マラソンの記事にも書いているように、第1回大会は1997年に丸亀城築城400年記念大会として開催されたんだけど、2001年の第5回大会のとき、突然50回も水増しされて第55回になったものだ。
1997年の第1回大会の前年まで50年間にわたり開催されていた香川ロードレースという大会の回数を突然、足すというトンでもない暴挙に出たからだ。(断わっておくが、私はこの暴挙については大賛成だ。私の故郷のマラソン大会が由緒ある大会のように聞こえるからだ)
香川ロードレースというのは、陸上競技の専門家しか出ない閉鎖的な業界内の大会であり、今の丸亀マラソンとは似ても似つかない全く別のレースだった。
なので、今年で第31回目を迎える坂出天狗マラソンの方が本当は丸亀マラソンより2年だけ古い。
ただし、坂出天狗マラソンも少し水増ししている。
コロナのバカ騒ぎでマラソン大会が軒並み中止になる前の2020年は、丸亀マラソンが第74回(すなわち第24回)で坂出天狗マラソンが第26回だったから、坂出天狗マラソンの方が2年古いって事がよく分かった。
ところが、3年ぶりに復活した2023年の大会は、丸亀マラソンが中止になった2年間の大会をノーカウントとして第75回(すなわち第25回)としたのに対し、坂出天狗マラソンは中止だった2021年と2022年の幻の大会もカウントして第29回と銘打った。
なぜ開催もしてないのに中止になっていた2年間をそのままカウントしたのだろうか。
理由は簡単だ。丸亀マラソンの回数水増し作戦に対抗して、少しでも回数をかせぐために水増し作戦に出たのだ。回数が多い方が伝統がある由緒正しいレースのように聞こえるからだ。(古くから続く丸亀と坂出の対抗意識は根深い)
一気に50回も水増しした大胆な丸亀マラソンに比べて、僅か2回分水増ししたって焼け石に水なんだけど、涙ぐましい努力ではある。
いずれにしても、坂出天狗マラソンはマイナーで知名度が低いけど、東京マラソンや大阪マラソンなんかの新参者に比べたらずっと由緒ある大会だ。
(ゾウ)「それなのに、ずうっと参加してくれませんでしたね」
地元のゾウさんは、昔から坂出天狗マラソンの運営に関わってきたから、ずうっと「参加してくださいよ」って言い続けてたんだけど、毎年、丸亀マラソンの翌週に開催されるもんだから、私としては2週連続のレースは避けたいので、ずうっと出場してこなかった。
(ゾウ)「オリーブマラソンと秋吉台カルストトレイルランとか、酸欠マラソンと脱藩マラソンとか、2週間連続で出ているレースはあるじゃないですか」
(幹事長)「どれも出ない訳にはいかない重要な大会だからな」
私にとって坂出天狗マラソンは、オリーブマラソンや秋吉台カルストトレイルランや酸欠マラソンや脱藩マラソンほどの重要性は無い。
本格レースである丸亀マラソンで全力を使い切った翌週に、距離が15kmという中途半端な坂出天狗マラソンに出るモチベーションは皆無だった。
て事で、ゾウさんのお誘いにもかかわらず、素知らぬフリをして回避してきた。
しかし2023年に、ようやくコロナのバカ騒ぎが収まって色んなマラソン大会が一気に復活したから、嬉しくなって舞い上がってしまい、ついフラフラとみんなで発作的にエントリーしてしまった。
そして、一度参加してみると、なかなか楽しいマラソン大会だったので、去年2024年も参加したし、今年も参加する事にしたのだ。
〜 エントリー 〜
坂出天狗マラソンは、坂出在住のゾウさんは地元の大会ということで、かつてはミス坂出としてお世話係として参加していたが、最近はお手伝いしながら、選手としても参加している。
(幹事長)「さすにが今はミスではないからミス坂出にはなれんわな」
(支部長)「いやいや、今はミスでなくてもミス坂出になれるらしいよ」
(幹事長)「なんとかーっ、詐欺やないか!」
そういう時代なのだそうだ。
坂出天狗マラソンの種目には5kmの部と15kmの部がある。5kmは良いとして、なぜ15kmという中途半端な距離になっているのかは知らない。
キリが良い10kmとか、あるいはどうせなら折り返し点を3km延ばして21kmのハーフマラソンにすればいいと思うのだが、何かいきさつがあるのだろう。
12kmレースの庵治マラソンがなぜクォーターマラソンと称しているのかと言う理由と言うか謎については庵治マラソンの記事に書いている通り、自治体合併に伴う役所同士の魑魅魍魎としたバトルが背景にあった。
坂出天狗マラソンの15kmという中途半端な距離設定も、何かしらのドロドロした背景があるのだろう。(全て推測です)
定員は15kmの部と5kmの部を合わせて1300人だ。
それに対してエントリーした人は15kmの部が男子437人、女子167人で計604人、5kmの部が男子396人、女子277kmで計673人、全部合わせて1277人だ。
丸亀マラソンを走った事により県内のランナーの97%が疲弊している中で、翌週のマイナーな大会にほぼ定員通りのランナーが集まるって、なかなか凄いと思う。丸亀マラソンより歴史のある大会なので、地元に密着しているのだろう。
ゾウさんはずっと5kmの部に出ていた。なぜ15kmの部でなくて5kmの部に出ていたかと言えば、5kmの部の方がペースが速いからだ。
(幹事長)「どゆこと?」
(支部長)「血の味が忘れられないんじゃないの?」
ゾウさんは短い距離になると必死に走るので血の味を感じるらしい。我々には想像できない世界だ。
15kmの部はハーフマラソンに近い距離だから、ペースもハーフマラソンに近いペースになる。我々なら、せいぜい1km5分程度というペースだ。しかし、距離が短くなればペースは上がる。
距離が短いから、15kmの部より5kmの部の方が楽そうに思えるが、それは素人の考えであり、ペースが速い5kmの部の方がはるかにしんどい。
15kmだとペース配分とか考えて無茶に飛ばしたりはしないが、たった5kmになるとペース配分なんて考える余地は無く、最初から最後まで全力でぶっ飛ばさなければならない。なので、非常にしんどい。
ゾウさんは何事も限界に挑戦するのが好きなので、スピードの限界に挑戦するために5kmの部に出ていたのだ。
そして2018年、2019年に続き、2020年大会も5km女子年代別部門で優勝してしまった。なんと5km女子年代別部門で3連覇を達成したのだ。
実はのらちゃんも2023年大会で15km女子年代別部門で優勝したし、2024年大会でも15km女子年代別部門で優勝し、大会2連覇を達成している。
我がペンギンズは体たらくが続く男子部員に比べて、女子部員は素晴らしい活躍をしているのだ。
このように5kmの部で大活躍していたゾウさんだが、コロナのバカ騒ぎで中止になっていた大会が復活した去年2023年は、4連覇を目指すことなく15kmの部に変更した。
(幹事長)「まさか2階級制覇を狙って部門を変えたのか?」
(支部長)「3連覇もしたから、他の人が優勝できないからって事務局から出入り禁止されたんと違う?」
(ゾウ)「違いますよ。名古屋ウィメンズを考えて」
ゾウさんはのらちゃんと共に3月に開催されるフルマラソンの名古屋ウィメンズマラソンに出場しているので、それに備えて少しでも長い距離を走っておこうと方針転換し、2023年は15kmの部に出たのだ。
そして、ゴール直前で支部長を捉え、あっという間に抜き去った衝撃的な場面を鮮明に覚えている。
ゴールまで僅か数十メートルという所で突然、支部長の後ろからゾウさんが出現し、猛然とものすごい勢いで迫ってきたかと思うと、圧倒的な音速スピードであっという間に支部長を追い抜いたのだ。
(幹事長)「あれは凄かったなあ」
(支部長)「早く忘れ去りたい」
ペンギンズ史上、最も衝撃的なシーンだったので、誰も忘れる事はできない。
それなのに、ゾウさんは2024年は再び5kmの部に出た。
(支部長)「私のリベンジを恐れたのかな?」
(ゾウ)「違いますよ。ジュニアが出るからですよ」
5kmの部に転向したのは、ジュニアが出るからだった。
ゾウさんジュニアは2023年の庵治マラソンのファミリー部門にゾウさんと一緒に走り、マラソンデビューした。これは3kmのコースだった。
続いて2024年の満濃リレーマラソンには子ザルで走った。1周2kmのコースを3回走ったから、トータルで6km走った。
そして2024年の坂出天狗マラソンでは5kmの部に初出場したのだ。小学校1年生で5kmも走るなんて、自分の子供時代を考えると信じられない距離だ。
ただ、小学生は保護者の同伴が義務付けられているので、ゾウさんも一緒に5kmの部に出たのだ。
今年も同じで、ゾウさんはジュニアと一緒に5kmの部に出る。
(幹事長)「良かったな。これでゾウさんに負けて恥かかなくて済むわい」
(支部長)「いやあ、リベンジしたかったのに、残念やなあ、わっはっは」
て事で、今年は5kmの部にゾウさん&ジュニアが出場し、15kmの部に幹事長、支部長、のらちゃん、D木谷さん、長谷選手が出場する。
〜 会場へ出発 〜
当日は支部長さまが車を出してくれて、私をピックアップしてくれたあとD木谷さんをピックアップし、8時に高松を出発した。
駐車場は、去年は総社グラウンドだったが、今年は一昨年と同じ坂出市江尻町に設けられた臨時駐車場になった。マラソン大会の会場の林田運動公園より少し西にある。
レースのスタート時間は15kmの部は10時で、受付は9時50分までだから、もっと遅く行っても問題は無いんだけど、何かトラブルでもあったら遅れるので、余裕をもって早めに出たものだ。
(幹事長)「スタートが10時なのに9時50分まで受付可能ってのも大胆やな」
(支部長)「ゼッケンや計測チップを着けてたらギリギリやな」
自分の車で行く事になった長谷選手や、丸亀から来るのらちゃんとは8時半に現地で落ち合う事にした。
ゾウさんは大会運営のために早々に会場に着いて、受付でお手伝いをしているとの事だ。
先週の丸亀マラソンはギリギリで雨は上がったものの、かなり寒かった。
今日は朝から天気は良いんだけど、やはり寒い。去年の夏から秋にかけては猛暑が続いたが、この冬は厳しい寒さが続く。夏が暑いんだったら冬も暖かくなって欲しいところだが、気候変動はそう単純ではないようだ。
山にはいっぱい雪が降って絶好の雪山登山ができそうだが、今は肩を痛めているので登山にも行けない。
(支部長)「先週の丸亀マラソンと同じように風は弱そうだよ」
(幹事長)「そうかなあ。煙突の煙が結構流れてるよ」
例年、この時期は西から強い風が吹いてきて、丸亀マラソンは折り返してからの後半が強い向かい風となり、ただでさえペースが落ちる後半にますます厳しい戦いを強いられる。
坂出天狗マラソンも同じような状況で、終盤は西に向かって帰ってくるから向かい風になる事が多いらしい。
(D木谷)「終盤は風よけの無い海岸線の道を戻ってくるので、向かい風は丸亀マラソンより強烈ですね」
丸亀マラソンよりもさらに強烈な向かい風になるのなら恐怖だ。
ただ、私が出場した2023年と2024年は、それほど強烈な向い風ではなかった。
今年は、先週の丸亀マラソンも風が弱かったから、今日もそれに期待したいぞ。
車は順調に進み、臨時駐車場には8時半ごろに到着した。
駐車場では既に到着していたのらちゃんと無事に合流できた。
臨時駐車場から大会会場の林田運動公園へはシャトルバスで移動する。
町中の競技場で開催されるため周辺の道路が大渋滞となる丸亀マラソンと違って、林田運動公園の周辺は休日はほとんと交通量が無い海辺の工業地帯なので、何の渋滞もなく順調にシャトルバスは大会会場に着いた。
〜 会場到着 〜
時間はまだまだ早いと思ったが、会場に到着すると、すでにかなりのランナーが来ていた。
坂出天狗マラソンはマイナーな草レースというイメージが強いが、ボランティアの人も多く、意外に賑わっている。
実は坂出天狗マラソンは坂出天狗まつりというイベントの一環という位置付けらしい。
坂出天狗まつりは今年が第35回で、坂出天狗マラソンより4年古いイベントだ。すっかり地域に根付いたイベントであり、この賑わいはマラソン大会だけの賑わいではないようだ。
会場に着くと、すぐに長谷選手と合流できた。受付に行くとゾウさんもお手伝いをしていた。
受付ではゼッケンと計測チップと記念品とパンフレットをもらう。記念品は乾麺のお蕎麦やうどんだ。完走したら小さなタオルもくれる。
また、手荷物を預ける時に入れる大きなビニール袋をもらう。ものすごく巨大なビニール袋だ。
(幹事長)「ビニール袋史上最大の大きさだなあ」
(のら)「去年みたいに敷物代わりにするのよね」
会場の林田運動は芝生なので、巨大なビニール袋を下に敷いて準備を始める。
場所が落ち着いたら、さっそく着替えなければならない。
何を着るかはマラソン大会において最も重要な要素だ。寒いのは大嫌いだけど、暑くなるとバテてしまうから避けなければならない。
(幹事長)「今日は悩むなあ」
(支部長)「いつも悩んでるやんか」
天気は良くて、風はそれほど強くはない。でも気温が低くてかなり寒い。とても悩む状況だ。
(幹事長)「寒いから長袖シャツを2枚重ねしたいんやけどなあ」
(支部長)「好きなように2枚重ねしたらええがな。私は暑いからしないけど」
(幹事長)「できない理由があるんや」
何を悩んでいるのかと言うと、一番上にはホノルルマラソンで貰った完走Tシャツを着たいのだ。
色もカットもセンスが良くて、とても格好いいし、せっかくわざわざハワイまで行ったので、これ見よがしに着たいのだ。
さすがに長袖シャツを2枚も着た上にTシャツを着るのは着過ぎになるので、仕方なく長袖シャツ1枚の上に半袖Tシャツを着るという組み合わせにした。
長袖シャツとしては、強烈な風雪の中を走った2018年の丸亀マラソンで着た防寒用の分厚い長袖ランニングシャツや、雨の可能性があった2019年の丸亀マラソンで着た雨で濡れてもベチョベチョしない登山用の吸湿性と速乾性に優れた薄手の長袖インナーウェアや、その中間の厚さの長袖シャツなんかを揃えて持ってきた。
かなり悩んだが、風は弱そうなので、極寒ってほどにはならないだろうと考えて、中間の厚さの長袖シャツにした。結局、先週の丸亀マラソンの時と同じウェアだ。のらちゃんも全く同じ組み合わせだ。
(支部長)「結局、先週と同じやんか」
(幹事長)「自分やって先週と同じやんか」
(支部長)「いや、違うんやで」
支部長も先週と同じく半袖Tシャツ1枚とアームウォーマーなんだけど、先週は Pikara のTシャツだったのが、今日は脱藩マラソンのTシャツになっていた。色が似たようなものなので同じかと思ってた。
(幹事長)「こんなに寒いのに半袖Tシャツ1枚で寒くないん?」
(ゾウ)「私も同じですよ」
なんとゾウさんも半袖Tシャツ1枚とアームウォーマーだけだ。しかも、ゾウさんはタイツすら履いていない。
冬なので、防寒用にタイツは必要であり、私だけでなく支部長ものらちゃんもD木谷さんも、みんなタイツを履いている。
ただし、私は最近はランニングタイツは履いていない。
私はもともとランニングタイツはなるべく履かない主義だった。ランニングタイツを履くと膝が突っ張って走りにくくなり、履いてない方が走りやすいような気がしたからだ。
ただ、ランニングタイツには筋肉疲労を防止する効果もあるという事を聞いてからは、私は寒い季節には防寒用も兼ねてランニングタイツを履いてきた。
でも、やはり締め付けがきついランニングタイツは履いてない方が走りやすいと思うので、筋肉疲労防止のためには脹脛サポーターを履き、最近はランニングタイツは履かない事にした。
ゾウさんもいつも「タイツは履かない方が絶対に走りやすいですよ」と言って、今日も脹脛サポーターだけ履いてタイツは履いていない。
ただ、それだと今日は寒そうだ。ゾウさんは平気らしいけど、私は耐えられない。
て事で、冬場は脹脛サポーターの上から普通の防寒用タイツを履くことにしている。タイツは防寒用の一番薄手のものなので、膝は突っ張る事なく動かしやすい。
(ゾウ)「今日もタイツの下に脹脛サポーターを履いてるんですか?」
(幹事長)「それが今日は履いてません」
今、右肩を故障して生活のあらゆる面で苦労している。脹脛サポーターはとてもとってもきつくて思いっきり力を入れないと履けないんだけど、肩が痛くて力を入れる事ができないので、脹脛サポーターを履く事ができないのだ。
(支部長)「完全に要介護老人やな」
(幹事長)「全くその通り!」
手袋は重ね履きしようかとも思ったけど、指が動かしにくくなるので、いつも履いている薄手の手袋だけにした。
顔を拭くハンドタオルとティッシュはポケットに入れたが、いちいち出すのは面倒なので、汗はできるだけ手袋で拭きたい。
寒くなった時のために、一応ビニール袋も持ってきたが、そこまでは必要無いだろう。
(支部長)「私は寒いからビニール袋を被るよ」
(幹事長)「ビニール袋を被るくらいなら、もっとシャツを着たらええがな!」
準備が整ったら団旗を持って記念撮影だ。
なぜか見慣れない子供達が混じっている。どうやらゾウさんジュニアの友達のようだ。小さな子供なのに5kmも走るなんて、本当に感心する。
やる気がみなぎるメンバー
(後列左からゾウさん、長谷選手、支部長、D木谷さん、幹事長、前列右からのらちゃん、ゾウさんジュニア軍団)
遠方のマラソン大会なら、家を出る時間が早いため、会場に着いてから朝食を食べる事が多いが、今日は近場のマラソン大会で時間に余裕があったため、既に家で食べてきた。
私は朝食を食べたらトイレで大が出るようになるので、自宅で早目に食べて家を出る前にトイレを済ませるのが理想だ。なので、今日も早めに食べて、トイレも済ませてきた。
ただ、以前、「朝食はゴールの5時間前」という説を聞いた事がある。これだと今日は食べるのがちょっと早すぎて、レースの途中でエネルギーが枯渇する恐れがある。
(D木谷)「飴湯があるかと思って見てきましたけど、見当たらなかったですね」
そう言えば、去年も一昨年も飴湯のお接待があった。飴湯を飲めばエネルギー補給になると思い、私も探しに行ってみた。
でも、やはり今年は見当たらず、仕方なく熱いお茶だけ頂いた。
しばらくすると開会式が始まり、続いてストレッチの時間となった。
(支部長)「幹事長はストレッチは体に悪いからって毛嫌いしてたよね?」
(幹事長)「最近、心を入れ替えたんよ」
去年の丸亀マラソンの前に、青山剛コーチによる丸亀マラソン攻略クリニックなんてイベントがあった。
「本番の直前に即効性のある指導なんてある訳ないじゃん」という私の忠告にも拘わらず、のらちゃんが「やだ。行きたい行きたい!」と駄々をこねるもんだから、仕方なく付き合って一緒に参加した。
すると、思った通り1ヵ月後の丸亀マラソンに向けた即効性のあるアドバイスなんて全く無かった。それどころか、ランニングの指導すらほとんどなくて、専らストレッチの指導だった。
それまで、私はストレッチを避けていた。
小出監督が言ってたように、我々のような一般ピープルには通常のマラソン大会では体力を無駄に消耗するウォーミングアップは百害あって一利無しだ。どうせ序盤は大混雑でまともに走れないので、その時がウォーミングアップだ。
その教えを忠実に守る私は、さらにストレッチまで目の敵にし、ストレッチも一切やってこなかった。
ところが青山コーチの話を聞いて開眼した私は、さっそく彼の本を3冊も購入し、それ以来、ランニングの前にはストレッチをやる事にしている。
(幹事長)「なんだか体が軽くなってなあ」
(支部長)「そんなん言われなくても当たり前や」
ただ、去年12月に八ヶ岳でアイスクライミングをやった時に右肩を痛めてしまい、右腕が痛くて全く上がらなくなってしまった。肘から先は動くんだけど、肩は上がらないだけでなく、ほとんど動かすことができない状態だ。
そのため、ストレッチは不可能な体になってしまった。
ストレッチだけでなく、日常生活にも大きな影響がある。右肩が動かないと、ものすごく不便だ。ご飯を食べるのも大変だし、お風呂に入って体や頭を洗うのも大変だし、着替えをするのも大変だし、トイレに行くのも大変だし、コタツや布団から出るのも大変だし、車の運転も大変だし、靴紐を結ぶのも大変だし、もうありとあらゆる事が大変だ。
また、肩が痛くてうずいて夜もロクに寝られない。横になってじっとしていても痛くてなかなか寝付けないし、眠っていてもすぐ痛くなって30分〜1時間おきくらいに目が覚める。慢性的な睡眠不足になってしまった。
さらに、肩を動かせないと腕振りができないのでランニングにも多大な影響がある。腕を振れないから完全に下半身だけで走る事になる。足だけで走っていると、スピードが出ないだけでなく、すぐに疲れる。
(幹事長)「最近の絶不調は肩の故障のせいだと思うんだけど」
(のら)「その前から絶不調だったじゃん」
確かに、絶不調は去年の夏からずうっと続いている。
〜 集合 〜
スタート時間が近づいてきたが、スタート地点で交通規制が始まって整列できるのはスタート直前なので、周辺の歩道ではウォーミングアップする選手がまだ走っている。
彼らは最初から全力で飛ばすシリアスなランナーなのでウォーミングアップが不可欠だろうが、我々のような一般ピープルにはウォーミングアップは百害あって一利無しだ。
それより最後のトイレを済ませておかなければならない。仮設トイレの前には少し行列が出来ていて、思った以上に少し時間がかかった。
スタート時間ギリギリになってしまったので、手荷物を預けに行こうと慌てて戻っていると、のらちゃんが探しに来てくれた。
(のら)「遅いから手荷物を預けておいたよ」
(幹事長)「ありがとうごじゃりまする」
スタート10分前の9時50分から集合開始となる。
15kmの部の参加者は604人で、これくらいの数だとスタート時でもそんなに混雑はしない。
よっぽど後ろの方からスタートしない限り、仲間同士でおしゃべりしながらゆっくり走るおばちゃん軍団に邪魔されて追い抜くことがままならないような状況にはなりそうにない。
ただ、タイムはシューズに着けたチップでネット計測してくれるから、後ろの方からスタートしても構わない、なーんて思うのは早計だ。
ゴールゲートにはタイム計測用の機器が設置されているが、スタートラインにはそれが無い。ゴール時間は計測してくれるけど、スタート時間は個別には計測してくれない。全員、スタートのピストルと同時だ。
つまり計測してくれるのはグロスタイムだけで、ネットタイムは計測してくれない。て事は、後ろの方からスタートしたら、ゴールラインを越えるまでの時間が余分にかかってしまう。
(幹事長)「前の方からスタートしないと好タイムが出ないぞ!」
(支部長)「ほとんど変わらんってば」
確かに、人数が少ないから、少しくらい後ろからスタートしてもほとんど変わらないだろう。て事で、適当な場所に並ぶ。
基本的には晴れているが、雲がいっぱい流れていて、すぐ曇ったりもする。風はさほど強くないが、曇ると寒い。
スタート時間が迫ってきたので、本日の目標を設定せねばならない。もちろん、どんな時でも、どんなレースでも、大会自己ベストの更新を狙うのが良い子の有るべき姿だ。
マラソンはコースや季節によってタイムが大きく変わってくるから、違うレースのタイムを比較するのは不適当なので、どんなレースに出ても、その大会での自己ベストを狙うのが良い子の正しい道だ。
坂出天狗マラソンの過去のベストタイムは2024年のものだ。
(幹事長)「2023年、2024年と連続して大会自己ベストを出したからな」
(のら)「2023年は初参加で、2024年はたった9秒速かっただけじゃん!」
2023年は初参加だったため、コースが良く分からなかった。基本的にフラットなイメージだったので、1km5分を目安にして、15kmで75分を目標にして走り出した。
ところが、実は、このコースには大きな坂があったのだ。8km地点辺りから始まる坂はなかなか厳しかった。
たぶん傾斜は大した事はないんだろうけど、かなり長い坂で、疲れ始めた足には結構きつかった。
(幹事長)「このコースはフラットって聞いてたんですけどねえ」
(D木谷)「いやいや、かなり坂がありますよ」
もちろん、坂と言っても北山林道駆け足大会や酸欠マラソンや脱藩マラソンや汗見川マラソンと言ったマニアックな山岳マラソンに出てくる激坂のような傾斜ではない。
また、坂は1つだけなので、何度も何度も坂が繰り返し出現するタートルマラソンやオリーブマラソンや庵治マラソンよりはマシとも言える。
しかし、タートルマラソンやオリーブマラソンや庵治マラソンは小刻みなアップダウンが繰り返されるため、上りで疲れた足はすぐに下りで回復させる事ができる。上り坂も下り坂もそれほど長くは続かないからだ。
ところが、ここのコースは前半は超フラットで、後半に長い坂が現れる。坂の距離は長く、2km近くあるから、一気に上る訳にはいかず、だんだんペースダウンしてしまう。なかなかしんどいのだ。
てな訳で、2023年は後半に苦戦して、あと少しで80分を切れなかった。
それで2024年はなんとしても80分を切ろうとしたんだけど、やはりギリギリで切れなかった。
なので、今年こそはなんとしても80分を切る事を目標としたい。
マラソンにおいて理想的な走り方と言うのは、序盤は抑えめに走って、後半にペースアップするというネガティブ・スプリットだ。タートルマラソンやオリーブマラソンでも、好タイムを出した時は、たいていネガティブ・スプリットになっている。
オリーブマラソンなんて、前半はフラットで後半に坂が続くから、後半の方が遅くて当たり前なんだけど、好タイムを出した時は必ず後半の方がペースアップしている。
なので、今回も序盤から突っ込んでいったら絶対に撃沈するのは目に見えているので、序盤に頑張って貯金を作ろうなどという不埒な事は考えず、序盤から抑えて走ろうと思う。
そして、仮に、上り坂が終わって余力が残っていれば、そこから飛ばせばいい。
目標の80分を15kmで割ったら1km当たり5分20秒になるので、最初から最後までそのペースで走る事を目指そう。
とは言え、実は今回はこの目標は非常に難しいと思う。圧倒的な練習不足だからだ。
練習不足は今に始まった事ではなく、昔からそうなんだけど、特に去年はひどかった。月間走行距離は7月も8月も100kmちょっとで、9月に至っては70kmそこそこだ。
もともと練習が足りない私でも、年によっては9月でも200kmくらい走っていた事もあるので、いかに練習量が少なかったかが分かる。
何も、サボりまくっていた訳ではない。ひとえに異常な猛暑のためだ。あまりにも暑くて、少し走っただけで足が動かなくなるため、あまり走れなかったというのが言い訳だ。
もちろん、いくら言い訳したところでタイムが良くなる訳ではない。おんちゃんや酸欠姉ちゃんなんかは、まだ涼しい真っ暗なうちから猛練習をして、今年も素晴らしいタイムを出し続けている。要するに、やる気の問題だ。
〜 スタート 〜
スタート地点は林田運動公園の東側の道路だ。
いよいよ10時となり、スタートの号砲が鳴ってスタートとなった。
それほど前の方からスタートした訳ではないが、僅か10秒ほどでスタートラインを越えた。
こんな小規模大会でも気合の入ったマジなランナーはたくさんいて、彼らはあっという間に飛ぶように駆け出して行った。
(のら)「速い人しか出てないんじゃないの?」
(幹事長)「そうかも」
1月の満濃公園リレーマラソンでも、以前は我々のライバルになるような遊び半分と言うか遊び全部のようなチームも多かった。
ところが、コロナのバカ騒ぎで大会の中止が続き、ようやく復活した後は参加チームがそれまでの数分の一にまで激減し、参加チームのほとんどが気合の入ったマジなチームになった。
たぶん今日も、こんな世情でもマラソン大会に出たいっていう真面目なランナーが大半で、なんとなく流行に乗って出ていたような軽い気持ちのランナーは少なくなったのだろう。
でも、周りの速いランナーに釣られて調子に乗って飛ばしてはいけない。自重して走らなければならない。
コースは、まずは林田運動公園の周りをぐるりと一周する。丸亀マラソンのような大規模マラソンと異なり、序盤から混雑はないので、自分のペースで走る事ができる。走りやすい。
一周して少し西へ行った所に1km地点がある。ここで時計を見てビックリだ。
去年は最初の1kmは5分を切っていて、想定外のハイペースだったから、慌ててペースを抑えたが、今年は逆に5分40秒もかかっていた驚いた。トンでもないスローペースだ。
いくら最初は抑えて走らなければならないと言っても、いくらなんでも抑え過ぎだ。
一緒にスタートしたのらちゃんの後姿はだいぶ前に離れていったし、なんと支部長までもが私を引き離しにかかった。
さすがに危機感を覚えて着いていこうとしたが、なかなかしんどい。
しばらく走ると綾川に突き当たるので、そこを右(北)に直角に折れて海に向かう。
少し走ると、なんと早くもトップ集団が折り返してきた。こんな小規模なマラソン大会でもトップの人たちはアホみたいに速い。
さらに少し走って埋め立ての工業地帯の北岸に突き当たった辺りに2km地点がある。なんとかペースアップを図ったにも関わらず、この1kmはなんと6分をオーバーしてしまった。
6分オーバーだなんて、例年なら終盤でも有り得ないペースだ。去年に比べたら1km当たり1分くらい遅い。序盤から1km1分も遅いなんて、もう有り得ない状況だ。
2km地点は埋め立て地の北岸にあるので、ここで右(東)に折れる。
東に向かって400mほど走ると道が突き当たりになる。そこが第一折り返し点だ。
折り返し点の手前で折り返してくるメンバーを探すと、長谷さんが真っ先に走ってきた。思った以上にものすごく速い。もう、めちゃくちゃ速い。かなり上位にいる。
さらにしばらく走るとD木谷さんがにこやかに走ってきた。彼もかなり速い。
のらちゃんも私よりだいぶ速い。さらに支部長とも少し差が開いている。
折り返してしばらく走ると、再び綾川に突き当たるので、そこを左(南)に折れる。折れてから少し走ると3km地点の表示があった。この1kmも6分オーバーだ。
そこから少し南に向かって走った所で左(東)に曲がって林田運動公園の方に戻る。
少し走ると最初の給水所がある。
もともと私の場合、あんまり喉が渇かない体質なので、フルマラソンでもない限り、給水無しでも全然平気だ。しかも冬場はあんまり汗もかかない。
ただ、足の攣りを防止するためには水分の補給は欠かせない。そもそも「給水は喉が渇いてからでは遅く、早め早めに給水しろ」ってのが鉄則だ。
て事で、最近はどんなマラソン大会でも全ての給水所で少しでもいいから水分を補給する事にしている。
林田運動公園まで戻ってきた所に4km地点があり、そのまま林田運動公園の北の道を東に向かって走り続けると5km地点がある。この辺りもペースは1km6分オーバーのままだ。
どんなに頑張ってみても、全くスピードが上がらない。
のらちゃんはもちろん、支部長の後姿さえ遥か遠くに見えなくなってしまった。
さらに東に向かって走る続けると6km地点の表示がある。
しばらく走ると五色台の海岸を回る県道16号線に出るので、そこを左(北)に折れて大越方面に向かって走る。少し走ると7km地点の表示がある。
さらに走ると、遂に長い坂が始まった。そんなに大した激坂ではないけど、疲れてきた足には堪える坂だ。
坂が始まる頃に8km地点の表示がある。ペースは多少のデコボコはあるがほぼ同じで、ずうっと6分をオーバーしている。
坂の途中に2つ目の給水所があり、ここでも少し水分を補給する。
次の9km地点でもペースは同じようなものだったが、遠くに第二折り返し点が見えてきたので少しホッとする。
一度、フラットになりかけたが、再び傾斜が出てきて、折り返し点まで一気に傾斜がきつくなってくる。
厳しい坂をなんとか上り終えると、ようやく第二折り返し点に到着する。のらちゃんとの差はものすごく開いていて、到底、追いつくのは不可能だ。
支部長ともかなりの差がついていて、このままでは追いつけそうにない。ただ、支部長は終盤に歩くことが多いので、それに期待するしかない。
先週の丸亀マラソンでも、18km地点辺りでようやく追いつき、一気に追い抜いて引き離し、なんとか逃げ切った。
今日もその再現を願いたいところだが、今日は15kmしかないので、追いつく前に終わってしまう可能性も高い。
折り返した後は下り坂となる。ここまで来れば残りは5.5kmだし、しばらくは下り坂だ。なので、ここで一気にペースアップして遅れを取り戻したいところだ。
少し下ると10km地点の表示がある。下り坂に変わったのに、前半は上り坂だったためか、この区間もペースは変わらない。
例年なら、折り返してすれ違う後続のランナー達を見ると、まだまだ後から多くのランナーが走ってくるんだけど、心なしか今日は少ないような気がする。やはりだいぶ遅れているようだ。
坂を駆け下りていくと、11km地点の表示がある。完全に下り坂の区間なのに、全然ペースアップできていない。
そして、次の12km地点では、下り坂が終わったせいか、ほんの少しだけどさらにペースダウンしていた。
しばらく走ると、右(西)に折れて林田運動公園に戻る道に入る。
ここから道は西向きになり、正面から西風を受けるようになる。今日は風は弱かったはずだが、少し風が出てきたようで、こうやって向かい風になると意外に強く感じる。
しかも、冷たい風が当たって体が冷えていく。とは言え、もう残りの距離は少ないので、寒さは我慢できそうだ。
3つ目の給水所でも少しだけ水分補給して、そこから少し走ると13km地点の表示がある。ペースはほとんど同じとは言え、ほんの少しずつさらにペースダウンしている。
前回はこの辺りで支部長の背中が遠くに見えたので、なんとか追いつこうとモチベーションを維持できたが、今年は全然見えない。
しばらく走っていくと14km地点になったが、ペースは同じだし支部長の背中は見えないままだ。
〜 ゴール 〜
ようやく林田運動公園に着き、角を曲がって公園の中に入っていく。
去年は最後まで支部長を追いかけ、結局、追いつけなかったものの、最後まで頑張ったが、今年は何の目標も無くなったので、惰性のままゴールした。
(幹事長)「あー、もう、全然追いつけなかった!」
(支部長)「今年もなんとか逃げ切れたわい、わっはっは」
完走したら小さなタオルを肩に掛けてくれるほか、ミカンなんかをくれる。
さらに、すぐその場で記録証を発行してくれる。最近のマラソン大会は、どこもかしこも記録はウェブ上に掲載されているだけなので、面倒で仕方ない。この大会は規模が小さいため、丁寧にその場で記録証を発行してくれるので嬉しい。
結局、タイムは去年よりなんと13分も遅かった。80分を切れなかったどころか、なんと90分をオーバーしてしまった。驚異的な遅さだ。
1kmごとのラップを見ても、ほぼ全区間にわたって去年より1分くらい遅かった。1kmで1分も遅いだなんて、呆れかえる遅さだ。
(幹事長)「あれ?て事は支部長も去年よりだいぶ遅かった?」
(支部長)「去年より11分も遅かったよ。がーん」
先週、史上空前の大惨敗を喫した丸亀マラソンの15km地点のタイムと比べても、今日のタイムの方が遥かに遅かった。
15kmで終わるレースなのにハーフマラソンの15km地点のタイムより遅かったのは情けない。
最初から全ての区間で丸亀マラソンより遅かったから、後半に大きな坂があったのは理由にはならない。
(幹事長)「のらちゃんはどうやったん?」
(のら)「私も練習不足でだいぶ悪かったよ」
と言いつつも、去年より2分ほど遅かっただけで、一昨年のタイムと全く同じだった。
同じタイムでも一昨年は女子年代別部門で1位だったが、今年は惜しくも女子年代別部門で2位だった。
(幹事長)「参加者が3人とか?」
(のら)「何を言うか!50人中の2位だよ!」
(幹事長)「ひえ〜っ!すんませ〜ん!」
それに対して私は、去年は男子年代別部門で上位2割くらいだったのが、今年は4割くらいにまで落ちてしまった。
(幹事長)「しくしくしく」
(のら)「てっきり半分より後ろかと思ってたから、良かったじゃん」
(幹事長)「しくしくしく」
長谷選手は昨年からさらに1分タイムを縮めて1時間5分という素晴らしいタイムでゴールした。
D木谷さんは昨年よりタイムを落としたが、それでも平均で1km5分を切ったから素晴らしい。
一方、ゾウさんジュニアは満濃公園リレーに続き、素晴らしい快走だった。タイムは28分12秒で、小学校2年生とは思えないタイムだ。
(幹事長)「わしらの5km地点のタイムより良いがな」
(支部長)「がががーん!」
(のら)「あなた達が遅すぎるのよ」
〜 反省会 〜
レースが終わると、このマラソン大会の一番の楽しみである天狗うどんを食べる。「天狗うどん」と言うのは「てん(ten=10)の具」が入ったうどんだ。
10の具と言うのは正式には
1、イチョウ(銀杏)
2、ニンジン(人参)
3、サツマイモ
4、シイタケ(椎茸)
5、ゴボウ
6、ムカゴ(山芋の実)
7、ナナクサ(七草の大根)
8、ハスネ(蓮根=レンコン)
9、クリ(栗)
10、トウフ(揚げ)
らしい。
(のら)「正式って何よ?」
(幹事長)「坂出天狗まつり実行委員会の定義やな。単なるダジャレやけど」
この坂出天狗マラソンってのは坂出天狗まつりの一環として行われているのだ。
天狗うどんはうどんより具の方が多いくらいのボリュームで、とっても美味しく頂いた。体も温まるし、嬉しい天狗うどんだ。
坂出天狗マラソン自体は、もう来年は出なくても良いかなと思う程度のマイナーなマラソン大会なんだけど、これを食べていると来年も出ようかなという気分になってくる。
天狗うどんと一緒にくれたおにぎりも食べながら、反省しなければいけない。
先週の丸亀マラソンも空前の大惨敗を喫して唖然としたが、今日も同じだ。
丸亀マラソンは去年より13分もタイムが悪くなったが、今日も全く同じで去年より13分もタイムが悪くなった。
同じ13分の悪化ではあるが、21kmのレースでの13分悪化と15kmのレースでの13分悪化では重みが違う。
15kmレースで13分も悪化したら、ほとんど1km当たり1分の悪化だ。1kmで1分も遅くなるなんて、ちょっと信じがたい没落ぶりだ。あり得ない遅さだ。
今年も負けたとは言え、同じように一気に没落している支部長だけが心の支えだ。
(幹事長)「ここまで一気にタイムが落ちるとは思ってなかったなあ」
(支部長)「もうバテバテや」
直接的な原因は明らかに練習不足だろう。最近は練習量が圧倒的に不十分だ。
なにもサボっているからだけではない。練習量を増やすと疲れがたまり、不調に陥ってしまう。練習すればするほど遅くなるという状況だ。老化が進むと疲れの回復が遅くなるのだ。
なので、老化は直接的なスピード低下だけでなく、練習不足にも結びついており、魔のスパイラルから抜け出すのは不可能に思えてくる。
(D木谷)「練習量だけじゃなく練習の質を高めた方が良いかもしれませんね」
(幹事長)「分かってはいるんですが、ついついダラダラ走ってしまって」
以前からD木谷さんに指摘されているように、ただむやみに練習距離をかせぐだけじゃなく、スピード練習をやらないといけないのだろう。
一応は、個人練習でも速く走ろうとはしてるんだけど、明らかに甘いとは思う。精神力が弱いから、練習では本番のようなペースでは走れないのだ。
その点、のらちゃんやゾウさんのような女子部員は練習でも本番と同じようなハイペースで走っている。なんとか見習わなければいけない。
去年はレースの後、割引券をもらった城山温泉に行って疲れと汚れを洗い流したが、なんと城山温泉が閉館になってしまった。
なかなか見晴らしの良い場所にある温泉で、気持良かっただけに残念だ。
この近くには他に温泉施設が無いので、仕方なく帰途に就いた。
さて、次は2週間後に善通寺五岳山空海トレイルがある。出場するのは今年で5回目だ。
去年は初めてダブルの部門に出たが、今年は以前のようにシングルの部門に戻した。
(幹事長)「シングルにエントリーしておいて良かったよ。今の状態じゃダブルは制限時間内に完走できないよ」
(のら)「本当だね。シングルで良かったよ」
(支部長)「シングルでも完走は難しいって!」
さらにその翌週には、高知県で開催される鷹羽ヶ森スカイレースっていうのに初出場する。
(支部長)「スカイレースって何?」
(幹事長)「登る一方のトレラン」
(支部長)「何を血迷ってるん!?」
(のら)「何を血迷ってるん!?」
〜おしまい〜
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